大阪城での四季のうつろい

相棒や友人たちとの日々の行動を記録するため、2005年(平成17年)リタイア後ブログをはじめました。

108の煩悩

2020年12月31日 | 風景
相棒のお供で近所のスーパーへの通り道、お寺の門前で「百八の 煤の煩悩 はき難し」の掲示板を見つけました。
人間は数えきれないほどの煩悩を持ち、それらはとても捨てることは難しい、だから精進せよ、との意味合いでしょうか。

百八の煩悩
仏教では、煩悩とは「人間の心身を乱し悩ませ、悟りに至る道を妨げる心の働き」と説明され、無明(分別がつかず何もわからなくなっている)という状態と三毒(貪欲・欲張って歯止めが無い心、瞋恚・激しい怒り、愚痴・真理を知らず愚かであることの三つの心)と呼ばれる心から煩悩が発生するとされている。

煩悩は、無明や三毒といった、数としては少ない原因から生まれるにもかかわらず108もあるという説の一つが六根説。
六根説とは、人間の五感【眼(視覚)・耳(聴覚)・鼻(嗅覚)・舌(味覚)・身(触覚)】と心の働き【意(意識)】の六つが煩悩を生み出すもとになるという趣旨の説。

六根が、色(映像)・声(音声)・香(におい)・味(味覚)・触(触感)と法(心の動き)の六塵(ろくじん)を生む。

六塵が、好(良い)・悪(悪い)・平(どちらでもない)の三つの感情を生む。

好・悪・平は、さらに染(きたない感情)と浄(清らかな感情)二種類に分類。

染・浄は、さらに過去・現在・未来の三種類に分類。

ここで分類された感情は、六塵(6)×好・悪・平(3)×染・浄(2)×過去・現在・未来(3)パターンだけ存在することになる。
つまり、6×3×2×3=108となるわけです。これが煩悩が108ある理由です。

般若心経には、六根の六つの煩悩や六塵の六つの言葉が出てきていて、これらの言葉の前に「無」の文字が付いているのは、これらの感情を持つな、との戒めであることが理解できました。

人間は、限りない欲や激しい怒りを持ち真実を知らずにいることにより分別する心が失われ、上記108の煩悩が生まれ悟りの境地への到達の障害になるようです。
凡人である私は、結局、何事にも腹八分目でよく考えて過ごすことが大切である、ということではないかという考えに至りました。

来年も当分コロナで大変な年になりそうですが、心穏やかに相棒とともに過ごしたいと願っています。
皆さんもよいお年をお迎えください。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チコちゃん

2020年12月30日 | 風景
我が家の愛犬チコちゃん、新型コロナ騒ぎが始まってしばらくしてから食卓上に鎮座。
数年前、我が家に来てから可愛らしい表情で相棒の相手をしながら笑顔を届けてくれていて以来の再登場。
外出自粛の中、相棒との自宅での蜜の生活が続いており、私は従来の外出機会が大幅に減りもっぱらTV鑑賞が主、相棒は読書。

そのような中、相棒の手編みの服を着て飾り棚から食卓へ移動、寒い時期でしたので新調されたマフラーを付けての登場。
台所仕事や読書の合間に相棒とチコちゃんとの会話とともに二人の笑い声が耳に入り、こちらまで笑顔になります。

チコちゃんは、ぬいぐるみの犬でこちらの話した言葉を体を震わせて繰り返して話し、しかもその声に似せて高音、低音使い分けます。
犬種は、ラブラドール・レトリバーの子犬ようで、性格は、気立てがよく聡明、鋭敏で従順、献身的。
寿命は10~12歳(チコちゃん・電池次第)・体重:25~36kg(同・190g)・体高:54~57cm(同・15㎝)・毛色:ブラック、ベージュ、チョコレート(同・ベージュ)。

相棒はスイッチを入れないチコちゃんにも、つぶらな瞳に見つめられているようと話しかけることもあり、私との少ない会話をチコちゃんに補ってもらっているようで、話しかけてはお互い笑っています。
厳しいコロナ生活が続く中ですが、我が家はチコちゃんのおかげで相棒の笑いが絶えません。コロナのおかげでチコちゃんの出番が増え、チコちゃんも喜んでいるようですが、来年はコロナも落ち着きチコちゃんが飾り棚に戻ることの早からんことを切に願うのみです。

我が家のチコちゃんの名前は、今、NHKで評判の「チコちゃんに叱られる」から名付けたのではありません。
実家で飼っていた犬の名前が、初代は「エス」二代目から代々「チコ」でしたので、「チコ」と名付けました。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菜の花

2020年12月28日 | 司馬遼太郎記念館
昨日、本年最後の司馬遼太郎記念館。
庭には10月初めから種まきのされた菜の花がぐんぐん成長していています。

ポットへの種まきには私たちもお手伝いをし、その後園芸ボランティアさんがプランターへの植え替え等丹精込めてお世話をされているおかげで成長を続け栄養分をため込み、来年2月12日の「菜の花忌」前に開花しようと元気に育っていて、一部開花しているものも見られました。

玄関のイロハモミジの紅葉も下枝に残り、温かい日差しを受けて鮮やかな紅を見せていましたが、庭全体としては落ち葉も進み冬景色が濃厚となり、寒い冬もすぐそこに迫っています。

「菜の花忌」は、司馬遼太郎さんの命日のことで、黄色い花がお好きであったことや作品に「菜の花の沖」のあることから、そのように呼ばれています。
皆さんのお世話のおかげで、「菜の花忌」のころには立派な菜の花に出会えるのを楽しみにしましょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冬至(その2)

2020年12月22日 | 風景
本日の産経抄に「九九消寒図」と「一陽来復」が冬至を表現する四字熟語である、との解説が掲載されていました。

九九消寒図
冬至以後の81日間を意味する言葉。
冬至の日に81個の梅の花の輪郭だけを描き、その後毎日1個ずつ花を塗っていき、81日かけてすべての梅の花を塗り終えたとき、花の咲き誇る季節を迎える、という意味。
写真下左は、9個の梅の花の花びらが各9枚あり毎日花びら一枚ごとに色を付けていくようです。
写真下右は、東京都の穴八幡宮のお守り。

一陽来復
陰が極まって陽が戻ってくることで、一年で一番夜の長い冬至の日を指す。冬が去り春が来る、転じて悪いことが長く続いた後でようやく良い方向に向かうことのたとえに使われる。

この四文字がいずれも身に染みる年の暮れである。
梅の花を描きながら厳寒を耐え、外出をできるだけ控えて人との接触を避ける生活をもうしばらく続けるしかない。一陽来復。春は必ずやってくることを信じて。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

冬至のゆず湯

2020年12月22日 | 風景
昨日は冬至、相棒の用意してくれた夕食のかぼちゃを食し、ゆず湯につかって温まりました。
ゆず湯に入ると今後の一年間風邪をひかないとの言い伝えがあることを思いながら入りました。

冬至
北半球において日の出から日の入りまでの時間がもっとも短い(=夜が長い)日のこと。

地球の自転軸(地軸)が、1年をかけて太陽の周りを回る「公転面」に対して、約23.4度の角度を持っていて、この傾きが太陽の方に向いている時期は、暑く、昼が長くなります。反対に、太陽とは逆の方に向いている時期は、寒く、昼が短くなります。
下の写真はインターネットより。

「夏至」や「冬至」という日本での呼び方は、二十四節気という古い暦から来ており、二十四節気は太陽の動きにもとづいた暦で、1年を24等分して夏至・冬至や、その中間の日(昼と夜の長さが同じ日)を春分・秋分とさだめている。
天保9年(1838年)に刊行された、江戸の年中行事を紹介する「東都歳事記」によると、「冬至 今日銭湯風呂屋にて柚湯を焚く」との記述がある。

「冬至」を「湯治」にかけ、「柚子」を「融通が利く」(=体が丈夫)にかけて、お風呂屋さんが始めたとされている。
柚子の果皮には、風邪予防や保湿にいいとされるビタミンCや、血行改善を促すといわれるフラボノイドなどが豊富に含まれており、昔の人は、旬の柚子が健康にいいことを経験的に知っていたようです。

また、冬至に食べるかぼちゃは、体内でビタミンAに変わるカロテンや、ビタミンB1、B2、C、E、食物繊維をたっぷり含んだ緑黄色野菜。新鮮な野菜が少なくなる、これからの冬を乗り切るためにも冬至という節目の日にかぼちゃを味わって栄養をつけよう、という先人の知恵です。

冬至が過ぎれば、少しずつ日が長くなっていきます。とはいえ、寒さはこれからが本番。
相棒と先人の知恵のおかげでホックホクのかぼちゃとあったかい柚子湯で、これからの寒い冬を乗り切るつもりです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする