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誤発注問題で一番大切なこと

みずほ証券がジェイコム株について誤発注し、300億円ともいわれる損をした問題の余震がおさまならい。主な論点として、以下のようなものがある。

① 東証の責任。システムのミスは認めたが、さて、幾ら負担するのか。
② 東証の態度。問題が生じた時の、「みずほ証券の初歩的な問題であり、東証の問題ではない」と言わんばかりの態度の感じの悪さは忘れまい!
③ プロ(証券会社の自己勘定取引)どうしでも約定の取り消しが出来ないモラルが低く、かつ不自由なマーケットは、このままでいいか。
④ みずほ証券と東証の発注・受注システムの問題。システム開発会社の責任はどの程度か(東証は富士通)。ゼロではないだろう。。。
⑤ 東証の組織のありかたと、後任の社長がどうなるか(当面は西室泰三氏会長が兼任)。たとえば上場審査部門などは分離が求められるだろう。
⑥ みずほ証券経営者の責任問題(まだトップの進退がはっきりしていない)。
⑦ 大儲けした証券会社の利益の問題。基金に拠出するのがいいか、自分のものにするのがいいかどうか(世評リスクの問題の他に、株主の利害も絡むのでややこしい)。
⑧ 個人で大儲けしたネット・トレーダー(20億円とか、5億円とか)に対する世間の嫉妬と、「働かずに儲ける」風潮への批判。

だが、この際大切なのは、誤発注した担当者の精神的なケアではないだろうか。人間は時々ミスをするものだし、今回は幸い立派な会社(ちょっと皮肉も込めて)だったから、巨額のお金を負担することができた(考えてみると、中小証券だとどうなっていたのか・・)。金額こそ少々大きいとしても、ごまかしをしたわけではないし、悪いことをしたわけではない、単純ミスでり、幸い「カネで済む問題」でもあった。

以上、来週・月曜日配信のJMM(Japan Mail Media。編集長・村上龍氏のメルマガ)のテーマがこの問題だったので、その原稿の内容を考えているうちに思ったことだ。もちろん、JMMには別の論点の原稿を書くつもりだ。
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