山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

山形Q 練習日誌81-vol.8(倉田記)

2021-09-21 23:59:59 | 練習日誌

 残暑。

 とは言っても夏の重い空気感より幾分軽く感じられて、日陰なら爽やかに感じられるほど。

 今日は久しぶりに、弦楽器のメンバーだけのリハーサル。

 L.ボッケリーニの小弦楽三重奏曲を仕上げてからW.A.モーツァルトのコジ・ファン・トゥッテの練習を行いました。

 フルート四重奏版という4つの楽器に編曲された曲ですので、弦楽四重奏曲のように全てを器楽的に弾く事よりもどの声部が、実際は歌手や合唱で歌われているのか確認。簡単に説明すれば、器楽的に弾けば音は軽くなるし、歌手側に沿った弾き方にするにはカンタービレになるし・・・解釈が分かれるところですが、器楽アンサンブルだけど原曲に全てとは言わないまでも寄り添う解釈にしてゆく方向性を作りました。難しいし面倒くさい作業ですが。

 さて本日の楽器紹介コーナー(誰が興味ある話題か分かりませんが、私自身はアマチュアの頃はプロが使っている楽器ってどのクラスの楽器を弾いているのだろうと興味がありました)は、チェロです。

 メンバーの茂木氏が使用している楽器は、Gio.Batta.Morassi クレモナ 1985です。ジオ・バッタ・モラッシーさんは20世紀後半には、現代イタリアン3大巨匠(他にスクロラヴェッァ、ビゾロッティ)と言われてたほどの名工です。3大の解釈にも色々あって、もちろん3人以外にも素晴らしい楽器を製作する人は世界中に多く居ますし、もしかしたら楽器業界の戦略的・商業的な言い方なのかもしれません。しかし、ジオ・バッタ・モラッシーさんの楽器は、どの新作楽器もそうですが何百年か後に超一流の評価を受ける可能性があると思います。

 20年くらい前までは、音楽大学生でも手を出す事が出来て、何本かの中から選べるほど流通していましたが、2018年2月に永眠してしまい、その前後くらいから価格が上昇してしまいました。

 適正価格がどれほどなのか分かりませんが、値段がついて市場に出るとすぐに買い手が付くほどの人気作家になってしまいました。

 私のヴィオラもそうですが、ヴァイオリンより数が少なく、チェロとなると私が現物を見た物はこの茂木氏所有の楽器だけです。

 とにかく爆発的なパワーを持った楽器ですので、演奏者のコントロールしがいのある楽器なのかもしれません。

 じゃじゃ馬を飼い慣らすテクニックが必要だと言うことです。

 次回に続く・・・・・・。

 チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。  
   ただいま10箇所

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山形Q 練習日誌81-vol.7(倉田記)

2021-09-19 23:59:59 | 練習日誌

 今日も残暑。

 やまぎん県民ホールリハーサル室にて、練習。

 本日もゲストフルート奏者〜小松﨑恭子さんが参加しましたので、W.A.モーツァルトの歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」のリハーサル。

 フルート四重奏曲に編曲したJ.ヴェントはオーボエ奏者でもあり、歌劇をフルート・ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの四重奏に巧みに凝縮させているような気がします。W.A.モーツァルトはフルート四重奏曲を4曲書いていることになっているので、当時編曲される編成として定番だったハルモニームジークと呼ばれるオーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット2本ずつという木管八重奏の編成では無く、フルート四重奏曲にしたのかもしれません。

 たった4つの楽器に歌劇をセンス良く表現させるのは、考えただけでも凄い才能です。J.ヴェントは他に「フィガロの結婚」「ドン・ジョバンニ」「魔笛」などもこのフルート四重奏版に編曲しています。

 今日は、その4つの楽器の一つフルートを紹介します。小松﨑恭子さん所有の楽器です。

 ムラマツ SR(銀製)らしいです。株式会社村松フルート製作所において製作される「ムラマツフルート」は、他の楽器の人でも名前くらいは聞いたことがある老舗のフルートメーカーです。

 太い音から軽やかな音まで、艶のある音色を持った楽器だと思います。

 結局は、どの楽器も奏者次第の所はあるのですが・・・・・。www。

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   ただいま4箇所

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山形Q 練習日誌81-vol.6(倉田記)

2021-09-10 23:59:59 | 練習日誌

 残暑。

 やまぎん県民ホールリハーサル室にて、練習。

 県独自の緊急〜が出ているために、普段無料で使用させていただいている公民館は、管楽器が含む練習に使用できなかったり、行政区以外の人は使用禁止だったり・・・なかなか不便な状態です。

 本日から、フルート奏者の小松﨑恭子さんが参加して、コジ・ファン・トゥッテを仕上げて行きます。まずは、細かいことは抜きにオペラ曲らしく、全体を眺めるように通して行く感じで、練習が進みました。とにかく体力的にきつく、調性の変化、テンポの替わりなど体にしみこませるように曲を理解して行くしかありません。

 耳にたこができるように聞かされていましたが「モーツァルトは、オペラ作曲家だよ!」・・・・実感します。

 プロの演奏家ですから、交響曲、協奏曲、弦楽四重奏曲などの室内楽、多く関わることが出来ますが、オペラを日常的に演奏する機会があるわけではありません。(オペラハウスのオケならまだしも)。なので、モーツァルトはオペラ作曲家だというのは、知識で知っていても本当の意味で、実感が乏しいのが実際です。

 今回、オケピットでは無い4人だけのオペラの編曲ですが、弾く度につくづくオペラ作曲家だ〜〜〜〜と感じる事が出来たのは、大きい収穫です。

 まだまだ道半ば。良い演奏会になるように、積み重ねて行きます。

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山形Q 練習日誌81-vol.5(倉田記)

2021-09-05 23:59:59 | 練習日誌

 日曜日のお昼、家族サービスもそこそこにリハーサル会場に集合。もくもくと練習するメンバー達と一緒の時間を共有する・・・何と贅沢な時間でしょう。

 さて、次の定期演奏会のチラシも出来上がり、チケットも発売にこぎつけました。コロナ渦で、なかなか声楽曲を聴くことが出来ない状況ですが、せめて、オペラのエッセンスだけでも味わいに会場に来て下さい。フルート四重奏版ですが、満足いただけると思います。

 ということで、今日は演目を一通り。次回のリハーサルにはゲストの小松﨑さんのフルートが合流するので、弦楽器だけで出来る事は出来るだけ仕上げておきたいところです。だいぶ曲の順番含め体に入ってきているので、さくさく練習が進みました。

 今日は少し別の話。アンサンブルを行うメンバーの楽器の買い換えなどで、そのメンバーの演奏スタイルも変化してきて、アンサンブルのツボが変わることがあります。もちろん奏者のキャラクターが一番重要ですが、所有している楽器が本来持っている音色もアンサンブルの仕方に変化をもたらす気がします。ということでメンバーの中島所有のAnsaldo Poggi(アンサルド・ポッジ 1893~1984年)の写真。1916年製ですが、この数年楽器の値段が高騰して、なかなか手に入れられなくなっている名器になってしまいました。それだけメンバーの高齢化が進んでいるのでしょうね・・・オケの給料では現在では手に入れるのは不可能ですもの。wwww。芯があり、倍音が鳴る楽器で、とてもアンサンブルしやすいと思います。

 順番にメンバーの所有楽器も今回は紹介して行きましょう。

チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。  
   ただいま3箇所

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