山響の東京・大阪公演が終わって山形に帰ってきました。今週は文化庁主催の学校公演で、宮城・福島。
その合間の休日は、もちろん山形Qのリハーサルです。ふと気づけば第88回定期の本番がもう来週末。休んでいる余裕はありません・
ということで、ゲストのフルート小松崎さんを迎えての2回目の合わせ。
だいぶ、まとまってきました。
オペラで一番良くないのは、「あれっ、次どんな曲だったっけ?」と思うこと。
…そんな素人みたいなことあるのか?
と思われるかもしれませんが、プロだからこそという部分もある。覚えきれないのです。とくに、自分のパートが単純な場合。しかし、そういう時こそ、全体の「指針」になるような大切な役割を持っている。簡単だからと手を抜くと「ごめん」じゃ済まないことにもなりかねない。テンポが定まらなくなる。それは、曲の世界観にかかわるものです。
曲がたくさんあっても、覚えなければいけないのです。
ところで、このオペラの一番の特徴は、本来なら「敵の大ボス」であるはずの、トルコ太守に歌の出番がなくセリフのみ。なので、オペラ上演では歌手でなく俳優がやるもののようです。
たしかに、買ったDVDを見ても「太守」はやたらと顔がカッコいい。スリムだし。…つまり歌手ではないのです。
なので、実際の音楽上の「悪役」は、番人の「オスミン」だけ。コミカルさを含めた「人間の悲哀」を表現しながらも、話を盛り上げていく低音はパパゲーノや、後の時代のファルスタッフの原型だと言われています。
モーツァルト「五大オペラ」の最初の作品であるこの「後宮」は、その後の世界のオペラに大きな影響を与えた革命的な作品だということです。
「後宮」? 序曲しか知らない。
…私もそうでしたが、今回、深く反省。素晴らしい作品です。
その良さが伝わるよう、あと10日あまりですが、頑張ります。
チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。
ただいま14箇所
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