9月になっても30度を超える猛暑が続いている。超ド級の台風11号は中国本土に上陸し、猛威を振るっている。
スーパーには新米が出回り始めたが、昨年の5割増しの値段で並び、それでもあっという間に消えてゆくという。
令和の米騒動がまだ続いている。
今年(令和6年産米)のJA北つくばの買い上げ価格がまだ発表されていないが、おそらく60キロ 18,000円から20,000円の間で決まるのではないかと噂されている。昨年より3割ほどの値上げである。
この値段で農家はやっと息がつける。
米騒動の裏側で、本年、米農家の倒産、廃業の件数が過去最多になるとの報道があった。米価の低下、高額な設備投資、高齢化、そして後継者不在等が主な要因だと指摘されている。
私が稲刈りを依頼している同級生も一昨年コンバインを入れ替えたが2000万円に迫る価格だ。と 嘆きにも聞こえる言葉でつぶやいた。
また昨今の異常気象でコメの品質が落ち、色彩選別機の導入は必須となり、今年これも新たに導入したが諸々の経費を含め400万かかったと更に嘆いていました。
米用コンバインは稼働日数が長くて1シーズン30日です。 後の330日は倉庫の中で眠っています。
「農家で一番稼働率が高いのは軽トラックだよ。」と自嘲気味に笑っていました。
彼には三人の娘さんがおり、長女がお婿さんを迎え、孫を加えて、平和に暮らしています。
しかし、お婿さんはサラリーマンであり、米作りの後継者になってくれるか未定です。 友人としてとても気になっています。
結城に住む野菜農家の友人は温暖化により害虫の繁殖が異常に早く、今まで1週間に1回の農薬散布が3日に1回となり、肥料代よりも農薬代のほうが何倍もかかってしまうとこぼしていました。
梨についても同じで、以前10日に1回の散布が1週間に1回となり10アール当たりの散布量が150リットルから300リットルに倍増しています。
農薬代は肥料の3倍かかるようになっています。
野外の気温が40度に迫る環境で作業をするのは命にもかかわることで、今後、炎天下、農業を続けられるのか、基本的な課題が目前に迫っています。
野菜農家においても倒産、廃業の例が増えていると友人は言います。管理能力を超えた面積拡大が進む背景には、10アール当たりの売り上げが減収し、それを補充するには規模を大きくするほかないのだと言っていました。また、このところの気候変動で、植え付け、収穫の予想が思い通りにならず、保険の意味でも面積を増やしているとも言っていました。
外国研修生には一人毎月20万を超える給料を払わなくてはならず、昔、家族労働だけでやっていた時のほうが精神的にも楽だったような気がするとも言っていました。
日本の農業はいろいろな意味で重大な局面が迫っているとひしひしと感じます。しかし、それは現実に目に見える形にならないとわからないのかもしれません。
自分の食糧は自分で作る時代が来るかもしれません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます