森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

国道169号線

2007-02-16 01:00:54 | ドーデモ体験談

国道169号線が大変だ。奈良県南部の三重県側を走る道である。

山崩れで車が押しつぶされたニュースは記憶している人もいるだろう。それから2週間以上たつが、未だに開通しないのである。
なぜ、それが大変かというと、この道が通れないために、奥にある上北山村、下北山村が孤立してしまったからだ。はっきり言って、迂回ルートはゼロ。林道や十津川村から抜けるルートはあるにはあるが、全部冬期は通行止めなのだ。

唯一残っているのは、三重県の熊野市ルート、和歌山県の本宮町ルートのみ。いずれも京阪神からでは、大回りすぎる。早くて4~7時間以上だ。(169号線ならば1時間強) 実は、このルートも道路工事が行われていて、すんなり通れない部分がある。十津川の国道も崩落したままだ。こちらは県道の迂回ルートがあるから救われているが…。

村の人の動きだけでなく、産業の物流に大打撃だ。病院にも行けないし、食料などの流通も換えざるを得ない。三重県南部の物流にも影響が出ているらしい。

それなのに、奈良県の知事は、崩落原因を調べてから…なんて呑気なことを言っている。このままでは春以降、半年以上先になる。都会だと、突貫工事で開通させるだろう。無理やりにでも迂回ルートを作るに違いない。

道路建設というと、最近は自然破壊に税金の無駄遣いという声が高いが、両村にとってはまさに生命線だ。それなのに、なぜこんなに反応が鈍いのだろうか。


二つの村を合わせても、人口は3000人に届かないから、ではないだろうか。見捨てたか。