留守を狙って風呂掃除

朝から快晴。暑くなるといけないのでマリの散歩は早々と済ませた。

今日はオバサンお出掛け。なぜかオバサンが居ないと夢さんやる気になる。

風呂場の掃除でもするか。最近は風呂掃除は夢さんの担当、させられたって感じかな。

風呂に入るのは夢さんが後。後始末をするのが日課になった。ふふ世の中変わったな。　

綺麗になりだすと一層やる気になるから不思議だ。夜はざっとしかしないからね。

今日は徹底的にやるぞ。Ｔシャツに半ズボン。ゴシゴシゴシゴシ、どうって事ぁないやね。

涼風が恋しい

「あとで扇風機出してくれる？」あぁいいよ昨日は暑かったものなぁ「まだ６月なのにね」

「おとうさん今日は出掛けるの？」ん？どうして「雨が降ってるしどうするのかなぁと思って」

別に急ぐ用事が有るわけではない。とりあえずマリの散歩は行ってくるよ。

「ごちそうさま」箸をおき外に目をやる。かなり激しい雨だ午後には回復するってほんとかな。

梅雨どき特有のジメジメした陽気。しばらくはこんな鬱陶しい日が続くのだろう。

マリと雨の中の散歩は辛い

あれれ、もう帰るのか？。まだ何時もの半分も歩いてないぞ。

ほら行くぞ。なんだよなんだよオマエは！。頑として踏ん張るマリ、この根性無し！

おれはいいけどさ、ほんとにいいんだな？。そうかウンチも２回したし、雨も降ってるしな帰るか。

ウンチ袋をぶら下げピチャピチャピッチャ。長靴で水溜りを蹴飛ばしながらＵターン。

雨はひどいしオレもほんとは早く帰りたい。内心はホッとしている夢さん。　

まるでこっちの心を見透かされているようだ。こういうのも絆って言うのかな？　

今日は２孫たちが来るそうだ早いとこ帰ろうぜマリ。ざんざ降りの雨も満更でもないやね。　

まだまだ先だよ

おーぉ！凄いじゃん。えらいねぇ！さすが〇クン男のこだねぇ！　

「オシッコー！」と６孫の発した一声に、夢さんオーバーに反応。

２歳半の６孫は我家に来ると何時も遊びに夢中で、ついぞオシッコなんて教えたことがない。

オシッコは？と聞かれても「ない！ない！」と言うばかり。自分から教えるのを初めてきいた。

「ほら早く早く！」急いでトイレに連れて行き戻ってきたオバサン。「えらかったわねぇ〇クン」

得意顔の６孫に向かってオバサン。「おじいちゃんも、ちゃんと教えるのよって」ん？なんのことだ。　

「そのうち孫にそう言われるようになるのよ」フフッ違げぇねぇ。そうはなりたくないけどね。　

孫ランチ

ピンポーンあれ？２孫と４孫だぞ。学校はどうしたの？えっ？創立記念日、あそうなんだ。

ドカドカと上がり込んできたふたり。「じいちゃんお昼お外で食べよ」ふたりはデッキで食べるのが好きだ。

いいよじゃ買い物に行こうか？チラッとオバサンを見る。あれれ知らん顔してるぞ。

そうか昨日も皆で食べにきたばかりだもんね。オバサン財布の紐が固いからな。

仕方がない夢さんが出すか。３人で近くのスーパーへ行く事になった。おいおい走るなよ。

「あーサクランボだぁ」いいよ何でも買いな。キウイとオレンジも買って、さて次はパンだな。

「お外のパン屋さんのほうがいいんだよ」はいはい、小学２年生の２孫、すっかりママ気取りだな。　　

うつにはなれそうもない

起きだしたいのを我慢して夢さん蒲団の中。そのうち起こしにくるぞ。

ドアが開いてオバサンが顔を出す。「おとうさんご飯よ」ほらね何時もの時間はとっくに過ぎている。

「どうしたの？起きてこないから・・・」どうもするわけないだろ作戦だよ作戦。

「今日は何もしないからね、ずぼらにしてるのがいいんだってさ」「いいわよ～好きにしてなさい」
　
昨夜のテレビ“うつ”をテーマにしたドラマ。藤原紀香と原田泰造の夫婦役はとても良かった。

「テレビ見たから？すぐ影響されちゃうのね」「おとうさんは大～い丈夫よ」オバサン大口開けて笑っている。

さてとのんびりするか。食後ベッドに新聞を持ち込んだ夢さん。どうも落ち着かねぇな慣れてないからな。

貧乏性のお前さんには似合わないよ夢さん。さっさと着替えてマリの散歩にでも行ってきな。　

あいつ何かあったのか？

昔の友人の夢を見た。ベッドに入った途端にバタングーで夢など見たことがないのに。

朝起きてからも何となく胸がもやもや、いつまでも頭から離れない。

なにか有ったのだろうか？・・・お互い音信は途絶えているが、まだまだ元気のはずだ。

無言でじっとこちらを見ている。どうしたの？どうした？精悍な顔が鮮やかによみがえる。　　

着替えをすませ階下に下りる。オバサンと目が合う「おはよう」おはよ「すぐにご飯よ」

食器を並べるのを手伝う。「あら珍しいわね」そして何時ものように納豆をかき混ぜる夢さん。

可もなく不可もなし。歳なりに小さな幸せの日々。それもこれもオバサンのお陰だな。　　

かっこつけちゃって

犬の散歩から戻った夢さん。ん？家の前をぞろぞろ人が歩いている。そうか今日はゴミ拾いの日か。

「そうなのよ　おとうさん出てくれる？」なんだ俺が出るのか・・言わなきゃよかったな。

カチカチカチカチ。火バサミを手に歩き出す夢さん。みんなが通った後なので何も落ちていない。

それにしてもこんなに人がいるとは・・・。知らない顔ばっかりだな。カチカチカチカチ

白髪頭のじいさんがふたりつるんで歩いてくる。なんだかきまり悪そうにしてるぞ。どこのじいさんだ？

フフフ向こうもそう思ってるよ夢さん。軽く頭を下げる。さりげなくお互い探るような目つきだ。

「ご苦労さまでした～」飲み物を渡された夢さん。「いいですいいです子供らにやってください」だと。　

助け合い

朝から庭の手入れを始めた夢さん。ん？オバサンが出てきたぞ。どうやら手伝うつもりらしい。

珍しい事があるものだ。庭仕事は苦手のはずなのに。白い日除けが様になってるねオバサン。
　
花の終わった木々は見た目が実にみすぼらしい。これじゃぁねオバサンも放っとけない訳だ。

夢さんの切った枝葉をオバサンがまとめていく。実に手際がいい、やれば出来るじゃん。

お昼はデッキで軽く済ませ、休む間もなく午後の仕事に。「請負だからね」と二人で大笑い。　

芝も刈り込み、ゴミ出しの準備も出来て何とか一段落。やれやれ今朝になっても腰が痛い。

狭い庭ながら手を掛けてやれば、それなりに見栄えがいい。オバサンもよく頑張ったね。　

バリア

「おとうさん今日は忙しいの？」朝食の支度をしながらオバサン。

ん？・・どうして？うかつに返事は出来ない。また何かやらされるかもしれない。

「〇〇さんたちがねご飯食べに行こうって言ってるのよ」なんだそんな事か。

「おとうさんも一緒にどうかって」「行かないよそんなの」話の肴にされるのがオチだ。

「△△さんの旦那さんも行くらしいわよ」知らないなその人。オレはいいよ忙しいから。

老人会じゃあるまいし冗談じゃないぞ。そんな仲間に入れないでくれ。

まだまだ若いと自負している夢さん。そうは言ってもさ、これからは付き合も大事だってさ。