山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

2015/16年度の演奏会全て終わりました。

2016-03-31 23:59:59 | 演奏活動
 今年度の山形Q 活動はすべて終わりました。

 とは言え4/1~明日に早速リハーサルがございますので、活動は継続して行われます。

 今年度は、A.オネゲル、G.フォーレ、B.バルトークや邦人作品など近代作品の演奏が多かったので、なかなか充実していました。

 来年度に向けて、L.v.ベートーヴェンの作品を集中的に取り上げています。このことが、またクァルテットの成長に繋がればいいと思っていますが、リハーサル中でも未だ個人のレヴェルアップの方に話が行きがちで、(実際にはその事が団の成長に繋がるように思えます。)遅々として進まないこともあります。

 しかし、ほんの少しずつですが光明も見え始めていますので、しばらく経てば笑い飛ばせる時期になるのでしょう。成長させるためには個人の苦痛が伴うモノですから、今はじっと我慢です。負けてはいられません。

 さて、メンバーの体調もほぼ戻り、このまま行けば今年度は、今までに無い活動の規模になる気がしています。

 オケ~クァルテット~オケ~たまに指導~クァルテット~オケの無限ループを来年度も楽しむことにしましょう。

 応援よろしくお願いいたします。
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山形Q 練習日誌59-vol.9(今井記)

2016-03-28 23:59:59 | 練習日誌
 あっという間に年度末。気付けば来月は定期、しかも担当者は私でした、、、これは本格的に焦らないと。
 
 しかしまずは、4月頭の二つの本番プログラムを仕上げなければ。ということで、今回もオールベートーヴェン!

 以前も書きましたが、ベートーヴェンは後期ほど書き込みが多い傾向があります。そのため、私はつい一つ一つ書き込まれた細かい記号に目が行ってしまうのですが、意外とソコは重要じゃなかったりするのが、厄介ながらも面白いところ。和声の変化などに従えば、自然とそうなることもあるのです。

 ところで山形Qは、私の前任者の時代から、男三人女一人という構成になっております。よく「男脳、女脳」などと言い、それぞれの思考の違いをうんぬんとする本などよく見かけますが、よく言われるのが「男性は全体に目が行き、女性は細部に目が行く」というもの。勿論例外はあるでしょうが、このメンバーで練習をしていると、わりとそうかもと思わせられます。音楽を大きく捉えてまとめていく上で、男脳大活躍の現在ですが、要所要所で各パートとの複雑な絡みが多いセカンドヴァイオリンとしては、少しずつ女脳の機能もうまく果たしていたきたいと、密かに企んでおります。いよいよ仕上げに向けてスパートです!

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山形Q 練習日誌59-vol.8(今井記)

2016-03-22 23:29:00 | 練習日誌
 来月頭に2つ、ベートーヴェンのみの本番を控えているため、本日の練習もオールベートーヴェンでした。
 
 それぞれにやりがいも面白さもあるのですが、深みにはまると堂々巡りの危険性を孕むのが緩徐楽章。セレモニーのお仕事では、これぞベートーヴェンの粋と言いたいような、優しさと力強さに溢れた名曲プログラムになっております。出来得る限りの美音を存分に響かせたい、、、のは当然ですが、どんな音楽も常に「進行している」という厳然たる法則がありますので、一つの音や短いフレーズに特別な思い入れを持つのは、間延びや停滞という危険への入り口になります。そして長い音で方向性を示すのは、細かい音の連続で示すよりも格段に難しいのです。そういう音を担当することの多いセカンドヴァイオリンとしては、これをどう対処するかが腕の見せ所でもあります。
 
 さらに「長い音」で、四人の音色が調和しているかのキーの一つが、ヴィブラート。以前から薄々(?)気付いてはいたのですが、他の三人に比べると明らかに、私のヴィブラートは浅く、こういった曲ではそれが顕著になってしまいます。
 
 ということで、これは腰を据えてなんとかせねば、、、、と、只今改造中です。今日は休憩時間に、らびお氏にチェックして頂きました。成果をご覧になりたい方、是非4/9のアランフェスと4/24の文翔館でお会いしましょう!

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山形Q 練習日誌59-vol.7(今井記)

2016-03-15 23:37:25 | 練習日誌
 幼い頃からの親友が、大学生の頃「香道部」なる部活に所属していました。お香の香りを聞いて(香道においては「嗅ぐ」という表現はしないそうです)、それが何かあてるという風雅な遊び(らしい)ですが、その部活にも夏の合宿というものあり、一日中(?)色々なお香を聞きまくるのだと話をしていました。そんなことをしていて、だんだん何がなんだかわからなくならないものかと思ってしまうのですが、彼女曰く、ある時点に達すると、スッとそれぞれの香りが分かるようになるのだとか。やったことの無い身としては、「ふーん。。。???」としか思えませんでしたが、今日、ふとそんな昔の話を思い出してしまいました。


 山形Qの「ベートーヴェン祭り」も佳境を迎えています。とりあえず4月の定期以外の本番で演奏する曲を作品番号の若い順につめていきました。それぞれに問題は抱えながらも、個人的には、流れの捕まえ方などは、以前弾いたときとより進歩しているように感じます。まあ、以前が何もわかっていなかったという説もありますが。。。。

 ひたすらにベートーヴェンに向き合って見えてくるものというのが、確かにあるようです。特にベートーヴェンのクァルテットは、若い頃と晩年では、まるで性質が違います。なんとなく一般には、年をとってからの方が、色々そぎ落とされてシンプルになっていきそうなイメージがありますが、ベートーヴェンは違います。むしろ濃くなっていっているのです。死期が迫ってなお、わき上がるスケッチを磨いていく、その執念が、作品の中にはっきり現れています。
 
 ベートーヴェンのクァルテットは、全ての弦楽四重奏団にとって聖書のようなもの。そう言いながら、その全ての作品を奏でる機会というのは滅多にありません。今、メンバーに恵まれ、こうしてベートーヴェンに浸かることができるのは、実に得難い僥倖というべきでしょう。この幸運を生かすべく、真摯に音楽に向かい合って行きたいと思います。
 
 ちなみに、香道の「聞く」という言葉は、「本質を深く味わって識別する」という意味で使うのだそうです。「きき酒」と同じですね。私もまずは、ベートーヴェンをしっかり聞けるようにならなければ!

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山形Q 練習日誌59-vol.6(今井記)

2016-03-13 23:36:21 | 練習日誌
 「去年今年 貫く棒の如きもの」。俳人、高浜虚子の代表作と言えるものでしょう。長いようだったりあっと言う間だったり、十人十色で捉えどころのない「時間」という概念を見事に切り取っています。
  
 今日は、次回の定期で演奏する池内友次郎(1906-1991)の「プレリュードとフーガ」を初合わせ。この池内氏、実は高浜虚子の次男なのです。西洋音楽といえばドイツが主流だった時代にパリ音楽院へ留学、帰国後は教育の場でも尽力し、小倉朗、黛敏郎、間宮芳生、林光、三善晃、尹伊桑といった、綺羅星の如き門弟を育てています。
 
 チェロの印象的なモノローグで始まるこの曲も、四人で弾き始める導入部は、ナルホド、響きを聞いていると近代フランス音楽の趣があります。テーマにはどこか懐かしさが感じられ、層のよう重なっていく半音階やピチカートなども実に効果的。なかなか聞く機会はありませんが、とても面白い曲です。是非多くの人に聞いて頂きたいと思います。

 ちなみに写真は、この曲が収録されたCDですが、お弟子さんである小倉氏、黛氏、三善氏の作品も収められており、連綿とつながっていった時に思いを馳せてしまいました。

 他にはベートーヴェンのOp.127の2、3楽章、そして来月セレモニーで演奏予定のラズモフスキー1番、2番、3番から緩徐楽章を。ふと気付けば、4月のセレモニーとアランフェスさんでのコンサートまで、あまり時間がありません。時に流されてしまわないよう、「棒の如き」強い意思をもって演奏に臨みたいと思います。

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山形Q 練習日誌59-vol.5(今井記)

2016-03-08 21:52:28 | 練習日誌
 ここ数日、春のような暖かさ。でも週末は雪も降るという予報だとか。。。皆様、体調にはくれぐれもご注意下さいね。

 そんなポカポカ陽気の中ではありませすが、我々山形Qは、今日も真夏の如き熱い闘い、、じゃなかった、練習を繰り広げておりました。なにせ抱えている曲が質、量ともに超重量級。わざわざ銘うっているわけではあちませんが、ひそかに「勝手にベートーヴェンイヤー」と名付け、これでもかというくらい、ベートーヴェンと格闘、、、ではなく戯れております。
 
 そんなわけで、一通り通すだけでも相当の時間がかかります。勿論気になるところは要所要所確認はしますが、まずは通してお互いの音を感じるところに重心をおいた練習をしています。やはりある程度お互いのクセなどを知っておりますので、それだけでもかなり基本路線は集まってくるものです。今回もアランフェスさんでのプログラムと、定期のプログラムよりハイドンOp.76-6とベートーヴェンOp.127(ベートーヴェンは二楽章までで時間切れでしたが)、そして新たに来年度、洗心庵で予定されている演奏会からラズモフスキーの3番を初合わせ。衝撃的な導入部を聞いただけでもワクワクしますね!各パートとも見せ場揃いですので、どのパートのファンでもお楽しみ頂けると思います。まあ、一番の見せ場は個人芸ではなく、織りなされるアンサンブルの妙なんですが。まだ少し先になりますが、詳細が決まりましたらまたお知らせいたします。

 というわけで、今年は定期にあるなしに関わらず、ベートーヴェンに染まってみたいと思います。写真は若かりし頃のベートーヴェンの肖像。意思の強さは感じられますが、音楽室でお馴染みの顔より大分柔らかくないですか?固定観念にとらわれず、ベートーヴェンの様々な表情に迫って行きたいと思います。

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