連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

待つ身になってくれ

2008-10-29 | Weblog
車で近くの大手スーパーにやってきた夢さんとオバサン。夢さんオバサンの足代わりだ。

「あそうだ、お野菜買ってくるわ、ちょっと待っててね」あぁいいよ。

帰ろうとした所でまたオバサン店内に戻っていった。農家の野菜を買うらしい。

野菜の売り場とは別に、近隣の農家が出しているコーナーが人気なのだそうだ。

それにしてもなかなかオバサン出てこない。すぐだからって言ったのになんだよ。

おっ来た来た。ん?誰かと一緒に喋りながら出てきたぞ、誰だ?あれは。

しきりにうなずいてるオバサン。今日は聞き役らしい珍しいな。

相手のオバちゃん、ますます顔を寄せてひそひそ。おやおや脇のベンチへ荷物を置いたぞ。

長くなるのか?うんざりだな。待ってるからって言えないんだろか、いい加減にしろよ。 

年末には届くよ

2008-10-27 | 6人の孫
「ありがとうねおとうさん」オバサンに礼を言われてもな、 と思えども満更でもない夢さん。

ランドセルは年末に届くように手配した。オバサンも満足のようだ。

冗談にしてもオバサンに半分出せとか、細かい事は言わない方がいいぞ夢さん。

家計から出している分は別として、オバサンの方がよほど孫達に金を使っているのは想像がつく。

知らない振りをしているのが利口ってものさ。下手なことを言うとやぶ蛇になりかねない。

しかし孫ってのは金が掛かるな。この先もまだまだずっと続くかと思うと、めまいがするよ。


そうは言いながらもさ。少しでも何かしてやれるのは、考えてみれば幸せな事だぞ夢さん。 

ランドセルにこだわる

2008-10-25 | 6人の孫
「おとうさん ランドセル頼んだの?」まだだよ、あれこれ思案中の夢さん。  

「早くしないと間に合わないわよ」まかせとけって、前と同じ工房に頼むんだから大丈夫だよ。 

ははぁやっぱりな。去年と同じ型の物なのに値段が上がっている、3千円アップか。

「軽いのがいいって言ってたわよ、同じじゃなくてもいいんじゃないの?」とオバサン。

そうもいくまい。1孫・2孫(1・2番目の孫)の時と変わったらまずいだろう。ママ達しっかり見てるぞ。

見栄をはる訳じゃないけどさ、差をつけたら可哀そうだ。とかなんとか、それが見栄ってんだよ夢さん。

オバサンは気楽なものだ。自分の懐が痛むわけじゃないしな。なんでこうなるんだろ。あ~ぁ   

約束

2008-10-23 | 6人の孫
「ランドセルの注文?」そうかもうそんな時期になったか。  

今回は3孫と4孫の分を買わなくてはならない夢さん。

「大きな事言うからよ」オバサン案外冷ややか。そのくせ嫁達との打ち合せは自分が仕切っている。

「色は黒とピンクよ中はこんな感じにね」面倒くさいな、金を渡すから自分たちで買ったらいいのに。 

「それじゃ駄目なのよ買って渡してやるのがいいんじゃない」オバサンお正月に渡すんだってさ。

向こうの親達も夢さんに遠慮してるのかな。ランドセルは俺が買うなんて言っちゃったからな。

昔の話だし忘れてくれていいのに・・・ハハハそうもいかないか?

あの頃は夢さんもバリバリ働いていたし、まさか孫が6人も出来るとは思っていなかった。

金は夢さんが出すものと、はなから決めて掛かってるオバサン。自分だって半分出せよこの! 

ポンちゃん

2008-10-21 | 野球・スポーツ
「何やってんだよポン!」選手起用が裏目に出た時など大変。ポンちゃんのせいにして悪態をつく夢さん。

「さすがよねポンちゃんは」その逆の時には、一転してオバサンも一緒にニコニコ。

いつの頃からか、我家ではずっとその人の事を、親しみを込めて「ポンちゃん」と呼んでいる。

10月20日セリーグのクライマックスシリーズ、第一ステージでの負けが決まった。

「今日で最後になっちゃったわね」画面の中のポンちゃんに、オバサンも感慨深そう。

「お疲れ様でした」我家で言うポンちゃんとは、タイガース監督を辞める事になった岡田彰布さんの事。

あの愛嬌のある笑顔が、ダックアウトで見られなくなるのはとても寂しい。

岡田さんは、この先もずっと我家ではポンちゃんのまま。今後のご活躍を祈ってやまない。

「あらっ!ポンちゃんよ」その内にまたオバサンの素っ頓狂な声が聞かれるだろう。

ここは何処?

2008-10-16 | 一人の時間
目的地が見つからない 額にはジットリと脂汗 もう時間がないぞ夢さん

さっきから同じ所をぐるぐる回っている気がする 病院の予約時間が迫っているのに

先月も来ているのに駐車場の入り口が分からない 何時もは乗せてきてもらっていた夢さん 油断したな・・・

おー ここだここだ やっとの事で辿り着いたのは5分前 予約のカウンターに駆け込む
 
「時間がないんです」 慌てる夢さんに 「大丈夫ですよ 順番ですから」 しゃらっとのたまう受付嬢

なんだ そうなのか いっぺんに気が抜けてしまった  ふふ 慣れてないね夢さん

しかし相変わらずだな夢さん 方向音痴がひどすぎるぞ

オバサンが乗ってなくてほんとよかった 馬鹿にされて また赤っ恥をかく所だった 

男同士

2008-10-14 | 6人の孫
久し振りに孫達が勢揃いした我家。夜遅くまで黄色い喚声が飛び交って、なんともけたたましい。

孫6人の内、3孫(3番目の孫)と6孫(6番目の孫)が男の子。

やっと皆の仲間入りが出来るようになった2歳の6孫。従兄弟の3孫の後ばかり着いてまわっている。

こうなると3孫も悪い気はしないらしく、兄貴振ってなんやかやと面倒を見ている。

こんなチビでも男同士という連帯感があるのだろうか。 

言葉は満足に伝わらなくても、気持ちはすっかり仲間気分のようだ。

二人のやり取りを、笑いを噛み殺しながらじっと見ている夢さん。

そのままそのまま大きくなれよ。お互い力になれる時がきっと来る。

手出し無用

2008-10-09 | Weblog
ゴシゴシゴシゴシ、ジャージャージャー。窓の下からデッキブラシで擦る音や水を流す音がする。

ん?2階からそっと覗いてみる。おやおや、オバサンが駐車場のコンクリートを洗っている。

そうだそうだ、苔が生えて滑りやすくなっていたっけ、夢さんに一言いえばいいのに。

手伝おうかな~と立ち上がり掛けた夢さん。待て待て、必要ならば声が掛かるさ。

「おとうさん ちょっと~」ほらきた「車を動かしてくれる」ぷっオバサン運転できないもんね。

スニーカーでやってんのか。雨靴を履けばいいのに、びしょびしょじゃんオバサン。

「言ってくれればやったのにさ」と夢さん心にも無いことを。調子がいいんだから。

おやおやおまえさんもびしょ濡れかい。たっぷり水を掛けられ、ナンテンが重そうに頭を垂れている。

曼珠沙華

2008-10-05 | Weblog
 
「おとうさん 何か洗う物あるかしら?」う~ん?別にないよ。

オバサン朝から張り切っている。夏物の整理に掛かっているらしい。

いよいよ長袖の季節になったか。掛け布団も厚いものに変わったし、靴下も色物に変わった。

何時もの散歩道。公園もすっかり秋の気配が進み、落葉が目につくようになったしな。

何か手伝う事は有るかと問う夢さん。「何も無いわよ」と言いながらオバサン。

「そんなに暇ならお風呂の掃除してくれる?」ゲッ風呂掃除かい。 

変節?

2008-10-03 | Weblog
「おとうさんも変わったわね」なにがだよ。

「前は絶対に見なかったじゃない」ドラマ「渡る世間は鬼・・・」のことか?

「この頃は木曜日が来るのを楽しみにしてるんじゃないの?」からかってんのか。

たしかにな、あの舌を噛みそうな、馬鹿っ丁寧な喋り方に、むかっ腹を立てていた時期もあったな。

だけどなんだよ、見始めるとこれはこれで、さもありなんと思えてくるから不思議だ。

今ではすっかりこのドラマのファンになってしまった夢さん。オバサンがお見通しだったとは。

ところでさ、オバサンも少し変わったらどう。その気が強いのと強情なとこ?へへへ