山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

山形弦楽四重奏団 第79回定期演奏会終了

2021-04-24 23:59:59 | 演奏活動

 暑くなく寒くなく、ちょうど良い陽気の山形市。文翔館ホールも空調がほとんど要りません。こういう季節は本当に短いのです。

 そんな中、山形Q(クァルテット)の第79回定期が無事に終わりました。緊急事態が継続中の山形ですから、実際は直前まで不安でした。当日も私の携帯電話に「今日の演奏会は行われるんでしょうか?」という問い合わせもありました。
 
「はい、予定通りです」
とお答えすると、
「ああ…良かった!楽しみにしてます!」
と言って下さった方も。こういうのは嬉しいですね。コンサートは「不要不急」と見なされる中で、本心から楽しみにしてくれている人たちがいる。
 
 こういう皆様のおかげがあったから、79回もやってこれたのだと、実感しております。
 
 ということで、昨日もご来場くださったたくさんのお客様に感謝しています。演奏はいかがだったでしょうか?
 
 終演後のお見送りでの反応としては、まずはゲストのホルン梅島氏。山響の若く新しい首席奏者の演奏を、間近で聴くことができたのは、喜んでもらえたようです。
 
 文翔館という、ステージと客席が近いながら、天井が高くて音が豊かに伸びる空間に、ホルンの音色はよく合っていたのではないかと思います。
 
 意外だった(と言うのも変ですが)のは、清瀬保二の評判が良かったこと。第2楽章では涙が出そうになったと言って下さった方も。
 
 やはり、日本人の心に響く作品なのです。
 
 しかし、私たちが演奏しなければ、山形のどなたも、この作品を耳にすることは無かったでしょうから、「良いことしたな」と軽く自己満足。
 
  さて、次回は7月18日。ゲストにオーボエの柴田氏を招いて、モーツァルト「グランパルティータ・オーボエ五重奏版」、そしてドホナーニ「弦楽三重奏のためのセレナーデ」。
 
 また、皆様のご来場をお待ちしています。ありがとうございました。
 
 次回の第80回定期演奏会(7/18)までは、チェロの茂木が、ブログ担当になります。
      
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明日は、山形弦楽四重奏団 第79回定期演奏会。

2021-04-22 23:59:59 | 演奏活動
 
 明日は、いよいよ山形弦楽四重奏団 第79回定期演奏会が、山形市文翔館議場ホールで、18:45分より開催されます。
 
 おそらく、天気は晴れ。
 
 文翔館の庭の花壇ではチューリップが満開を迎えています。
 
 チケット取り扱いの富岡本店さんでは完売になっていますが、当日券はございます。
 
 感染対策のため

 ・ご来場された全ての方について、受付にてお名前とご連絡先のご記入をお願い致します。
 ・受付にて検温を実施致します(非接触型の体温計をこちらで用意致します)。
 ・自由席となっていますが、最初に席をお決め頂いた後のお座席のご移動はご遠慮ください。
 ・ご来場の際にはマスクをご着用ください。
 ・ご入場の折には十分な手指の消毒や手洗いを行っていただきます様お願い申し上げます。
 ・当日体調がすぐれない場合には、ご来場を見合わせていただきます様お願い申し上げます。
 ・ご不明な点がございましたらチラシに記載の連絡先までお問い合わせください。

 新年度最初の演奏会になります。是非ご来場下さい!!

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山形Q 練習日誌79-vol.8(中島記)

2021-04-19 23:59:59 | 練習日誌

 今回の練習日誌も、いよいよ最終回。山形市内のコミュニティ・センターは、いまだマスクを外しての活動ができないので、管楽器は不可。今日も「やまぎん県民ホール」の練習室を有料で借りてのリハーサルです。

 不便な世の中です。管楽器から感染したという事例はないはずなので、もう少し見直されても良さそうなものです。カラオケと同じ扱いなのはどうかと。…いや、お隣の仙台市が全ての開館を一律に閉鎖されていることを考えれば、これでも充分に恵まれていますから、不満は封印。与えられた条件の中で精一杯やるのみです。
 
 ということで、モーツァルト。だいぶまとまってきました。23日の本番でも、きっと楽しんでいただけるはずです。山響の若き首席ホルン梅島氏の演奏を、間近で聴くまたとない機会です。
 
 彼曰く、
 「文翔館での本番は、初めてなので緊張します」
 
 …初々しいですね!私たちは山形Qだけでも79回目。山響も入れれば数え切れない。その初回をぜひ、お見逃しなくどうぞ。
 
 そして、モーツァルト=バッハの三重奏曲。6曲ある曲集も、これでコンプリート。最大の難曲そして、名曲です。良い体験になりました。
 
 さらに清瀬保二。これは、いわゆる現代曲ではありませんのでご心配なく。
 
 終戦間もない1949年。西洋への憧れと敗北感に押し潰されそうになりながら、秩序も誇りも全てを失った日本で、それでも西洋音楽を続ける決意が込められた、壮絶な曲です。
 
 それでも音楽を続けよう。
 
 過去の偉大な作曲家から、コロナに悩まされる現代の私たちに至るまで、皆が幾度となく決意し直したことだと思います。
 
 偉大な先人たちの壮絶な決意に及ぶべくもありませんが、私たちも、第79回を、しっかりと感染対策をして行いたいと思います。
 
 それでは23日。文翔館でお待ちしております。検温・消毒・連絡先記入など、今回もご面倒をおかけしますが、皆様とともに音楽を楽しめることを、幸せに思いつつ、良い演奏会になるよう頑張ります。
 
      
 
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山形Q 練習日誌79-vol.7(中島記)

2021-04-13 23:59:59 | 練習日誌

 春。練習会場のコミュニティ・センターの周りの桜も今が見頃です。部屋に閉じこもって、ああだこうだやるよりも、缶ビールでも片手に桜の樹の下に集った方が健全かも知れません。

 …いやいや、今年は、無事に公演ができるだけで感謝しなければならない。去年以上に緊急事態の山形、突然、文翔館が使えなくなるという可能性もあるので日々、薄氷を踏むような思いで感染者数を見守っています。
 
 ということで、マスクをつけ間隔をとってのリハーサル。
 
 本番まであとリハーサルは今日を入れて2回。桜を見ている場合ではありません。
 
 今日は弦楽器の3人での練習。清瀬保二を中心に。変拍子が多くて居心地が悪い感じもありますが、これぞ、和と洋の融合。だんだんと、心地よくなってきます。
 
 この曲が作られたのは1949年。敗戦間もない時です。軍歌でもなく、かと言ってすぐにモーツァルトでもなく、それ以前に音楽どころではなく…そういう混乱と不安の入り混じった部分があったことでしょう。
 
 それでも、そんな中でも、西洋音楽のフォーマットの中で、日本人として音楽を続けて行くという決意は並大抵のことではないはず。それが、変拍子の中で、ある時は悲壮に、決然と、またある時は伸びやかに語られます。
 
 その世界を、この不安な中で集まってくれたお客さんと共に、じっくり味わいたいと思います。
 
 すでに、文翔館の方からも、これまで同様の感染対策をしっかりした上での開催の許可を得ました。
 
 貴重な機会。距離は取っていますので、ぜひたくさんの方に聴きに来ていただきたいと思います。
 
 チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。  
   ただいま28箇所
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山形Q 練習日誌79-vol.6(中島記)

2021-04-05 23:59:59 | 練習日誌

 モーツァルトはホルンの名手、ロイドゲープとの出逢いによって、4曲のホルン協奏曲を作曲したと言われています。ロイドゲープは名手であっただけではなく、モーツァルトにとって冗談を言い合えるような友人であったとか。

 …音楽を通じた交友関係というものは、さぞかし豊かで高尚なもののように感じるかも知れませんが、それは外から見た話。実際は、どうしてもお互いの格を測り合うところがあって、普通の友人のような関係にはなりにくいのです。わりとギスギスしているものなんです。
 
 そんな中で「冗談を言い合えるような関係」というのは、ものすごく稀有なものです。妬まれることも多かったはずのモーツァルトにとっては、なおさらでしょう。きっと、数少ない親友だったはずです。4曲もの協奏曲を作ったことからも、それがわかります。
 
 それに先立って作曲された「ホルン五重奏曲」は室内楽ですから、「協奏曲」よりもざっくばらんな形で、くだけたものと言えます。そのぶんさらに、才能を証明しようとか、パトロンに気に入られたいとか、お金を稼ぎたいとかいう、一切の気負いや雑念が取り払われた音楽になっています。モーツァルトがリラックスすると、ここまで明るい曲になるのかという作品。親密な間柄の中で、純粋に音楽の喜びを共有しようという、その空気を再現したいものです。
 
 さて、今日もリハーサル。ホルン五重奏を中心に。
 
 わずか2回目ではありますが、ずいぶんとこなれて来ました。やはりホルンの梅島氏の、若さによる柔軟性とポテンシャルの高さによるものです。
 
 私たちも、見習うと同時に、取り戻すべきものを感じます。
 
 この曲が本来持っている、純粋な音楽の楽しみが、会場の皆さんとも分かち合えるようにしたいと思います。
 
 チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。  
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山形Q 練習日誌79-vol.5(中島記)

2021-04-04 23:59:59 | 練習日誌

 今日もせっせと消毒しながらリハーサル。…こんな事がいつまで続くんでしょうかね?それでも、去年のように閉鎖されてしまわないだけマシです。

 ということで、今日は管楽器の練習が禁止されていない「新県民ホール」が取れなかったので、いつものコミュニティ・センターにて弦楽器3人のみでのリハーサル。
 
 まずは、モーツァルト「ホルン五重奏」を3人で。この曲は、モーツァルトが親しくしていたホルンの名手のために作った曲です。プライベートでも親しく冗談を交わす間柄。そんな、気の置けない打ち解けた感じが、曲想に表れているのです。
 
 現代の私たちにとってもはや、モーツァルトは聖書のようなものなので、神学論争のような争いが起きやすい。しかし、それはこの曲にはそぐわない。仲間内で音楽を楽しむために楽器を手にするという、室内楽の原点に立ち戻って演奏したいと思います。
 
 そして清瀬保二。1900年生まれの日本人が西洋音楽を極めるのは、並大抵のことではなかったはずです。西洋への憧れと、日本独自のもの表現したいという、相反する理想の間で葛藤している様子が音楽に表れています。今なお同じような葛藤を抱える日本人としての共感を込めて演奏できればと思います。
 
 …そろそろ、本番のパンフレットの曲目解説を書こうと準備しているので、それっぽくなってしまいましたが、本番まであと20日を切りました。また明日もリハーサルです。
 
 チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。  
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山形Q 練習日誌79-vol.4(中島記)

2021-04-01 23:59:59 | 練習日誌

 4月1日ですが、本当に練習しました。

 さて新年度。世の中も、なんとなく浮き足立っているような気配をがありますね。
 
 今年度も、今年度こそは、さらに良い年にしましょう。状況に文句を言っても良くなるわけではないので、割り切ってベストを尽くすのみ。
 
 ということで、今日は初めてホルンを入れての練習。山響が誇る若き首席奏者、梅島氏を交えての初合わせです。
 
 いつも山形Qのリハーサルで使っているコミュニティ・センターが緊急事態下で管楽器がNGなので、急遽押さえた「やまぎん県民ホール」の練習室です。山響の団員でも普通に有料ですが、ここはもう仕方がない。それでも東京だったらビックリするような安価で使用できます。感謝しましょう。
 
 ところで、今回のモーツァルト「ホルン五重奏」は、山形Qでも過去に何度か演奏しています。ホルン、ヴァイオリンが1、ヴィオラが2、チェロという珍しい編成です。第2ヴィオラはもちろん、お馴染みの田中さん。
 
 管楽器のことに疎い私たちですが、やはり同じ曲をこうして合奏してみると、奏者による個性の違いに驚きます。
 
 梅島氏は、とても真面目で真摯な演奏。理性的で端正です。そこに若いが故のピュアさが加わって、なんだか私たちも気が引き締まるような思いがしますね。
 
 まだ初回ですが、良い演奏になる予感がします。
 
 4月23日の演奏会を、ぜひお楽しみにしていただきたいと思います。
 
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