その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

見ず知らず

2010-05-19 12:50:48 | 夢屋王国

朝5時に起きて、出勤前の田んぼの水の見回り。今週の土曜日には田植えを行う予定でありますが、代掻き後の一週間、田んぼの水が気になってしようが無いのであります。夢屋国王のここ二週間の憂鬱の原因のひとつに水不足があります。
            
ブログでも何度かご紹介した夢屋の父祖伝来の水田でありますが、ご覧の通りの未整理地。耕地整理(土地改良)が行われた水田は、各区画面積が古いもので30aであったり、最新の耕地整理では1haの区画面積のものまでありますが、寄せ集めの未整理地は、7a程度の不整形の田んぼの連続です。さらに、各区画に水路が取られておりませんので、ご覧のように一枚の田んぼに灌水し、オバーフロー部分の水を次の田んぼに回すという、我が在所では、「掛け越し」と呼ばれる方法で水を溜めていきます。冬場に縦横無尽に穴を掘り巡らせた「野ねずみ」の穴で、畦畔から水は漏れるは、水路に上流から水が来ないやら…。正直なところ、「どうすべぇ…?」と悩む毎日でありましたが、ようやく水が末端の田んぼまで巡ってきました。「水争い」で傷害事件も起こるような水を巡る昔話もあるほどです。我が家の古老が「ようやく、上(カミ)から水がゴウゴウと唸って流れてきた…。」などと嬉しそうに言っておりました。農家の親父は「詩人」であるなどと、感心したこともありましたが、こうして水が巡ってくると、音や肌で感じる冷たさも心地良さを運んでくることに気付いたのであります。
これでも、ここは準工業地域(都市計画区域)であり、当然、固定資産税や都市計画税を納めております。色々な思惑や景気の低迷で、今でも未整理地のまま非効率的な稲作が行われています。水路際で鳴く姿の見えない(見ず知らずの)「トノサマガエル」の声に尻を叩かれながら、作業する毎日であります。

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