演出ノート【7】

「声優A子の犯罪」演出ノート【7】11月16日

　打ち出の小槌から馬刺を出す劇団員がいる。ホンモノの馬刺です。
　劇団の旗揚げメンバーである海幸大介(57)。ありがたや～！
　このような特技があるとみんなが豊かになる。ビンボーでも気分は贅沢に生きていける。
　武士は食わねど高楊枝ではなく、馬刺が歯の隙間に引っかかって美味しい。

　彼の役は誘拐監禁犯Aであり、台本上は牢獄の看守ということになっている。
　うん？看守が劇の中の役なのか？誘拐監禁犯が劇の中の中の役なのか？中の中の中には誰がいる？
　いかにも！声優A子は誰の中にも潜んでいるのだろうか。

　今回の脚本は座長＝夢現(さかもとまり)が書いている。
　台本は頑固である。
　頑固であるが故に遊びたいと思って演出したい。
　その頑固さは座長の演技にも現れる。大真面目だ。この真面目さは半端ではない。
　もっと行き過ぎれば遊べるぞ。彼女の役は模倣犯です。

　今日の段階で舞台美術のプランが見えてきた。
　ふんふん、考えることが楽しい。

　「そんな難しいことを言うのだったら、自分でやって見せてよ。」と言って良いよ!と横領未　遂犯のまなみ～に言った。
　拍手喝采である。