連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

あれっ?鶏肉はどうしたの?

2017-01-25 | 家ごはん

出先から戻ったら玄関の鍵が閉まっている。
あれれ居ないのか?バッグの中を探って鍵を探す。
これが中々出てこない「寒いのにもう・・」イラつくぜ。ったく

「あらお帰んなさい、ピンポン鳴らせばいいのに」なんだ居たのかよ・・・
「今日は寒かったでしょ?」うん風が冷たかった。

「ヒジキ煮たわよ味見する?」どれどれ、ヒジキの煮物は夢さん好き。
「なんだこれ?鶏肉入れなかったの?」味はいいがちょっと不満。
「入ってるでしょ?よく見なさいよ」油揚げは分かるけど鶏肉は何処だ・・

「もっと沢山入れてくれないかなぁ」1パック全部入れたとオバサンは言う。
「さっき2孫の家に持って行ったのよ」なんだその残りかよ・・・
家の分はちゃんと取っておいてよ。何でも持ってっちゃうんだからもう。

これじゃまるで残りもんだぜ・・・不満タラタラだが声には出さない。


旬の到来物、ハタハタ

2016-12-16 | 家ごはん

近所に住む義弟の嫁さんがハタハタを届けてくれた。
毎年この時期になると秋田の実家から送ってくるそうだ。

いつも我家の分まで数に入れて送ってくれるので恐縮している。
「今日の内に煮ちゃうわね」オバサン早速調理に掛かる。

何時もは煮つけた物を頂くのだが、今日は生のままだそうだ。
地元の方の様にはいかないが、薄味ながら味付けもそこそこ。

「今年のは子持ちじゃないわね」まだ獲れ始めたばかりだろ?
漁獲量も減ってきてるという話もあるしね。今年は品薄らしいよ。
そんな中で、こうして初物を頂けるのは有難い話で感謝そのもの。

「味が薄かったかしら?」いや大丈夫だよこんなもんだろ。
急遽食卓に登場したハタハタくんの話で盛り上がる。


昨日の夕食。ハタハタの煮つけ、づけ丼、豚肉大根、揚げ物とサラダ。


柚子味噌の使い方って面白いわね

2016-12-08 | 家ごはん

「おとうさん、どっちが好き?」料理に使った肉の事を訊かれた夢さん。
今日のロールキャベツで使ったのは合挽き肉なんだそうだ。
「分かんないよそんな事聞かれたって」どっちがどうなのかさっぱり・・
今日も彼女は柚子味噌に挑戦。写真撮りも許すほどの熱の入れよう。


これは正直美味しかった。ロールキャベツが何時もとは一味違った。
柚子の香りの魅力に嵌ったらしい彼女。これから何が出てくるか楽しみ。
米粒ひとつまで、何から何まで買う暮らし。彼女の努力には頭が下がる。

金を掛けた食事に慣れている家庭とは違い、我が家は高齢者世帯。
身の丈に合ったささやかな食事。彼女に感謝する日々は充実している。
そんな想いを巡らしながら、結構気楽に今日をそして明日を生きていく。


昨日の晩御飯。


罰あたりの言動を大いに反省する

2016-12-07 | 家ごはん

昨日の夕食に、ふろふき大根の柚子味噌添えが出てきた。
ついにオバサンの負けん気が頭をもたげたらしい。


柚子味噌添えの定番、ふろふき大根。
「案外簡単なのね」柚子味噌の使い方のヒントになったようだ。
作り過ぎたと困っていたのに、使ってみる気になったのかな?
この件に口出しするのはもう止めよう。大いに反省している。
彼女が良いように処理するさ。言葉には気をつけないとね夢さん。


宮崎産のうなぎは肉厚で美味しい。年寄りにはこれで十分。


ゴミ拾いはどっちが行くの?

2016-12-04 | 家ごはん

「今日はゴミの日なのよ」ご飯を早く食べちゃってね、と言うオバサン。

「誰が行くの?」オレ?おかあさん?自分と彼女を交互に指差す。

どっちでもいいのよと言うオバサン。「あぁ、それならオレが行こうか?」

「駄目よ!何処の家の人だか分からないもの」まさか・・そんな事は・・

参加者をいちいちチェックしている訳じゃないだろう・・・

まぁ行かなくて済むならそれは有難いが、オレだっていいんじゃない?

オバサンそんなに何でも背負い込まなくてもいいと思うけどね。

気を使ってくれてる積りだろうが、そんな心配はご無用。

オレはまだそんなにショボクレてないぞ。


昨夜の食事。いつもオバサンに感謝して頂いています。


あたしが切ったのよ凄いでしょ!

2016-12-01 | 家ごはん

写真を撮るのに手前に寄せた食器を、素早く元に戻す夢さん。
なにしろオバサンの目を盗んで撮るのだから気を使う。

お盆を持ってオバサンが戻ってきた。「何やってるの?・・」
「いや別に・・・ちょっと撮っておこうと思ってさ」

「このカレイ美味しそうでしょ?」自分で切ったのよと自慢げな彼女。
肉厚のカレイは見た目も凄く旨そうだ。照りもいいじゃない。
それにしても何から何まで買う暮らし。彼女の努力や推して知るべし。

「焼き鳥も美味しそうでしょ?」”銀座何とか?”の炭火焼だそうな。
今夜はしばし柚子の話で盛り上がる。オバサンご機嫌な一日だったようだ。


オバサンは特売セールが大好き

2016-11-26 | 家ごはん

「今日は得しちゃったわ」開店セールから戻ったオバサンご機嫌。
「これ山形牛よ」普段ではなかなか手が出ないそうだ。
何でも安いのかと言うと、そうでもないらしい。
「人参は〇〇の方が安いのよ」午後からはそちらにも行くと言う。
チラシを見比べては、少しでも安い店をと目を凝らしている。
どこも徒歩圏内の、言わばご近所さん「運動になるからいいのよ」

彼女にしてみれば、ただ安い高いの問題ばかりではなさそう。
あっちで喋り、こっちで喋り、友達と行き会っては長ばなし。
それも買い物の楽しみなのだろう。張切って出掛けて行く。
ゲーム感覚と言ったら叱られそうだが、結構タフなのに驚く。

「焼けたわよ!ほらほら熱い内に食べてね」
一杯飲始めた所に出てきたのは、オバサンお薦めのステーキ。
「美味しそうだね、おかあさんも早く食べようよ」


高齢者の健康は粗食から

2016-10-02 | 家ごはん

昨日とは一転、朝から太陽が顔を出した。爽やかな秋空に気分はすこぶる良い。

階下のリビングは、開け放ったガラス戸から朝陽が壁の方まで射しこみ眩しいくらい。

食卓には既に朝食が並んでいる「洗濯干しちゃうから先に食べててね」オバサンは二階へ。

その隙に写真を一枚パチリ。器もなにもそのまんま。見映えなんてこの際どうでもよい。 

今朝の献立は、昨日作った豚汁、大根おろし、胡麻に納豆などいたってシンプル。

小皿には昆布の佃煮、明太子、シラスと青菜の炒め物。オバサンが少量ずつ取り分けてくれてある。

テレビを点けオバサンを待つ。日曜日なので何時もより遅い朝食が始まった。

「里芋美味しかったでしょ?」うん当たりだったね。豚汁は一晩経った方が美味しいよね。

ここ数年食事の内容も量も随分と変わった夢さん。それでも体重は少しも減らないのが悩み。

すっかり飼い慣らされてしまった事に不満はない。こうして健康でいられるのはオバサンのお陰。

粗食を噛みしめ、老人はまた歩き始める 。


寒い時には豚汁がいちばん

2016-10-01 | 家ごはん

「今日は寒いから豚汁にしたわよ」夕方の早い時間から台所に立っているオバサン。

「いい里芋が有ったのよ、これはトロトロだと思うわ」それは嬉しい、豚汁大好きな夢さん。

以前ゴジゴジの里芋に当たった時、文句を言ってオバサンに叱られた事がある。

「安いのを買っている訳じゃないわよ」時期や天候などによっては、当たり外れがあるそうだ。

店に並んでいる品を買うしかない身にしてみれば、そこまでの目利きなどあろう筈もない。納得

「今日は寒いしビール飲まないから御飯にしてね」夏の間はビールを飲むので御飯は食べない。

日中の気温が20℃に届かず少し肌寒く感じる。雨が降っているので尚更なのだろう。

「あらじゃ御飯炊くわよ、暖かいの食べようか」炊くって、オバサンおかしな事を言う。 

夢さんが食べない日は、オバサン冷蔵庫の御飯をチンして食べているそうだ。知らなかった・・・・

食事の用意が出来たのを見計らい、オバサンの目を盗んで素早く1枚シャッターを切る。

きんぴら、シラスと青菜の炒め物、煮豆、焼き魚。


冷麦がよかったのに・・・

2016-08-19 | 家ごはん
大雨が去った後でギラギラとした日差しがきつい。「お昼、素麺がいいな」

氷の浮かんだガラス鉢を思い浮かべる夢さん。「今日はもう決まってるからダ~メ今度ね」

息子たちからの土産が有るそうで「早く食べないと悪いじゃない」 だとさ。

出てきたのは、チンしたピザとカットしたタルト。「しらすのピザなんだって」
 
端っこは煎餅みたいに、パリッパリ。なんだこりゃとは思えども「珍しいよね美味しいじゃん」

バナナの皮をむき、千切ってヨーグルトの器に放り込む。スプーンでグルグルかき回す夢さん。

こっちの方がさっぱりしていいや。「変な食べ方するのね」横目でジッと見ているオバサン。

「そんなことないよ何時もやってるだろ」だがあのオバサンの目は何かを感じた目だ。