連れ添いバトル

なにかと夢さんを指図したがるオバサンだった。
そんな彼女は3年間の闘病を経て他界した。

マリ、スズメバチと格闘

2005-09-27 | 柴犬・マリ
 
「おとうさーん、来て来て!」 
階段下からオバサンの素っ頓狂な声。

あの声は只事じゃないな。 
「どうした?」2階から駆け下りる夢さん。

「なんだよ、どうしたんだよ大きな声出して」
 
「マリの顔が腫れちゃってるの」「えっ、どうして?」

見れば、なるほど鼻を中心にして、顔がかなり膨らんでいる。 
「どうしたんだろな」 

「今ね、何か虫みたいなもの食べてたから、手で払い落としたのよ」
たまたま、デッキに出たオバサンが見つけたようだ。

「これはスズメバチだぞ」 
噛み砕かれた堅い甲冑の部分と、黄色と赤の尻の部分が残っている。

渦を巻いた尻には不気味な針が付いたままだ。「こりゃまずいぞ」
頭の部分が無い。「喰っちゃったのか?」ますますまずいぞ。

興奮した声で先生に電話を掛けているオバサン。
「直ぐに連れて来なさいって」

アレルギーの有る犬は、症状が酷くなる場合があるらしい。
持って行ったスズメバチの残骸を見て先生曰く。

「おーぉ、ふっくらして美人になったね」
「こんなもの喰うから、膨らんじゃうし、金も掛かるんだぞ」

「スズメバチ食っちまうなんて、いい度胸してるな」
何時もながら、気さくな先生だったとオバサン。

注射をして薬を貰ってきたそうだ。やれやれこれで一安心。
さっきまで顔色が変わっていたオバサン。
今は先生の話を思い出しながら笑っている。