連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

ピンクのリボン

2014-05-17 | Weblog
何時もの散歩道、気温は高いが風が有るので、さほど暑さは感じない。

整備された新しい住宅地の脇を抜けて帰路につく。

横合いから出てきた親子連れ、小さな女の子と若いママと乳母車。

肩から水筒、リボンのついた帽子。追い越しざまに女の子と目が合った。

「こんにちは」挨拶されて思わず立ち止まった夢さん。

深々と一礼して、負けずに大きな声で「こんにちは」 

恥ずかしそうな女の子の表情。まだ慣れてないな・・・可愛い可愛い。

帽子の庇に指を添え、こじゃれた挨拶を添える夢さん「ごきげんよう」

振り返らずにすたすたと歩き出す。後ろでかすかに「うふっ」とママの声。

その「うふっ」が我が子の成長ぶりが嬉しい、母としての満足感に聞こえた。

家に入る前に駐車場を確認。玄関を入っても誰も来ている気配はない。

オバサンは鉢植えに水をやっている。「おかあさん今日だれか来るの?」

「誰も来ないわよみんな忙しいのよ」暇なのはおれだけかい。 

旬の香りの代償

2014-05-14 | 家ごはん
「なかなか、おばあちゃんのみたいに上手く作れないわ」  
夕食に出てきたのは、佃煮(?)らしき物。「何これ?」「蕗よ、フキ」 

小鉢にちんまり納まった得体の知れない物。真っ黒で海苔の佃煮みたいだ。
「若い葉っぱじゃないと駄目なのよね」あぁそうなんだ?

「これって葉っぱなんだ さすが蕗らしい香りはするよね」苦みも有るし。  
「庭の蕗を少し取ったわよ」えっ?なんとオバサン庭の蕗を切ったらしい。

あの蕗かと思うと何となく愛しい。ご飯に載せて有難く味わう。苦味もひとしお。
食後、外はまだ明るい。さりげなくデッキに出て蕗の有った辺りを窺う。

庭の隅一面に、グングンと伸び盛っていた蕗の半分程が刈り取られている。
先端をちょん切られた蕗は、首うなだれて元気がない。そりゃそうだろ・・

毎年、梅雨の頃には雨に濡れた蕗の葉が風情を醸し出す。
それが楽しみで、フキノトウも摘まずに花を咲かせて、大切にしていたのに。

そんな事をオバサンに言っても所詮は無理。現実的なオバサンは、なにしろ無敵だ。
時々、突拍子もない事をやらかすオバサン。ひとこと言ってくれよ。

「茎は大丈夫よ、煮物に使うから」ですか・・はいはい。    
でもまぁ、いろいろ挑戦してるオバサンはリッパ。小生も頑張るべし。  

蕗は来年もまた出てくる。せいぜい切られないように見張ってないとね(笑) 

元気でね!

2014-05-07 | Weblog
「今日も来てないわよ」「今日も来ないな」と言いながら早や4日が過ぎた。

しばらく我家の玄関先に逗留(笑)していたツバメ君。

夕方暗くなると、オバサンが見に行ったり、夢さんが見に行ったり。

交互に玄関灯の上を見上げては、「どうしているのだろう」と心配する日々。

「相手が見つかったのよきっと」「もう何処かに巣を作ってるわよ」

新居の完成まで我家を仮の宿にしていたのだろうとの結論になった。

ツバメの生態は分からないが、必ず巣を作ると言う訳ではないらしい。

よほど安全な場所でないと子育ては出来ないだろうし。

玄関のドア枠の上や、玄関灯の上などは高さも無いし巣作りには向かない。

せいぜい仮の塒(ねぐら)と、ツバメには最初から分かっていたに違いない。

「巣なんか作られなくて良かったじゃない」オバサンの言う通り。

ホッとしたと言うのが本音。何故あんな所を塒に選んだのか未だに不思議。

情が湧いてきた?

2014-05-01 | Weblog
玄関灯のてっぺんに塒(ねぐら)を構えたツバメの事が毎日気になっている。

「帰ってきたかしら?」薄暗くなった頃には必ずオバサン見に行く。

「帰ってきてるわよ」どれどれやはり今日も一羽だね。

どうして一羽だけなのか、腑に落ちない日々が続いている。

「相手が見つからないのよきっと」そうかな?まだ若すぎるんじゃない?

ツバメにはツバメの事情が有るのだろう。気にしても仕方がない。

確かに建物の構造は巣作りに向いていない。ツルツルした壁は泥を受け付けないだろう。

ツバメ君も、夜の塒だけと割り切って便利に使っているのかもしれない。

糞は自分が毎日掃除すると宣言した夢さんだが、今は一日おき。

一羽だけなので毎日やるほどの事は無いし、行儀が良くてそれほど汚さない。

「なんかいじらしい気がしない?」オバサン、だんだん情が移ってきたようだ。