映画化され、日本でまもなく公開されるというので3年前に読んだ平野啓一郎著「マチネの終わりに」を再読しました。
「日蝕」で1998年上半期の芥川賞を当時は最年少で受賞した折、三島由紀夫の再来といわれただけあり洗練された精緻な文章は読んでいてとても心地よく、上質な小説に巡り会えた喜びを今回も感じました。
「日蝕」で1998年上半期の芥川賞を当時は最年少で受賞した折、三島由紀夫の再来といわれただけあり洗練された精緻な文章は読んでいてとても心地よく、上質な小説に巡り会えた喜びを今回も感じました。
あらすじを一言で表現すると天才ギタリストと女性ジャーナリストの大人の恋ということになるでしょうか。
主人公のモデルはギタリストの福田進一さんと2012年シリア取材中に亡くなったジャーナリスト山本美香さんだと言われています。
福田進一さんは映画化にあたりクラッシックギターの監修も務め、映画で演奏されるギター曲を収めたCDも発売されるということでいつか購入したいと思っています。
映画のキャストについて、
主人公蒔野聡はギタリストということでやはりギター演奏ができる俳優というと福山雅治さん以外には考えられませんね。
もうひとりの主人公小峰洋子は危険な紛争地域に赴く国際ジャーナリストなので、優しい感じの石田ゆり子さんよりも何か内に情熱を秘める少しタフな女優がふさわしいのではないかと初めは思いましたが、でも山本美香さんのお写真をネットで見つけたら石田ゆり子さんに雰囲気が似ています。
小峰洋子は卑劣な手段で蒔野を奪ってしまった三谷早苗に対して彼女を咎めることなく「あなたはそれで幸せなの?」と問いかけるとても優しい人物なので石田ゆり子さんは適役だと思います。
一点だけこれは原作とは違う配役だと思ったのは小峰洋子の婚約者を伊勢谷友介さんが演じていることです。
原作では婚約者リチャードについて「恐らく人生の中で人からハンサムと褒められた経験はあまりないだろうが」という記述があるのですが、伊勢谷さんはハンサムそのものですからね。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます