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政治家と官僚の力関係

 ダイヤモンド・オンラインの連載は、基本的に毎週のニュースからテーマを探さなければならない。何について書くかなかなか決まらなかったので(正確には、口述して、まとめて貰った原稿に、手を入れて完成させている)、昨日(24日)は朝刊各紙を眺めていた(結局、以下のネタを捨て、銀行の保険窓販全面解禁について書くことにした)。

 昨日のトップニュースは、薬害肝炎の一律救済を議員立法で行うことを福田首相が政治決断したことであった。
 このネタで一番目についたのは「産経新聞」で、「官僚頼み首相後手」という大きな見出しを付けて、世論の反発を見て方針の修正を図ったのではないかという説明をしていた。「代償多き空白3日」という小見出しもあり、首相周辺が官僚に振り回されたという見立てで記事を書いている。1面の記事によると、厚生労働省が一律救済に抵抗したという。そして「同省から『数兆円かかる』と説明を受けた首相は、『国民の税金をそこまで使っていいものなのか』と容易に官僚に同調してしまった」のだが、原告団が一律救済の対象者を1000人程度と定義したことで「数兆円」は350万人いるとされる肝炎患者全員を対象にした数字ではないかと疑問が明らかになり、首相も17日頃から解決策を模索し始めた、と報じている。「産経新聞」は福田首相を安倍前首相ほどには好いていないのか、押さえた調子ながら、福田首相のダメっぷりが生き生きと伝わる、同紙としては、久しぶりに「社会の木鐸」らしい記事だ。
 ちなみに、その福田首相の会見には「人命に関わることですからね。無視するわけにはいかない、というふうに思っていたわけです」という発言があったが、これはハイジャック事件の際に「人命は地球よりも重い」(だったかな?)と言った彼の父親を思い出させた。御身大切で死にたくない一族なのだろうが、「人命よりも国の方が大切だ」と言いかねない連中よりは好感が持てる。筆者は、自民党を支持していないので、政治的には福田内閣が一日も早く終了することを願っているのだが、「脱力系」で飄々とした福田氏その人の個性はそう嫌いではない。あれでプライドが高いとか、冷酷だとか、東大も出ていないのにとか(これは田中真紀子氏の福田評)、彼を悪く言う人は多いが、自分を見せる上で無理をしていないし、前任者よりは物事の理解力がありそうで、少なくとも話が通じる相手のような気がする。政治・政策を抜きに考えると(首相だからそうも行かないのだが)、まあまあの人ではないか。

 同日の「毎日新聞」2面には、「自民"公約偽装"」「年金『照合』『統合』意図的に混同」という記事があった。参院選前に自民党から相談を受けた社保庁は、「突合」という言葉を使うよう進言したらしいが、分かりにくいので「統合」が採用されたと報じられている。もっとも、来年3月末には照合すら間に合わない情勢だ。たぶん当時から官僚は「照合」も無理であることを知っていて、手持ちのデータの「突合」は最大限やってみました、という言い訳を用意していたのだろう。
 もっとも、6月の国会では、民主党の蓮舫議員の選挙ビラに対する指摘に、安倍首相(当時)は「意味が違うのは承知しているが、その方が表現が分かりやすい」と開き直ったとある。今さらながら意味も論理も突き抜けた無脳力というしかないが、当時の経緯を思い出すに、この時期に、与党幹部は、年金納付データの問題について正しい情報を得ていなかったのではないかと思える。
 政治家の質問を受ける官僚の立場で考えると、このような「大きな問題」は、表面化を後にした方が官庁としても個々の官僚としても厳しい責任追及を受けにくい。特に現時点の責任者・担当者は、自分の担当でない時に面倒な問題の処理が行われることを期待するだろうし、できれば時間を稼いで退職金を貰って逃げ切ってしまいたいと考えても不思議はない。
 
 厚生労働省という官庁の中でもとりわけ腐敗の進んだ官庁の例だけを以て全官庁・官僚について論じるのは失礼が過ぎるかも知れないが、官庁が情報をコントロールすることによって政治が迷走することが再々起こる裏には、構造的な問題があるのではないだろうか。
 「構造的」が大袈裟なら、「マネジメントのミス」くらいの軽い言葉に言い換えてもいいが、明らかに政治家が官僚を上手く使えていない。
 一つには、政治家が人間としての官僚のインセンティブ(行動決定の誘因)を詳しく理解していないのだろう。官僚だからといって特別の欲得があるわけではないと思うが、基本的には(1)(自分らの)影響力の極大化、(2)(自分らの)責任の極小化が官僚の特徴的な行動原理で、加えてメンバーの固定された長期雇用システムと結びついて、囚人のジレンマ的な状況でもお互いを(官僚どうしを)「売る」ことが滅多にない、政治家やマスコミよりも遙かに強い協調を持った組織を築いている。
 従って、個々の官僚と政治家の表面的な力関係では政治家が官僚に勝っていても、集団としての官僚を相手にした時には、明らかに官僚の方が強そうだし、それが分かっているから、そもそも政治家が官僚を敵に回そうとするインセンティブを最初から持たないことが多い。
 そう考えると渡辺行革担当相は、半ばハシゴを外されたような状態で、彼なりによくやっていると思う。かつて同職にあった「石原裕次郎の兄貴の長男」(石原伸晃氏)よりは、かなり人物が「まし」なのではないだろうか。

 政治家が官僚を上手く使えていない、というだけでなく、実質的には、政治家が官僚に脅されているのかも知れないと思うこともある。
 誰か特定の黒幕的人物が居てそうしているのでは無かろうが、福田政権が成立当初から政治的には不人気なはずの消費税率引き上げにあれほど拘る理由は、そうして官僚の協力を得ないと、政権が、ひいては自分達の議席がもたないという事情があるのではないかとでも考えないとスッキリ納得できない。集団としての官僚が政治家に行使できる「力」としては、(1)情報の制限・ウソ、(2)法案・予算作成のサボタージュ、(3)政治家の各種のスキャンダル暴露(年金記録のリークのように)、といったことが考えられるが、今の政治家では、とても集団としての官僚には勝てそうにない。
 
 対策はあるか。現行制度のままでは、たぶん無い。少なくとも、官僚の管理職層の流動化(つまり人材の入れ替えと異動)を可能にし、実質的で自由に行使できる人事権を政治家に持たせる必要があるだろう。これまで、多くの国民が、国の運営を任せるには政治家よりも官僚の方が安心できると考えて来たと思うが(だから現在のような制度になっているのだろう)、集団としての官僚は些か強くなりすぎたのではなかろうか。
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コメント
 
 
 
感想 (ドゥビ)
2007-12-25 21:22:35
私は個人的には前任者(安倍氏)に対して一定の評価をしている者ですが、山崎様の政治家への評価はどうも偏ったと申しますか、その基準が分かりにくい所があるように感じます。印象論を出ていないと申しますか。

>彼を悪く言う人は多いが、自分を見せる上で無理をしていないし、前任者よりは物事の理解力がありそうで、少なくとも話が通じる相手のような気がする。政治・政策を抜きに考えると(首相だからそうも行かないのだが)、まあまあの人ではないか。

山崎様がご自身で仰るように、政治・政策を抜きにした首相への評価がありえるのかどうかは分かりませんが、それにしてもどうも印象論に過ぎる感がなきにしもあらずです。いくら肝炎訴訟で好感を持てたとしてもです。福田総理はそれ以外まだ総理として何もしていませんから。

あるいは、以前、山崎様は自民党の谷垣氏を評価していましたが、これも政策的なことはあまり触れられていなかったような記憶があります。

ともあれ、福田総理や谷垣氏ははたして何をなしたのであり、それをどう評価なさるのか。それがどこまでも「政治・政策」を抜きにしたものであるならそれでもいいのですが、経済と言うご専門がおありなのですから、やや物足りないものがあるように感じます。あるいは山崎様の安倍氏への激しい批判を考えればなおさらのことです。

官僚と政治家の関係については、おおむね同意いたします。ただ、日本の一番のガンは、官僚でもなく政治家でもない、マスコミの姿勢、そのあまりのお粗末さにあると思っています。

マスコミの醜悪なまでの安倍氏への攻撃を思い出すと今でも寒気がします。福田氏はそれでも平穏なものですから(安倍氏のときは気味が悪いほどに週に何度も支持率の報道がなされていました)、世の中には私たちがよく分からない不思議な「予定調和」のようなものがあるのかなぁと、思ったりもします。
 
 
 
お邪魔します (ブロガー(志望))
2007-12-25 22:50:08
お邪魔します。
 思うに官僚は「天敵がいないので(在来種を圧倒し
て)増殖した外来種」のようにも思えます。ですから
官僚の"天敵"のようなものでも作るべきではないかな
とも思います。政治家は官僚を「働かせる」というか
「働いていただく」立場なので"天敵"にはなり難いか
なと思います。

 かつてスターリンは早晩ナチスドイツが襲いかかる
事が分かっていながら赤軍(軍は典型的官僚組織)を徹
底的に粛清しました。ゾルゲが「日本は北進しない」
という情報を掴まなければソ連には滅びた可能性も
あったのです。ではなぜ粛清したかと言えばそうする
事によって始めてスターリンは赤軍を思いのままに動
かせたわけです。ラッパロ協定(ドイツに禁じられてい
る戦車等の開発に協力する見返りに指導を受ける)のた
めに当時の赤軍には(ヒトラーに加担はありえなくて
も)親独的な気風がありました。日本が軍の暴走で滅び
た事を思えばあながち間違いとは言い切れません。ま
あヒトラーは「兵長上がりの奴の言う事なんかおかし
くて聞けるか」というドイツの将校達をほとんど粛清
する事無く押さえ込みましたが。今の日本もいざと
なったら「粛清」というか相当の犠牲も覚悟の上の
「官僚(機構)の徹底した弱体化」も考えなければいけ
ないのかなと思ったりもするわけです。そうしないと
政治家に手綱を持たせても引きずられるのがオチで
は。
 
 
 
スポイルシステム (Dialectician)
2007-12-25 23:15:14
『対策はあるか』以下で仰っている対策は一言でいえばスポイルシステムの採用ですね。現状これを採らずにメリット・キャリアシステムを採っている理由の一つもご指摘のとおりだと思います。あとよく云われる理由に、中立的で党派性のない一貫性のある行政の必要性というのがあります。しかしこれもさほど決定的な理由とまではいえないですね。内閣が変われば行政スタンスも変わることを覚悟して投票すればいいだけだし(そもそもそれを期待して投票するものだし)、もし不意打ちの危険が生じるとすればそれはむしろその変更過程に参加していない外国を巻き込む外交分野ですがそれは現状のキャリアシステムにおいても起き得るし現に起こっている。

跛行的二院制が廃止され、両院での普通選挙が行われるようになってなお現実の政治が民意を反映しない最大の原因は、国会議員は直接選挙されるのに行政官が未だに選挙を免れているからでしょう。責任は負わないが権限だけは絶大という地位はいまどきは珍しい法的地位ですね。制度上キャリアシステムは勿論違憲なはずもないわけですがそれは内閣の行政各部への監督が実質的に及んでいることが前提になっていて、ここに現実との齟齬が生じているだと思います。逆に、スポイルシステムに変更するのにも憲法改正は不要のはずです。むしろスポイルシステムを念頭に置いているかのような条文も複数あるぐらいですから。

スポイルにすると勉強の偏差値でなくコネで任官が決まるから悪いとか、公務の政治的中立性を阻害するとかいうけれども、責任なき権限を準白紙委任するよりもコネのほうが弊害は少ないしそもそも無能でいい加減な人材を選んで自滅するような愚を回避しようとするインセンティブが政治家に働くだろうし、民間に経験豊かで優秀な専門性・マネジメント能力をもった人材は多い。有能な人材をマネジメント層として(一般の職員全体ではない)、コネで採用すること自体に(採用責任のいわば事実上の連座制を採用すれば)何ら弊害はないでしょう。党派性云々だって、独立行政委員会の制度(公取とか人事院とか労働委員会とか選管委員会とか)が(現状でも機能しているが)もっと国会の任命権を強化するかたちで尊重すれば杞憂でしかないでしょう。たしかに技術的な立法立案能力というのはかなりマイナーな職人技ともいえ、民間人・議員には不足するかもしれないわけですが(制度上国会こそが立法機関なのに現状は法案提出の9割強は内閣になっているのもそのあたりが一因なのでしょう、議員立法という言葉すらある)、それなら法務省を(ダウンサイズしたうえで)、または内閣法制局を独立行政委員会にしてしまえばいい。できないなら法務省だけキャリアシステムを温存する。
あとは権力の監視に必須である情報の公開を法制度として強化しさえすればかなり風通しがよくなるのではないでしょうか。

要するに、スポイルシステムにすれば官僚と政治家との力関係は一変するはずであること、明治時代ならいざ知らず現状の日本ではメリットシステムのメリットはもはや極小であること、を強調したいと思います。
 
 
 
Unknown (UNKNOWN)
2007-12-25 23:30:38
好き嫌いは、だれにでもあるわけですが、東大出の谷垣さんは、役人に人気があるそうですね。
 
 
 
Unknown (通りすがり)
2007-12-26 01:58:09
Dialectitianさんに賛成ですが、猟官制がうまく機能する前提として、市民社会の成熟というか健全な民主主義というか、平たく言えば、賢い有権者が求められると思います。

官僚は政治家をあくまで「先生」と呼んでいて、少なくとも表向きは、憲法に規定されている通り「国権の最高機関」である国会の議員を尊重しています。しかし、同時に、政治家は地元選挙区や支持団体への利権誘導ばかり行い、長期的には国家を疲弊させる存在だという認識も強く持っています。官僚たちの持つこの危機感自体は、真っ当でしょう。官僚による政治家への抵抗は、自身の保身や利権のためだけという訳ではない面を認めても良いように感じます。

もちろん、選挙で選ばれない官僚が権限を持っていることで、汚職、天下りなどの利権漁り、責任なき失政等々、数多くの問題もあります。現在ではこちらの面が問題になってきている状況にあります。

この二つの面が意味するのは、問題を解決するには単に官僚の権限を削げばよいだけではなく、官僚の力を弱めれば、政治家を統制する存在がなくなるのですから、同時に、政治家の利権誘導に対する新たな歯止めも設ける必要があるということになりましょう。

政治家に対する最大の歯止は、言わずもがな、選挙です。したがって、有権者が賢くなり、良い政治家を選べるようにならなければ、政治家の利権誘導を抑制できず、"良心的"な官僚の政治家に対する危機感を穴埋めすることはできません。

ついでに述べると、政治家と官僚の双方をコントロールしうる立場は、実は有権者以外にも存在します。裁判所です。日本は三権分立で、裁判官は比較的利権からクリーンですから、裁判によって政治家や官僚をコントロールするという方法も考えてよいことだと思います。つまり、違憲立法審査権の強化や行政訴訟の方針変更をするということです。

以上から、まずは有権者が賢くなること、おまけとして裁判を活用できること、これらの前提が成り立ってはじめて、官僚の権限を削ぎ、政治任用を増やすという制度が機能すると考えています。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2007-12-26 02:00:38
>ドゥビさま

コメントありがとうございます。率直な思いを言うと、私は明白に無能だった安倍前首相は首相としてあまりに酷すぎると思っていました。彼が政権を投げ出す様を見て、「ああ、やっぱり」と思いました。

福田氏も谷垣氏も、安倍氏よりは話が通じそうだな、という点に「幾らかホッとする気持ち」があるわけで、何はともあれ安倍氏は酷かったという思いがあります(年金に関する答弁もまともな意味をなしていません)。ドゥビさんとは見解がちがうと思いますが、マスコミの安倍批判は当然であり、これに耐えられない程度だった安倍氏は首相以前に政治家不適格だった、というのが私の考えです。「人間として」とまでは言いませんが、「政治家として」は、彼は「屑」以下だと思います(なぜなら、ゴミは論理矛盾したことを喋らないから)。

>ブロガー(志望)さま

>思うに官僚は「天敵がいないので(在来種を圧倒して)増殖した外来種」のようにも思えます。

確かに、そう思います。ブラックバスみたいな感じですかね。

>Dialecticianさま

>あとは権力の監視に必須である情報の公開を法制度として強化しさえすればかなり風通しがよくなるのではないでしょうか。

仰るとおりです! 小悪党は光を当てるだけで悪事を止めます。

>UNKNOWNさま

ちょっと女々しい感じがすること、今は増税しない方がいいと思うことなど、谷垣氏には私から見てネガティブな要素がありますが、「話が通じそう」(実際はわかりませんが)な感じがするので、相対的には(たとえば安倍氏と較べて)まあ、いい人なのではないかと思っています。この評価は甘いかも知れませんが・・・。
 
 
 
森元首相は論外ですが… (タヌ夫)
2007-12-26 03:29:29
安倍前首相のことがちょっと話題に出ているので、タヌキもひと言。

首相ですから(政治家ですから)、どんな政策を実行したか、その結果国民の生活がどうなったかで、その能力をはかるのが正論でしょうけど、正直言いまして、ちょっとした悪政や善政はそんなに気になりません。その時は善政だと思っても、後から見たら痛恨時だったり、あるいはその逆なんて事も、世の中にはよくあることです。

ですからよっぽどひどいことをしなければ、「あいつはひどい奴だ」とは思いません。この場合のひどいこととは、汚職であったり、戦争であったり。

しかしながら、人間ですから(タヌキですから)、やはり「気にくわない」という感情は持ってしまうもの。それを印象批評というならそうなのでしょうが、人間が人間を判断する時にどうしても「印象」は避けられないと思います。
たとえばタヌ夫は小泉元首相のことが嫌いです(人気者でしたけどね)。それは「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ」や、「自衛隊のいくところが非戦闘地域」といった、底の浅い詭弁を使ったからです。こういう人はどんなに仕事が出来ても尊敬できないし、その人のために何かをしたいとは思えません。

安倍前首相は、そういう意味では「嫌い」というほどではありませんでしたが、さまざまな閣僚の不祥事の対応がひどすぎました。たとえば松岡元大臣の「ナントカ還元水」や、「法律に基づいて適切に処理しているから問題ではない」という発言のバカバカしさを、「その通りだ。間違っていない」と思ってしまうセンスは、社会人としてかなり「痛い」と言わざるを得ません。(法律に則ってるかどうかが重要なのではなく、「何をしているか」が重要なのだ)

とはいえ、そこはやはり政治家ですから、たとえ尊敬出来なかろうと、たとえ社会人として「痛い」人であろうと、生活の実感として「いい社会になってきたなあ」だとか、「豊かになってきたなあ」、「将来が楽しみだなあ」と思えるようになったならば、いい政治家なのでしょう。
でもねえ、そんな気持ちここ何年も味わえてないんだよね。

ちなみに福田首相の人を馬鹿にしたようなコメントは、ちょっとキモいです。
ここ最近の流れから言うと、森氏は論外としても、小泉「嫌い」→安倍「痛い」→福田「キモい」ときているので、少しずつ良くなっているような気が……微妙だな。
 
 
 
そのとおり! (作業員)
2007-12-26 14:30:57
>日本の一番のガンは、 マスコミ

エネルギー利権あるいは軍需利権などを握っているいわゆる「なんちゃってパワーエリート」が(対策として)書いているシナリオは、二つ。一つは、麻生平沼おまけで安倍という世襲へっぽこ右翼ラインで、国民への国家愛を偽装する、というもの。もうひとつは、民主党に政権交代し、前原長島松原原口、のようなピーエッチ臭漂うヘタレクソウヨまでの左ブレにとどめる、というもの。
田原天皇によると、エニエッチケーの上層部は、「ワーキングプアー」などを取り上げるのは、暗すぎてヤダ、だそうだ。一理はある。まんまんがいち、左ブレしすぎると、スポンサーと視聴者の姿勢にひきさかれて、番組構成が非常に難しくなる、わけや。田原の連れの電通もお手上げ。
ま、地上波のテレビ芸者を一人ずつつぶしていってれば、そのうち、権力の移譲はあるわな。マスコミは身内に優しいからなあ。たとえば、国士橋下○護士の、「日本は核武装すべき」という失言はとりあげるが、「従軍慰安婦はでっちあげで、中国での買春は、オーデーエーだ!」という、諸君向けいわゆる参詣系正論とか、「教科書はつくる会のが、一番」という趣味、などはあまりとりあげない。石原大統領(天皇様にたしなめられる米長クンニオのご活躍)の例のように、知事がかわれば教科書もかわる、のであれば、どんな教科書にかわるか、ちゃんと情報をマスコミは流すべきやね。スパらしい教科書やから、えんでね? と思えば、橋下くんを推せばよろしい。アンチから言えば。教科書ぐらいで関西人のアクがぬけるとすれば、それは、関西人を偽装しとるだけ、やけんどね。
それにしても、政府が選ぶ委員に、御○所フジオがいたり、マルチ奥谷がいたり、あるいは、山谷えり子が教育を再生する、とか。官僚は、ヘソで茶わかして、腹踊りの大宴会やろ。分相応やがな。
橋下ついでで言えば、太田総理が喚問すべきは、太田の嫁、やろ。橋下のスケジュール、どうやって調整したんや。テレビ出演の端緒から、ある程度政治や宗教の指向、チェックしてたんやないんか。あと、特定宗教団体からのプッシュというのは、お笑い芸人に、あるのかないのか、太田の嫁に誰か聞いてくれ。できれば、喚問を、太田総理!
 
 
 
なるほど~♪ (法律勉強中)
2007-12-26 15:06:25
はじめまして!
サイトを検索していたら何やら政治の話。
皆さんのコメント、吸い込まれるように拝見させていただきました。色々、勉強になります!
また覗きにきますっ!
 
 
 
2007年は… (興味津々丸)
2007-12-26 19:02:39
こんにちは。
去年から山崎さんのことを知り、著書なども拝見させていただいています。
昨年は、週刊現代での記事に書かれていましたが、2007年の山崎さんの、「今年の「ビジネス本」ベスト3」を差し支えなければ、教えていただけませでしょうか。
 
 
 
Unknown (Dialectician)
2007-12-27 00:03:05
通りすがりさまは通りすがりであるゆえにもういらっしゃらないのかも知れませんが念のため。舌足らずな点へのフォロー有難うございます。
本来選挙民がすることになっている議員へのチェックが十分でないのでその分、官僚が代替しているという側面があるというご指摘はその通りだと思います。そして選挙民が総体として職業的に政治家を常時監視することはドダイ無理な話ですから(株式会社でも株主は取締役の監視を監査役や監査法人・委員会に委任している)ご指摘の成熟した市民社会は誰かにそれを委託するわけですね。たぶん、成熟していない市民社会はそれを官僚に託し、成熟した市民は投票によって二大政党を育てそれに監視を託するのでしょう。そういう文脈でいえば二大政党が育ったときがスポイルシステム採用可能時ということもできそうです。
 
 
 
Unknown (とおりすがり3)
2007-12-27 00:41:08
ポリティカル・アポインティーを二大政党制で実現するには、その対象になる官僚を2セット用意しないといけませんね。
 
 
 
Unknown (UNKNOWN)
2007-12-27 05:15:14
>これまで、多くの国民が、国の運営を任せるには政治家よりも官僚の方が安心できると考えて来たと思うが(だから現在のような制度になっているのだろう)、集団としての官僚は些か強くなりすぎたのではなかろうか。

多くの国民にとっては、国は自分たちのものというよりは、自分たちを導くものであって、自分のものである国の運営を任せている、という意識には乏しいようですね。

 
 
 
Unknown (とおりすがり3)
2007-12-27 14:40:30
「国民」ではなく「臣民」なんですね。
 
 
 
なるほどね~! (労働三昧)
2007-12-27 18:11:34
国民が巨民!!
格言ですね。。

また覗きにきます。
 
 
 
そうなんですね (Dialectician)
2007-12-27 23:01:12
「臣民」→「国民」
「天皇の使用人」→「(国民)全体の奉仕者」
どちら側も未だ実現していない?
先後関係でいえば上段が先に実現しないといけないのに臣民のままだからというので、御奉仕する相手がいない→やりたい放題って感じですか。。。
 
 
 
人事権 (ny)
2007-12-28 04:51:05
山崎様

結局は官僚の人事権が大臣や内閣に無い事が全ての根っこなのかな、と思います。

官僚の抵抗とか言うけど言う事聞かないやつはクビしちゃえばいいのに、と思っていましたが、公務員の身分にある人間は簡単にクビに出来ないんですね。。

民主党の某議員が政権を取ったら局長(課長?)級以上の人間は全員政治任命だとさも大事かのうのように発言していて、腰を抜かした事があります。

以前とある経営者が「会社で役員会が決めた事を社員が実行しないなどというのはとても考えられない異常事態だ。私が総理大臣なら次官全員の辞表をあずかった上で運営に当たる」なんて事も言っていました。

 
 
 
投資信託の件 (名無しのゴンベイ)
2007-12-28 16:45:53
以下のコメントは本コメント欄に関係ない内容なのですが、最近、私自身が気になったこと(多分、本ブログ愛読者の他の方にとっても)でもあるので、この場を借りて、少しだけコメントを述べさせていただきます。

それは、12月9日付朝日新聞にて掲載された、山崎様の実名写真入りの某証券会社の投資信託の広告の件です。

正直なところ、これはかなり意外な印象を受けました。
と言うのも、山崎様は、常々、著書等を通じて投資信託に対して否定的な見方をしていたからです。
このことについては山崎様自身も気になるらしく、間を開けずにネット上(「ホンネの投資教室」等)にコメントを述べられています。
論旨としては以下の通り。

(1)複数の運用会社から選ぶ
(2)コスト(手数料)を重視する
(3)納得するまで絶対買わない

確かに、どれも傾聴に値する意見ではありますが、その内容よりも「経済評論家が、特定業者の金融商品の広告に出ること」に私は首を傾げざるを得ません。(これが、例えば、栄養ドリンクなりの広告であれば微笑ましく受け入れることができたのですが)

もっとも、山崎様とて某証券会社のサラリーマンであり、会社に利益を与えることを不断に要求されていることも理解するのですが、これまでの活動から考えるとかなり思い切った方針転換に思えます。

「物事はリスクとリターンで考えるとうまくいく」とのこと。
今回の実名写真入りの某証券会社の投資信託の広告について、山崎様がどのような「リスク」「リターン」をとられたのか、差し障りのない範囲でご教示頂けたらと思います。
 
 
 
広告 (山崎元)
2007-12-29 04:55:10
名無しのゴンベイさま

「特定業者の広告」であることは、私としては大きな問題ではありません。もっとも他の証券会社が私を広告に使ってくれるとは思えません。これは、特定の会社に所属することの損得ではあります。

私として問題なのは広告の内容です。内容が私の反対するもの、たとえば、毎月分配型のファンドの広告であったりすると嫌だなあ、というのが、目下の私にとっての物事の判断基準です。

たとえば日経マネーの投信のムック本の巻頭で某女優と対談をしていたりするのは、この本に登場する投信の宣伝は嬉しくないけれども、内容について自分の言いたいことが言えるなら、まあいいか、という妥協の産物です。この種の宣伝協力は、これまでにも相当数あります。

ご指摘の楽天証券の広告は、楽天証券の商品ラインナップに私の好きでない商品も含むという意味で、私にとって「嬉しくない」要素を含みますが、(1)~(3)を言えるならいいだろう、と差し引きで考えて判断して出たものです。

また、率直に言うなら、広告出稿当時、楽天証券が適当な広告タレント(安くて名前が知れていて彼らにとって効果的)を持っていなかったことに対して、同僚として協力したという面もあります。一応、同じ会社の仲間が困っているなら、何とか協力したいという気持ちは持っています。もっとも、私が出ることが投信販売の広告として、どのくらい効果的だったのかは、良く分かりません。使う側も、度胸が必要だったことでしょう。

正邪の問題としては、同じ投信を銀行の窓口で買うよりも、楽天証券を含むネット証券で買う方が実質的に安いので、より悪質なものを駆逐する意味で、この広告が効果的なら、私が馬鹿面をして広告に出ることもそう悪いことではないと思っています。

もちろん、栄養ドリンクなり、シングル・モルト・ウィスキーなりの広告なら、ずーっと気楽で気分がいいだろうということはご推測の通りです(まずい酒の広告なら嫌ですが)。
 
 
 
Unknown (UNKNOWN)
2007-12-29 07:30:20
他人のものを預かっている(はずの)役人は、預けた側の国民の代表者である政治家に対して責任を負う、というのが、民主主義の論理だと思うのですが、それを成り立たせるための、預けている、という自覚が、多くの国民の側には、まだまだ薄いのでないかと思います。

>たとえば日経マネーの投信のムック本の巻頭で某女優と対談をしていたりするのは、この本に登場する投信の宣伝は嬉しくないけれども、内容について自分の言いたいことが言えるなら、まあいいか、という妥協の産物です。この種の宣伝協力は、これまでにも相当数あります。

広告に出ることで、それに出たものが制約を受けるようなことがあれば、残念なこととは思いますが・・。

広告といっても、広い意味では、個別の広告だけでなく、それを掲載している雑誌全体も含めて、メディアそのものが、広告としての性格を併せ持っているのでないか、と思います。
 
 
 
新日本監査法人による組織的ストーカー犯罪 (鈴木一弘)
2007-12-29 14:22:49
これは私が4年以上に渡って受け続けているモラルハラスメントに関する記述です。すべて実話です。前代未聞の人権侵害事件です。

加害者は、私が以前勤めていた大手監査法人(新日本監査法人)と外資系会計事務所(アーンストアンドヤング)の共同出資による関連会社(新日本アーンストアンドヤング)の社長(瀧崎章夫)です。大手監査法人は日本の経済社会で非常に権威と権力があり、日本のあらゆる会社に働きかけ、圧力をかけることができる立場にあります。

http://blog.goo.ne.jp/umineko300
 
 
 
鈴木一弘氏の告発に関して (山崎元)
2007-12-29 18:10:19
鈴木一弘様、皆様

上記の鈴木一弘氏のコメントの内容(モラルハラスメントの有無等)については、私(山崎)は判断材料を持っていませんが、告発が事実に基づくものである可能性もあるので、このコメントはこのまま掲載しておきます。

但し、鈴木氏のコメント及びリンク先のブログの内容については、読者が独自に真偽を判断されて下さい。

コメントを削除せずに載せているからといって、私がこのコメントの内容を正しいものと判断している訳ではないことを付記しておきます(端的に言って、私には真偽は分かりません)。また、この件に関して、私は積極的な興味を持っていませんし、今後、何らかの関わりを持つ意志もありません。

尚、鈴木氏の告発はエントリー及び当ブログのコメント欄での議論とは無関係なテーマだと判断しますので、今後、同様のコメント或いはトラックバックを寄せられましても、おそらく削除することになりますので悪しからずご了承下さい。

鈴木一弘氏が抱えておられるトラブル(内容は分かりませんが、おそらく問題をお持ちなのでしょう)が無事解決されることを祈ります。
 
 
 
広告との距離感 (山崎元)
2007-12-29 20:33:40
UNKNOWNさま

広告との関わりを一切拒否すると、殆どの情報発信は不可能になるでしょう。一方、意見を発表する立場としては、広告の介在によって、意見を変えることは出来るだけすべきではないでしょう。何れにせよ、情報発信の際には広告や商業性に対して自分が「100%クリーン」だということはあり得ないのだ、という自覚は常に必要だと思います。

結局、広告そのものも、広告への間接的な協力も含めて、広告というものの存在を利用して、どれだけ自分の意見を伝えることが出来るかが大事でしょう。スポンサーの意向を汲むのではなく、スポンサーを利用しようとチャンスを窺う悪戯心が大切です。



投信については、何はともあれ、「どこで買うかで実質的な手数料がちがうのだ」ということを、銀行や対面型証券会社の顧客に伝えることが目下一番大事ではないかと思っています(手数料の価格破壊を促進するためです)。本当は、大々的にテレビコマーシャルを出したいくらいの所です。
 
 
 
広告で売れるンなら、幾らでもやったるわい! (タヌ夫)
2007-12-30 23:38:08
広告の仕事をしているもので、山崎さんの広告の話は興味深いです。
尤も、山崎さんがどんなに広告で「これはお得です!絶対オススメ!」といっても、モノが金融商品の場合は「買っちゃおうかなあ」とは思わないでしょう。(ごめんなさい、楽天証券さん)
自分なりに調べて、納得しないとなかなか買えないですよ、金融商品は。いや、調べもせず、納得しなくても、営業の人の言いなりで買う方もいるのではないか、という見方もありますが、そもそもそういう人は、山崎元という人物を存じ上げていない可能性が高い訳で、そういう人にとっては知らない人(=山崎さん)が広告で「オススメ」しているに過ぎません。だからやっぱり、その広告では買わない訳です。

但し、日頃の山崎さんの言動とは明らかに異なるもの(たとえば毎月分配、高手数料といった商品)を強く勧めていたら、タヌキとしてはなんとなく買ってみたくなるかも。
 
 
 
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