去る2月12日(日) 第4期わんぱく自然塾の卒塾式を行った。市内小学校11校、31名の4年生から6年生までの男女が卒塾した。
4年前に「年間を通じた自然体験」イベントとしてスタートしたが、当初は地元関城西小の児童が大半であった。定員は30名であったが、定員に達せず、20名台でスタートした。担当者と二人で市内20校の小学校を回り、この塾の趣旨と内容を説明しながら、勧誘に歩いた。回を重ねるほどに学校側の応対も前向きになり、参加校そして希望者も増えていった。今期は初めて定員を上回り、参加校も11校に増えた。特に一人でも参加したいという児童も5人おり、その熱意と期待に応えなけばとスタッフも緊張した。
卒塾式は朝から快晴で、ピリッとした寒気も気持ちいい。 暖をとるためドラム缶に火をおこし、塾生を待った。
宮本さんの進行で、最後の開会セレモニーを始める。4期目の最後のイベントは、記念植樹とシイタケの植菌体験である。 名物の「里山カレー」の準備も並行して進められている。
リアカー、スコップ、バケツ、縄などを準備し、コナラ、クヌギ、イロハモミジ、山桜などが育成されている育苗畑に全員で出発した。リアカーを引くもの、それに乗るもの。ワイワイと騒ぎながらたった二分間で到着。
樹齢4年目(樹高3メートル以上)のイロハモミジ(二本)を選び、スコップで根を切り、土を落とさぬよう根巻きし、育苗畑からリアカーに乗せ、大切に運び、トンボ池のほとりに定植した。倒れないように添え木用の杭を打ち込み、水をたっぷり注入し、移植を終えた。参加者全員の名を1年間の思い出とともに記念版(焼き板)に刻んだ。
将来、大きく成長し、釣りを楽しむ子供たちや来訪者の日陰となるように・・・・・。
休憩後、コナラの原木にシイタケ菌を植え付ける作業に移る。シートの上に並べられた原木にドリルで穴をあけ、トンカチで、菌を植え付ける作業である。 初めて手にする電動ドリルにちょっとビビったようだが、使い方を説明し、模範演技を行った。はじめは、及び腰で慎重にゆっくり穴をあけていたが、慣れるに従い、面白くなったようだ。その動作は徐々に改善され、堂に入ったものになった。一本のコナラノに20~30の穴をあけ、そこにシイタケ菌が詰まったコマをトンカチで軽くたたきながら押し込んで行く。
この作業はなかなか気に入ったようで、トンカチの取り合いになった。10本の原木に植菌し、シイタケ栽培のエリアに運んだ。2年後には塾生が植菌したシイタケが食べられるだろう。
お昼までちょっと時間がとれたので各班に分かれ、最後のネイチャーゲームを行った。一人一人が思いつく里山の風景を短冊に書き、それを組み合わせ、発表した。どの班も味のあるポエム(詩)となり、一年間の思い出を凝縮した作品となった。
今日のために、特別に日向野さんたちにお願いした里山カレーが出来上がり、いよいよお別れ昼食会が始まった。いつものようにお替りも多く、瞬く間に鍋の底が見えてきた。
お腹もいっぱいになり、いよいよ卒塾証書の授与である。一人一人にその証を授与しながら、一年間の思い出を重ね合わせた。参加してくれて本当にありがとう。
この体験が子供たちの心にどう反映するか、正直わからない。しかし、少年、少女期の思い出の一コマになることは間違いないことで、大人になって思い出し、自分で植えた記念樹を見に来たり、子供を連れて遊びに来てくれたらとてもうれしい。
そのためにもこの場所は永久に残したいものである。
この活動を絶やさずに行きたいですね。地主様や地元の方々にもこの活動がWin Winに繋がると確信できる様な、活動の説明と解説・・・・・。里山保全は、貴重種保護だけでは無く、私達にとって物凄く重要である。火星移住しなくても良い様に・・・・・。