里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

第4期わんぱく自然塾(二回目)開催

2016-06-15 05:17:12 | Weblog

今期、第2回目のわんぱく自然塾が6/12日(日)五郎助山で開催された。31名の塾生の内、一人が風邪でお休みとなったが、30名の塾生が揃い、ネイチャーゲームを中心とした自然塾となった。

 初回に渡された絵馬を掛ける塾生 

初回から感じていたが、8割が初参加なのに、塾生間の交流がスムーズで、今までになく、まとまりの良い自然塾になっている。スタッフはAM8:00に集合し、受付の準備、会場の準備を自然体でこなしている。

ネイチャーゲーム担当の、幸田さん、大窪さん、間々田さんも最終打ち合わせを行い、 里山名人の中学生二人もアシスタントとしてお手伝いに来てくれている。

さて今回の出し物は ・鳴きまね合唱団 ・カムフラージュ ・ミクロハイク  そしてポイントラリ―である。                                                                                         

子供たちの心をほぐす「鳴きまね合唱団」とは、三種類の動物の鳴き声を聞かせ、順にその声をメモする。リーダーが「2番目に聴いた動物の声を出して、自分と同じ鳴き声と思う友達を見つけて、仲間になあれ!」と言った。

私も仲間に加わり、「ウ~、ワン!」と叫んだ。すると同じような鳴き声をした仲間が次から次に集まり、一番大きな集団になった。

全員が仲間と思う友達を見つけ、落ち着いたところで、リーダーが「その動物の名前は?」と聞く。一斉に答える。もちろん答えは犬だ。 しかし、人は微妙にその声を聞き取り、ワンと聞こえる人、ウワン、ウヲーと聞こえる人、様々である。

出題される動物も次第に難しくなり、あまり聞いたことの無い鳴き声の動物を当てるのは大変だ。 参加者がこうしたゲームを通じ、次第に仲良くなって行く。

カムフラージュは場所を変え、1、2班・3、4班の2組に分かれ、中学生がアシスタントとなり、鳥獣保護区の境界ロープを利用して行った。 そのロープに沿って、自然界には無い人工物をそっと置き、それが何個あるか探すゲームであるが、簡単なルールをリーダーが説明し、いよいよスタートだ。簡単そうだが、その場所に溶け込む色の人工物が何気なく置かれているので中々見つけにくいのである。ゆっくりロープに沿って進み、心の中で「一つ、二つ、」と数えて行く。終点にはアシスタントの歩ちゃんと、泰知君んが待っていて、その数を聞いて、全体の数からするとのこの辺だよと体の位置を指して教えてくれる。お腹の位置だと半分位である。

 カムフラージュ 

1回目ですべてを見つけられる人はほとんどいない。自信を持って答えたら半分にも達していないというのはよくあることだ。  

2回目からは更に真剣になり、目を凝らして歩くようになる。3回ほど回ったらいよいよ正解を求め、一個づつ回収しながら、確認をして行く。「あ!、こんなところにあったんだ」「なんで気づかなかったのだろう」 見落とした悔しさと、見つけたうれしさが交互に言葉となって出て来る。集合場所に戻り、見落としたものが、なぜ見つけにくかったのか、カメレオンや里山に棲む動物をたとえて子供たちに説明する。「保護色」と言った言葉が子供たちから出て来る。 遊びの中に自然界の不思議を知ってもらうのもネイチャーゲームの良いところである。

 人工物を確認し「保護色」を知る 

カムフラージュが終わり、水分補給をする。時間の関係でミクロハイクは次回のお楽しみとなった。一息ついて、今度はポイントラリーである。

担当の宮本さんは子供たちの冒険心をくすぐるチェックポイントそしてミッションを8か所用意していた。特に鳥獣保護区の中に設置したチェックポイントはやぶをかき分け、入り込まないとたどり着けない場所なので、ちょっとした勇気が必要である。

 チェックポインのマークとミッション

しかし、これが子供たちの冒険心に火をつけた。勇気ある男の子が一人入り込み、やぶの中に消えた。ほどなく甲高い声があたりに響いた。

「あった!」ついに赤と白のチェックポイントを見つけたようだ。その声に勇気をもらい、次々にその足跡をたどり、やぶの中に入って行く。しかし、躊躇する女の子もいる。やがて満面の笑みを浮かべ、やぶの中から勇者が戻って来た。

 やぶの中のチェックポイントから出てきた塾生たち

「征服者の顔」とでも言おうか、なんとも言えない笑顔である。最初の班がチェックポイントを見つけると後続の班はその足跡をたどるとその場所につけるので、とても楽である。いつの時代も未知の世界を切り開くパイオニアは大変だ。勇気ある男の子に拍手を送ろう。

やぶの中から出てきた一行は次に水の音の違いを感じていた。江連用水の取水口の音、五郎助山の地下を流れ、排水溝に落ちる水の音。その違いを感性を頼りに書き込まなければならない。その感じ方は人によってさまざまである。その総意を班としてまとめ、書き込むのである。

8か所のチェックポイントを通過し、集合場所に戻った4班の塾生はチェックポイントの課題に対する答えを班ごとに発表する。同じ課題でも感じることは微妙に違う。自然への感じ方は「みんな違って、みんないい」のである。

 チェックポイントの課題について、各班の発表

今回は11:30でプログラムは終了である。塾の終了を宣言し、次回の案内を伝える。次回は8月7日(日)お楽しみの「流しそうめん」が予定されている。また、そうめんを食べる竹の器、箸づくりを自分で作らなければならない。

塾生たちは迎えの家族の車が来るまで自由に遊んでいる。 次回も全員揃って楽しい自然塾になるよう、スタッフは今日の振り返りと、次回の企画を話し合った。

 

 


6月定例作業日

2016-06-15 04:30:58 | Weblog

6/11(土) 定例作業日。 トンボ池とその周辺の整備を行った。

 ハスの除去は重労働  

トンボ池のハスを縮抜し、水草を除去した。 花はすは咲いている時はとても美しいが、ほおって置くとその生命力はすさまじく、トンボ池全体を覆うほどに繁茂する。

この蓮の取り扱いを巡り、これまでいろいろ議論を重ねてきたが、いったん全てのハスを刈り取り、トンボ池が誕生した当時に戻すことになった。刈取っても、また芽が出てくるはずであるが、根気よく、その都度刈り取る予定である。マコモについてもこの際、全て刈取ることにした。

隣接するホタル川の整備も同時に行われ、繫茂した水草が水の流れをせき止めていたが、縮抜したことで、小川のせせらぎが戻った。22日に西小の1,2年生がザリガニ取りに来る予定になっているが、これで安全に、気持ちよくザリガニを捕まえることが出来るだろう。

 せせらぎの音が蘇ったホタル川 アジサイも縮抜した。

森も、水辺も適度に人間の管理が必要で、昔から掘りざらい、水辺の草刈りは農家の人たちが生活の一部として、協力しながら行っていた。 ハスの花が観られなくなることで寂しい気もするが、会員が環境整備を自在にコントロールできる自信がついたら、何時でも復活できるだろう。

  スッキリと広くなったトンボ池 

会員の老齢化が進み、手が付けられない状況になる前に、コントロール可能の状態に戻すことも必要である。

ホタル川は今後さらに整備し、不必要な水草は撤去し、小石を川底に敷き、カワニナの住み処になるよう、整備される予定である。もちろんその前に、理想的な水辺空間とはどんなものか会員同士のコンセンサスを図ることが重要である。