山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

第60回定期演奏会(中島記)

2016-07-23 23:59:59 | 演奏活動
 夏休み前夜とも言うべき週末でしたが、いろいろな予定がある中、ご来場くださった皆様に感謝します。

 カウントダウンが始まったハイドンシリーズ、初めての武満、そして名曲再演のドビュッシー。

 第60回ですが、いつも通り、全力投球の内容で聴いていただきました。残念ながら客足は今ひとつでしたが、来てくださったお客様には、最大限のおもてなしをしたつもりです。

 さて、次回は10月30日。ゲストに山響が誇る首席クラリネット奏者の川上氏をゲストに迎えて、おなじみモーツァルト「クラリネット五重奏曲」などを中心に聴いていただきます。今回来られなかった常連の皆様も、是非足を運んでいただきたいと思います。

 ありがとうございました。

第61回定期演奏会終了まで、ブログは倉田が中心で更新します。
      
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山形Q 練習日誌60-vol.14(中島記)

2016-07-22 21:41:29 | 練習日誌
 いよいよ最終回…。

 今回は山響のスケジュール、特に長期にわたる演奏旅行などがありながらも、よく練習しました。

 実質的には、過去にないほど短いスケジュールの中で、武満など、緊密なアンサンブルを必要とする曲に取り組んだのは意義のある体験でした。

 相手のパート譜を覚え、それを信頼して弾く…考えてみれば他のどの曲にも必要なことです。

 再演となるドビュッシーも、弾けば弾くほど、少しずつ道が明るくなって行き先や周りの景色が見えるようになって、初めてわかることがたくさんあります。

 歳を経るごとに、桜が綺麗だと思う春…などと言うと死期が迫った老人のようですが、それこそが「第60回」を経た率直な感想です。

 こうしてあと何回、桜を見ることができるのか…ゴホゴホッ…

…いやいや、まだまだいきますよ。楽しい円熟期はまだまだこれから。60回など、微々たる通過点です。

 とにかく、山形は明日も暑すぎず爽やかな晴天の予報です。晴れやかな「第60回」を、ご来場の皆様と共に楽しみたいと思います。

   
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山形Q 練習日誌60-vol.13(中島記)

2016-07-19 23:20:56 | 練習日誌
 いよいよラストスパート。この練習日誌も、終わりが近づいています。今日を終えると、後は本番前日。今回も間に色々な公演を挟みつつも、よく練習しました。

 前回の練習で、手強い武満に一定のめどがついたので、今日はハイドンとドビュッシーを。

 ハイドンは、いつも初回からそれなりに通るものの、本番が近づくと音楽作りに苦労します。シンプルな故に、奥が深いということでもあるのでしょう。書いてある音を並べただけでは、曲にならない。昨日のアフィニス・プレコンサートで演奏したものを更に修正して、録音しました。各自、耳を通して、さらに生き生きしたパーツを作って前日に臨みたい。

 そしてドビュッシー。こちらは逆に、正確に音を並べるのがそれだけでも難しいわりに、それはたいして重要ではない。「色合い」と「流れ」を合わせていく必要があります。

 今日はようやく、ある程度のところまでいった感じがあります。それぞれが本番までにさらに練習を重ねつつも、個人の正確さにとらわれて、その流れと色合いを失わないように気をつける必要があります。

 あと一息。記念すべき「第60回」を楽しめるように頑張ります。

~チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動しています。~
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山形Q 練習日誌60-vol.12(中島記)

2016-07-18 20:52:47 | 練習日誌
 午前から昼どきにかけての「アフィニス・プレコンサート」を終えて炎天下の中、向かうのはビヤガーデンではなくて、練習場のコミュニティセンターです。

 旅行ばかりしているうちに、もう今週の土曜日に定期演奏会が迫っているので、休んでいる暇はありません。

 ということで、今日はほぼ武満のみ。これがどうにかならないと、安心して他の曲が練習できない。

 ところで、武満は生涯にわたって「海」をモチーフにした作品が多いのです。それは、若い頃にドビュッシーに憧れていた影響もあるでしょう。また、武満にとって、自由に形を変えて光を反射して輝く「水」というものは、理想の響きのイメージに近いものだったようです。

 海…sea…音名に直すとes-e-aつまりミ♭-ミ-ラ、それを発展させて「半音-完全四度」の動きが、彼の「海のモチーフ」なのです。これが「ア・ウェイ・ア・ローン」においても、音楽を運ぶ基本になっています。

 それぞれの水の流れが、次第にまとまって海へと注いでいく。そこに浮かんでは消える光の紋様。

 そんな音楽ができればと思います。

 今日の練習でとりあえず、通るようにはなりましたが、まだまだ「川の流れ」や「海」とは言えない。自然の持つ「流れ」や「輝き」を写し出すためには、もう少し各自、練習が必要です。淀まずにいきたいと思います。

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山形Q アフィニス・プレコンサート(中島記)

2016-07-18 13:59:14 | 演奏活動
 世の中が「海の日」の今日、メンバーがお揃いの赤いTシャツ姿で朝から集まったのは、もちろん海水浴場ではなく、「ローズルーム」。

 ローズルームとは、山形が誇るデパート「大沼」7F催事場です。本日は、山響がかかわる「アフィニス夏の音楽祭」のPRイベント。「街かど」三ヶ所で、弦楽・金管・木管のアンサンブルのコンサートを同時多発的に催し、音楽祭の宣伝告知を行うという試みなのです。

 弦楽チームとして駆り出されたのが、我が山形Q。音楽祭のTシャツ着用が義務付けられているので、似合うとは言えない私たちも統一服の、真紅のTシャツにて演奏しました。


 音楽祭の合同コンサートはハイドンのシンフォニーがメインなので、それにちなんで今週の山形Q定期の演目からハイドン「作品64-2」、そして今年度の山響定期演奏会のベートーヴェンシリーズにちなんで「セリオーソ」、そして親しみやすく日本民謡などを中心に聴いて頂きました。

 事前の告知の効果もあってか、百席以上ある会場は満席。三連休の晴れた昼どきにこれだけの人が集まるというのは、会場提供のデパートにとっても悪くない話だったのではないでしょうか。


 お客さん方にも、おおむね喜んでもらえたようで、ひと安心。無事に役目を終えました。

 さあ、あとは今週土曜日の定期に向けて練習あるのみ。こちらもたくさんのお客さんに来てもらえるよう、頑張ります。
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山形Q 練習日誌60-vol,11(中島記)

2016-07-12 21:25:22 | 練習日誌
 60回定期が迫っています。しかし、まだまだ仕上がりにはほど遠い。とくに遠いのが、やはり武満。

 ということで、今日はひがな一日、どっぷりと武満に浸かりました。こういう贅沢な時間こそが常設の四重奏団の醍醐味です。

 しかしその前に、山響の「アフィニス音楽祭」のプレイベントで山形Qが参加するコンサートの準備から。本番は7月18日の11:30〜12:30。大沼本店7Fにて。

 さて、武満。スコアを熟読して、それぞれのパート譜にガイドを書き込む。それを頼りに、合わせていきます。ついこの間までは暗中模索だったものが、勝手知ったるものになってゆくのは楽しい。さらに、そこまで行くと初めて、浮かび上がってくる武満のサウンド。3時間では最後まで到達できませんでしたが、これこそ充実したひと時。

 ちょっと話がずれるかも知れませんが、打ち解けない間柄を解消するのに一番いい方法は、二人1組になって片方が目隠しをし、もう片方が介助して歩き回ることだそうです。視界を奪われた方は、手を引いてくれる方に全幅の信頼を置きますし、逆は全力で護ろうとする。遠慮や気後れからくる距離が無くなるわけです。

 現代曲のアンサンブルも、これに似ています。ひとりでカウントしても何にもならない。否が応でも、助け合わなければ進んで行けないのです。四人しかいないクルーに、余剰はありません。人まかせが、クルー全員の命取りになります。

 しかし、相手のちょっとしたリードで安心できる足場がつかめたり、さらにはその断崖で一緒に踊ったりできたときには、喜びもひとしおです。

 今日は最後までいきませんでしたが、また次回が楽しみです。本番も楽しめるように、頑張りましょう。

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山形Q 練習日誌60-vol.10(中島記)

2016-07-10 22:01:42 | 練習日誌
 旅の疲れも冷めやらぬまま、久しぶりのリハーサル。しかし今日は、参議院議員選挙。各公民館が投票所になるため、使用できないので、懐かしい場所で練習しました。

 山形市内最大の公民館「霞城公民館」です。最上義光の居城跡地の霞城公園の裏手にある公民館で、山形市の市民活動の拠点です。

 昔、山形Qの結成当初によく練習で使ったものです。第1回の定期演奏会に向けての練習は半年ぐらいやりましたから、ここにもけっこうお世話になったのです。

 ガラス張りの「談話室」で、ああでもないこうでもないと。ヒートアップする中で視線をふと外に向けると、そこにはガラスの外側にへばりついて、おじさんたちを観察する近所の幼児。


 懐かしい。何もかも。しかし、同じようなことを、いまだにやっているのにも若干の感慨があります。あれから16年…まだまだ頑張ります。

 ということで、長旅を経て久しぶりの練習だったので、全曲をざっと。

 ハイドンに始まり、ドビュッシーをじっくり挟んで、武満に終わる。

 やはり課題は武満。8分の3,5拍子などは、自分一人でカウントしても始まらない。お互いを許容し合うなかで、柔軟にしかし確実に、一緒に歩んで行くしかないのです。

 「ア・ウェイ・ア・ローン」…全ての流れはそれぞれでありながら、ひとつの目標を持ち、混ざり合う。しかし、混ざり合った後にも、個々の生命を忘れない。それはむしろ際だってゆく。


 武満徹のこのイメージは、そのままアンサンブルの理想でもあります。


 あと二週間。良い作品に巡り合えたことを感謝しつつ、頑張りましょう。

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