山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

山形Q 練習日誌55-Vol.3(中島記)

2015-02-27 20:36:38 | 練習日誌
「ああ…旅行中に飲み過ぎて気持ち悪い」
「大丈夫ですかっ?硬くなってそうな肝臓でも、もみましょうか。」
「…遠慮します。」

という会話がなされている…わけではありません。


 さて、昨日まで山響の演奏旅行で関西にいましたが、その疲れも見せずに、いよいよ4月25日の「第55回定期」に向けた練習です。

 今回は何といっても、「フランスものの夕べ」。

 私が極めて個人的に思うところの、最高の弦楽四重奏作品である、フォーレの四重奏曲をメインにすえて、あとは待望のオネゲル、そしてハイドンシリーズ。

 休んでる場合ではありません。というより、休んでるより楽しい(…私だけか?)。


 ということで、フォーレから。

 これは再演ですが、何度弾いても素晴らしい…のは当然ですが、これだけいろいろと経た今、再び弾いてみると新しい発見もありながら、やはり四重奏団としての成長を感じます。前回は本番当日でさえも、今日よりも混沌とした印象でした。カオスの中で、私ひとりが満足しているような。

 しかし今回は違います。めまぐるしく変わるハーモニーを、四人で楽しむことができそうな予感。


 そしてオネゲル。激しい曲です。ぶつかり合って火花を散らし、やがてその焔に世界自体が飲み込まれて破綻する。そして、瓦礫の中から最後に湧き上がる「祈り」…本当に素晴らしい。

 まあ、今日のところは「祈り」は立ち上がらずに終了。収拾がつかないほど破綻したから…ではなくて、時間切れです。曲の難しさのわりには、初回から光明が見えている気がしています。

 
 素晴らしい名作プログラム、じっくりと楽しみたいと思います。
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先日の庄内定期演奏会の事。

2015-02-26 23:59:59 | Topics
 山形Q 第10回庄内定期演奏会に、やくぺん先生こと音楽ジャーナリストの渡辺和さんが取材に来て下さいました。

 渡辺和さんのブログ記事
ジョンダーノ・ホールはジョルダーノ・ホールではないのじゃ [音楽業界]

 渡辺さんは山形Q 結成当時から、私達のことを気にかけていてくれたらしく、私も幸松肇先生と渡辺和さんの弦楽四重奏に対する知識に大変影響を受けました。著作もほとんど所有しています。

 廃刊になった雑誌ストリングの後継~Webマガジン??「アッコルド」に記事を載せて下さいました。

 山形Qは地元以外のメディアに注目を浴びるのは珍しいことなので、興味のある方は是非ご覧下さい!

 期間限定だと思われるのでお早めに!

 山形に山形弦楽四重奏団あり

 (倉田記)
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山形Q 第10回庄内定期演奏会終了

2015-02-15 23:59:21 | 演奏活動
 ご来場の皆さん、ありがとうございました!(ほろ酔い調)


 山形Qの記念すべき「第10回庄内定期」が無事終了。満席のお客様に恵まれて、良い演奏会になりました。

 クラリネットの川上氏の人気のせいか、かつてないほどの客入りで、ありがたい限りです。終演後にはもちろん、庄内の味覚とともに、美味しいお酒を頂きました。…正直に言いましょう。これが楽しくてやってます。本番後に、フグの刺身や山形牛のすき焼きで庄内の銘酒を頂く。これにまさるものはありません。


 もちろん四重奏の演目としても、高田三郎とアンコールの「最上川舟歌」の評判が良くて、嬉しく思いました。

 遠く東京や関西からも来てくれた方がいたので、山形ならではのものを聴いてもらえたのは、意義のあることだったと思っています。


 いつもながら、企画から主催まですべてに尽力下さった黒木御夫妻に深く感謝。ベートーヴェン全曲演奏のシリーズもまだまだ進行中。私たちもまた次回を楽しみにしています。
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山形Q 練習日誌55-Vol.2(中島記)

2015-02-09 23:48:48 | 練習日誌
 よろしくねっ! (和気あいあい調)


 山形Q庄内定期の記念すべき「第10回」が、いよいよ次の日曜日。昨夜秋田から戻ったばかりの今日も、練習に余念がありません。


 ということで、モーツァルト「クラ五」から。時間を測ってみてあらためて感じますが、モーツァルトにしては随分な大曲です。全部繰り返すと40分超。名曲なので長ったらしさはありませんが、いつも元気なゲストClの川上氏の向こうを張る体力と集中力が必要です。リピート時に、一回目に輪をかけてエスプレッシーヴォかますくらいの「血の気」が大切。要滋養強壮。

 次に「ベト5」。軽快なステップをふみつつも決めるところはキメるという、「イキの良さ」を狙いたい。喩えるならカーロス・リベラのような…(最近、妙に「あしたのジョー」が思い出されます)。マンモス西みたいにならないように…(くどい)。

 そして高田三郎。やはり日本人、しかも山形民謡がベースだけあって、上の二曲とまったく違います。静かで内省的な集中力が大切。子守唄を聞いているうちに、夢の世界か前世の記憶なのか、もうろうとした中から、切なさが溢れ出すようなところが大好きです。


 週末の天気が崩れないように祈りつつ、あと一週間、練習に励みたいと思います。
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山形Q 練習日誌55-Vol.1(中島記)

2015-02-03 21:41:46 | 練習日誌
 よろしくお願いしま~す。(脱力系)

 ということで、次回の第55回定期演奏会まで、練習日誌は私、中島が担当します。

 
 さっそく今日は、55回の「かぐわしきフランスものの夕べ(仮称)」の練習には入らずに、まずは2月15日の「第10回庄内定期演奏会」のリハーサル。

 記念すべき「第10回」は山響が誇る首席クラリネット奏者、川上一道氏をゲストに迎えて、モーツァルトの五重奏曲をメインに聴いて頂きます。この曲は以前、同じく山響のクラリネット奏者、郷津氏ともここで演奏していますが、今回はまた違った雰囲気で楽しみたいと思います。

 そして、ベートーヴェン弦楽四重奏シリーズは「第5番」。先日の「第14番」とはガラリと変わって、軽やかさと若々しさ溢れた曲です。山形Qでは、随分前の定期で弾いて以来。後期まで一通りやってから、こうしてあらためて演奏してみると、また新しい発見があるのが面白い。この時のベートーヴェンの若さが、愛おしく感じられる。…もちろん、難しいのは相変わらずですが。

 邦人作品としては、高田三郎の「山形民謡によるバラード」から幻想曲。庄内町の古い子守唄がベースになっている小品です。シンプルで温かみがありつつも、どこか儚げで美しい。久しぶりに合わせましたが、いい曲です。


 以上、魅力的なプログラムですので、是非たくさんのお客様に来て頂きたいと思います。良い演奏会になるよう頑張ります。
 
 
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