評論家・山崎元の「王様の耳はロバの耳!」
山崎元が原稿やTVでは伝えきれないホンネをタイムリーに書く、「王様の耳はロバの耳!」と叫ぶ穴のようなストレス解消ブログ。
村上ファンドと六本木ヒルズ型インサイダー取引
村上ファンドが立件に向けて秒読み、と見える。今のところ、報道では、容疑は、ニッポン放送株をめぐるインサイダー取引とされている。NHKのニュースなどでもこのように説明しているから、多分、そうなのだろう。今にして思えば、オリックスが村上ファンドとの縁を急いで切ったのは、オリックス側が(宮内氏が?)捜査に関する情報を何らかの形で持っていたのかも知れない。
容疑の詳細は、よく分からないが、ライブドアがニッポン放送株を大量に買うことを村上ファンドが事前に知っていて、それから、ニッポン放送の株を買い増ししていれば、クロ、ということになる。堀江被告なり、宮内被告、熊谷被告なりが、「村上さんにウチがニッポン放送株を買うことを話したのは○月○日だ」と供述し、証券会社が当局に任意に提出したといわれる村上ファンドの売買記録で、この日以降にニッポン放送株の買いがあれば、一丁上がりだ。
村上ファンドは、金融庁の検査で売買記録を調べられることを嫌って、シンガポールに移ったのかも知れないが、上場株式の取引は、全て証券会社で確認できるから、上場株の取引の不正は、いったん目を付けられると逃げ切れない。
ところで、A「ボクは、○○○社を買おうと思っています」、B「じゃあ俺も乗るよ」的な会話があって、Bが○○○社の株を少々市場で買った、といったやりとりプラス株の売買は、六本木ヒルズでパーティーを繰り返していた経営者連中の間で、他にも例がありそうだ。いわば、「六本木ヒルズ型インサイダー取引」と類型化できるかも知れない。Aが発行株数の5%以上を買うのなら、重要事実を事前に知って株を買った、Bはアウト、ということになる。
AもBも、お互いが黙っていれば、証拠が残らないから大丈夫と思っていただろうし、ある種のおカネ好きは、こういう情報で株を買うことが我慢できない。だが、今回のように、Aに相当する側が逮捕されて、失うものが無くなる(正確には、変質する)と、Bもリスクに晒されることになる。伝え聞くところによると、村上氏は、証拠が残るメールは重要情報の交換には決して使わず、直接話をすることを好んだ、とされているが、相手側の事情があまりに大きく変わると、それでも、十分危ない目に遭うということだ。インサイダー情報の交換に好適と言われていた六本木ヒルズの立地も、かえって危険を増やしていると言えなくもない。
うまい話には思わぬ落とし穴があるということでもあるし、付き合う相手の見極めが(A、B共にだが)重要だということでもある。
それにしても、ライブドアと堀江被告といい、村上ファンドと村上世彰氏(まだ逮捕も起訴もされていないから「氏」付きが妥当だろう)といい、もちろん、本人たちに隙があるのだろうし、無理もするからなのだろうが、急に成り上がって、ある種の突出をすると、捜査の手にかかるように見える。いわば「社会的オフサイド」を宣告されて、ボールならぬ、お金と名誉を取り上げられる(古くはリクルートの江副浩正氏もこれだったかも知れない)。これは、目に見えにくいが、確かにニッポンの「ゲームのルール」の一部のようだ。これはこれで、不気味な社会である。
容疑の詳細は、よく分からないが、ライブドアがニッポン放送株を大量に買うことを村上ファンドが事前に知っていて、それから、ニッポン放送の株を買い増ししていれば、クロ、ということになる。堀江被告なり、宮内被告、熊谷被告なりが、「村上さんにウチがニッポン放送株を買うことを話したのは○月○日だ」と供述し、証券会社が当局に任意に提出したといわれる村上ファンドの売買記録で、この日以降にニッポン放送株の買いがあれば、一丁上がりだ。
村上ファンドは、金融庁の検査で売買記録を調べられることを嫌って、シンガポールに移ったのかも知れないが、上場株式の取引は、全て証券会社で確認できるから、上場株の取引の不正は、いったん目を付けられると逃げ切れない。
ところで、A「ボクは、○○○社を買おうと思っています」、B「じゃあ俺も乗るよ」的な会話があって、Bが○○○社の株を少々市場で買った、といったやりとりプラス株の売買は、六本木ヒルズでパーティーを繰り返していた経営者連中の間で、他にも例がありそうだ。いわば、「六本木ヒルズ型インサイダー取引」と類型化できるかも知れない。Aが発行株数の5%以上を買うのなら、重要事実を事前に知って株を買った、Bはアウト、ということになる。
AもBも、お互いが黙っていれば、証拠が残らないから大丈夫と思っていただろうし、ある種のおカネ好きは、こういう情報で株を買うことが我慢できない。だが、今回のように、Aに相当する側が逮捕されて、失うものが無くなる(正確には、変質する)と、Bもリスクに晒されることになる。伝え聞くところによると、村上氏は、証拠が残るメールは重要情報の交換には決して使わず、直接話をすることを好んだ、とされているが、相手側の事情があまりに大きく変わると、それでも、十分危ない目に遭うということだ。インサイダー情報の交換に好適と言われていた六本木ヒルズの立地も、かえって危険を増やしていると言えなくもない。
うまい話には思わぬ落とし穴があるということでもあるし、付き合う相手の見極めが(A、B共にだが)重要だということでもある。
それにしても、ライブドアと堀江被告といい、村上ファンドと村上世彰氏(まだ逮捕も起訴もされていないから「氏」付きが妥当だろう)といい、もちろん、本人たちに隙があるのだろうし、無理もするからなのだろうが、急に成り上がって、ある種の突出をすると、捜査の手にかかるように見える。いわば「社会的オフサイド」を宣告されて、ボールならぬ、お金と名誉を取り上げられる(古くはリクルートの江副浩正氏もこれだったかも知れない)。これは、目に見えにくいが、確かにニッポンの「ゲームのルール」の一部のようだ。これはこれで、不気味な社会である。
コメント ( 5 ) | Trackback ( 0 )
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それにしましても、村上氏までもが捜査とは恐ろしい(面白い?)ことです。以前から私のような一般庶民に伝わるレベルでも「村上氏もライブドア事件と関係があって逮捕されるかもしれない」とは噂で聞いておりましたが、あくまで週刊誌的な「いかにもありそうな面白いストーリー」かと思っておりましたし、まさか本当に捜査が入るとは思いませんでした。村上氏を見ていると、その辺の、少なくとも違法性のあることに関しては隙を作らず行動するタイプかと思っておりましたので。
それにしましてもホリエモンにしても村上氏にしても、素人の私が思うに商法に関してはモラルはないのかな?と思ってしまいます。といいますのは、民事や刑事の世界では、法律は規律のあくまでもボトムであって、日常生活では法律すれすれのことをする人はほとんどいないわけで、それは「マナー、モラル、規律、道徳」といったものが働いているからだと思うのです。しかし、ホリエモンにしても「法律が追いついていないから、違法じゃないことはやっても良いんだよ」的な事を堂々と話していますし、今回の村上氏にしても本当だとしたらテレビネタになることでも「明らかに違法」なことをしている訳で、もう少し「正々堂々と商売する」といった教育はなされないのかな、と思いました。
彼らの利益は結局は市場参加者から薄く広くお金を巻き上げているわけですから、こんな事からも株式取引に対するイメージが悪くなり、私のような素人は一般株取引はまるで「歌舞伎町の知らない風俗店に入る」(下品で失礼!)様な怖い印象を持ってしまいます。(逆に事情がわかれば楽しいのかもしれません)。山崎様は勧めておりませんが、(はとバス歌舞伎町ツアーの様な)投資信託が人気の理由はそんなことにもあるんじゃないかと思いました次第です。
今回のライブドア事件で、おそらくこの様な違法性のある事案は沢山出てきていると思いますが、筆頭に村上氏が捜査されるところを見ますと、目障りだから誰かが捜査を指示下のでしょうが、村上氏がもっと賢ければもっと目立たず行動しただろうとは思います。それとも意図的に嫌われ役を買って出て、話題性をさらってファンド購入株価を上げていたのだとすると、真の職業人のファンドマネージャーですね。
また、実際問題として、モラルは同程度でも、もっと目立たないように稼いでいれば、彼らのような目には遭わずに済んだ可能性が大きい。
しかし、なまじ稼ぐ味を覚えてしまうと、稼ぐチャンスがあればこれを徹底してみたくなるのでしょうし、それで注目されると、もっと目立ったやりたい、という功名心が抑えがたく湧いてくるのでしょう。あらためて、「お金は怖い」と思います。
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July 21, 2020
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July 02, 2020