山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

山形Q 練習日誌65-vol.8(茂木記)

2017-09-30 23:06:54 | 練習日誌
 休み無く過ごした9月も今日で終わり。最後の日は山形Qのリハーサルで締めくくりの予定でしたが、どうにも一人足りない。今週のスケジュールが忙しかったので、ちょっとだけリハの開始時間を間違えた様です。

 今日のリハーサルはベートーヴェンについての愛を四人で壮大に語り合う予定でしたが、仕方がないので三人向かい合ってリハーサル前半はハイドン先生に慰めてもらいました。急遽三人での音出しになりましたが、三人で演奏のクリーニングを行うと普段聞き取りづらい細部の動きに気がつく事も多いので、良いクリーニングになります。

 後半は、山形Qメンバー四人が揃い、クラリネットの川上さんも合流してのヒンデミット初合わせ。やはり五重奏は五人で!ですね。

 今回のヒンデミットでの一押しポイントは、第三楽章で用いるEs管のクラリネット。普段よく見るB管の楽器よりも短く、高い雲が漂う秋の空を通り抜ける様な澄んだ音色が耳と心を洗ってくれます。今日のリハーサルでもたっぷり清めていただきました。

 リハーサルは明日も続きます。明日こそは、ベートーヴェン。

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山形Q 練習日誌65-vol.7(茂木記)

2017-09-19 18:32:24 | 練習日誌
 68曲あるハイドンの弦楽四重奏曲も全曲演奏まで残すところあと5曲。ずいぶんたくさん弾いてきましたし主要な作品は依頼演奏会でも演奏を重ねてきました。ここまで曲数を弾いてくれば楽譜を読む時の約束事も固まって、さほどリハーサルをしなくてもさっさと本番にかけられるようになるのでしょうか。いいえ、むしろその逆の事が起きてきます。

 様々な遊びや試みを織り込んで書かれたハイドンの作品は、音作り音楽作りについて演奏者が自由に選択できる場面もたくさん用意されています。ハイドンの音楽は懐がとても深〜〜〜く、作品に多く触れるほど、演奏者にとっての自由も拡張し選択肢が増えてゆきます。そして四重奏曲の全曲演奏をするべく活動を続け自由が広がる一方で、「音楽をどのようなコンセプトで仕上げてお客様に提供するのか」という宿題が増え続けている事に、四重奏のメンバーは徐々に気がついてゆくのです。

 我々山形Qは凝り性な人が集まっているのでそういった作業に向いています。作品の準備にかかる労力は増加傾向でメンバー各々の宿題は定期演奏会の回を重ねる毎に増えていますが、新たに読み込む作品でもきちんと熟した音を目指し、再演する作品はマンネリ化させず常に新鮮な音楽を届ける方針を大切にしています。

 本日のリハーサルでもハイドンに時間をかけました。自由だからこそ、時間をかけてしっかりと美しい道筋をつけたいのです。

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山形Q 練習日誌65-vol.6(茂木記)

2017-09-09 22:35:36 | 練習日誌
 本日もリハーサルでした。定期と定期のちょうど中間にあたる今、譜読みの気負いは抜けて、本番前の追い込みからは程よく遠く、悪く言うところの中だるみの時期です。よく言うと、ゆとりをもって作品と接し、作曲家や作品と仲良くなる時期です。我々にとってハイドンとベートーヴェンはよく馴染んだ作曲家で仲良しを自負するところなので、さらにしっくりくる様に親交をあたためているところ。一方、ヒンデミットの室内楽は、、、まだまだ、これから仲良くなる必要があります。

 ヒンデミットの作品は、オーケストラだと「画家マティス」や「ウェーバーの主題による交響的変容」あたりが有名だと思いますが、山形では演奏される機会がとても少なく、私が入ってからは室内オーケストラ的な小編成の作品を演奏しただけだと記憶しています。

 実は、ヴィオラ奏者やチェロ奏者には独奏曲などで良い作品が残されているので、学生の頃から接していて馴染みがあります。山形でも山形交響楽団のチェロ奏者久良木夏海さんが、リサイタルで無伴奏ソナタを至極素敵に演奏されたのが強く記憶に残っているところです。私も学生の頃に無伴奏ソナタや協奏曲などを勉強する機会がありました。

 ヒンデミット自身様々な楽器を演奏できたと言われていますが、弦楽四重奏を結成した時にはヴィオラを担当しました。作品もヴィオラのためにはとくに優れたものを残しています。なのでヴィオラの倉田氏も彼の作品に造詣が深く、山形Qでは作風に一番馴染んでいます。

 ヒンデミットの色々な作品を聴いてゆくと、作風がじつに豊かで、さらに遊び心や温かさが色々なところにちりばめられていて、ずっと聴いていても飽きません。

 私が学生の頃からよく聴く作品にKammer Musikと題された作品たちがあります。Op.24-1, 2は12の独奏楽器のための作品と5重奏曲、Op.36-1, 2, 3, 4とOp.46-1, 2は独奏楽器と小編成のアンサンブルによる室内協奏曲です。

 「ヒンデミットってどんなよ?」という方は、Kammer Musikのシリーズを聴いてみると、彼の音楽が体に入りやすくなるかも知れません。その後、オーケストラ作品を聴きに走るもよし、室内楽作品に走るもよし、といった感じかと。ひとまずOp.24-1が楽しくて学生の頃からずっとお気に入りです。私は最初、リッカルド・シャイー指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のCDを聴いたのですが、OP.36-2でのリン・ハレル(Vc.)とOP.36-4でのキム・カシュカシアン(Vla.)それぞれの独奏が圧巻でした。

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ギャラリーコンサート in ネッツトヨタ鶴岡インター前店(茂木記)

2017-09-07 23:45:37 | 演奏活動
 ネッツトヨタ山形さんのご依頼により、山形交響楽団から山形Qが派遣されました。

 車がないと生活がとても不便な山形で、市民の大切な足となる自動車のお世話をしていらっしゃるネッツトヨタ山形さん。全力でお届けするのは車だけではなくて。今回の演奏会のために、気合を入れて全力でステージに立派なパネルまで製作して会場を仕立ててくださいました。おかげでパネルが反響板のようになり、とても演奏しやすかったです!!

 というわけで、我々も、お届けするのは堅苦しいクラシックだけではない。バッハの「G線上のアリア」、ハイドンの「ひばり」、ラヴェルの弦楽四重奏曲から第二楽章、映画音楽、民謡など幅広いジャンルから全力で選曲して臨んだ結果、終演後にはお客様からたくさんのご好評を我々演奏家にも頂戴しました。

 でも、今回の演奏会で一番お仕事をしてくださったのはネッツトヨタの社員の皆様。普段はテーブルや展示車があるスペースから全てを撤去し、会場を設営してくださったわけで、ものすっごい労力を使って演奏会の準備をしてくださいました。演奏会後の撤収の様子も、まさに全力。顧客や地域へのサービスに取り組む本気のエネルギーに圧倒されました。我々も見習って、これからは元気120%で頑張ります。

 皆様、ありがとうございました!!
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山形Q 練習日誌65-vol.5(茂木記)

2017-09-04 21:41:48 | 練習日誌
 日中の暑さも和らぎ、秋の気配を感じます。ふと網戸を見ると、羽の取れたトンボが止まりじっと空を見上げてました。つがいで飛んだお空の思い出を辿っていたのでしょうか。

 コミセンの部屋もそんなに暑くなる事は無くなり、楽器が安定した状態でリハーサルに集中できます。(猛暑の頃は頭上を移動する太陽の高さに合わせて室温が変わり続け、楽器の状態も不安定です)楽器の調子も上がってくるので、秋の演奏会シーズンに向けてアンサンブルを磨きあげるのにもってこいの季節です。

 気候の変わり目は楽器の変わり目。少しずつ調子が上がり変化する楽器に合わせて、演奏家は弾き方も微調整を続けて行きます。楽器の変化を把握せずにいつの季節も一本調子で楽器を鳴らしていると、楽器がヘソを曲げ響きが失われてゆきますので。クァルテットの演奏でも常に豊かな響きを作る事は重要な課題で、楽器の調子が変わる時期には互いに慎重に響きを聴き合い調整を行います。

 近い日程に依頼演奏が入っている事もあり、本日はそちらで演奏する作品の響きを作る作業に時間をかけました。演奏する作品は普段から接しているものなので、すでに一度は仕上げた事のあるもの。そういう時には目指すべき完成形のイメージを共有している(はずな)ので、アンサンブルの基礎的な部分から丁寧に時間をかけクリーニングする事が出来ます。これぞ常設団体の強み。芸術の秋は貪欲の秋、地道な練習を重ねより一層のアンサンブルの向上を目指します。

チラシを貼らせていただいたり、置かせてもらう活動をしています。
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