連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

始めてのお泊り体験

2009-08-28 | 6人の孫
「何時もテレビ見ながら食べてるの?」「うんそうだよ」「良くないわね~それは」

小2の2孫がひとりで泊まりに来た。夏休みだしやっとお泊りの許可がでたようだ。

2孫は嬉しくて仕方がない様子。
 
いつもいつも「お姉ちゃんでしょ」って言われて、我慢ばっかりだものね。

今日はばあちゃんをひとり占め。思いっきり甘えられるから良かったね。  

オバサンも張り切っている。しっかり躾けてやろうとでも思っているのかな?

夕食には鰻が出てきた。おいおいオバサンご飯が多すぎない?少し減らしてやったら?

いろいろ作ったんだね。夢さんのほうが心配になるくらいだ。「大丈夫よたくさん食べなきゃねっ」

まだ小学2年生だよ。大人じゃあるまいしとは思えども、オバサン嬉しいんだなきっと。

埋まらない溝

2009-08-26 | 高齢生活・健康
「まだそんな事言ってるの?呆れちゃうわね」オバサンと夢さんの意見はまったく噛みあわない。

夢さんの理想であり夢である田舎暮らし。オバサンにはそんな気は更々ない、話にならないらしい。

「こんなに便利な所はないでしょ何が不満なの?」不満じゃないけどさ・・・「じゃぁ何よ?」

「だって周りを見てご覧よ、何んにもないだろ?海もなけりゃ山もない、ただ平べったいだけでさぁ」

「有るじゃないの何だって、子供みたいな事言わないでよ」「もっと歳をとった先の事考えてみなさい」 

そりゃオバサンの言う事も分かるけどさ、もっと言い方ってものがあるだろ、女らしい優しい言い方がさ。

オバサンみたいにポンポンポンポン言われたんじゃ、後が続かないよ。

夏の戦士

2009-08-24 | Weblog
ん??なにかおかしいな、夏真っ盛りを謳歌するかのごとく、連日かしましかったセミの声。

それがパタリと聞こえてこない。耳のせいかな?ベランダに出て耳を澄ます、やはり聞こえない。

まだ時間が早いのか?まさかな、もう8時半だぞそんな事はないだろう。

そんな夢さんの耳に、あれっ?おー鳴いてる鳴いてる。か細い鳴き方だ最後の戦士って感じだな。

トントントントン、オバサンが上がって来た、洗濯物を干すらしい。急いでパソコン画面を切り替える。

開け放ったドアの向こうのオバサンと目が合う。おー・・・・さりげなく目をそらす夢さん。

「〇〇さん見に行くんでしょ?」「うん行くよ」〇〇党党首がやってくる。選挙のほうも佳境だね。

マリも一緒に晩酌

2009-08-21 | 柴犬・マリ
マリを追いかけまわし無理やり抱っこする夢さん。「あら大人しくしてるわね」 

そりゃそうだよ何時も散歩の後は抱っこしてるもんねぇマリ。ハァハァハァハァ息遣いが荒いな。

冷たいビールの後は焼酎の梅割り。マリと老夫婦(笑)の時間が淡々と過ぎてゆく。

もうかれこれ2時間、ビールを少し飲んだだけなのに、オバサン相変わらずよく喋る。

「ん?そうかそんな事もないだろうけどな。いいんじゃない、あーそりゃそうだ」 

オバサンの話を聞いていれば、身近に起きている事は殆ど分かる。よくもまぁ・・・

「あらぁいい風ねぇ」時折涼しい風が吹き抜け虫の音も。今年は秋が早いのかな。

夕暮れ時2009夏

2009-08-19 | 家ごはん
ん?なんか焦げ臭いぞ。ははぁオバサンまたやったな。よくやるんだよね。

トントントントン階段に足音オバサンが上がって来た。洗濯物を入れに来たらしい。

「こんにゃくを煮てたのよ」てっきり何か焦がしたのかと思ったよ。「あら違うわよ失礼ね!」

夢さん余計な事は言わない方がいいよ。だけどさ、相手は火だからな油断しちゃいけないよ。


「すぐ食べるかしら?餃子焼くんだけど」「うん食べるよ焼けたら言ってよすぐ行くから」

日が落ちるまでにはもう少し。冷たいビールでうだうだと、デッキでオバサンと飲むのも悪くない。  

マリと早朝散歩

2009-08-17 | 柴犬・マリ
やけに早いな夢さん。そうなんだよ今朝のこの清々しさ、寝てなんかいられないよ。

表に出て大きく伸びをする。あれっ?ポストに新聞が入っていない。そうか今日は休刊日か。

仕方がない、散歩にでも行くか。おいおい夢さんまだ5時だぜ。なーに早いに越した事ぁないさ。 

「マリ行くぞ!」首輪を持って犬を呼ぶ。なんだ迷惑そうだな。何時もより一寸早いだけだろうが。

何となくテンションが上がっている夢さん。「へへへ」孫達には悪いけどね帰ってくれて嬉しいよ。

地響きのような喧騒と、黄色い嬌声に引っ掻き回された3日間。まだ頭の中がジンジンしている・

帰り際の1嫁(長男の嫁)の声がよみがえる。「また9月に来ますから連休があるし」あぁそう・・・・

オバサンはまだ熟睡中か?。コトリとも音がしない。よほど疲れているのだろう。

尻尾を振って元気に駆け出すマリ。おっ元気が出たな。「ははは」おまえも逃げ回っていたもんな。

オバサンは何時も言っている。「来てくれるだけ有難いと思いなさい」そうか夢さんは了見が狭いのかな?。

おさんどん

2009-08-13 | 6人の孫
「きのうはお天気で良かったわ」息子達家族が来るので、その準備に忙しいオバサン。

快晴の昨日は蒲団を干せたのでオバサンひと安心の様子。よかったね今日は朝から曇ってるものね。

大変なのは食事の世話。オバサンももう若くないし無理はしないでくれよ。

嫁さん達に手伝ってもらえばいいのに、と言うのだがオバサン耳を貸さない。

「親なんだから仕方ないわよ、親を辞める訳にはいかないでしょ」そりゃそうだけどさ。

夢さんだって遊んでなんかいられない。オバサンに手足のごとくこき使われる。 

なんと言ってもくたびれるのは孫どもの相手。悪いんだこいつらが。

ひとりずつだと大人しいくせに、6人もの集団になると、とんでもない事をやらかすからな。

でもさ本当は嬉しいんだろ夢さん?「ははは“民宿夢太郎”オープン、らっしゃーいてなもんさ」

風呂あがり

2009-08-11 | 高齢生活・健康
浴衣をはだけ床に座りこんだ夢さん。新聞を広げて足の爪を切り出した。

プチップチッこの頃やけに伸びるのが早いな。 

ちょっとした光の加減で、刃先の合わせ方が難しい。やれやれ目も衰えてきたか。

爪で思い出すのは若い頃のオバサン。ずっとずーっと昔の話だけどね、懐かしいよな夢さん。 

映画か何かで見たのかなぁ。 俺もやってもらおてんでオバサンに甘えた事があった。

ところがオバサンおっかなびっくり。頼んだこっちも冷や汗ものだった。おいおいてなもんさ。

爪切りと格闘しながら、顔を赤らめ夢さんの顔も見られない。あの頃はオバサンも“うぶ”だった。

あまりのぎごちなさに、あれ以来オバサンに頼んだことはない。いま頼んだらなんて言うだろうな?

「爪くらい自分で切んなさいよ」なんて言われるのがオチだろう。気が強ぇからな。

ギシギシギーシギシやすりを掛けて出来上がり。うん今日はまぁまぁだぞ。   

「ご飯よ~」階下からオバサンの声。あいよグッドタイミングだ。冷たいビールが頭をよぎる。  

プライベートタイム

2009-08-09 | 一人の時間
土曜の午後8時、さてとやおら立ち上がり自室に引き上げる夢さん。

背中にオバサンの声。「面白かったわねパートⅢもやるのかしら?」さぁどうかな。

時代劇の最終回を見終わった後、今日はそれぞれ見たい番組がある。

テレビを自分の部屋に持っていけば?と前から言っているのだが、オバサン首を横に振る。

どうせ余ってるんだし使えばいいのにと思うのだが、それがそうではないらしい。

どうやら遅くまで見る癖がつくのを恐れているようだ、あれば見ちゃうしね。

居間でテレビを見ながらなんやかや。オバサンにとってはそれも至福の時間なのだろう。

午後10時を回った頃、決まって戸締りの音がして、階段にオバサンの足音。 

夢さんはまだまだこれから。カーテンを開け夜空を見上げる、今夜も蒸し暑い。

昔とった杵柄

2009-08-07 | 6人の孫
「〇クン一緒に寝んねしよう」「さぁさぁばあちゃん寝んねするよおいで~」

「起っきしたらアイス食べるんでしょ、ねっ」へへてこずってるねオバサン。

朝から6孫を預かったオバサン。言う事をきかない6孫に梃子摺っている。

赤ん坊じゃあるまいし、昼寝なんかしないよなぁ。「もうじき3歳だぞ」って言ってやれ。

「じゃあさ、じいちゃんとお菓子買いに行こうか?」見かねた夢さん助け舟。  

「ダメよ外は暑いんだから~」すかさずオバサンからダメ出し。「すぐ甘やかすんだから」

「甘やかすわけじゃないけどさ、ぜんぜん寝る気なんかなさそうだぞ。

男の子3人を育てあげたベテランの筈なのに、オバサンおチビさんに振り回されてるね。

「だけど可愛いわよね」「こまっちゃくれた所がまた何ともね」オバサンの目が笑っている。