夜中には、強い風が吹いて外の雨脚も強くなった気がした。数回トイレに起きても、雨脚は強くはなかったから安心して寝床に戻り、やがて朝になった。
九州の雨はどうなったろうかと朝のTVを点けて驚いた。日本列島の真ん中が大きく真赤になっている。中部山岳の山々に豪雨が降っているのは一目で明らかだ。案の定、岐阜と長野の両県には「大雨特別警報」が発令されている。これまでに経験のない大雨である。
木曽川の上流、下呂市萩原の飛騨川左岸では氾濫が起った。泥水の激流をTV画面で見るのはこれで何度目になるのだろう。道路の路面が崩れ、住宅にも浸水し、500世帯以上が孤立しているとある。下呂市の24時間降水量が414mmと観測史上最高値、7月3日の降り始めからの雨量は738mmにも上ったともある。
中日夕刊の〈夕歩道〉もやはり七夕にからめて、列島の梅雨末豪雨について書いている。
2014年7月9日には長野の南木曽で土石流が発生した。梅雨前線に向かって入り込んだ湿った空気が激しい雨を降らせたというのは今回と同じだ。
降り続く豪雨とともに始まった今年の七月。雨雲軍団は列島を東進し、中部地方にも大雨特別警報が出た。これまでに大雨特別警報が出されたのは、2017年の九州北部豪雨では7月5日から6日にかけて、翌18年の西日本豪雨では7月6日から8日にかけてだ。
織姫と彦星の逢瀬は近年、毎年のように豪雨災害に邪魔をされる。猛り狂う飛騨川の濁流では、鵲も渡るのをためらうだろう。韓国では、七夕の日の雨を、織姫と彦星が再開できた嬉し涙、次の日も雨なら、二人が別れを惜しむ涙だとされるが。それにしても今朝の別れの惜しみ方は尋常ではなかった。
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