連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

一件落着!

2012-08-19 | Weblog
「おとうさんお布団干すから手伝ってね」はいはい庭に布団干しの台を広げる夢さん。

息子達家族が帰った後の、片付けに奮闘するオバサン。夢さんだって見ている訳にはいかない。

シーツやバスタオルなど、かさばる洗濯物を、洗っては干し洗っては干し、オバサン気の毒なくらいだ。

庭に回った夢さん、和室に積み上げた布団を干しにかかる。夏だからまだ少なくて済む。

それでも布団干しの台だけでは足りず、デッキの手摺から縁側まで夢さんも奮闘。

3家族12人が飲んで食べて騒いで、サッと帰る方はいいけどさ・・こっちはたまんないぜ。

オバサンなんか、朝から晩まで台所に立ち通し。よく頑張ったよね大したものだ。

今日くらいは飯の支度から解放してやらなくっちゃな。夕飯はご馳走すると申し出る夢さん。  

えっ?テレビ?大丈夫だよ、早めに行って早めに帰ってくればさ。

オバサンは世話女房

2012-08-11 | 高齢生活・健康
ベランダを行ったり来たりする、サンダルの音で目が覚めた夢さん。

オバサンが洗濯物を干しているのだろう。壁の時計を見る・・まだ6時前だ・・・

もう犬の散歩も済ませた時間だな。夏の間は暑いので散歩も早く行っている。

なんと5時過ぎには起きて一回りしてくるそうだ。幸いな事に夢さんに出番は無い。

怠けている訳ではないのだが、どうせ言っても通らない事は無理しないに限る。

なまじ「思いやり」などを表に出すと逆効果になる事がある。余計なことはしない事。

オバサンにはオバサンの領域があるので、それに踏み込んではならない。

リタイアしてから10年あまり。やっとその辺りの事に気が回るようになった夢さん。

何と言っても、世話を焼かれてる方が楽だしオバサンの機嫌もいい。

至福の一杯

2012-08-09 | 庭仕事・花・木
「風がある分だけ少し楽でしょ?」冷たいコーヒーを盆に載せてデッキにオバサンが出てきた。

午後から庭の草むしりを始めた夢さん。孫達がやってくるお盆休みを前に、少し綺麗にしとかないとね。

3人の嫁さん同士で申し合わせをしたらしく、今年は休みの最終日あたりにやってくるらしい。

それぞれ予定が有るだろうし、無理しなくてもと思うのだが、集まってくれる気持ちは有難いと思わなければ。

例によって大変な思いをするのはオバサンだが、そのオバサン曰く、「来てくれる内がはななのよ」

「孫達が大きくなったら、来ようと思っても来られなくなるでしょ?だんだんそうなって行くのよ」

6人の孫達、もう上は中学生になった。早いものだ・・こっちも年を取るわけだ。

デッキの椅子を引き寄せ滴る汗を拭う。「綺麗になるわね」だろ満更でもない夢さん。  

玉のように水滴を纏ったグラス冷たさが喉にしみわたる。「うまい!」グラスの中の氷がカラッ!

オバサンの宝物

2012-08-03 | 6人の孫
けたたましい呼び出し音。オバサンの携帯が鳴っている。
もう少し音を小さくしておけばいいのに、あれじゃ外で迷惑掛けるんじゃないのかい?
「はいはいいいわよ直ぐ行くの?うん分かった。じゃぁ後でね」買い物らしい。

電話を切ったオバサン、水筒に麦茶を詰めだしたぞ。おいおい飲み物くらい買ったらいいのに。
「違うのよこれを見せるのよ」ニヤリとするオバサン。手には孫が作ってくれた水筒カバー。

初めて孫娘が作ってくれた水筒カバー。よほど嬉しかったのだろう。
手に提げるようになっているのも気に入ってるらしい。体操教室にも持って行ったようだ。  

夢さんから見たら、そんなに自慢するほどの出来ではないと思うのだが・・
オバサンにとっては、出来不出来などは関係ないのだろう。

あんなに小さかった孫娘が、ママに教わりながらにしろ、糸と針を持つことを覚えた。
大きくなると心配事も増えてくるだろうけど、楽しみもいっぱいあるぞオバサン。よかったな。