気がつけばふるさと離れて34年

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句集「龍宮」

2015-07-06 16:18:59 | 読書


猛暑後の「恵みの雨」で紫陽花もホッと一息ついているようです。間もなく開花です。

今回の一時帰国でようやく照井翠さんの句集「龍宮」を入手できました。


4年前の震災のことを詠った俳句や短歌の中で一番印象に残ったのが照井さんの以下の句です。

双子なら同じ死顔桃の花

逢へるなら魂にでもなりたしよ

津波で亡くなられた方々が龍宮城で幸せに過ごされることを願ったものなのか句集のタイトルは「龍宮」です。

句集には「龍宮」の句が2句収められています。

いま母は龍宮城の白芙蓉

虹忽とうねり龍宮行の舟

照井さんの「あとがき」も印象的でした。一部記載します。

・・・(震災の)極限状態の中で、私が辛うじて正気を保つことができたのは、多分俳句の「虚」のおかげでした。
    私には、長年俳句の「虚実」と向き合ってきた積み重ねがありました。

・・・震災後の混乱と混沌のなか、自分自身すら見失いかけていた私は、自らの「本当の物語」を再構築し、
   「本当の自分」を捉えなおす必要を強く感じました。その時、私を助け、救い、導いてくれたのが俳句でした。

私は定期的に句会には行っていますが、「お遊び半分」なのでもう少し真摯に俳句に向き合わなくてはと思ったことでした。

被災地の方々の胸には今でも次の句のような気持ちがあると思います。

なぜみちのくなぜ三・一一なぜに君


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