山形弦楽四重奏団 ブログ

演奏会のお知らせ・日々の活動など

山形Q 練習日誌76-vol.7(茂木記)

2020-06-27 20:25:53 | 練習日誌
 久方ぶりで山形市内いつもの某コミュニティセンター(コミセン)に集いました。

 メインの練習会場として日頃から使用させていただいておりましたので、「帰ってきた」というような、どことなく落ち着いた気分になります。

 一方、コミセンの利用者は以前に比べて随分少ない印象で、新型コロナの影響がまだ残っているのを感じます。

 地域の皆が安心して集い土日も館内が賑わう日常が戻ってくることを願っております。

 今回、フルメンバーでの初合わせということで、フルートの小松崎さんが登場。

 クーラウのフルート五重奏を集中的にリハーサルしてまいりました。

 主役が加わったことにより、作品の全容が姿を現しました。

 弦楽器組の演奏も自然とフルートに寄り添う方向で集合してゆき、演奏がまとまって行きます。

 リハーサル途中、小松崎さんから出される要求も明確で要点をとてもよく捉えておられ、演奏にもそうした丁寧で明晰なお人柄がよく現れます。

 作曲者はドイツ出身でデンマークに渡り活躍した人物。

 自身はフルートを演奏しなかったとされておりますが、楽器の性質を捉える感性が優れていたことと、助言を与えるフルート奏者が身近にいたことがこの作品を良いものに仕上げた一因になっているとのこと。

 作曲者自身が実際に演奏したのはピアノとのこと。

 ピアノのための作品は、演奏し易しくて聴き映えのする曲として、若い人の練習用に用いられることが多いといいます。

 楽器の特性を生かし効率よく聴衆の耳を満足させる、とても優れた才能を持った作曲家だったと言えるでしょう。

 晩年、火災により未刊行の手稿譜を焼失してしまうという不幸に見舞われてたことがとても気の毒です。

 音楽辞典に記録された作品の目録も少なく残念です。

 今回演奏するフルート五重奏もそうですが、現在に至っても楽譜が出版されていることで、演奏される機会も出来、貴重な作品を生かし後世に伝えます。

 出版社の方で絶版したり会社をたたんで原盤が失われたりすると、作品の生存が難しくなるので、そうならないことを祈るばかり。

 そのために、音楽を文化として嗜み育もうという人に広く訴えます。

 「楽譜はコピーせずに買いましょう」

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山形Q 練習日誌76-vol.6(茂木記)

2020-06-23 11:39:32 | 練習日誌
 今回は短い時間のリハーサルということで、男三人のみでベートーヴェンとヒンデミットの合わせでした。

 最近、三重奏の利点に気がつきました。

 弦楽器のアンサンブルでは弓の向きというのを気にすることが多いのですが、三重奏だとあまり気にならないのです。

 弓の向きと言っても、そもそもが引き弓と押し弓の2方向しかないのです。

 三人で演奏すると、おおよその場面で二人は同じ向きになるのです。

 一人だけ向きが違っても、「三人しかいないのだし、そこはそういう役回り」と割り切りやすいのです。

 これが弦楽器四人となると、二人ずつ向きが違うとどちらかに揃えてみたくなったりします。

 意見が三対一になると、一人が他の三人に合わせたりもします。

 それが三重奏だと弓の都合をお互いに許容し合える幅がとても広い。

 秩序と無秩序の境界面が面白い。

 つくづく、四重奏以上での秩序維持には思いやりが大切なのだと学んだ次第。

 二重奏は、、、、、はてさて。。。

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山形Q 練習日誌76-vol.5(茂木記)

2020-06-17 19:07:01 | 練習日誌
 明日から山形交響楽団のリハーサル(無観客ライブ配信のための)が始まるということもあり、アンサンブルの感覚を磨く目的を兼ねての山形Qリハーサルでした。

 クーラウ、ベートーヴェンともにメンバーの意見も集約され、仕上げへ向けての準備が着々と進んでおります。

 残るはヒンデミット。

 ヒンデミットの作品には、他の作品で用いた作風に則って読み込めば良いというセオリーが通用しない場合が多々ございます。

 作曲家の大いなるひらめきがあるのです。

 一方で、記譜を読み解くにはベートーヴェンの楽譜の読み方を踏襲するべし、というセオリーも。

 譜読みはオーソドックスなセオリーを忘れずに、発想は豊かに。

 演奏家のバイタリティーを試されている気分です。

 つくづく、やりがいのある作品に出会いました。

 頑張ります!!

 写真は近所の方から頂いたニセアカシアの花。

 ヒンデミット作品と同様、未知との遭遇でしたが、天ぷらにして美味しくいただきました。

 何事も経験あるのみと感じた出会いでした。

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山形Q 練習日誌76-vol.4(茂木記)

2020-06-06 20:20:32 | 練習日誌
 今回もあまり間を置かずにリハーサル。

 山形Qのリハーサルでは、通常、山形市内の公民館やコミセンのお部屋を借りることが多いのですが、そうした施設では現在のところ1団体1回あたり2時間までとの利用制限が加わっております。

 さすがに2時間ではリハーサルを終えることができませんので、利用時間の規制が緩和されるまでは別の会場で行うことになりました。

 しばらくは人の出入りが限定されたプライベートなスペースを利用することになりそうです。

 ということで過去にリハーサルを行ったことのある茂木宅にて、衛生面に気を配りつつ、休憩と換気をこまめに挟みながらの実施となっております。

 ここなら人の出入りが非常に限られています。

 今回もはじめに弦楽器の四人でクーラウをチェックしてまいりました。 

 ベートーヴェンと同時代の作曲家。

 音楽はやや素朴な傾向で聴きやすいのですが、演奏すると案外弾きにくいというくせもの。

 しかしヴィオラを二本にしての編成を書いてくださるあたりとても私の好みで、仲良くなれそう。

 今後、フルートを加えてのリハーサルが楽しみです。

 ベートーヴェンとヒンデミットもチェックを行い、宿題多数。

 個人的には、ヒンデミットのチェロに対する要望がなかなか自由で少々手こずっています。

 個人練習をしている間はずっと、かの名手の幻影が。。。

 しかしこの休みの間に作り直した基礎を武器にコツコツと練習中。

 あと一ヶ月と二週間、時間はまだあるので頑張って良い音楽を目指します。

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山形Q 練習日誌76-vol.3(茂木記)

2020-06-02 22:52:47 | 練習日誌
 再度、中二日を空けてのリハーサル。

 休みが長かったので、リハーサルを再開したらしたで今度はハイペースです。

 手洗い消毒、距離の保持などいつもの様に気をつけつつ、慎重に進めています。

 本日は、ヴィオラのゲスト田中さんにもお越しいただき、クーラウから弦楽器のみでの仕込み作業を行いました。

 初めての音出しをフルートのゲスト小松崎さん抜きで行うのは、意地悪したのではありません。

 弓の使い方(弓を動かす向きなど)を予め調和しておくことにより、フルートを加えた時に余計な時間を浪費せずに済むのです。

 例えば、リハーサルの途中で弦楽器の弓の向きが幾つか提案されて、どの弓遣いで演奏するのかを議論するばかりでなかなか音を鳴らさないなどという状況が生じれば、管楽器奏者は非常に無駄な時間を過ごすことになってしまうので。

 ラーメン屋でラーメンを注文したのに、従業員同士が麺を鍋に入れる時の手つきについて客の前で議論をはじめてしまい10分20分経っても麺を鍋に入れる気配が一向にない。

 そんな感じになってしまうのです。

 本日のリハーサルで弦楽器的な都合も大体の様子が見えました。

 1年ぶりで二曲目となるクーラウは、和声の運びがふんわりとしている様子。

 内声がヴィオラ二台になりますので、とてもおおらかで温かい音色がします。

 フルートの小松崎さんを加えてのリハーサルが楽しみです。

 ベートーヴェンとヒンデミットも一通り確認を行い、本日も無事にリハーサルを終えることができました。

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