6/5(日)主に中学生、高校生を対象に植物観察会を五郎助山で開催した。
4月末、茨城県生物多様性センターより、映画「植物図鑑」が6/4に公開されるタイミングに合わせ、県内22か所でそれぞれの自主企画で5月~6月まで植物観察会を開催していただきたいとの協力要請が当会に届いた。
すでに5月中に3回の植物観察会を予定していたが、電話での担当者のご説明では特に中学生、高校生を対象にした植物観察会という形が望ましいとの内容であった。中・高生の植物への関心がすこぶる低下し、殆どの草花の名前を知らない子供たちが増えていることへの危機感からこうした企画が持ち上がったらしい。
理事会に諮り、検討した結果、5月は無理なので、6/5に開催することになった。 しかし、部活や他の活動が多い、中高生が果たして何人集まるのか、理事会でも懸念する声が多かった。
市報、HPに「植物観察会」の開催内容を掲載し、応募を待っていたが、1件の問い合わせもなく、時間は過ぎていった。
初めて体験する重い空気が流れて行った。
たまらず、地元中学校、小学校の各クラスにポスター掲示をお願いし、巻き返しを図ったが、好転はしなかった。すでに中学校には県より協力要請が届いており、担当の先生も生徒に督励をかけていたようだが、その反応は鈍く、先生もさじを投げた状態だった。
仕方ないので、会員に協力を要請し、会員の勉強会にしようと腹をくくった。
悪いことは重なるもので、講師にお願いした木村さんが体調を崩し、緊急入院したとの知らせが開催日2日前に入り、急きょ、他の方に講師をお願いすることになった。
そして、当日(6/5)を迎えた。快晴で絶好の観察日和である。結局、申込者1名(大人)という前代未聞の観察会当日となったが、飛び入りの来場者を期待し、受け付けのテーブルを並べた。観察会は9時からであるが、すでに8:30分を過ぎていた。
すると二人の小学生が自転車でこちらにやって来る。スタッフの間でざわめきが起きた。思わず駆け寄り「観察会に来てくれたの?」「ううん?さかな釣り・・・」ガックリしたが仕方ない。
ぼくらはやっぱり魚とり
すると今度は3人の親子ずれが駐車場から歩いて来る。今度は間違いないようだ。「観察会ですか?」明るく声をかけた。「虫取りです!」 よく見ると補虫網を持っていた。
続いて、中学生の女子二人がやって来た。「観察会?」「違います。」 しかし、今までとはちょっと様子が違う。どうやら様子を見にやって来たようだ。半ば強引に観察会に勧誘した。
予定の9時になった。谷貝さん、黒岩先生、八板さんを講師に、予定通り、観察会を開始した。途中、大窪さんも加わり、観察会らしい雰囲気になった。しぶしぶ参加した中学生も講師の説明を聞き、次第に興味を持ったのか、真剣なまなざしで聞き入っている。
やはり、体験することによって最初に抱いたイメージとは違った反応が出て来る。理科離れが著しいと言われる昨今の子供たちも何かのきっかけで普段何気なく見過ごしている身の周りの雑草(植物)に興味を持つのではないかとの期待を持った。
これに懲りずに、企画力を発揮して、中高生を里山に引っ張り込む仕掛けを考えたい。