森林ジャーナリストの裏ブログ

表ブログに書けない、書く必要もないドーデモ話をつらつらと。

花粉症怒りの矛先

2007-02-06 17:03:59 | 森林モノローグ

記録的な暖冬のせいだろうか、山のスギは花の膨らみが目立つような気がする。
量はともかく、開花は早く、花粉の散布も早まるかもしれない。

花粉症の人には辛い季節だろう。そこで、この辛さの恨みをどこにぶつけるのか。

かつて拙著の読者から来たメールは、花粉症に関して私の記述への反論であった。細かな部分は省くが、ようするに花粉症の原因はスギ花粉が増加したことであって、山村より都会の方が花粉が舞いやすいのは、地面が舗装されているから。だからスギが悪い、というものである。

別に私は、花粉症の原因物質がスギ(またはヒノキ)花粉ではないとは書いていない。直接症状を引き起こすのは花粉であって、アレルゲンはスギ花粉であることは認めている。ただ、その陰にディーゼル微粒物質やら、寄生虫防護反応過敏などがあるかもしれない、と紹介しただけだ。問題は、原因物質が何かということよりも、その怒りの矛先をどこに向けるか、である。

一般の人は、直截にスギに向ける。そしてスギを伐るべきだ、とのたまう。先のメールでも、山元には結果責任があるのだからスギを伐るべきだと主張していた。
ほかにも、植林政策を進めた国の責任を追求するものも多い。

だが、それなら、こうした矛先はどうだ。

①花粉症になる体質であるあなたの遺伝子と身体が悪い。

②ちゃんと研究して特効薬を開発しなかった医学・薬学界が悪い。

③都会にコンクリートとアスファルト舗装をした政策。舗装を剥がすべきだ。

先のスギおよび山元責任説を④、国の政策説を⑤として、さあ、あなたならどれを選ぶ?

私? 私は①だ(笑)。これは神が人類に与えた試練である。
ちなみに、私も花粉に無傷ではない。春先は、いつも目がかゆい。