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ジャーナリストのA級、B級、C級

前のエントリーの続きを少し考えてみました。

純粋にジャーナリズムのあるべき論から、私の原稿をボツにしてくれた雑誌の編集長を批判するのは簡単なのですが、現実問題として、雑誌をはじめとするジャーナリズムの関係者達も、「ごはん」を食べていかなければならない事情があるのが、難しいところです。

たとえば、テレビ局ではスポンサーの批判になるようなことを伝えにくいし、私の知っている範囲で言えば、マネー誌の編集部員は毎月分配型の外債ファンドがダメな商品であることを理由も含めて良く知っていますが、マネー誌にはそうしたファンドの広告が入るので、誌面で、そうしたファンドを悪く書くことが出来ません。

「一応はジャーナリストを名乗ってはいるものの、こうしたメディアに勤める人」の立場に身を置いて考えてみると、
(A)ジャーナリストとして大切なことを伝えるためには、自分の「ごはん」に不利に働くことでも伝えなければならないという覚悟が必要な一方で、
(B)そもそも「ごはん」を食べ続けて、またメディア自体が有効に存続していないと、本当に伝えるべき事があった時に、伝える手段を失ってしまっている、
という相反する二つの建前があります。

(B)について補足すると、「真の目的(或いは、より大きな目的)に向けた」取材のしやすさなど、将来の活動のために、現在(の小さな問題)を犠牲にするという考慮もあり得るでしょう。また、意見を発表する側としても、将来意見を伝える手段を失わないために、たとえば編集方針に対して妥協することもある、という理屈が、正否の確認が出来るかどうかはともかくとして、一応は成立するといえるでしょう。

そして、上記の「建前」の次元から一段落ちたところに、
(C)自分の生活と損得を考えると、「ごはん」で損をするようなことには関わりたくない(だって、生身の人間なんだから)、
という本音が存在します。

(A)、(B)の建前だけでも、ケース、ケースでどう判断するのか難しいところですし、そうした判断をしながらバランスを取っている状態と、(C)に支配されている状態の区別が外から見ると難しいのが現実です。皮肉な見方をすると、この区別の難しさがあるから、多くのジャーナリストが威張ることが出来るのかも知れませんし、また人々は、ジャーナリストに対して、腹を立てずに付き合う事が出来るのかも知れません(実は、これは大切な曖昧さなのかな・・・?)。

私は、ジャーナリストを名乗る人には、せめて(A)、(B)の建前の中で悩んでいるのだということであって欲しいと思っていますし、多くの場合は程度の問題ですが、(A)に徹することが出来る人を尊敬するにやぶさかではありません。しかし、現実に、(C)に支配されている人を、人自体として「非難」するところまでは、踏み込めません(「お前の有り様は、人間としてツマラナイね」というくらいのことは言えますが)。

ここで、考えてみると、生活力も、他人との対立を恐れない意思の強さをも含めて、本人の「総合的な力」があれば、(A)~(B)~(C)の中で、より(A)に寄った立場と行動を取ることが出来ます。たとえば、件の編集長さんの場合は、明らかに(C)が強いのでしょうから、こういう方を「C級ジャーナリスト」とでもお呼びすることが可能でしょう。

ジャーナリストと会った時には、相手が、A級に属する偉人なのか、平均的にはB級の悩み深き俗人なのか、主として喰うためだけにジャーナリストであるC級なのか、格付けをして付き合うと便利かも知れません。多分、程度の差があるでしょうから、B級でいうと、B+→B→B-、というくらいの段階を付けて評価するのが良さそうです。

ところで、私は、直接的に媒体側の人間ではありませんが、情報や自分の意見を他人に広く伝える手段を「ある程度は」持っている、という意味では、非常に定義を広く取った場合にはジャーナリストのカテゴリーに入るのでしょうから、なるべく(A)の純度を上げていきたいと思っています(自己評価としては、まだまだ不完全です)。

ただ、今回気付いたことですが、たとえばボツになった原稿を直ちに広く他人に伝える事が出来るという意味で、ネットとブログの存在は、ささやかながら、上記のような意味での私の力を強化しています。これはなかなか意義深いことです。
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コメント
 
 
 
雑誌・言論人の格付け (Dialectician)
2006-08-19 12:02:26
『御用』度の高低で格付けする機関みたいのがあると便利でいいですね。勿論、債券格付けみたいに数量的に客観的に評価・分析するのは難しいでしょうが。(ただそれとて主観の余地はいくらでもあるはずですが。)



この『御用』度も、何に対する御用学者・御用雑誌なのかという分類も必須。証券業界への御用か、政権・執行機関への御用か。



もともと商売オンリーのメデイアならC級なのは当然で、というかこれこそが本分であって(この本分からみるとAクラス)、投信等についてあからさまな批判をするのは自己矛盾です。ある雑誌が、対業界御用雑誌かどうかは普通は判別できるかと思いますが(←こう言うのは思い上がりかもしれませんが)、万人にとって明白とまでは言えないかもしれません。しかしそういうメデイアが対政権についてまで不必要なまでに御用的になって萎縮的になるのは残念なことです。念のため、自分はおよそ商売オンリーの言論が政権批判的言論に劣っているなどとは全く思ってません。まずは食わなければならないのは自明ですから。しかし商売オンリー誌が広告主に配慮するのと、過度に行政機関の顔色を伺うのとでは意味合いが違います。前者は当たり前、後者は情けない、ということです。そういうわけでその編集長はけっこう正直者かもしれないが情けない、と言った次第です。



もっとも、商売オンリー誌か否かの分類も随分理念的というか曖昧で難しいですね。

朝日新聞も戦中、盛んに戦意高揚の記事を書いていて、それが必ずしも当局の弾圧によるのではなくて、戦争美化したほうが部数が伸びるということだった、と朝日自身が認める記事を今朝掲載してました。山崎様のおっしゃる、言論を発し続けるために止む無く最低限迎合的になり生き続けるという選択肢とは別に、儲かるから(万人が喜ぶから)信念を曲げるという誘惑というのがあって、両者の区分は曖昧模糊としているけど(朝日でもそうやって部数をキープできていたからこそ、その後突如として戦争反対みたいな論調に豹変したときにそれなりのインパクトを持ちえた)、後者は恐ろしく危険であるという認識が必要だろうと思います。



山崎様におかれましてはなお一層お力を強化してトリプルAを狙って頂きたく思っております。
 
 
 
理想的ジャーナリストの条件 (山崎元)
2006-08-19 12:52:14
ジャーナリストは喰わねばならないし、媒体は売れねば広く伝える手段として機能しない、という前提条件について考えると、それでは、A級ジャーナリスト、あるいはA級メディアであるためには、何が条件なのかというと、これがなかなか難題です。



先ず、「喰う」ことが制約になると辛い。理想的には、十分な資産ないし喰える手段を別に持っていて、言論で喰えなくなっても困らない、という条件を持っていることが望ましいのでしょう。経済的凡人が、理想に一歩でも近づくためには、他のビジネスを持つ、極貧生活に耐えられる耐性を持つ、など、幾つか方法がありますが、「安全圏」を確保するために、かえって経済的な制約に強く取り込まれかねない所が難しい点です。



また、ある程度以上のメディア(新聞、雑誌、TVなど)を有効に使うためには、共同作業が必要です。情報収集のためにも、情報の配信のためにも、これはどうしても仲間が必要です。しかし、この仲間の中に、「報道」よりも「経済」を優先するメンバーが混じると、報道の論理よりも、経済の論理が優先されるケースが出てくるでしょう。場合によっては、「経済人」が「報道人」の力をフリーライド的に利用する可能性もあります。しかも、他のメンバーが報道に専心するためには、経済に於いて効率が高いメンバーであることが貴重ですから、この経済人はグループ内で力を持つ可能性があります。



こうした困難な構造から言えそうなことは、一つは、メディアや、いわゆるジャーナリストによる報道に過剰な期待を持つべきではないという情報の受け手側の注意と、もう一つは、結局、ジャーナリスト的な価値観を持っている人間は、時には既存のメディアを騙してでも正しい情報を伝えるのだ、ということについて、ある種の犯意を持つべきだ、ということでしょう。



たとえば、この記事のおかげで朝日新聞がつぶれても、この記事には十分な価値があると確信して、朝日新聞社を騙すような朝日新聞の記者、というような存在が居ると面白いということです。朝日新聞に生活を依存する多くのサラリーマンジャーナリストにとっては、とんでもない存在でしょうが、社会的に真に貴重なのはそういうジャーナリストでしょう。尚、新聞社の一つや二つ潰れても、代わりは直ぐに出てくると思います。



それでは、私はどの程度を目指せるかという事ですが、現状の経済力(将来の生活はとても安全圏ではない)・意見に関する個人的信用力(まだまだ不足)その他を前提とすると、頑張って「A-」(シングル・エー・マイナス。どちらかといえば経済性よりも内容にウェイトがあるという程度のポジション)が目指せるか、というところでしょうが、理想を下げずに、気長に努力しようと思っています。
 
 
 
格付けはむずかしそうですが・・ (shousiminjp)
2006-08-19 14:42:49
私は、福井総裁は(村上スキャンダルでは)辞任すべきでないと考えていますが、その理由のなかには、まさにその経済的な理由のために(視聴率をとる、話題をとるために)福井総裁を批判したコメンテータ、もしくはそのようなコメンテータを表にたてたマスコミが多く存在した ということが多く含まれています。ですから、山崎さんの新聞報道が沈静化するなかで、 なおも福井総裁を追求する姿勢は応援したいと思います。 

 9月までに1)政策金利利上げの失敗色がでてくる か2)福井氏の資産公開範囲のちょっと外側あたりに 禁止になっているような資産が発見される かどちらかの条件で福井氏の年内辞任の公算は高くなるんじゃないでしょうか?

 
 
 
福井総裁辞任の時期 (山崎元)
2006-08-19 20:49:17
shoushiminjpさま



こんにちは。



福井総裁問題がどれくらい視聴率の取れる話題だったかどうかは分かりませんが、ダメなものはダメだとしておいた方が、後に禍根を残さなくていいと思うのですが、いかがでしょうか(コメンテーターなんて、関係ない、と思うのですが・・)。



一ヶ月くらい前には、雑誌関係者には、「福井さんは、やっぱり、あれでは『保たない』から、ゼロ金利解除とは時期をずらして、小泉が辞めたら、ほどなく辞めることになるらしい」という人が複数居たのですが、その後情勢がどうなったのか、私には分かりません。



おそらく、後任の武藤氏と、財務省の意向が大きく関連してくるように思うのですが、安倍氏に妙な人を総裁に任命されるよりは、あるいは、当面、政策失敗のリスクが大きいから、「このまま行こう」という決着の確率が上昇しているかも知れませんね。



それにしても、9月までに政策金利引き上げの失敗が明確になる、というのは、あまりに恐ろしいシナリオですね(5-10%くらいは実現確率があるかも知れませんが)。
 
 
 
やはりAランク人は少ないです (名無し)
2006-08-20 04:08:21
山崎様、こんにちは。



ある意味、ジャーナリスト以上に背負っている物が大きい政治家の場合はどうかと考えてしまいました(とは言っても個人的は彼らをしらないというのが正直な所ですが)。阿部などはそもそも能力的にB~Cでしょうし、そんな自分を省みず立候補するあたりが客観的な評価が出来ないという意味で私から見たらC-といったところです。首相候補のなかではやはり消費税アップという正論を出す谷垣さんが私の中では一番格は上でしょうか(まだ格付けは未定ですが)。



ただ政治家の場合には、議員になるプロセスを経られる時点で、しがらみだらけになってしまいそうです。



ジャーナリストの中では山崎様は私の中ではAランクです。雑誌、著書などを拝見しても、個人の利益は考えず、「自分の考える正しいことを伝えよう」という姿勢がひしひしと伝わってきます。他ではジャンルは違いますが寡聞な私が思いつくのは立花隆さんなどに、そんな姿勢を感じます。



かつて聞いた言葉に

テレビに出たがる人は3流、テレビに出る人は2流、テレビ出演を依頼されても断る人が1流、という言葉を聞いたことがありますが、私としては山崎様にはテレビとはある程度距離を置いて、今後もビシビシと正論を発していただければ、と思います。
 
 
 
Aランクはまだまだです (山崎元)
2006-08-20 04:36:27
名無し様



コメントありがとうございます。



・自民党の総裁候補については、私も谷垣さんに対しての方が、安倍さんに対してよりも好感を持ちますが(点数で主観的にいうと、55点と20点くらいの差です)、今回の谷垣さんは、現段階で既に、「負け戦の気楽さ」みたいなものがあるので、今回の両者の主張の差をそのまま評価するのはフェアでないかな、と思っています。



・ただ、政治家の場合、議員になり、立場を維持するだけで、志も含めてエネルギーの大半を費やしている感じですね。ちなみに私の母親は「ハジメ、政治家はやめたようがいいよ。地元に帰ったら、犬にまで頭を下げるのだから」と言います。私は、たぶん、犬に頭を下げるのは平気ですが、たとえば森前首相のような人に頭を下げるのが耐えられないでしょうから、やっぱり、政治家は無理です。



・過分のお言葉は有り難い限りですが、私は、A級を目指してはおりますが、実力的に、まだまだとてもA級を名乗れるレベルではありません。つまり、言うべきだと思っていても、思ったように言えていない事がたくさんある、ということです。活動分野(≒稼ぎ口)を複数に分散して、実名で意見発表が出来るような形には持ってきましたが、まだまだです。



・テレビにも、選挙に似たところがあるかも知れません。たくさん出ようと思うと、そのことが目的化する危険があります。しかし、テレビはその伝達力が有効で魅力的なメディアだと思うので、上手く利用したいと思っていますが、出演の機会を得るために意見を曲げたり、薄めたりしないように、気を付けなければなりませんね。どちらも、まだ、良く分かっているわけではありませんが、意見の伝達手段としては、文章とでは、かなり異なるやり方が必要なメディアだと思います。
 
 
 
Unknown (名無し)
2006-08-20 05:56:04
山崎様、コメント有り難うございます。



そういえば、テレビ番組で資産運用に関するまじめな番組って見たこと無いんですが、やられているんでしょうか?もし無いようでしたら、山崎様などは適任だと思います。



私は山崎様の著作でお金についてまじめに考え始めたクチですので、Aランク正論運用ジャーナリストとしてのお話しを是非お聞きたいです。普段は全くテレビ見ないのですが、もし出演されるようでしたらテレビ是非見させていただきます。

 
 
 
お金の運用のまじめな番組 (山崎元)
2006-08-20 12:24:20
お金の運用をTVで話題にしようとすると、どうしても「儲かりますよ!」的な下品な番組か、「初心者の貴方にも簡単ですよ」と言いつつ金融機関の商売を忍び込ませる下品よりもたちの悪い番組になりがちですし、それ以前に、視聴率が取れるのか、ということが問題になるようです。



以前に、一般ニュースで、マーケットの話題をすると、視聴者が逃げる、という某局のディレクターのお話について書きましたが、お金の問題に強い興味を持つ人が一定の比率を超えると、この問題が、「一般的な話題」として、番組を作る側も観る側も認識するようになるのだと思います。



問題はこの「比率」ですが、感覚的には、15%だと不足だし、20%確実にいると十分かな、というくらいのものではないでしょうか。



残念ながら、お金は大切だし好きだという人は多いけれども、「うまい話は簡単にはないと分かった上で、マーケットが面白い」と思う人は、まだ10人に2人いないのではないでしょうか。



あと少しのような気がするので、諦めたくはないと思いますが、しばらくは、地味で正しい本でも書いて、上記のような意味でのマーケットの話題の支持者を増やし、時を待つしかなさそうです。
 
 
 
それでも見てみたいです (名無し)
2006-08-20 19:58:42
確かに以前に山崎様のブログで意外と投資関連の話は一般受けしないという内容のものを読ませていただきました。



私も以前までそうだったのですが、日本人の株式を含めた「投資」という言葉に対する偏見が根底にある気がします。



おそらくテレビの視聴者に対しては「情報は与えるので、後は自己責任で判断して投資してください」では駄目で、「結局どうやったら儲かるんだ?」というのを知りたがっていると思うのですが、それは無理な話ですので、私は山崎様が主張されている様な「こんな商品は絶対に手を出してはいけない」という主旨の番組なら成り立つんじゃないかと思いましたが如何でしょうか?世の中の主婦は「年利10%の真珠投資」に騙される人も沢山いるわけで、「それなら本人が銀行から借金して投資すればいいでしょ」といった事すら分からない人はたくさんいるわけですので。騙される人の良いお年寄りなどは本当にかわいそうです。



投資人口は日本では確かに少ないと思いますが、逆にやりがいがある訳で、また聞いた話で申し訳ありませんが、昔、アフリカに靴の商売に行ったアメリカ人がいて、Aさんは「アフリカでは靴は売れません。みんな靴を履かないんです」といったそうですが、Bさんは「これはすごい市場になります。アフリカでは誰も靴を履いていないんです」と言ったという話を聞いたことがありますが、日本でも預金が投資に回って楽しくなるといいですね。
 
 
 
はじめまして (がくっち)
2006-08-21 09:49:46
いつも楽しみに読ませていただいております。



評論家って難しいですよね。ご意見番なんてマスコミでもてはやされて,なんでも批判していればいいみたいに感じで,みているこちらが閉口するような方もいらっしゃるし,意見は私とは異なりながらも意見としては十分に納得できてこの人の話は聞いていたいなぁと言う人もいますし。

でもそれって,結局は自分で好む意見だけを集めちゃってるのかな?とか思う自分もいますしね。



ところで,

「ネットとブログの存在は、ささやかながら、上記のような意味での私の力を強化しています」

と感じていらっしゃるんですね。

私は,マスコミ関係の方が,自分のブログを持って意見を展開するって,自分の食い扶持を減らしているだけ何じゃないのかな?って疑問を持っていたんですよ。

雑誌に寄稿すればお金が入るのに,その知的財産と言えるようなものを,無料で公開するのって何故なんだろう?ってちょっと不思議な気持ちを持っていたのですが,今回の記事を読んで氷解した様な気がします。



これからも,楽しい記事を期待しております。
 
 
 
ブログの効果 (山崎元)
2006-08-21 14:19:52
がくっち様



私にとってブログに期待することは、①自分の意見発表が自由に出来るメディア(発表手段が多い方が「強い」)、②テーマや意見(=自分の「商品」)への反応を見るアンテナショップ(たとえばビール会社の実験的なバーのように)、③他人からものを教えて貰う機会、④連絡手段、⑤広報手段、といったところでしょうか。



「アフィリエイトで小遣い稼ぎ」みたいな本も読んで、ちょっと期待もあったのですが(笑)、どう考えても面倒くさい割に儲かりにそうにない、と思って、止めにしましたが、気が向いたら実験してみます。



一方、「食い扶持を減らしている」とのご意見があることも分かります。



あるいは、アンテナショップとて「ショップ」である以上、いろいろなお客様がお見えになり、接客(?)にも気を遣うことがありますが、これはこれで、一つの経験でしょう。



私の場合、読者側で、ブログと雑誌などの有料原稿が競合する(カニバリゼーションを起こす)ことは心配していません。



ただ、一日に自然に書ける文字量の何割かをブログに使ってしまうことで、有料原稿を書く余裕が少し減っているかも知れません。だいたい一日に4千から5千字くらいは無理なく書けるのですが、ブログを更新してから原稿に取りかかると、「おやおや、原稿も随分文字量があったなあ・・」と思うことがあります。(若い頃に勉強や仕事で殆ど苦労をしたことがない分、計画を立てることが下手なのかも知れません)



ライターの中には「お金を貰う原稿を書くことができる職業ライターが、無料のブログに熱中するなんて、バカみたいだ」との意見をお持ちの方もあるようですが(何かのコラムで見たことがあります)、「書く人」はどのみち書くことが好きなのだから、そんなにケチケチと考えなくとも、自分の発表手段を広く持つ方が得ではないかと思っています。
 
 
 
Unknown (生臭坊主)
2006-08-21 16:09:55
山崎さま、こんにちは。



以前のエントリーで書かれていたボクシングの一件でも、評論家やジャーナリストには圧倒的にCの人が多いと思いました。ずっと前から亀田の「勝利」の怪しさを知りつつ提灯記事を垂れ流しつづけ、一旦、八百長判定でマスコミが騒ぐと、突然正義の味方みたくなって亀田を批判する。Cのくせに急にAのふりをする訳で、非常に醜悪だと思いました。亀田親子や協栄ジムも汚いですが、もっと見苦しいと思います。



ところで山崎さまは、昨日の亀田大毅の試合をごらんになったご感想はいかがですか。小生は、いつまでこんなことを続けるのかと改めてあきれました。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-08-21 19:48:02
生臭坊主 さま



メディアのサラリーマンは、視聴率や部数が関心事で、何よりも人事が気になる、との経済構造と雰囲気の中で働いているように見えます。



一方、評論家やジャーナリストを名乗る人々は、本来期待されるところは、メディアの意向に左右されるべきではない人々なのですが、メディアにどれだけ「使って貰えるか」が関心事になるので、結局、提灯持ちをしてしまうことになりやすい。しかも、その提灯持ちは外形上(B)と区別が付きにくいので、自己批判が、されにくい。



結局、情報の受け手が成長しないと良くならないのは、投資家が賢くならないと、運用会社がよくならないのと似ています。



それにしても、亀田ファミリーをかついで、ボクシングをスポーツでない見せ物にするのは、本当に、止めて欲しい。もっと強い選手と真面目な試合を組むべきですが、ここまで視聴率の化け物に育ってしまい、大きなお金が動くようになると、引き返すことが出来ないのかも知れませんね。
 
 
 
Unknown (Iida, Yasuyuki)
2006-08-21 22:22:07
ご無沙汰しております.



エントリで挙げられている(A)(B)のバランスを最も上手にこなしたジャーナリストの代表が石橋湛山ではないでしょうか.氏の評論を今読むと「読む人が読めば強烈な政府・軍部批判だが,馬鹿が読むと翼賛文書のようにすら感じる」という職人技が光っています(僕も同時代人だったら後者だったことでしょうw).



経済学における(C)の問題については三輪芳朗先生,鶴田俊正先生などのエピソードが参考になるかと思います.

http://www.e.u-tokyo.ac.jp/~miwa/TSU97212.HTM
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-08-22 13:23:32
Iida,Yasuyukiさま



お久しぶりです。コメントありがとうございます。



石橋湛山は読んだことがありません。私に、「職人技」を見抜けるかどうかは、難しいところですが、近いうちに読んでみます。



ご指摘の鶴田氏に関するエピソード読んでみました。丸善で本を買うのと、巨人戦を見るのが嫌になりそうな強烈なエピソードですが、出版社もも喰っていかなければならないし、より多く喰いたい、と思うわけですから、このようなことになるのですね。(筑摩書房は立派ですね。筑摩新書に本を書けるように頑張ろうかな・・)



結局、社会全体としては、情報の質に対して、どれだけお金を払うかの総量を増やさないと、ジャーナリズムは良くならないのでしょうし、たまたま良くなったとしても、質を維持できないのでしょう。
 
 
 
どこでも、そうなんですかね… (床屋政談)
2006-09-10 19:12:42
山崎さんの紙媒体のご活躍を(JMMも)楽しみにしている者です。こちらは本日知り、初めて投稿します。



メディアに関する分析ABC、メディア企業の端くれに勤務するサラリーマンとしてずっと噛み締めてきた私の経験(大学卒業して入社後、約10年)でも、本当に多いです。「そりゃダメに決まってるだろ」と、こちらを宇宙人のように見る社内の人間(編集責任者含む)をどれだけ見てきたことか…AとBの葛藤というのは建前上にあるだけで、彼らにとっては自分とは関係のない、どこか別の場所の話(それこそフリーの作り手とか、ゲリラ的な小さなメディア組織での話)なのですね。根本的に最初からCです。「イヤなら辞めろ」と。(そしてきっちり、「フリー」や「小さな」メディアへの差別的な目線は抜きがたく持ちながらです…)

もちろん、山崎さんの論考中の「力を持つ」「いざという時だけ、もしくはこっそり、組織を裏切る」という対策も効きます。実際、そうして頑張っている、力ある先輩達もいますし、私も目指しています。

しかし同時に、なんと言うか無力感も…

というのも、「力」と対峙する力には権限も入るわけで、それは社内では(編集責任者を含めた)役職ということです。そうした役職に、「安定的な」利潤を目的としている会社が、上のような行為をする気配をもつような(いい意味でヤクザ的な?)人間を役職にはつけないのではないでしょうか?(我社の場合を見ているとですが…)

それから、上のような個人の努力では、圧倒的な力をもつ対象、たとえば情報を圧倒的にもつ公的機関(検察、官邸など…そういえば、安倍氏の「嘘」説明疑惑はどうなってしまうのでしょう?)や、金を圧倒的に持つトヨタや電通、を相手にする時に、組織のGOサインが出ることはありえないと思います。



我社の場合、そうした意識をもつ上司(役職者/創業者含む)は、どうも会社(と業種)にとって時代が(日本が?)イケイケ右肩上がりで、多少でもデキる人間は全員、たとえ「向こう傷上等」のような多少危なっかしい人間でも、細かいこと言わずに出世させてしまった感がありました(微笑ましい!)。もしくは、他がよほどデキない人だったか。しかし、C人間にもデキる人間はいるのが通常です(しかも彼らはAなどというハンデは背負っていないわけでして…)。



以上、愚痴をつらねましたが、私は組織員が個人的に持つべき努力や倫理とは別に、この国全体のためには、山崎さんが言及されたネット化(日垣隆さんなどはいい例でしょうか)や、消費者が情報コストを払って尚且つ質に厳しくなること(具体的に促す方法は…?)の他に、ある程度「法的な」整備も必要だと思います。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-09-10 20:50:18
床屋政談さま



はじめまして。ご投稿ありがとうございます。



実際にこうした問題に苦労されているジャーナリストの方から、真摯なご意見を頂き、嬉しく思います。細々ながら、ブログをやっている甲斐があるというものです。



ビジネスの現場では、A・B・Cなどという区分がそもそもなくて、C(≒経済人)ばかりだということは、よく分かります。そりゃあ、資本主義の世の中ですから、当然です(資本主義でなくても、でしょうし・・・)。



一社会人としての私は、メディアの方々との仕事上の関わりが多々ありますが、相手の方は、基本的にCを原則として生きている、という以上のことを期待しないように注意している積もりですし(時々、失敗がありますが)、同時に、AやBの悩みもお持ちだという建前も頭から否定しないように気を付けている積もりです。



トヨタにも電通にも尻尾を振らずに、事実と正論で勝負するジャーナリストをヒーローとして称える習慣が世間の側にあればいいのでしょうが、ヒーローが世に出るためには媒体の協力が必要ですし、難しいところですね。また、日本には、ヒーローを称えるよりも、嫉妬で潰しそうな社会のムードがあります(国民性と迄は決めつけませんが)。



仰るように、何らかの立法措置が必要なのかも知れません(どんな立法がいいのか、考える価値がありそうですね)。



たとえば、いわゆるゴールデンタイムにテレビをつけると(子供がつけてしまうことがある)、バラエティーでもドラマでも、はっきり言って、こんな下らないものを放映するために、我々国民はこのテレビ局に免許を与えているのか、と愕然とすることが多々あります。



今やメディアは、既得権を崩すのが一番難しい分野なのかも知れませんね。それだけ、壊し甲斐があるというものでしょうが・・・。
 
 
 
続 メディアの風通しのために (床屋政談)
2006-09-10 22:57:56
先の拙文の、メディアの風通しのための「『法的な」整備」についてですが…



日本のメディア体の多くは、既得権でもある規制で「守られ」ています。

放送法しかり、再販制しかり、記者クラブしかり。しかし、これらは逆に言うと、報道の

自由や表現の自由を涵養することで、国民全体の文化や民主政治を発展させるため、というのが大元です(当り前のことですが忘れられがちではないでしょうか)。

であるなら、一民間メディア企業が、私的な営利判断・配慮を主たる理由に、ある報道や表現を社内で握りつぶすこと(自主規制?)は、本来イケナイこと、とは言えないのでしょうか?

営利オンリー最優先と開き直るなら、公共体によって保護(特別扱い)されているのは、不公平です。 

世の中全体に提出する水準に達していない(ツマラナイや事実無根など)とメディア自身が判断するから、という理由以外で、特にメディア自身の利害のために、国民総員の判断の場に出すのを「勝手に」握りつぶすのはいかがなものか。



(上の方の実例は、再販制を疑う本は再販制である現在の体制では自由に出版できない、との一証拠になってしまい、再販制を維持する立場からさえも不適でしょう)



前置きがとても長くなりましたが、上記に実効をもたせる一助にするため、「公器」であるメディアへの(新聞であれTVであれ雑誌であれ本であれ)、公開できないような「圧力」、それに「世の中に出さないことへの努力」は、社内外をも問わず、不法と謳えないでしょうか?



うろ覚えですが、会計士は会計事務所やクライアントから独立した判断をしなければいけない、とされていたはずです。(出来ていませんでしたが、しかしその立場からこそ批判されましたし、されるべきでした)



メディア関係者に「士」資格というのは薮蛇でしょうし、自分達の弱腰ぶりに新たな法的「保護」を求めるのは情けないのですが、もしも仮にそうなると、社内で社外の圧力元を言い訳にしにくくなるのでは…、また社内で「配慮」を口にすること事体が恥ずかしいこと悔しいことなのだ、という原則がたつのでは…などと夢想してしまいました。



結局、私は、山崎さんのいう「ABの葛藤であってCでない」というためには、「メディア体はよりよい意見と表現を、多様に世の中へ出すための組織だ」という原則が、名実ともに確立されることが必要だと思うのです。



長文を縷々、失礼しました。



長文ついでに。

「たとえば特定のメディアの取材を、公党が拒否するのは(政党助成金をもらっておいて!)、不当だし、他の同業者は一団となって抗議すべきではないでしょうか。というか、横で座視しているのなら税金で維持される記者クラブから出て行くべきです。(私は朝日新聞の関係者ではありません)



 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-09-11 01:24:16
床屋政談さま



「圧力」に迎合することを禁ずる、あるいは「圧力」をかけることを禁ずる、というだけでは、「C」の圧倒的な力に、不正に気付いた個人が負けてしまいそうです。不正を告発した人に、不正を行った側が、相当の金銭を払うというくらいのインセンティブを設定しないと、この種の不正はなくなりません。



たとえば、政治家A氏が放送局Nに圧力をかけた、と放送局の関係者X氏が告発した場合、X氏に、放送局が払うべき罰金の何割かがX氏のものになる、というくらいになっていないと、A氏の圧力は止まらないでしょう。



上記は、なんだか、嫌な感じの制度であり、できれば、社会の倫理観がA氏やN局に致命的なペナルティーを与える、というくらいになっているといいのですが、そうはなっていませんね。



記者クラブも問題です。大手四紙のうち、二紙くらいが記者クラブ離脱を発表すれば、記者クラブを崩壊させることができるのではないかと思うのですが、こうした有意義な談合(笑)は、やってくれませんね。
 
 
 
まずは「原則」かなぁと… (床屋政談)
2006-09-11 23:26:52
先月の「お題」で、私以外に見ている方が少ないかもしれないところを丁寧なレスすみません。



具体的な「法的な措置」についてなのですが、立法措置を考えるのも、有意義な検討課題だと思うのですが、私は個人的には(自分でふっといてですが)「時に法的な紛争」になって徐々に常識として「原則が確立」していくのが一番望ましいのかな、と思っています。



ここで、NHKへの安倍氏と中川氏の介入疑惑の事件を例にあげます。



あれは朝日新聞も(取材のツメの甘さは別に)初期の段階では「タカ派政治家のふるまい」のような取り上げ方をしていたように記憶しますが、私は一番の問題はNHK内部の問題だと思います。

推測を交えた経緯は、1)まず最初の内容とメインの取材対象がかなり「左翼」的だった。2)これに編集責任者が文句をつけ、修正させたものにも自信がなく、そのまた上司にお伺いをたてた。3)上司は外部の政治家にお伺いandおことわりをたてた。

他に、ア)2と3の段階で各上司は自分の信条より右翼や政治家の目を意識していたand内部で言い訳に使った。また、イ)1の段階で内容が漏れて政治家に伝わり2や3の時点で子飼いの政治部を通じて意向を伝えていた可能性がある。 以上だと思います。



もちろん、メディアに圧力をかける政治家も

タチが悪いとは思いますが、彼らをして「好き嫌いを超えた一つの見識」だと黙らせるのがNHKというメディア組織の望ましい姿です。

黙らせるには、内容的にそう思わせるような左翼的だが優れた作品にするか、見解の相違と突っぱねるか、です。



では、どこで「突っぱねる」か?



これはひょっとしたら非常に日本的なのかもしれませんが、2)3)ア)イ)の各段階で

「圧力」が、「少し遠くの大きなものに感じさせる効果」が働いているのはお分かりでしょうか? これでは各段階で個人が突っぱねるのが非常にやりにくいのです。抗議者が目の前にいるわけでなし、どこが気に入らないのかも分からない、(あえて言えば「全体」もしくは「取材対象」か…)、「いいじゃないですか」と言うにも「何が」いいのかが言えない、たしかに「左翼的」なのは間違いない… この過程で脅威や懸念はどんどん膨らんでいきます。その場の雰囲気は、どんどん暗くネガティブ(やめとくか的)なものになっていくのです。



このために、まず「報道や表現を公にしないことへの努力」は大前提として、罪深い、イケナイ、恥ずかしい、(もしくは悔しい)ことなのだと、各員が原則を、前提として共有していないと、「じゃあ、どうやって突破しようか?」とならないのです。



そのために、メディアの使命・任務・義務として法に謳って欲しい! しかしだからこそ、こういうものはやはり、メディアが闘って、たとえば判例や憲法の追加条項のように、勝ち取るものかもしれませんね。



(追記)

一応、今回の騒動で少なくとも、「放送前に外部に説明をする」NHK的な慣例はやりにくくなるでしょう(さらに、裁判や国会、報道で、経緯が公になれば、なお良いと思います)。



また、あえて安倍氏にこだわりたいのですが、彼は「左翼ゴロツキ記者の決めつけ取材による捏造」だと「闘い」ました。しかし、隠しテープによる月刊現代の検証記事を信じれば、取材に不備(惜しい!)こそあれ、捏造やゴロツキとまで言えるような経緯はありません。夕方の来訪を「深夜にしつこく」などと、いろいろ「嘘」をついた可能性が高い。それでも朝日側は次期首相という彼の人気と、党全体で朝日記者の取材拒否という恫喝に屈したようです。(私はメディア全体の問題として記者クラブ総員ででも抗議すべきだと思います。そういう時に闘うために税金を払ってクラブを維持してあげてるのではないでしょうか。そういう風に、公のものとして、国民がメディアにクラブを「武器にして使わせる」べきだと思います。)



 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-09-12 02:22:15
床屋政談さま



全体として思うに、サラリーマン記者の自己規制と、政治家の側が、サラリーマン記者をコントロールするツボを心得てしまっている点に問題がありそうです。



これは、経済的な力に支えられた「へたれ」なので、簡単には解決しそうにありませんね。



期待を込めて言うと、(例えば朝日新聞を自分が楽しむための手段としてしか考えないような)愉快犯的に組織を裏切るジャーナリストが一定数出てくると、少し状況が変わるかも知れませんね。さらに希望を込めて想像すると、実は、そういう人が既にいるかも知れないので、そういう人の登場には敏感でありたいと思います。
 
 
 
細かな「具体案」? (床屋政談)
2006-09-12 14:05:46
山崎様 他の人が見ていないかも…と申し上げましたが、内容的に「現場」(私!)への

エール(叱咤激励!?)的な内容でもあり、

ますます感謝です。



そこでまず、申し遅れましたが、私自身は現在、社内ジャーナリスト(報道の自由に関わる立場)というよりも、表現の自由に関わる立場の人間です。



その分「報道」よりも(自主規制を含めた)制約が曖昧かつ頻繁で、会社も「自由」をないがしろにしているきらいがあります。(抗議に弱いというか、抗議が絶対にこないようにするのが前提です)

ただ「エンターテイメント」の世界は売れる

と自由が広がるので、そこには「健康さ」も(危険性も)あるのですが。

(社内には一応「報道」にあたる部署もありますので異動する可能性はゼロではありませんが、どうも「へたれ」な社風がある感は否めません)



メディア組織の例に漏れず、弊社も規制で特別扱いされており、そのせいか組合が強く、

どちらのせいか給料他が良くて年功序列、というところです。



私は実は上の事実自体はそれなりに悪いことばかりではないと考えています。周りを見ていても、弊社内で比較的「自由に」ものが言えるのは、「発言によって目を付けられても、査定で給料が下げられるわけじゃなし」というのは、凡人が標準であることを考えれば大きいような気もしますし、組合の左翼イデオロギー(いまだに!)は困るものの、オカシイことを訴えるもう一つの窓口としての

組合という面も実際にあります。(弊社では

個別役員の働き方が槍玉に上がったこともありました)。

そういう体質のせいか、私は山崎さんのように記者クラブ他の崩壊までは望んでいません。むしろ望ましい(理想的な?)働きを

もっとして欲しい(しろよ!)と。



勿論、上の良い面が、規制や障壁、特別扱いによってしか実現できないのか?時代にふさわしいか?という論はすべきでしょう。(ただ、規制緩和論者からナルホドな代案をきけてないと思ってはいます)



私自身は、まず「いつまでも給料が高すぎる」。と思っています。働き盛りの頃までは、そこそこの激務でもあるのと、家産のない子弟でも(生活は取材でもあると思うので)気おくれしないような、まぁ「世間より高給」というのは良しとします(甘いかな?)。しかし一線から離れる年齢になったら、(それまでに十分に生活給としての給与水準は上がっているので)伸びを大幅に緩めるべきかと。と言うのも、加齢とともに、高給が当たり前、それに合わせた生活水準を(家族とともに)維持する、失うリスクが怖い!、そんな風になっていってる気がします。



ものすごく具体的には、まず「抗議がきて騒ぎになると出世に響く」。これはまぁ、編集責任者という一部の人間なので、根性の問題でもあるのでほっとくとして…

一番は「広告」ですね。「コレやると広告が

00億トブよ」。これを「だから何だ」と言える人間はほとんどいないわけです。そんなに半引退の元老院(失礼!)に払う金があるなら、積み立てといて、兵糧にしておくべきだと思うんですよね。



また愚痴になってしまったようです。



ただ、こういった具体的(な改善?)点は、他社を見ても、創業者のキャラクター、創業時の理念によるところが大きい気がします。

(たとえば、アルジャジーラとか。日本だと出版の文芸春秋さんは、社員持ち株会がある程度の割合を占めているとか、創業者が出したい出版物のために作った、というのが姿勢に表れていた気がします。)



なので、山崎さんのオーマイニュースも期待しています。あと、IT長者がメディアを買うなら、そういう大義名分を掲げるといいと思うんですけどねぇ…
 
 
 
給料半分、人数倍? (山崎元)
2006-09-12 19:45:49
床屋政談さま



私のオリジナルな意見ではないのですが、現在の新聞の社員(特に若手)が疲弊し、また、会社に対する異存が強まっている現状に対して、記者の人数を倍にして、給料を半分にすればいい。仕事は楽になるし、会社に依存する程度が減る、という意見を聞いたことがあります。



もちろん、収入が減る一方では困りますから、アルバイトは自由にすればいいと思いますが、大手の新聞・雑誌・放送局の社員の会社依存を軽減して、ジャーナリストらしい確信的愉快犯を作るにはいいかもしれないと思いました。(効果全体は計算し切れていませんが)
 
 
 
イイセンかもです (床屋政談)
2006-09-12 23:18:14
山崎さま



有数の書き手の時間を煩わせて恐縮でした。



給料半分、人数倍! イイセンだと思います。たしか魚住昭?さんが似たようなことを言っていた記憶が…



実は我社(の私の部署)のライバル社(のライバル部署)が、少し似た仕組みをとっています。ただし、半分は(出向してきている)契約社員。隣の机の人が、ほぼ同じ仕事なのに給料半分(倍)なのは非常に嫌な感じですが、その給料半分!の部員のほうが活躍しているようです!!(好きな人にはそれなりにヤリガイのある職種なので、デキないと出向元に帰らざるをえない、というプレッシャーもあるのでしょう。)



ただ、メディア組織が就職希望と高給度で上位になって以来、(自分も含め要反省!)メディアの社員の根拠のあまりないプライドが高まっていることを加味すると、考えさせられました。



さて、給料半分・人数倍ですが、個人的には痛い制度ですがアリだと思います。実際、大手メディアの現在の給料体系なら、半分でも「人並み」には生活できるでしょう。(ただし、ここは山崎さんと意見を異にしそうですが、ある程度、年功序列でいいと思います。大人気ない人事抗争が多いので…)



「会社依存」も耳が痛いのですが、アルバイトというと、私の場合は当面、能力的にも(コレしかできない!?)好み的にも(やっぱりコレが好き…)、どうも同じ仕事を、同業他社から請け負うことになりそうです。(すでに中毒な気が…)



どうせ気合を入れるなら我社でという程度の

愛社精神はありますので、できれば、給料半分+(賞プライズや数字ヒットで成果ボーナス)、というのがいいかと…。現在の社内の部長賞や社長賞を100万1000万単位で拡充すれば可能かもしれません。



加えて、メディアというのは、色んな意味で闘う組織であるべきだと思うので、意識を共有するためにも社員持ち株会と潤沢な内部留保預金を「皆で」積み立て、いざと言う時には、何年も兵糧がある体制が理想的だと思います(しかも何年分あるかも非公開に!?)。



となると、上場しないほうがよさそうですね。

 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-09-13 00:06:19
床屋政談さま



本当は、会社経営としては、実力主義で報酬が決まる方が良いのでしょうが、その場合、スポンサーと経営幹部の意向で、現場がもっとコントロールされてしまう可能性がありますね。



ジャーナリストの適切なインセンティブ設計という問題は難問ですね。先ず、目的を正確に定義するところから始めた方が良さそうです。いずれは、考えてみたい問題ですが。
 
 
 
ワガママを書かせてください! (床屋政談)
2006-09-22 03:21:09
あまりに好!例で、あまりに哀しくて、場所とタイミングに疑問が付くのは承知で書き込みます。本当にすいません。



もし山崎さん(と皆さん!)に時間と機会があれば、



雑誌『ダカーポ』10月4日号の42・43ページを読んでいただけないでしょうか。



(私にはコピペする技術も、許諾をとる人脈もないので…すいません)



私なりに要約すると、



「組織メディアのスクープと、警察の意趣返しイジメと、加担する記者クラブ」です。



文中の宮崎学氏や大谷昭宏氏、魚住昭氏のお仕事などには私は個人的に疑問もあります。しかし、それでもなお、万人の憤りや脱力や諦念を喚起するコラムだと思います。



そして何より哀しいのは、この記者クラブの姿が、どのメディアでも、またメディアに限らず、自分を含む、小学校から始まる日本(!?)のあらゆる場所の、老若男女に見られる国民性(!?)なのでは、と思ってしまったことです。



※山崎様 削除すべきカキコミかもしれません。すいません。とりあえず書かせてください。
 
 
 
できるだけ冷静に。 (床屋政談)
2006-09-23 06:50:59
山崎様 雑誌ダカーポ、わざわざ購入して目を通していただいたようで恐縮です。私は1日たって少し冷静になりました。



振り返るに、私が憤ったツボは、(コラムが事実である限りですが…)



1:公的組織(私の定義だとJRやマイクロソフトも入ります)の際たる警察が、気に入らない相手を攻撃するのに、こういう情報の発表方法を「使って」いること!(怒) (もしくは集団感情だけで動いていること)



2:税金で運営される記者クラブのメンバーがあからさまに理不尽なこのイジメに加担していること。



3:2の状態では、そもそも記者クラブは「御用組織」になる構造でしかない(のでは、というやっぱりなガッカリ)。



4:メディア(というギルド)の使命にとって一番の大問題のハズなのに、まったくと言っていいほど騒がれていない。

(ライブドアのフジ狙い、公取の再販制論議、長野県の記者クラブ見直し等々には、みっともないほどに騒いでいたのに。)



5:結局、メディアの大半は、自分たちの業界の「規制」を、使命のためでなく、ぬるま湯のためのものとしてしか、とらえていないのですね。やっぱり。というか、いつか自分たちの首を絞めるということにまで、頭が回ってないのか……馬鹿?



ただ、しかし、それでも、なお、私は山崎さんのように、こうした規制、ここでは記者クラブが、不要だと言いきれません。

こんなあからさまな情報差別(1)が平然と行われる村社会では、情報伝達の平等原則や公開原則などが存在しない、指導者層ですら「知らない」ため、記者クラブがなくなればもっと露骨に、御用選別がなされるのでは、と思います。(「法律を知らない方が生きやすい地方」!)



また現在、お上だけでなく受け手も、発言者(発信者)を事前に色分けして、発言内容でなく、その色分けで、耳を傾けたり無視している、そんな傾向が強いような気がします(左右を問わずです!)。



この二つは相乗して、日本という集団の位置がいつのまにかヘンになっている、という事態を生む気がします。



(ちなみに例の安倍氏は「左」メディア人の質問に露骨に答えようとしないし(質問の意味を考える能力も答える能力も無い?)、

支持者は彼の発言が意味するところを考えているようには思えません。



また長文になってしまいました…嗚呼…



とにかく山崎さま、重ねて、ありがとうございました!!!
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-09-23 10:00:49
ジャーナリズムにあっても、「正義よりメシ」ということなのでしょうね。



もちろん、警察がメディアを露骨に差別することはいけないことですし、差別されたメディアの同業者がこれを見て無ぬふりをするのは感心しませんが、一人一人の行動の動機は、警察側もメディア側もクリアによく分かります。



こうなると、趣味としてしか正義は貫徹されないか、とがっかりしますし、しかし、趣味として正義を実現するためにも、先ず、生活の基盤を作らなければならない、という重たい事実に行き当たります。



諦めたくないと思いますが、ジャーナリズムにあって当たり前の正義を実現するためには、相当の覚悟と戦略が必要のように思えます。まずは、正義に正当な商品価値を付けることが肝心ですね。
 
 
 
警察とメディアと一般人 (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-09-23 12:24:12
床屋政談様



既に山崎さんがお答えになってますから、しようかしまいか迷いましたが、の投稿です。



メディアに身を置かれて10年とのこと。

広く遠くを見つめて日々懸命にこれからも生きて下さい。(現在の一般民間企業に身を置けるのもあと5年、雇用延長を利用してもMax10年、叶う夢なら40年弱時間を逆戻りしたい私です)



ダカーポ初めて購読しました。

一冊を隈なく読んで見ます。

本ブログにおいて『国策捜査』の語に誘われたこともあり、国家権力とジャーナリズムと公人と一般人に就いて思考の最中で、昨夕買って来ました。私の所見は本ブログ4月9日付け『検察とマスコミの癒着』に寄稿させて頂きましたのでご批判頂ければ幸いです。

また宮崎学氏のブログも後ほど再訪の予定です。



推薦図書。

ダカーポのお返しに(成りますかどうか)&人様のブログで他人様の著書を推薦するのがどうかと思いつつも。

『経済学的思考のセンス』著者大竹文雄氏 中公新書1824中央公論新社刊がそれです。

経済学音痴の矯正の必要性をロバの耳に立ち寄り始めてから痛感し最近読み出した経済学の本の一つで、同じく昨夕買い求め今朝読み終えました、っと言うくらい読みやすbut読み甲斐のある本でした。

経済書を久方振りに手にするのはロバの耳のお陰(所為)です、メディアの方に本を推薦など僭越でしたか、管理人様ご容赦を、床屋政談様には私の気持ちを汲んで頂けたら幸甚です。

 
 
 
謹慎中ですが (作業員)
2006-09-23 23:46:54
誠に申し上げにくい気もするのですが、警察の裏金、の話ですよね。これはどの署でもやっていると考えられているわけですよね。あういはどの役所でも。

そこで、まず取り締まる側の警察の裏金だけは徹底的にやらないと、残りがおめこぼし、になるわけですね。



癒着とかのレベルも堂に入っている人たちがいて、たとえば○経新聞でしょう。裏金の存在を知っていて、腐敗警察官の顕彰をやめない。公安リークが欲しいのはわかるが、ひとまず、裏金の問題が終わるまで顕彰は留保する、という判断はできないのか。

などという発言をフ○テレビで、古○さんや黒○さんを前にできるか、が大切なことだと思います。目の前のジャーナリストを格付けするのも一興でしょう。
 
 
 
ありがとうございます!!! (床屋政談)
2006-09-24 00:10:10
山崎様



「一人一人の行動の動機は、警察側もメディア側もクリアによく分かります。」

まさにその点です。そこが、それゆえに、私自身、冷静でいられなくなったゆえんでした。



「趣味としてしか正義は貫徹されないか」

美学に近いのだと思いますが、その美学を「カッコよさ」として世間で流通させるべきかもしれませんね。

たとえば北海道新聞は自分たちがどういう「反撃」にあっているか闘っているかを報道すべきだったと思います。それ自体が読み物になれば多少の特オチなんぞ…というのは甘いかな。



サイレントじゃないマジョリティー様(と皆様へ)



ご推薦ありがとうございます。目下、経済の活字といえば新聞雑誌やJMMぐらいしか目にしない私ですが、最近また、ほんの少し本を読むようになってきていますので、目を通してみようと思います。

で、お返しというか、映画はお好きでしょうか? 私は映画人ではないのですが、最近読んだ本で面白かったのが、美空ひばり映画や「仁義無き戦い」や「二百三高地」で有名な脚本家・笠原和夫さんの本、

『映画はヤクザである』と『昭和の劇』でした。上の映画を見ていなくても、映画界の内幕モノとしても単純に面白く、同時にエンタテイメントとメシ(と正義)について深く考えさせられる本で、前者の本などは、個人の美意識を組織の中でどう保つかについても参考になる気がします。

また、後者の本については、最終章、戦争とナショナリズムについての考え方が、賛成するかどうかは別にして、非常に心に響きました。

お時間と機会がありましたら、一度目を通してみてください。
 
 
 
『お金の運用のまじめな番組」。 (きみどり)
2006-11-02 22:24:32
山崎様、こんばんは。

このブログのず~っと上の方(8月)に話題が戻りますが、『お金の運用のまじめな番組」を私もぜひぜひ希望します。山崎さんは「・・・・時を待つしかなさそうだ」とおっしゃっていますが、そんなことないですよー。

なにしろ郵便局が投資信託を売り始め、私のような小金しか持ち合わせていない一般貧乏庶民にまで銀行側が運用商品の営業をかけてくる時代です。
郵便局はもう昔の郵便局ではないのに、「郵便局だから安心だろう」という感覚が、まだまだ根強く残っていて、郵便局で投資信託を買っている人も、多いんじゃないかと思います。
・・・で、元本割れしてしまって郵便局へ苦情を持ち込む・・・というような新聞記事も読みました。
本屋さんのマネー&投資関連のコーナーにはいつも人がいっぱいいます。

今後、預金金利や賃金がぐ~んと上がっていけば、なにも危険かもしれない投資をする必要はないのですが、なんだかその兆しも見えてこないし、皆、不安なのです。

国が本当に 
『「貯蓄から投資へ」の流れをすすめていきたいなら』 
『受け取る年金額をカットしていくなら』
『消費税をうんと上げていくつもりなら』
本当は、MHK教育テレビあたりで、ちゃんとした資産運用番組を作ってレギュラーで放送してくれるべきだと思うんですけど、なんとなく期待しにくいです。(毎月分配型のファンドが良くない商品であることや、米国などに比べ信託報酬・手数料がまだ高すぎることや、企業の財務諸表をどう読むかなども、NHKがはっきり発信してくれるとは思えないのです。)

テレビ番組がもし難しそうでしたら、ラジオ番組ではいかがなものでしょうか。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-03 16:52:51
きみどり様

本当に、NHKあたりが、きちんとした投資教育番組を作ってくれるといいですね。(紅白歌合戦や大河ドラマのようなものは、民放がやればいいのであって、NHKがやる必要はありません)

ラジオというのも一つの手でしょうし、もちろん、オファーがあれば、私は喜んで協力しますが、簡単な動画の番組を作って、ネットで勝手に流す、というのも、そろそろ選択肢に入ってくるかも知れませんね。

そんなことも研究してみたいのですが、なかなか時間が取れずにいます。

一つ補足しておきますが、アメリカの投信の全てが素晴らしいわけではありません。手数料の高いファンドもたくさんあります。また、「アメリカと比較してダメダから」という論拠で日本の投信の手数料が拙いのだとは、私は思っていません。

(1)絶対値として高いし、(2)かつてよりも(90年代初頭よりも5割くらい信託報酬が高い)高い、また(3)同じ会社がやっている投資顧問の運用手数料に較べて何倍も高い、という点が問題なのだと考えています。
 
 
 
メディアの質を確かめる (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-03 17:47:50
山崎様 きみどり様

通常C級、時としてA級のNHKが明日11月4日土曜日総合(と言うことは1チャネル?)で朝09:00~09:30の間に次の番組を放送する予定です。

http://www.nhk.or.jp/kakei/ご参照

『家計診断 資産運用もうけ話にご用心』とのタイトルで弁護士先生の話の様ですから、悪徳商法に引っ掛かるなと言うだけの内容の様です。

まあNHKの無難な作り方の域を出ない平凡なものかとは思いますが、NHKの姿勢を確かめる一つの方法としては有効かも知れませんね、ご参考までに取り急ぎ。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-03 20:54:23
サイレントじゃないマジョリティー様

お久しぶりです!

お知らせありがとうございます。NHKは、たまにですがA級の番組をやってくれますね。

ご指摘の番組は、寝過ごす可能性の高い時間なので、録画の予約をしました。期待して見てみることにしましょう。
 
 
 
経営委員長 (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-03 22:57:39
山崎様

そう言えばNHK経営委員会の委員長は東京海上日動の石原社長ですが、自分の会社が保険金の不払い事件を起こす人が果たして他の組織の経営を監査出来るのでしょうか? 

大いに疑問に思います、と同時に即座に責任を取って辞任するのが良識だと思うのですが不思議ですね。

流石にNHK自らが委員長に対して辞任を促す報道はしないのでしょうが、他局・新聞も問題視していないのは矢張りそこは持ちつ持たれつと思われても致し方の無いことになりますね。

これはもうC級以下のレベルですね、情けない。
 
 
 
Unknown (きみどり)
2006-11-04 00:41:53
山崎様

「米国などに比べ信託報酬・手数料がまだ高すぎる」の部分は、訂正いたします。私の勉強不足なのでした。
 

よく考えるとラジオだって少なからずスポンサーの意向に左右されやすいので「簡単な動画の番組を作って、ネットで勝手に流す」 これが最もベストなのかもしれないですね。
実現したら、大評判になって、アクセスが殺到して、つながらなくなっちゃいそう・・・


金融機関とつきあう3つの心得
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/yamazaki/at_ya_06110201.htm(2006年11月2日読売新聞)
この記事よみました。
新聞で広く報道されたことで、私のようにややもするとカモになりそうだった人が、たくさん踏みとどまったことと思います。




サイレントじゃないマジョリティー様

NHKの番組、これまでを振り返ると、やはり無難なゆるい作りになりそうな気がするのですが、
資産運用のための入り口にたったばかりの私としては、真面目に見てみようと思います。
情報をありがとうございました。

・・・と、書き終えたとたん、なに なに?
NHK経営委員会の委員長は東京海上日動の石原社長・・・

NHKは受信料を不払いされても文句はいえないですよね
 
 
 
啓蒙活動 (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-04 19:17:43
きみどり様 ブログに集う皆様

言い出しっぺとしてNHK番組を録画で先ほど見ました。

思った事は次の3点です。

1.未公開株にしろ海外商品先物にしろ、17百万円(お二人の合計金額)もの大金をだまし獲られて仕舞われた方々が居られることに些か驚きを覚えました。

被害者の方々にはお気の毒ですし詐欺師が一番の悪ですが、何度か自宅や勤務先に同様の勧誘を受けた経験からすると、確かにこの手の啓蒙や警告番組も必要なのかと納得しました。

2.しかしNHKには更に突っ込んだ番組構成と放映を是非考えて欲しいものです。
30分番組としては今日の内容で良しとしても、それでは善良な庶民としてはどんな投資を考えるべきなのかを、連続番組構成で示唆啓蒙するのが公共放送を自認するNHKの使命と考えます。

3.では講師は誰か、となると我等が山崎さんに是非お願いしたいと視聴者側としては思います。

4.但しNHKの体質からすると、果たして山崎さん流をそのまま許容するだけの度量・腹の据わり具合がNHKに(是非あって欲しいのですが)あるかどうかは疑問に思います。
日曜討論で様々な主張を前提にするのと同様、出来ない筈は無いでしょうし、どうしてもと言うならが講師の主張は一切NHKの考えを代表するものでは在りませんとの断りを入れる事くらいはNHKに許してやりましょうか?!

5.仮に山崎さんが講師を引き受けられるとお考えになったとしても、私の知る限りNHKは大変けちでギャラは非常識に低いそうですから、私は余りお願いはしたくありません。

5ダッシュ.(此処からは独り言ですが )とか言いながら楽天証券HPの『ホンネの投資教室』でとても充実した内容で、毎回大変高度・高質の講義をチャッカリと無償で受講させて頂いておりますので、独り占め出来ません、勝手ながら、まだの方が居られましたら是非ともアクセスをお勧め致します。

週間ダイヤモンド・JMM・『投資バカにつける薬』等のご著書等々とこの連載教室を受講していると本当に勉強になります。
 
 
 
啓蒙活動 猛勉強 (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-04 20:04:26
きみどり様 ブログに集う皆様

先ほど添付せずに発信して仕舞いました。
(山崎さん&既にご存知の方々にはご容赦賜りたく。)

https://www.rakuten-ec.co.jp/ITS/investment/in05_report_yamazaki.html

http://www.ohmynews.co.jp/OhmyColumn.aspx?news_id=000000002844
 
 
 
Unknown (きみどり)
2006-11-05 19:34:13
サイレントじゃないマジョリティーさま

『家計診断 資産運用もうけ話にご用心』(NHK)、見ました。
感想は“サイレントじゃないマジョリティーさま”と、ほぼ同じです

いや~だまされ方にも程があるのでは?・・・と驚く反面、実際に被害が増えているらしいので、やはりこういう警告番組は必要だとは思いました。
・・が、番組最後の締めで、一般人のおばさまが「私にはとうてい関係が・・・無い』と、番組制作側がひっくり返りそうなことを言っちゃってて、笑ってしまいましたが、その発言の裏側には『では、どういう投資をしたらいいかを教えてよ」「今日の番組内容では、もう既にもの足りないのよ』という気持ちが、このおばさまにはあったからだと思うんですよ。(違うかなぁ)
やっぱり、警告だけで終わらない、「投資の実際」を噛み砕いて教えてくれる、最低1時間枠のレギュラー番組を放送してほしいです。
もちろん山崎さんが講師をしてくれたら、感激ですが・・・
NHKのホームページに投稿してみようかと思ってます

それから、“マジョリティーさま” その他の雑誌、書籍、ブログ等の情報もありがとうございました。既にそれらを寝る間を削って勉強中なのですが、短期間にたくさんの情報をつめこんだだけで、よく噛み砕いて自分の血肉には出来ていない状態です。 
何号か前の「週間ダイヤモンド」の山崎さんの記事「女子アナ向けの資産運用」---当面はこの記事中で書かれたのに近い運用がつづきそうです。
そして、それから、このブログには、私にとっては「A」クラスと思われるトラックバックなんかも、ときどき貼付けてあったりして、それら一般の方々も、お師匠様です。この場を借りてありがとうございます

 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-05 20:26:43
>サイレントじゃないマジョリティー様

ご紹介いただいたHPのアドレスの<rakuten-sec>のsecの「s」が抜けていたようです。

正しくは、
http://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/investment/in05_report_yamazaki.html
のようですが、よろしいでしょうか?

>きみどり様

フジテレビのホームページの「少年タケシ」もご覧下さい。連載で取り上げた、「女子アナ」さんのモデルがストリーミング放送で出ています(私も一緒に)。また、コラム・タケシというコーナーに「株のツボ」という連載も書いています。お暇なときにご一読頂けると幸いです。
 
 
 
お詫び (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-06 23:29:34
山崎様 ブログに集う皆様

大変失礼致しました、URLの誤記、御免なさい。
山崎さんには直々に御訂正頂き恐縮です。
 
 
 
少年タケシ (きみどり)
2006-11-08 22:27:36
見ました! 見ました!  フジテレビのホームページ
◆「タケシTV」と、「株のツボ」
ネットで流す番組の実験は既に初めておられたのですね。見落としていました。大変失礼しました。

フジテレビには感謝です。
山崎さんが提案なさっている「投信のユニクロ」、実現したら(実現してほしい)、将来顧客になりそうな若者層にも、この番組はアピールできているなと思いました。
来週11月14日の放送(格差社会を乗り切る方法)も楽しみにしています!


◆タケシ☆コラムの中の「株のツボ」
あれは、ラップのリズム♪で読むと、調子がいいですね。

最新号の
優木まおみサンのお金の運Yo~♪
とっても為になりました Yo~♪
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-09 00:16:03
きみどり様

こんばんは。

「株のツボ」をラップで、というのは気がつきませんでしたねぇ。

カラオケでは、時々ドラゴンアッシュの歌を歌うので、今度替え歌版の株のツボにチャレンジしてみようかな・・・♪
 
 
 
Unknown (きみどり)
2006-11-10 23:13:59
山崎さま

こんばんは。

ドラゴンアッシュとは、これはまた意外な・・・
そういえば、来月はもう忘年会のシーズンなのですね
♪歌う機会もたくさんありそうですね
 
 
 
評論家ルネッサンス (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-11 19:22:27
山崎様、きみどり様、皆様

『たけしTV』を久し振りに、また『読売オンライン』も拝見しました。
投資と金融経済に関する我々一般消費者への啓蒙の有難さをこの二つであらためて味わい直し、また、タケシTVでは動画・音声放送の良さ(私は以前動画は重要では無いとしていましたが)も再認識しました。

さて以前から考えていたことなのですが、元エントリーに戻って、メディアの等級を検証&アップデートする事と平行して、受け手側でもアンテナを十分に広げ様々な手段を確保しておく事の大切さも改めて痛感しましたので、そのことを纏めて投稿します。

実は偽装請負の件に就いては、ロバの耳での見聞に頼っていて、内容に着いてゆけない状態が暫く続いていました。
ここ一月程の間 世の中の動向のフォローは、定期購読している日経新聞(朝・夕刊)を主体にしてしか出来ていなかったからで、キアノンの件は正直言って何のことやら良く判らなかったのが実態です。

手元の11月4日以降の日経一週間分(それ以前のものは既に古紙回収に出して仕舞った)をざっと見返したところでは6日に『金型部門を集約・開発効率引き上げ』のヘッドラインで株価にプラスの記事しか見当たりません。
昨夜オフィスで日経テレコン21を『キアノン・請負契約・偽装請負』のキーワードで検索した結果でも確かキアノンに関しては日経ではこれとあと一つ同じく株価にプラスの記事があっただけで、記事としては安川・トヨタ車体精密・松下関連は見当たりましたがキアノンは無かったと記憶します(来週もう一度検索・リスティングしますが)。

つまり、もし山崎さんのブログを見ていなければ、もしかすると偽装請負の件は意識しないままとなった危険があった訳です。(我が家のキアノンのプリンターを見るたびに現在は複雑な思いです。)

もう一つ別にメディアの在り方に関する重要な(と私は思う)話題では『チベット亡命僧銃撃・殺人』の件もありました。これはたまたま出張先でF2(仏放送)のTVニュースで大々的に放映・報道されたものを宿泊先で見て(此処でも動画の強烈なインパクトを再認識)、日本のメディアの取扱い具合がどうなっていたかを帰国後に同じく日経テレコン21で検索したところ、扱い開始時期が遅い事に加えて思いの外に取扱い数も内容も希薄で、大手メディアの視点と姿勢に問題を感じていたところです。

その一覧:
▲読売10月6日朝刊133文字(香港紙明報引用)、
▲産経10月14日246文字(北京福島香織記者がNY中国人権団体会見を引用)、
▲朝日10月14日朝刊201文字香港各紙引用
▲産経10月22日朝刊896文字(北京福島記者 ルーマニア民放&You Tube放映をRef)
▲日経9日朝刊222文字も検索結果に載ってきますが事件には触れずダライラマ外国人記者会見、
▲この他では週間ダイヤモンド11月4日号(桜井よしこ氏の連載『縦横無尽』が同氏独特の対中国感でのエッセイを掲載。
事件発生が9月20日でしたから明らかに一様に速報性に欠ける日本陣営の報道でした。

ここで我が国のメディアに共通して感じるものは、法令(国際法と国内法)違反と人権に関するネガティブな事件(=犯罪)に対するバイアスの掛け具合の偏りではないでしょうか。

もしも日経に加えてもう一紙購読するとした場合の費用はどうでしょうか。
矢張り家計上では何か別の科目 例えば生命保険を見直し・中止した分を充当するとかの必要がありそうですが、どの新聞が良いのか? また本当に無駄無く毎日読みこなせるのか?(以前中止して一紙としたのはこの理由からですが)迷うところです。

この意味でも山崎さんのこのブログと更に加えて『新聞の通信簿(週間現代10/28号)』と『News Convenience(週間SPA10/31号)』での企画は(一般消費者のアンテナとして)とても役立つ良いものだとの思いを一層強めたしだいです。

しかも評者の方の視点からの発信に加え、受け手側からの参加も可能な完全双方向でのものは『ネット世界広し』といえども稀少かつ貴重なものなので本当に有難く思うのであります。

それも金融・経済界での長年のご経験をお持ちのプロの評論家の方との双方向版、そうそうめったに在るものではなく、本当に大切にして行きたいとの思いを皆様と共有しつつ益々深めています。

『評論家』の在り方 レゾン・デートルのルネッサンスと申し上げたく(誠に僭越ですが)。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-12 01:26:30
>きみどり様

そういえば、カラオケのドラゴンアッシュは、「くらたま」こと倉田真由美氏にも、「意外だ」と言われました。

>サイレントじゃないマジョリティーさま

過分の励まし、まことに、ありがとうございます!

どの新聞を取るといいのか、という問題は、なかなか難しいですねぇ。

私は、日経に加えて、漠然と朝日をとっていましたが、新聞を読み比べてみると、必ずしも、朝日がいい、というデータは、今のところ出てきていません。
(偽装請負の報道は熱心で感心ですが)

ネットを活用している家庭では、宅配の新聞は、もういらない、という辺りが、一般の生活者にあっては真実ではないかと思うのですが、いかがなものでしょうか。

大手新聞は、明らかにビジネス・モデルを変える必要があると思うのですが、さて、どうなりますことやら・・・。
 
 
 
Unknown (きみどり)
2006-11-17 20:40:36
山崎さま、マジョリティーさま、皆さま こんばんは。

山崎先生、替え歌「ラップ 株のツボ」の練習はすすんでますかー?
いっぱい歌って今年の憂さを晴らしてください。
(憂さがあればですが)(まだ、年末ではないけれど)

「タケシTV」 “とてもよくわかる経済のツボ” は  今回が最終回でございましたね。 次回も(いつごろでしょうか)心待ちにしています。
そして“こういうものがとっかかりとなって、「山崎元の投資講座」的番組(経済番組もOKです)にまで、どんどん成長していってほしい”という期待もしています。  

          ★

新聞は、私も漠然というか、惰性的に朝日新聞をとり続けています。
日経新聞も取りたいところですが、お財布と相談して いまのところはNetで間に合わせています。
今後投資ということを考えた場合、逆に、日経を紙媒体でとって、その他の新聞社の記事はNetで済ます・・ということも、あるいはあるかもしれません。


紙媒体の新聞は、ばっと開くと、沢山の記事の 大、小の「見出し」や、写真、広告がいっぺんに目に飛び込んできますよね。
私はまず、見開き全体を目でなめるように見渡してから、個々の記事を読みます。
なので、今現在自分が関心を持っていない事柄などにも目くばりがしやすい。(全部は読めませんが)

一方、Net新聞は画面が小さいから、コンテンツがダーーーッと 割に大小の区別なく 規則的に並んでいることが多いですよね。
そこから、関心を持っているコンテンツだけをかいつまんで クリックして読むということになりがちなので、
自分は関心は薄いけれど、社会的には重要な事柄を、読み落としてしまう事も多い気がしています。(私だけ? )

だけど、いざ紙の新聞で読んだ記事をもっと深く詳細に知りたいと思ったときにはNetの方が勝ちですね。
すばやく、サーフィンして調べられますから。
そんなわけで、紙媒体も、Netも両方好きですが、今後、消費税アップということになった場合、紙の新聞はとるのを止めることになるかもしれません。

お題の「ジャーナリストのA級、B級、C級」と、あまり関係ないことを書いてしまいましたぁ。 失礼しました。
 
 
 
メディアの質を確かめる (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-17 22:56:10
山崎様、きみどり様、皆様

たけしTV第四回山崎さんのリマインドときみどりさん情報を得て私も楽しく勉強させて頂きました。
第五回&それ以降も主題を変えて継続版が欲しいですね。

話は変わって偽装請負での各社報道に関してメディアのブランド性に就いてあらためて考えさせられています。

日経NET21で偽装請負で過去半年を遡って検索した結果では218件がヒットしましたが、特に朝日・毎日・東阪読売・産経の各紙が繰り返し、日刊工業と日経産業の2紙が数回にわたり報道しています。

一方日経とNHKは数える程しか無くしかも内容は公労省が是正指導をした事実に焦点を当て個別企業名はごく限られた形での報道に留まっています。
『国交省事務所への労働局の立ち入り』というのも2件あり驚いています。

いずれもヘッドラインの流し読みのみ範囲です、記事の中身を全ては未だ読んではいません(御免なさい)。

日経・NHKと言えばブランド・メディアと言うのが通り相場でしょうが、本当に考え直さねばと思う次第です。
 
 
 
Unknown (山崎元)
2006-11-18 00:28:51
サイレントじゃないマジョリティー様

広告関係の当事者にきっちり聞いた話ではなく、別の部署の記者さんとのたんなる茶飲み話なので、「~という噂がある」とだけ申し上げておきますが、「偽装請負」に関しては、名前の出ている大企業が、広告出稿の引き上げをちらつかせて、圧力をかけたケースがあるようです。あくまでも、噂ですが・・・。
 
 
 
情報を検証する心と姿勢 (サイレントじゃないマジョリティー)
2006-11-18 06:12:25
山崎様

情報の真偽・正確さに対する慎重さを有効に機能させる為の手段は
1)多様なソースを持つこと
2)継続的・多角的に検証すること
3)信じるのと同じく疑いも持つこと
つまり心の複眼を養うということに成りましょうか。

一つのものを信じきれたら楽チンなので、余程の注意が必要ですね。
 
 
 
フライでもバンタムでもいいけど (作業員)
2006-11-18 15:57:55
糞級なのかどうかはしらんが、たとえば、産経ウェブのサイト内検索、偽装請負、0件って、何? わしは、パソもネットもようわからんアナログ原始人なんやが、これはどういうこと。産経は偽装請負を取り上げたことが0、と考えるのか、履歴を消してるのか? まあ、取り上げてないって、ことでいいが。おい、共謀罪を推進している糞級ジャーナリストのフジの、まあ、アリガに捨てられたそこのいなせな旦那さんの方が上品か。教えていただけませんでしょうか。顔の美醜はこの際問いませんから。
 
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