連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

年度末で多忙

2009-02-26 | 高齢生活・健康
「今日も出掛けるの?」いやっ、もう終わったよ。

税の申告とか車検とか結構忙しかった夢さん。羽が生えたようにお金が出て行く。

「なにか甘いもの無いかな?」「いまご飯食べたばかりなのに?」そう言いながらも立ち上がるオバサン。

そうなんだけどさ、昨夜の残りの麻婆豆腐がえらく辛かった。ちょっと一口でいいんだよね。

うわっ、どら焼きかい。半分でいいよどうしたのこれ?「2嫁(二男の嫁)ちゃんが持ってきたのよ」

半分に割り栗の方をオバサンに渡す。美味いな「お茶もっと飲む?」そうだなもらおうかな。

ガラス戸越しに外に目をやる。寒むそっ、今にも降ってきそうな雲行きだ。 

侵入者

2009-02-19 | Weblog
おーぉ、暖ったかそう。田舎暮らしのサイトを見ていた夢さん、薪ストーブに感激。

こんな暮らしがしてみたいな。サイトの間を行ったり来たり。色々な暮らし方が有るものだ。

オバサンに話そうものなら「おとうさんには絶対無理よ」絶対!に力を込めていなされるのが常だ。

まぁ確かにね。便利な生活に慣れきってしまっているからなぁ。憧れだよ憧れ。

ドアが開いてオバサンが顔を出す。「お昼よこで食べようか?」

夢さんの部屋はぽかぽかと日が射して暖かい。オバサンもちょいちょい日向ぼっこに来る。

「下で食べようよ」ここは夢さんの秘密基地。オバサンにあまり居座られては都合が悪い。    

こだわりチョコ

2009-02-15 | 一人の時間
 
パキッ。この歯ごたえがたまらない。冷えたチョコを齧りながらお気に入りの角を飲る。

なに遊んでんだい夢さん。ハハハ、チョコはこれ。昔ながらの板チョコレートに限る。

ハイカラなやつはどうも性に合わない。ノスタルジーってのかい、これが好きだな。

以前とは包み紙が変わっちゃってちょっと寂しい。銀紙も薄くなった、時代なんだろうな。

孫からのチョコレート

2009-02-12 | 6人の孫
 
バタバタバタバタ2階に駆け上がってくる足音。近くに住むチビたちのお出ましらしい。

勢いよくドアが開いて2孫と4孫が顔を出した。 

「じいちゃ~ん」ハァハァって息が上がってるぞ。両手に可愛い包みを持っている。

「はい、
これー」おやおやチョコレートかい。ありがとお手紙つきだね。

どうやって作ったのかを身振り手振り、とくとくと話しはじめた二人。

ちょっと
ちょっと。かわりばんこに喋ってくれないかな。じいちゃんちゃんと聞いてるからさ。 

「ふーん、なーるほど、あーそうなのか、そんなにあげるの」なんとも女の子はおしゃまだな。   

普段どおりの誕生日

2009-02-10 | Weblog
「誕生日おめでと」「はいありがと」普段とまったく同じだねと顔を見合わせ大笑い。

いつも通りの朝の食卓、今日はオバサンの誕生日。何かしてやらなくっちゃな。

「今日は暖ったかくなるって言ってたぞ、映画でも行く?」 

「うーん・・行かないわ、家にいたほうがいい」あっそしょうがねぇな。

先月は自分の誕生日やってもらったし、何となく気が引ける夢さん。おればっかりじゃな。

まぁいいっか。明日は子供たちが来るそうだし、夢さん気を使うことないよ。 

それにしても誕生日なんかただ歳をとるだけ。最近は面白くもなんともないな。

もっと大きくなってからね

2009-02-06 | 6人の孫
「おとうさんご飯食べに行こうって言ってるわよどうする?」二男の嫁から誘いの電話。

受話器を手で塞いでオバサンが聞く。行かない行かない、首を振り手も振る夢さん。

孫たちと食事するのは楽しいが、外食となると話は別だ。ましてや座敷だなんて想像するだに恐ろしい。

6孫2歳はまだ躾も半ば、人様の迷惑など分かろう筈がない。

赤ん坊でじっとしている頃はよかったが、最近はとんでもない。おちおち食べてなどいられない。

チビの動きに目を配りながら、右手に箸、左手は防御の体勢。ママの叱る声もひっきりなし。

ご馳走してくれるのは嬉しいが、いつも食べた気がしない夢さん。オバサンと顔を見合わせ苦笑い。

おでんは熱々でないとね

2009-02-04 | 家ごはん
大根を皿にとって箸で割る。うまそ!味がしみていそうだ。おでんは2日目が美味いんだよね。

ん?・・ちょっとぬるくないかこれ?。ひとくち食べた夢さん不満顔。

熱いのをハフハフしながら食べるのを、おでんって言うんだぞ。夢さんひと講釈。

「じゃこれは何よ?」オバサンムッとした様子。おでんには違いないけどさ。 

プイッオバサン土鍋を持って台所に行っちゃった。よせばいいのに夢さんまた余計なことを。

「今度はどうかしら?」オバサン怒ってないだろな。ちらっと横目で窺う夢さん。

蓋を取ると凄い湯気。おーぉこれだよこれやっぱりオバサンだね。

だけど何となく会話が弾まない。オバサンのプライドを傷つけちゃったかな。