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おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

第八回翔之會

2023-10-14 23:16:49 | 観たもの
 こっそり贔屓の鷹之資さんの「第八回翔之會」でございます。今年はお父様の富十郎さんの十三回忌だそうで、サブタイトルに「十三回忌 五世中村富十郎を偲んで」がつきました。

 今回は会場が浅草公会堂となり、キャパも増えました。それだけ「観たい!」というお客様が多いということなんでしょうね。
 
 演目と配役です。
 一、 矢の根
     曽我五郎時政: 中村 鷹之資
     曽我十郎祐成:  中村 児太郎
     大薩摩主膳太夫: 市川 九團次
     馬士畑右衛門: 市川 猿 弥
   
 昔譚偲面影
 一、 天王寺屋語り〈貴重映像〉
              案内人 葛西聖司

 一、 二人椀久
     椀屋久兵衛: 中村 鷹之資
     松山太夫: 渡邊 愛子

 「矢の根」は松緑さんご指導でした。松緑さんは富十郎さんに教わり、富十郎さんは二代目松緑さんに習われたそうで、こうやって繋がっていくんですね。曽我五郎時政のお役、声も姿も所作も鷹之資さんのニンに合ってました。「矢の根」のカラフルで明るくて華やかなお舞台も鷹之資さんの“陽”なところに合っています。大きな声では言えませんが、エビサンよりは断然良かったのではないかと。きっとお客さんもそう思ってたのではないかと。
 
 あ、エビサン、良いところもありまして、後見に市川新十郎さんがついてらして、これは鷹之資さんはさぞ心強かったと思います。そもそも「矢の根」は歌舞伎十八番の一つで、成田屋さんのお許しがないとできないものなので。

 「矢の根」って、後見好きとしては見どころも多くて、最後の仁王襷でしたっけ?巨大な襷をかけるところはワクワクしながら見ておりました。新十郎さん、さすがでございました。

 続いて、富十郎さんの映像が流れました。テレビ等では未公開の貴重なプライベート映像です。当時80歳だったそうですが、とてもお元気、アグレッシブでした。ご自身の歌舞伎役者としての人生を語っていらっしゃいました。武智歌舞伎のことも出てきました。お若い時は関西にいらっしゃったんですよね。最後の方に健康優良児の大ちゃんも登場しました。ニコニコとお父様のお話に耳を傾けていらっしゃいました。富十郎さんが「子供らしく素直に」っておっしゃっていたのですが、その言葉の通り成長されました。お母様が愛情深くお育てになったんだと思います。鷹之資さんも愛子さんもとても気持ち良く拝見できるので。

 最後は鷹之資さんと愛子さんの「二人椀久」でした。富十郎さんの当たり役です。パンフレットでお二人とも「一生やらないかも」「自分たちがやっていいのか」と書いていらっしゃいました。それぐらい天王寺屋さんにとって大事な演目なんでしょうね。

 この「二人椀久」、舞台が暗くて、ワタシの“安定の”寝落ち物件なんですが、今回はちゃんと最初から最後まで大丈夫でした。いつもより明るい感じだったせいもあるのかも…。鷹之資さんも愛子さんも踊りはお上手なので全くNo problemです。ただ、お若いので「風情」みたいなものは難しいかなぁとチラッと思いました。それにしても鷹之資さんと愛子さんの顔の大きさの違うこと!愛子さんの顔がちっちゃいんです。二人で頬を寄せ合うところなんか、あまりの違いにビックリでした。でも、手の形はいっしょで、二人で同じ振りで踊るところは見事に合ってました。

 「二人椀久」は生身の女性より女形さんと踊ってほしいなと思いました。ついては、われらが吉太朗クンも踊りは上手いので、しかもお化粧も綺麗なので、この若手二人の「二人椀久」見たいぞ!っておばちゃんは希望します。お正月の浅草とか、3月の南座とか、花形歌舞伎でヨロシクです。

 
 ロビーには富十郎さんのお写真がありました。

 
 しらたまやさんのお客さんの有志でお花を贈りました。ワタシも一口のっています。↑上のチラシを持って行って「このイメージで」って伝えてアレンジをお願いされたそうです。

 
 猿弥さんがグッズ売り場にいらっしゃいました。

 
 久しぶりに浅草公会堂の一階席に座りました。

 《オマケ》
 
 
 
 
 せっかくなので浅草寺もお参りしてきました。外国の人、多いですね。
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第39回俳優祭 その②

2023-10-04 23:11:02 | 観たもの
 模擬店が終わると、「映像でふりかえる初代国立劇場の思い出」という20分ぐらいの動画が映写されました。建設途中の映像から始まり、こけら落としの第一声は孝夫さんでした(音はなかったけど…)。その後、周年ごとの記念の舞台が流れます。十三代目さんや十七世勘三郎さん、歌右衛門さん、梅幸さん…と写真でしか見たことがない方たちがどんどん出て来られます。辰之助さんの斧定九郎が登場すると、あまりのカッコよさに客席がどよめきました。今の左近ちゃんに似てますかね?松也クンの子役時代も見ました。玉ちゃんの「阿古屋」、孝夫さんの「絵本合邦衢」、吉右衛門さんの「岡崎」もありました。これもう少し長くして、ぜひ、NHKで放送してほしいです。金曜夜のあの枠、大久保さん一生懸命お稽古されているのに申し訳ないけれど、いっそこういった懐かしい映像を見る時間にしてもらってもいいのですが。

 その後は、俳優祭のお楽しみ、しっちゃかめっちゃかの新作歌舞伎(歌舞伎?)でございます。「戯場八景名残隼(ゆめのくにへようこそありがとうこくりつ)」というタイトルで、落語の「地獄八景亡者戯」を下敷きにしているそうです。

 地獄へ行く4人は幸四郎さん、獅童さん、巳之助さん、新悟ちゃんです。一応脚本はあるようで、それなりに台詞は入っているようないないような…?。エビサンが閻魔大王のお役でしたが、手元の閻魔帳=台本のようでずっとそれを見ながら台詞をおっしゃっていました。まぁ、皆さん、俳優祭の何日か前までお舞台があって、お稽古なんて1回か2回ぐらいしかできなかったんでしょうね。

 見ていて思ったのは、亀ちゃんの損失は大きいなぁってことです。時事ネタとか楽屋オチとか小ネタ満載なんですが、それの寄せ集め?羅列?って感じで、「そこをもうちょっと~」って思うところが結構ありました。亀ちゃんがいたらちゃんと収束させていたのではないかと思う訳です。スミマセン、失礼な客です。

 ヤジュさんは北条時政、水谷八重子さんは滝の白糸でした。三途の川の婆は勘九郎さんで、いつも?の軽く笑わせるお役でしたが、先月時代物の武将がすごく良かったので、「あなたはそういう軽いお役ではなく、もっと重いお役のほうがいいのよ」って思っておりました。でも、最後捌ける時は「俊寛」のパロディみたいになっていたので、ぜひ、歌舞伎座の本舞台でそれを拝見したいと思います。萬太郎さんの弁天小僧、橋之助さんの碇知盛っていうのもあって、いずれどこかでなさるんでしょうね。

 そして、なぜか「新・水滸伝」の登場人物が突然登場しました。でも、お役はシャッフルされていて、主役の林冲は猿弥さんでした。もとはイケメン隼人クンが演っていたお役です。以前、美少年染五郎クンの代役の時と同じく真っ白なお顔になってました。猿弥さん、お歌お上手なんですね。びっくりしました。幸四郎さん、新悟ちゃん、壱太郎クン、巳之助さんが4人で太鼓を演奏する場面もありました。かなり高度なテクニックを駆使されていたようにお見受けいたしました。ちょっとかくし芸大会みたいになってました。

 がんじろはん、扇雀さん、芝翫さん、錦之助さんの花四天っていうのもありました。トンボは無理でしたが、それなりに形は決めたはりました。

 最後のご挨拶は日本俳優協会専務理事の孝夫さんで、手締めでお開きとなりました。ほんと「お祭り」です。3年後にまたあるんでしょうか。あればまた行きたいです。

 
 パンフレット 種ちゃんのイラストです。「俳優祭」のパンフレット及びオフィシャルグッズが通信販売で買えるそうです。こちらのサイトです。
 
 
 NHKアナウンサーの人もいらっしゃいました。きっとテレビ放映があるんでしょうね。
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第39回俳優祭 その①

2023-10-02 23:16:53 | 観たもの
 5日遅れの俳優祭のupでございます。本日、歌舞伎座の初日が無事に開き、特にコロナの影響もなかったようで何よりでした。役者さんたちもホッとされていることと思います。

 私は3回目の参戦です。回数を追うごとにお客さんの熱気がすごくて、特に今回はコロナの影響でいろいろあったので、さらにパワーアップしたって感じでした。国立って歌舞伎座より広いように思うのですが、模擬店はどこもかしこも激混みであちこちに長蛇の列ができていました。

 まずは「伝統歌舞伎保存会研修発表」からです。こちらはいわゆるZ世代の若い役者さんによる古典歌舞伎の上演です。「菅原伝授手習鑑」の「加茂堤」と「車引」がでました。

 チケ松の自動選択で取れた席は8列59番、上手の一番端っこ、一階なので舞台は見切れることなく全体が見えましたが、竹本は全く見えませんでした。

 「加茂堤」は團子ちゃんの桜丸に千ちゃんの八重でした。團子ちゃんのガッツリ古典の演目は初めてだと思います。残念ながら義太夫味はあまり感じられなかったけれど、千ちゃんと雰囲気が似ているせいか、とても爽やかな見目の良いカップルでした。團子ちゃん、イマドキの体型で背が高くて顔が小さい、世間的にはいいんでしょうけれど、歌舞伎だと重心が上に上がるからか、不安定感があります。隼人クンが歌舞伎体型に近づけるために20キロ増量したと聞いたことがあるのですが、團子ちゃんももう少し増量したほうがいいのかもしれません。

 「車引」は今月3回目です。こっそり贔屓の鷹之資さんの梅王丸、左近ちゃんの桜丸、染五郎クンの松王丸、松緑さんの時平公でした。梅王と桜丸は全然心配することなく安心して見ておりました。鷹之資さんの声が劇場中に響き渡っておりました。明日、歌舞伎座で本役でって言われても大丈夫だと思います。松王は線が細い?って思っていましたが、精一杯野太い声を出して頑張ったはりました。高麗屋さんの御曹司なので、将来は「寺子屋」の松王がmustなんでしょうね。おばちゃんはそれまでは生きてないよなぁって思っておりました。時平公はさすがの貫禄で、若手のご指導も担当されていたそうで、さぞ大変だったことと思います。

 この後模擬店の時間です。上にも書いたようにとにかく人が多く、どこも行列で、行列の苦手なワタシはできるだけ並ばなくていいようなところを選んで歩いておりました。

 
 ロビーに出てまず目についたのが福引コーナーです。まだほとんどお客さんがいらっしゃらなかったので、2回ガラガラと回してきました。又五郎さん、歌昇さん、種之助さんがご担当でした。

 
 福引で当たった榮太樓の黒豆・栗・きんかんの瓶詰詰め合わせです。ネットで調べたら6000円くらいしていて、ワタシ的には大当たりでした。ただ、重かったです。

 
 
 次に行ったのがゲームコーナーです。こちらままださほど列が伸びてなかったので輪投げをしてきました。入り口には澤瀉屋のビューティーペア、笑也さんと笑三郎さんがいらっしゃいました。景品を渡してらしたのは男女蔵さんと男寅さんでした。男寅さんとは永楽館のお話をさせていただきました。世界遺産検定一級をお持ちだと口上でおっしゃっていたので、そのあたりの話題から入りました。ああいう芝居小屋は初めてだったそうで、なかなか感動してくださっていて、ワタシもちょっと嬉しかったです。

 皆さん、とても忙しそうにされているので、「写真撮らせてください」って言えなくて、ちょっと遠めの写真ばかりですが、一応役者さんも撮ってきたのでupしておきます。文字通り“老後の楽しみ”っちゅうことで。
 
 がんじろはんは国会コロッケを売っていらっしゃいました。
 
 團子ちゃんと中車さんです。売り切れてた思います。
 
 マシュマロ米吉です。歌六さんが焼きそばを販売されていました。たぶん、それも売り切れ。
 
 すっかり人気者になった彌十郎さんです。たこ焼きか何か売ってたかと。
 
 タカタロさんが「孝太郎」という名の日本酒を売ってらしたので買ってきました。逆光になってますが、ちょうど公式のカメラマンさんがいらしてポーズを取ってらっしゃるところを横から写しました。
 
 遠いですが真ん中に菊ちゃんです。睫毛が長くて、キラキラしてました。
 
 美少年染五郎クンです。
 
 時蔵さん、萬太郎さん、雪之丞さんです。金券が最後300円余ったので、ここでバームクーヘンを買いました。
 
 逆光ですが、梅玉さんです。画廊コーナーにお立ちでした。尊い
 
 こちらも逆光でわかりづらいのですが、梅花さんです。ここだけ「撮らせていただいていいですか?」ってお願いしたので、ちゃんと正面向いてくださっています。これの何日か前がお誕生日だったので(福助さんのTwitterで見た)、お誕生日おめでとうございますって言ってきました。結構な数の方たちから言われたみたいです。SNSすごいです。せっかくなので、昨年の顔見世の「女殺油地獄」のお母さんのお役がとても感動したとお伝えしたら、上方歌舞伎のお役は初めてで緊張したんですっておっしゃっていました。全然違和感なく上方のお母さんでした。あの「女殺し」は本当に良かったです。

 
 
 
 国立のロビーにこんなに人がいるんです。初めての景色でした。

 
 模擬店でgetしたものです。福引の大当たりがあったので(何度もしつこい!)、金券分のもとは十分取れたかと。
 
 タカタロさんの日本酒です。升が檜?杉?、とても良い香を放っていました。「孝太郎」を「仁左衛門」にしたら、例え売り子がタカタロさんでも爆発的に売れたのではないかと思っていた失礼な客はワタシです。いつもながらスミマセン。
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坂東玉三郎プレミアムショー

2023-09-20 23:11:52 | 観たもの
 南青山のバルーム(BAROOM)で開催された玉ちゃんのプレミアムショーです。バルームは昨年5月にオープンしたミュージックバーと円形ホールを併設したお店です。お店の方から玉ちゃんに「何かされませんか」というオファーがあったそうで、今回円形ホールでの「口上&衣装解説」と「スペシャルコンサート」を企画されました。100名限定の文字通り“Premium”なイベントでした。

 まず、床に緋毛氈が敷かれ、そちらに女形の正装で玉ちゃんがお座りになって「口上」を述べられました。私は着流しか何か拵えのない姿を想像していたので、ちょっとビックリしました。ご自身の拵えから説明してくださいました。お着物は振袖、頭には紫帽子をおつけでした。お着物のお色目が藤色で、それに合わせて染められたそうです。紫帽子の説明もあり、江戸時代の野郎歌舞伎で、今みたいな精巧な鬘がなく、頭に手拭いをのせて月代を隠していたことに由来するそうです。そうそう、この時に「今は、振袖って言ってもいつでも好きにお召しになっていいんですよ。例えば、コミケとか…」っておっしゃって、「え、玉ちゃんの口からコミケ?コミケって言った?」って少し会場がざわつきました。コスプレとして着てもいいってことをおっしゃっりたかったのでしょうか。

 その後、お衣装の解説が始まりました。お衣装は唐織が3枚、打掛が6枚でした。どれもこれもおそらく国宝級、一級の美術品のようなものばかりです。唐織は「葵上」の六条御息所、「船弁慶」の静御前のものでした。そのお役の年齢や立場によって「色あり」「色なし」となるけれど、六条御息所は生霊ということでその中間にされたそうです。身にまとって、どのお席のお客さんにもよく見えるように円形の会場をゆっくり一周され、それぞれの前で両手を広げてより柄行全体が見えるようにポーズも取ってくださいました。ステージが近いと聞いていたのでその距離でオペラグラスは失礼かしらと思って持って行かなかったのですが、持っていけばよかったです。確かに近いけれど、微妙な色とか柄とか織とかは肉眼では難しかったです。

 上杉家伝来の能装束の完コピが許され、作ろうとしたら、「何か違う?」となって、調べてみると機織りの機械が当時のものと違ってたことがわかり(縦糸の数が違う?)、玉ちゃん、機織り機から作られたそうです。絹糸もナントカというお蚕さんの絹糸を使われたそうで、気の遠くなるような工程を経て、あのお衣装が出来上がるんですね。縦糸の数が多い唐織と少ない唐織をいっしょに見せてくださいましたが、ぬめり具合が違うような…。京都の佐々木能装束さんでお作りになっているそうですが、「『玉三郎に聞いてきた』と言って何か注文されても結構ですよ」っておっしゃっていました。今、websiteを見ましたが、バッグがあって「これなら」と思ったけれど、85000円もしてました。無理ッ。

 打掛は「天守物語」のもので、龍の柄と御簾にくす玉の柄でした。初代のものはずいぶんとくたびれて、袖のところが切れていました。新しく作ったけれど、失敗作だったそうで、もう一枚作っていらっしゃるそうです。12月の七之助さんがお召しになるんでしょうか。掛け裏も見せてくださいました。きれいな日の出の柄でした。通常、裏地なんて見ることがないので、これもまた貴重な体験です。御簾にくす玉は25年前に全部手刺繍で作ってもらわれたそうです。

 「傾城」の紫に孔雀のお衣装は、牡丹の柄のところに綿を入れて立体的に見せるようにされていました。こんなのも舞台から遠い客席からではわからないですよね。

 続いて「吉田屋」の最後にお召しになる赤に鳳凰の刺繍の打掛です。その前に登場するときは枯れ柳に雪の打掛で、これも全て手刺繍、1年以上かけておひとりの方が刺繍を施されたそうです。こだわり?美への探求心はすさまじいものがありますね。

 ここで閑話休題じゃないけれど、歌舞伎のウソの世界のお話をしてくださいました。「吉田屋」なんて、伊右衛門と夕霧がじゃらじゃらしてるだけで、何かわからないけれど、最後に千両箱が届いてめでたしめでたしで終わる、「七段目」のおかるもあんな遠い場所から、小さい手鏡で手紙が読めるわけがない、と。確かに「へっ???」っていうのが多いけれど、それでお客様に清涼感を与えているのではないかとおっしゃっていました。

 最後は「雪持ちの枯れ柳に白鷺」の打掛が登場し、川瀬露秋さんのお琴の弾き語り「黒髪」が流れる中、簪をひとつ、ふたつ、みっつと挿して、ゆっくりと退場されて、お開きになりました。普通の舞台じゃない会場で、どうやって終わるのかなぁと思っていたら、とてもステキな終わり方で、最初から最後まで玉ちゃんの美意識に溢れた素晴らしい公演でした。これは続きますかねぇ~??? 続いてほしいですね。手を伸ばせば届くような近さ、貴重です。
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通し狂言妹背山婦女庭訓 第一部

2023-09-18 23:01:47 | 観たもの
 いよいよ再来月末で一旦閉館となる国立劇場の掉尾を飾る歌舞伎公演でございます。「妹背山婦女庭訓」を二か月に分けて通し上演されます。今月はその第一部、前半の「春日野小松原の場」「太宰館花渡しの場」「吉野川の場」になります。

 2016年の秀山祭で吉右衛門さんと玉ちゃんの「吉野川」を拝見しています。同じ年の4月に文楽でも「妹背山婦女庭訓」通し上演がありました。トレンド?みたいなのがあるんでしょうか。歌舞伎での雛鳥は菊ちゃん、久我之助は幸四郎さんで、当代最高の顔合わせと言われました。本当に見た目も綺麗だし、お芝居もすごい迫力で、エエもん見せていただいたなぁと感動した覚えがあります。でもね、「妹山背山の段(文楽ではこうなる)」で簑助さんの雛鳥ちゃんはもっと凄かった!魂を持ってかれました。ということで、ワタシの中では雛鳥ちゃんと言えば、簑助さんが最高、best of bestでして、簑助さんを超える雛鳥ちゃんはおそらく見ることはなかろうと思っています。あ、これは個人の感想です。念のため。

 今回のお席は二等席、2階の一列目でした。当初は“いつもの”三階席だったのですが、評判がめちゃくちゃ良くて、1階より2階のほうが両花道が見えるからいいよと教えてもらい、急遽二等席を取りました。席を変えて正解でした。国立の2階って舞台が近くて、オペラグラス無しでもストレスなく見ることができました。

 雛鳥・久我之助の出会いの場から始まりました。春日社だったんですね。文楽で見ているはずなのに記憶がなくて、今回「あ、春日大社だ」って思いながら見ておりました。梅枝さんの雛鳥、萬太郎さんの久我之助です。萬太郎さんって梅枝さんより背が小さいので見る前はどうかしら?と思っていたのですが、全然そんなことは感じさせず、美男美女のお似合いのカップルでした。この二人「一目会ったその日から恋の花咲くこともある~」で、腰元のサポートもありますがなかなか積極的でございます。腰元のお笑い担当?の小菊は橘太郎さんでした。橘太郎さん、結構好きなのでいっぱい出て来られて嬉しかったです。実務担当の桔梗は玉朗さんです。テキパキと仕事をこなすクールビューティでした。先月に引き続き抜擢ですね。玉朗さん、どこかやっぱり玉ちゃんの面影があります。

 次の「太宰館花渡しの場」で時蔵さんの定高、松緑さんの大判事が登場です。時蔵さんは玉ちゃんに、松緑さんは白鸚さんにお習いになったそうです。本番前の舞台稽古には玉ちゃんが劇場へいらっしゃって、ダメ出しをされたようです。現役で定高を演ってるのは玉ちゃんだけなのでね。松緑さん、かなりの老け役です。でもそれが良かったです。いつもの台詞のクセがあまり出ません。聞きやすかったです。

 そしてクライマックスの「吉野川の段」です。今回、ご出演の皆様は全員“初役”だったそうですが、全然そんなことは感じさせず、さらにチームワークもバッチリで、とても安定しています。雛鳥ちゃんはとても可愛らしく健気で、久我之助は凛々しく立派で、お互いを思う気持ちが吉野川の流れのように迸っておりました。そして、定高と大判事でございます。それぞれの子供が命を落としてからの川を挟んでの場面、泣けて泣けて仕方ありませんでした。大仰な演技をされているわけではなく、淡々とコトを運んでいるだけなのですが、悲しくて切なくて涙腺決壊でした。ハンカチ必須の場面です。

 本当に佳い歌舞伎を見せていただきました。ただ残念なのはお客さんの入りがイマイチなこと。平日だと2割ぐらいしか埋まってないとか。ワタシが行った土曜日でも半分くらいに入りでした。「吉野川」だけを見るという特別チケットもあるそうです。ぜひご覧ください。です。

 
 客席です。そういえば客席の写真を撮ったことがなかったなぁと思いまして。

 
 先月でしたっけ、タクシーが国立劇場の喫茶室に突っ込んだそうで、グシャグシャになったそうですが、タダでは起きない国立劇場、「吉野川の段」の背景で事故現場を隠し、撮影スポットになっていました。
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昭和虞美人草

2023-09-07 23:53:08 | 観たもの
 文学座の「昭和虞美人草」を見てきました。

 あらすじです。
時は1973年。
The Beatles、The Rolling Stones、Led Zeppelinといった70年代ロックにどっぷりと浸かり、大人への階段を上っている途中の若者たちが織り成す悲喜こもごも。代議士の息子である甲野欽吾は売れないマニアックなロック雑誌「エピタフ」を刊行している。盟友である宗近、小野、浅井らが編集に携わるという、いわゆる同人誌的な雑誌であった。
ある日小野と浅井が「エピタフ」を辞めると言い出す。それと同時に甲野の腹違いの妹である藤尾は司法試験のために勉強中である小野に急接近。しかし小野には郷里に小夜子という許嫁に近い女性がいるのだった。煮え切らない態度の小野に宗近が諭す。
「そいつはロックじゃないぜ…」
昭和の敗戦から、やがて高度経済成長の絶頂と終焉に向かう時代のうねりの中で錯綜する若者たち。夏目漱石の「虞美人草」をマキノノゾミが翻案し、熱く描いた青春群像劇!

 漱石ってホント苦手で、頑張って「坊ちゃん」と「猫」だけは読みましたが、それ以外は全く手つかず、当然この「虞美人草」も読んでなくて、誰が誰なのか、何が何なのか、全然予備知識のない観劇となりました。

 「青春群像劇」とあるように、登場人物は両親役の早坂直家さんと富沢亜古さん以外の役者さんは皆さん若者のお役です。最初の場面は若者たちは「高校生」という設定でした。見た目、なかなかキビシイものがありました。お席が最前列っていうせいもあると思うのですが。「この人たち、高校生なのよね」って自分で自分に確認してしまいました。皆さん演技はお上手なので、もう少し後ろへ下がって遠目で見ればOKだったのかしらと思っておりました。その後も半年後とか2年後とか、時間は進むのですが、今度は男性はみんな長髪になります。それがね、違和感ありまくりで、お芝居よりそっちに目が釘付けになってしまいました。

 時代設定は1973年から始まるので、劇中に出てくるいろいろなトピックスはワタシはリアルタイムでわかります。「知ってる」って大きいですよね。お芝居自体はとても面白いので、お役の年齢に近い役者さんが演じればいいのかなと思いつつ、演技力がイマイチ、ツマラナクなりそうです。難しいものです。

 見た目を除けば、とても良質なお芝居で、満足度高かったです。マキノノゾミさんと演出の西川信廣さんの相性もいいんでしょうね。前々作の「殿様と私」もとても面白かったので。次回作に期待です。
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第33回上方歌舞伎会

2023-08-30 23:28:37 | 観たもの
 上方歌舞伎のお弟子さんたちの研修発表会でございます。指導者ご挨拶狙いで26日の16時からの公演チケットを取ったのですが、その日は岡山に行ってて、予定では15時30分に大阪着で、16時の開演に間に合うと思っていたのですが、実際は大阪着が16時になり、30分遅刻となりました。

 今年は「忠臣蔵」の五段目・六段目でしたが、そういうわけで残念ながら五段目は見ることができませんでした。千次郎さんの与市兵衛、佑次郎さんの斧定九郎、愛治郎さんの猪を見逃してしまいました。

 六段目は一文字屋お才の千壽さんと松四朗さんの源六でした。千壽さん、秀太郎さんそっくり、よく写していらっしゃいました。お弟子さんレベルのお才ではありません。歌舞伎座でも十分通用するお才です。

 勘平は松十郎さんがお勤めでした。もちろんご指導は孝夫さんです。孝夫さんと松十郎さん、身長は同じなんですが、松十郎さんのほうががっしりされているので、「勘平ってどう?」って正直思ってたのですが、出てきた瞬間、孝夫さんにとてもよく似せていらっしゃって、ちょっとビックリしました。お化粧とか身のこなしとか、忠実になぞっていらっしゃいました。ただ、瞬間的には確かにそう思ったのですが、お芝居が進むにつれてやっぱり「孝夫さんはこうじゃない。」って思ってしまうところが出て来て、「スミマセン」って思いながら見ておりました。今回、お席が最前列だったので、細かいところまで(見えなくていいところまで)見えてしまうのが、その原因かと…。

 お軽はりき彌さん、おかやは當史弥さんでした。當史弥さんもすっかり老け役専門になってしまって、おきれいな方なのに、って思ってしまいます。りき彌さん、千ちゃんのお軽よりはずっと良かったかと。情がこもっていました。

 「忠臣蔵」の後に舞踊の「釣女」がつきました。松四朗さんが醜女をお勤めでしたが、ことさらに不細工さを強調するようなお化粧ではなく、雰囲気で醜女に見せてらして、「あ、いいな」と思いながら見ておりました。愛治郎さんも達者に踊ってらして、今年は大活躍でした。

 最後はお楽しみの「指導者ご挨拶」です。孝夫さんが相変わらず?、カミカミの司会ぶりで、それはそれで「かわゆし」で、まことに結構でございました。我當さんもお出ましでした。お声が出にくい中、お客さんだけでなく、演奏者、裏方さん、文楽劇場の職員の方々にまで感謝の言葉をおっしゃって、ちょっとウルっとしました。孝夫さんも嬉しそうに、ちょっと心配そうにお兄様のご挨拶を聞いていらっしゃいました。お弟子さんたちのレベルもかなりの水準に達しているので、皆様のご挨拶にお小言?的なものはなく、誉め言葉オンパレードで、和やかで温かい空気に包まれたフィナーレになりました。

 これだけ皆さんお上手になってきて、歌舞伎がそういう仕組みだから仕方ないとは言え、もう少し良いお役がつくといいんですけどね。そこらへんの御曹司よりずっと上手いんですけどね。上村吉弥さんみたいに、上方の空いているお名前を継いで幹部昇進ってことになればいいのですが。特に千次郎さん、松十郎さん、千壽さんの「晴の会」トリオは絶対良いと推してるんですけど。

 《文楽劇場のかべす》
 
 はり重カレーショップのミンチカツです。文楽劇場の周辺はよくわからなくて、結局松竹座近くまで行きました。7月の松竹座の時に食べたかったのですが、いつもお客さんがいっぱいで入れなかったんです。今回は空いてて入れました。衣がサクサクで好きなんです。
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怪談牡丹燈籠

2023-08-19 23:06:43 | 観たもの
 玉ちゃんご出演の「怪談牡丹燈籠」でございます。先月に引き続き京都南座の公演です。お席は“安定の”三階席で、周りに人が来ないと思って一番後ろの席を取ったのですが、考え甘かったです。この日はほぼ満席、ワタシの周りもぎっしりとお客さんが座ってました。玉ちゃんの集客力、恐るべしです。玉ちゃん、スミマセン

 この「怪談牡丹燈籠」、16年前に孝夫さんと共演され、それはシネマ歌舞伎になっていて、このお話結構好きなので、3回か4回見ています。その後、平成27年7月に玉ちゃんが中車さんを相手役に「怪談牡丹燈籠」を歌舞伎座でかけられました。それは歌舞伎座まで見に行きました。見に行ったことは覚えているのですが、お芝居がどうだったか全然思い出せずにいたのですが、功一さんの馬子久蔵を見たら、「そういえば、このお役はエビサンだったけ?下手くそやったね」っていうことは思い出しました。上演記録を見ると、亀ちゃんが落語家のお役で、きっととてもお上手だったはずだし、何より演技派の中車さんなので玉ちゃんとも相性が良さそうで、面白いお芝居だったと思うのですが。でも、ナンなんでしょうね、上手より下手のほうが覚えてるって…

 今回は愛之助さんが相手役です。昨年の「四谷怪談」、3月歌舞伎座の「吉田屋」と共演が続きます。玉ちゃんから秀太郎さんへの「ご恩返し」なんでしょうかね? 7月末のトークショーでは「まだ遠慮があって、もっとぶつかってきてほしい」と玉ちゃんがおっしゃっていましたが、ワタシが見た時はそんな遠慮は感じませんでした。ちゃんと“夫婦”にはなっていました。でもね、やっぱり孝夫さんのほうがもっと長年連れ添った感が出て、何を言っても、どう動いても、「あなたたち、夫婦よね~」ってなるんですよね。

 南座をご覧になった方たちがTwitterで「(シネマ歌舞伎と)最後の終わり方が違う」って呟いているのをよく見かけ、「そうか、違うんや」と思いながら最後まで見て、確かに違うというのは確認しました。でも、番附で玉ちゃんのインタビューを見ると、前回の歌舞伎座上演時から変わっていたそうです。スミマセン、やっぱり記憶にございません。孝夫さんとの時の終わり方は「累」と重なるので前回から趣向を変えられたそうです。ワタシ的には、孝夫さんと玉ちゃんのお二人の土手でのあの美しいキメ、キメ、キメのほうが好きかも、です。まぁ、孝玉コンビだからできる趣向なのかもしれません。

 玉ちゃんのお峰さん、ノリノリのひょうきん者でした。いつもとても美しい所作を見慣れているので、ガサツなお峰さんはとても新鮮です。コメディエンヌの面目躍如です。

 お弟子さんたちも活躍されていました。お露さんを玉朗さん、馬子久蔵を功一さん、手代定吉を玉雪さんでした。玉朗さん、25日(金)の松緑さんの「紀尾井町家話」にご出演されます。南座のお話もされるんでしょうか。配信は見ないことにしているので(キリがないから)、残念ながら拝見しないのですが。

 美吉屋さん一門もご活躍でした。吉弥さんのお米さん、ホント、この世の者とは思えません。間違いなくあの世の方でした。お弟子さんの折乃助さん、われらが吉太朗クンは酌婦のお役で、結構出番がありました。

 番附のインタビューでは「『ナスターシャ』を再演したい」とおっしゃってて、「お、やった!」と思ったら、ご出演ではなく演出だそうで、若い俳優さんといっしょに演りたいそうです。アイドルの女の子なんでしょうかね。この前はジャニーズの男の子を演出されていましたものね。

 公演は27日(日)までです。残念ながら全席売り切れています。さすが、玉ちゃんでございます。
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今日はここ

2023-08-14 13:43:22 | 観たもの
玉ちゃんの「怪談牡丹燈籠」に来ています。台風一歩手前で来れたって感じです。南座の大きな提灯(みなみーな)も外されていました。

【追記】
 無事に帰宅できました。お昼間は雨が降ったり止んだりで、外へ出る時は止み間になってて、大きな傘を持って行ってたのですが、その出番はありませんでした。明日は、鉄道は間引き運転だし、百貨店も臨時休業だし、元々何も予定がなかったので一日おこもり生活です。南座はちょうど休演日ですね。皆様どうぞご無事で。

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第8回あべの歌舞伎 晴の会「肥後駒下駄」

2023-08-11 16:18:34 | 観たもの


 
 上方歌舞伎会のお弟子さんたちだけの公演「晴の会」です。8月6日の千穐楽に行ってまいりました。今回はこの公演のプレイベント「あべの歌舞伎を楽しむための1日講座」に参加し、そちらから切符を取ってもらったので(というか講座の参加費にチケット代が含まれていたので)、正面1列目の通路横というとても良いお席で拝見することができました。この公演の会場である近鉄アート館は客席三方から舞台を囲むちょっと特殊な空間で、それを生かした劇づくりがされています。コチラに写真があります。

 今回の「肥後駒下駄」は第5回に上演されたお芝居の再演です。晴の会は第1回から欠かさず見ているので、これも見ているはずなんですが、全然記憶になく、お芝居も中盤ごろになってようやく「そういえば…」と朧げに思い出してきたような次第でして…

 脚本は亀屋東斎こと千次郎さん、演出は山村友五郎さん、監修に孝夫さんが入られました。古典ではなく新作歌舞伎(のようなもの)なので、孝夫さんもガチガチに演技指導はなさらなかったようです。ご出演の役者さんが腕を上げてきたってこともあるのですが。文楽劇場の上方歌舞伎会は「忠臣蔵」の五段目、六段目なので孝夫さんがビシバシ指導されています。
 
 配役は↑チラシの通り、松十郎さんと千壽さんが二役お勤めです。千壽さん、家老の妻と若いお嬢さんという老若のお役なんですが、見事に演じ分けていらっしゃいました。パンフレットの出演者の言葉のところで千壽さんは「最近常に思いますのは、師匠秀太郎より教わりました芸、心をどれだけ舞台に出せるかと言う事です。いつも心の中の師匠に問いかけ自問自答を繰り返しております。少しでも旦那より教わりました芸、心と言うものが私の身体を通して皆様に感じて頂く事が出来ましたらこの上の喜びはございません。」と書いていらっしゃるのですが、秀太郎さん“味”、感じました。「吉田屋」のおきさは既に経験済みです。「封印切」のおえんさんは見たことがありますが、梅川は見たことがないのでそちらも見たいと思いました。ただね、千壽さん、まだ関西だと南座とか松竹座でそこそこ良いお役がつくのですが、お江戸では皆様に注目していただけるようなお役がなかなか来ないので、皆様の目に触れる機会がもっとあればと思います。

 松十郎さんはとにかく「旦那が好き」な方なので、すっごい悪いお役なんですが、そこかしこに孝夫さん“味”があります。嬉々として演じてらっしゃるところも孝夫さんらしいなぁと思います。上方歌舞伎会は勘平をお勤めになります。正統派の二枚目、孝夫さんから手取り足取り教わっていらっしゃるんでしょうね。

 千次郎さん、翫政さんは上手い役者さんとして、當史弥さんの落ち着きぶりはわかっていましたが、りき彌さんや佑次郎さんもいつの間にかずいぶんと上手くなられました(スミマセン、上から目線です)。千太郎クンは最初の頃に秀太郎さんにくっついてひょこひょこ歩いてたっていうイメージが強く、すっかり背も伸び(175センチだそうです)、おばちゃんはビックリです。愛之助さんのところの愛治郎クンが初参加で、愛之助さんは今月は南座なのに、出してくださったんですね。輪が広がって嬉しいです。當十郎さんは毎度飄々と演じていらっしゃいますが、場が締まります。正統派の上方言葉です。

 この「肥後駒下駄」、前回の時も書きましたが、南座か松竹座ですぐに出来そうです。愛之助さん、「GOEMON」もいいけど、こういのいかがでしょうか。

 《オマケ》
 
 プレイベントの最後が撮影OKでした。端っこに座ってて、しかもガラケーカメラなので、ナンなんですが、せっかく撮ったので載せておきます。千太郎クン、ほんと、でっかくなっています。
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