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宮本輝著 「ここに地終わり海始まる」

2017-07-30 13:52:38 | 読書
まだ電子書籍で読み始めたばかりです。




読もうと思ったのは以下の本を北海旅行中に読んだからです。


山崎豊子著「女の勲章」は日本に一時帰国中にテレビ放映されていたので視聴したのですが、疲れてウトウトしながらだったので内容はあまり覚えていません。主演の松島菜々子さんの豪華な衣装が素敵だったことや相手役の玉木宏さんにやはり悪役は似合わないなぁと思ったことが印象に残っています。

豪華な出演者や衣装、パリ撮影など高額な制作費用にもかかわらず視聴率がふるわなかったのはやはりこのストーリーで2夜連続のスペシャルドラマにするのは無理だったのではないかというのが「シロウト芸能通(?)」の私の感想です。

文庫本のあとがきで江藤淳さんが記されているように大衆文学としては菊池寛の「真珠夫人」以来の傑作かもしれません。

だとしたらいわゆる「昼のメロドラ」枠で放送した方が効果的だったと思います。

「白い巨塔」、「沈まぬ太陽」、「不毛地帯」、「運命の人」など(「大地の子」は映像だけで小説は読んでいません)、これまで感動した山崎文学に比べ、今回は最後まで読むのに苦労しました。

船場生まれのお嬢さんがデザイナーとして成功はするものの、サポートしてくれていた仏文出身の男性は彼女の側近の3人の女性アシスタントと次々関係を持ってしまう。最後に心の拠り所となる仏文教授との結婚の夢も崩壊してしまい自殺してしまう。

ざっとこんなストーリーですが、文庫本で一番興味深く読んだのはパリとポルトガルの描写部分です。

特にポルトガルのロカ岬は以前訪れたところだったので当時を思い出しました。
ユーラシア大陸最先端の岬で「ここに地終わり海始まる」というポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスの石碑が立っているそうですが、
当時は気づきませんでした


宮本輝著「ここに地終わり海始まる」は結核で18年間も療養所暮らしをした女性に見知らぬ人物が投函したロカ岬からのラブレターの絵葉書が届き、これを機に彼女が奇跡的に長期の結核から快方し、退院後その送り主を探すという物語です。

とてもおもしろそうな小説で、これから翻訳の仕事もあるのだけれど、どうやって時間を調節しようかしら?
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