山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

山形Q練習48-vol.5(中島記)

2013-05-27 12:59:40 | 練習日誌
 「仮」とはいえ、待望の免許皆伝に気をよくしている今井嬢。さあ、規則に縛られた窮屈な教習所を飛び出して、はてしなく広がる自由な路上へと羽ばたくがいい!

 
 ということで、ウキウキな気分でメンデルスゾーンから。まずは前回時間切れとなったフィナーレ。4拍にそれぞれ3拍子の回転が内在する「8分の12拍子」が、やはり難しい。鼓動しながらめまぐるしく流れ続ける奔流に、各々が常にエネルギーを加えながら身をまかせるしかありません。

 ポイントとなる場所では「しっかり止まって、はっきり確認」も大切ですが、カーブの度にブレーキを踏んではいけないのです。危険予測は必要ですが、すべては「より自由になるための努力である」ことを忘れてはなりません。他人に迷惑や危険を与えずに、しかし颯爽と走りたいものです。

 ・・・何の話かわからなくなりましたが、今のままでは止まってしまうかクラッシュしてしまいます。まずは各自、コースを覚えてきましょう。


 とはいえ、さすがに10年近く前の前回と比較すると、四重奏団として少しは成長したのが実感できます。その後の1・2・3楽章は、早くもまとまってきました。本番で楽しめるように、さらに精進したいと思います。
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山形Q練習48-vol.4(中島記)

2013-05-24 19:06:22 | 練習日誌
 さて、いよいよ第48回定期に向けた練習を始めました。

 今回のプログラムは・・・ハイドン「作品55ー3」、清瀬保二「弦楽四重奏曲」、メンデルスゾーン「第1番」です。


 まずは清瀬保二から。いったいどんな曲なのか?・・・もちろん各自、自分のパート譜は練習してきていますが、この曲はCDが出ていないので、全体がどんな曲なのかは合わせてみて初めてわかります。

 この瞬間はなかなか面白いものです。4人で目や鼻や口や耳を持ち寄って「福笑い」をつくるのに似ていなくもない。明るい表情だと思っていたところが、実は憂いを帯びたものだったりして、同じ目なのに全然違って見えたりして驚かされます。音楽はメロディーではなくて、和音で決まるというのを実感します。

 で、どんな曲だったのか。響きはややロシア風で民俗的なノリもある、実に分かりやすい音楽でした。「現代曲」ではありませんね。第2楽章の短いヴァリエーションが面白そう。

 
 次にハイドン。中期作品なので、なかなか難しい。シンフォニックな響きもして、第1ヴァイオリンだけでなくて、どの声部も活躍するのが楽しい。独りにされてしまう初期作品より好きです。

 そしてメンデルスゾーン。第14回に演奏した曲です。その頃のことはよく覚えていません。とにかく難しい曲だったという印象。楽譜に残っている当時の書き込みが、様々な苦労を物語っています。そういう「かつての自分」が、たとえようもなく懐かしく愛おしい・・・とは全く思いません。「なんだこりゃ、バカだな」と消しゴムを動かすのみ。それが成長というものです。大好きな曲でもあるので、新鮮な気持ちで取り組みたいと思います。


 といっても、もう本番まで二ヶ月弱。張り切っていきましょう。
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米沢カフェパウゼ公演終了(中島記)

2013-05-14 18:56:27 | 演奏活動
 昨日、山形Qによる米沢カフェパウゼでの公演が無事に終了しました。

 
 本番前のリハーサルのために夕方に会場に到着しました。ヨーロッパ風のおしゃれな喫茶店です。ドアの外には「本日ライブのため営業は午後4時まで」と書かれた看板が出ていました。さすが、クラシックだけでなく、ジャズやその他、いろんなコンサートを定期的にやっている意欲的なお店なんです。ベートーヴェンの「15番」と「ライブ」という響きが今一つマッチしないような気もしますが、ライブらしい聴衆との一体感を楽しみますか。

 渋いプログラムで、しかも平日にもかかわらず、開場時刻になると、用意してあった席は順調に埋まっていきます。安定した常連さんがいるんですね。コーヒーカップ片手に音楽を楽しむ場所として、ここは定着しているようです。

 ここで演奏させていただくのは二度目です。初めは、夜に手狭な喫茶店に集まる大勢の人が、カルテットを取り囲むようにしてベートーヴェンの弦楽四重奏を聴く、という図がなんだかアングラな感じになってしまうのではないかと思っていました。しかし、実際にやってみるとそういう不健康な空気はみじんもなく、コーヒーの香りのなかで、静かにゆったりと音楽を楽しむという上質な空間になります。


 さて、ライブの様子ですが、人前でしゃべることに極端な苦手意識を持つ2ndVn今井嬢の、予想に反したなめらかなトークと解説で始まりました。習うより慣れろ。会場の空気も和やかになったところで、いよいよ開演。

 ハイドン「ひばり」・幸松肇「日本民謡」を弾き終えて前半終了。コーヒータイムです。そしてカップが空になったあたりで、メインのベートーヴェン。

 「会場のサイズに合わせた響かせ方」を、四重奏団としてもう少し学ぶ必要があるのを感じましたが、お客様方は最後まで集中して熱心に聴いて下さいました。至近距離ではどのように感じたでしょうか。何しろ再前列の人は、頼めば譜めくりしてもらえそうな近さでしたから。


 ということで終了。終演後には美味しい食事とビールをごちそうになって帰りました。たくさんのお客様、そして主催のマスター夫妻に感謝。
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山形Q練習48-vol.3(中島記)

2013-05-06 21:40:22 | 練習日誌
 さて今日は気合いを入れて、次回の第48回定期のプログラムにはまだ取りかからずに、一週間後に迫った米沢カフェパウゼでのコンサートのための練習です。

 ゴールデンウィークで久しぶりの休日を堪能した各メンバーは、それぞれにリフレッシュしたようです。この間までよりも「音が疲れていない」。幼少の頃から気持ちを音に込める訓練を積んできている人種ですから、「疲れたなあ~」とか「もう帰って飲みたいなぁ」とかいう気持ちも、よく聴いてみると音に表れているものなのです。

 今日の音は・・・おおらか。少し「優しさ」を取り戻したようです。明日からのオーケストラの「ブラ1」で荒れてしまいませんように。


 ということでプログラム順に。

 まずはハイドン「ひばり」。もちろん山形Qでは今まで何回も弾いていますが、やや久しぶりです。そう、前回弾いたのは・・・真室川の山奥で雨の野外コンサート。なかなか過酷でした。でも今回は屋内なので心配なし。

 さあ次・・・ではなくて、きちんと練習しました。軽やかに舞うような「ひばり」を目指します。

 そして、本当の次は「日本民謡」。今回は曲集の「第1番」です。「さんさ時雨」「ソーラン節」「五木の子守歌」「茶っ切節」の四曲。東北民謡集として何度も演奏した「さんさ時雨」以外は久しぶりです。ゆっくりな曲はしっとりと、早い曲は切れ味よくいきたいところです。

 もちろん最後はベートーヴェン。さすがに三度目になると余裕が出てきます。この大曲をこうして何度も演奏会にかけられる幸せに感謝しつつ弾きたいと思います。・・・しかし何度弾いても第三楽章は魂が抜かれます。すごい曲ですね。


 本番は5月13日。良い演奏会になるように頑張ります。
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