山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

アンタかてアホやろ、ウチかてアホや、ほな、サイナラ!

2015-01-23 23:16:42 | 透明人間三部作-2014-2015
イスラム国で日本人の人質?そんなニュースが飛び込んできた。
日本政府は「人命尊重」と言っている。同時に「テロには屈しない」とも言っている。相反する「人命」と「テロ」が同義語になっているのですね。これをムジュンと言います。一見、分かりやすい言葉だが、「平和」と「戦争」を同義語にして、「平和を守るために戦争へ参加する。」ことになるのです。イスラム国から見れば敵国に対する人道支援=2億ドルは「参戦」と同義になってしまうと思うのだ。安倍首相が中東に行った意味はそこにある!と思う。しかし、「人道支援」なるヒューマニズムのオブラートを剥がせば、「国家機密法」や「集団的自衛権」や「武器輸出」の流れからすると「人道支援」の意味が言葉通りではないことが分かる。
私の思っていることがアホだろうか。アホはアホなりに、この問題を深刻に受け止めているのです。
ニュースの解説を聞いていると鬱陶しいな~。腑に落ちない。人質にされた日本人はイスラムの戦争に巻き込まれたのは分かる。もしや、日本政府はこの件で被害者意識を駆り立てて戦争を批判する勢力を封じ込める策を選んでいるのではないか。「敵=テロには屈しない。」とはそういうことだ。

「火の君、鳥の物語」に登場する火の君(夢現)も生贄となったナダヒメ(肥後丸.)も「もうクニはいらん!」と言う。劇では「国家廃止」を物語る。ストレートには言わない。「鳥となって飛べ!」と叫ぶ。「逃げろ!」と言うのだ。私たちは「避難する時代」に突入した。
リアリズムの裏に企む。
八つの頭を持つヲロチを酒に酔わせて退治するスサノヲは、言わば暴力装置だった。戦争の神様だと考える。生贄を嫁にした陰謀家でもある。
患者=ヤスマロ(海幸大介)とドコダノイシャ(工藤慎平)の関係で「クニ」を「ビョーキ」と表わせるか。
この劇を自由に妄想して欲しい。間違いないことは、「逃避と避難は違う。」ということをがぶり寄る。避難することは勇気がいるのです。

■ご案内
「火の君、鳥の物語」熊本公演

「アンタかてアホやろ、ウチかてアホや、ほな、サイナラ!」にはポジティブな避難の思想やネガティブな逃避の死相が同居しているのです。
写真は昨年12月東京公演の「戦う神(バケモノ)の場」より。

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