岳と百姓と

余生で農業しながら山に登り、全国を旅行して人生を謳歌している爺の趣味三昧のブログ

幌尻岳登山(日本百名山 98座目)その3

2023年08月02日 | 岳と登山

幌尻岳登山で死にかけた話です。画像はありません。

先ずは令和5年8月2日の秋田での模様からです。

昨日は本宮の畑A,B共、草対策として耕起しました。山旅に行く前に農道なんかの草刈りは済ませて出かけたんですが、地主さんから手紙が来ていて畑に偶々行ったら草ぼうぼうでびっくりしたらしい。なので7地主が耕起するかと言ってきていたので借りている手前、自分が耕起したのです。自分は借りている面積の2割程度しか使用していないので他所に貸すのかと思ったけど、その気も無いらしい。なので暫くは自分が管理していくことにしました。春からマメに5回も耕起していたんだけど、自分が色々な野菜を植えていたので肥料分があるせいか雨が降ると草がやたらに伸びるから面倒なんです。

今日は朝から田んぼを見回り、稲の花が咲き始めたので入水をしました。タイミングは例年通りですね。排水口を閉じて入水して一回りしたら作業着が汗びっしょりなんで全て着替えてシャワー浴びて自宅でマッタリかな?それにしても汗の掻き過ぎじゃない?爺になったら干乾びてくると思うけどメチャクチャ汗をかく、なので水分の補給量も半端ないけどね。熱中症対策で朝の10時から15時位は外作業しません。自己対策です。夕方に畑の草刈りなどする予定です。

今年は山旅から帰って来てから、結構働いているね。例年は山旅から帰ってくると3日程は自宅でぐったりしていたものですが、今年は山が1座だけだったせいか帰宅して翌日から農作業しているから不思議!

では、幌尻岳登山で死にかけた話です。

幌尻岳の登頂後に自分は下山で苦労すると思っていて、一番最初に下山を始めたんですが、案の定、大腿筋が痛くて体重を支えられなくなってきました。途中で大阪さん達に追い付かれて先に行っていただきました。まだ、岩場と這松があるあたりで場所的には8合目辺りの岩場の急斜面で躓いてしまい、そこで登山道から滑落してしまいました。10~20mくらいでしたが、最初は這松の上に飛んだので直ぐ止まるかと思ったけど、それが止まらない。体がバウンドして回転しているので這松を掴めない。もう自分は無力で坂をボールが転がるように体が回転して落ちていきます。此れはヤバいと思った瞬間、偶然にもザックが這松に引っ掛かり止まりました。滑落中は死ぬと思っていたので体の回転が止まった瞬間、助かったと思いました。本当に体が回転して滑落すると自分では何も出来なくて自然に止まるのを待つだけですね。此れが岩場だったら止まらないし、骨折や頭や顔など打って大惨事で死亡確定ですね。手や足などに擦り傷が沢山あって血だらけです。左手の中指と薬指が血だらけと腫れています。骨折か突き指したかなと思ったけど、骨には以上無さそうだったけど腫れている意味が解らなかった。打ち身だったんでしょうね?血は暫くしたら止まりました。右手の平の手首付近もざっくり切れていてそこの出血は凄くて、そこは圧迫止血したら10分程で出血は止まりました。緑色のタオルが紫に変わってしまいました。もう一寸、手首(あと1cm)に近かったら、止血出来たか怪しいものですが、幸いに場所が良かった。

這松から登山道に戻って、体を点検したら、体のあちこちは痛いけど骨折はしていない様でした。後から確認したら両ひざや足首も擦れていて擦り傷の大きい事!携帯やスマホは圏外表示だったので、持っていても意味なかったので、車に置いて在って骨折して歩けなかったら、ここで夜明かしをしなくてはならなかったですから、山で夜明かしするのは自分的には問題ないけど、北海道の場合はヒグマが出てきたら怖いですよね。

装備を確認したら、ポールが無くて飛んだ所迄戻ったら配松に刺さっていたので回収です。後、ペットボトル1個が見当たりません。それは諦めました。ザックのサイドポケットに熊スプレーと防虫スプレーは入っていたのでホッとしました。

その後は膝が踏ん張り効かないのでゆっくり下山したんで登りより時間がかかってしまいました。それでも小屋にたどり着いたときは生き延びたと思いましたね。小屋に着いたのは14時でしたので歩くのが辛いけど、車までの18.5kmを5時間かけて帰れば19時なんでまだ明るい内に車にたどり着けると思って帰路に入りました。しかし、体はボロボロで登坂はそれなりに登れるけど、下り坂が体重と装備の重さが膝に掛かって痛くて辛いのでスピードダウンしてしまう。結局、車にたどり着いたのは20時で真っ暗でした。そこでヒグマと出くわしたら最悪でしたけど、只管、笛を吹きながら、ライトを照らしながら歩いたので幸い、出会ったのはエゾリスとキタキツネだけでした。動物はライトを当てると目が光るので居るのが解ります。今回はゲートの付近で光っていたので大声出しても移動しなかったので恐る恐る行ってみたら何と蛍でした。ホッと一安心して周りを見たら蛍の乱舞が綺麗でした。駐車場付近にはヒグマが出没するとすれ違った登山ガイドさんが言っていたので又笛を吹きながら行ったら幸いに出てきませんでしたね。この時間帯で外を歩くのは危険なので小屋に戻ったほうが良いと何組かのパーテイの人たちに言われたんですがその日の小屋は登山者で満杯だろうし、戻る気力もありませんでしたが、この行動も危険な行為でしたね。

車にたどり着いたら完全に一安心でウエアを全て着替えました。すると暗闇の中でまた、話しかけられてびっくりなんですが、なんと、大阪さん達でした。彼らもここ迄到着したは良いけど疲れてしまって2時間ほど車の中で休んでいたという事でした。これからどうするかと聞いてきたので近くの道の駅で車中泊すると言ったら、自分達もそうしようと言ってスタートしていきましたね。その後にまた会うのですがそれは前の記事で書いています。

それにしても、高齢者や登山者が登山道から滑落して死亡するニュースをよく耳にしますが、今までは何で滑落するんだろうと思っていたのですが、自分が実際その目にあって初めて解りました。高齢になったり、体力が落ちると足が上がらなくなって躓く頻度が高くなってくるんですね。なので自分で意図しなくても躓くと滑落してしまうのです。滑落すると人間の体は人形と同じ状態で無力ですから岩場だったら死に直結です。高齢者の方は本当に注意してくださいね。

今回は「不幸中の幸い?」「九死に一生?」的な感じで生きていたのはラッキーでした。気持ちは若いつもりでも老いは確実に来ているのでこれからも慎重に行動することと、自分を過信しないことが大事だったという教訓を得たのでした。高齢者の方は山に行ったら本当に注意してくださいね。

今日は暗い記事になりましたが、本当に怖い体験をしたので記事にして見ました。

次回は明るい記事を上げます。

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