富良野発11:08釧路行き普通列車に乗り込み発車を待っていると
「大雨の影響で運転を見合わせています」と、車内放送が流れる。
駅員さん何人かが列車に乗り込んで来て、乗客一人ひとりに行き先を聞いて回る。
聞けば、札幌発の列車もトマム辺りで、大雨の為運転見合わせ中という。
えぇ~、それじゃ釧路まで行けない!
発車時刻は過ぎるが列車は動かず、相変わらず「運転見合わせ中」の放送が流れる。
斜里まで行く乗客には旭川へ戻り、石北本線~釧網本線で斜里へという案内が
係り員からされ、その方は荷物をまとめ、旭川行きの列車へ急がれる。
その方は、私より高齢の女性一人旅。
うん、私もまだまだ行けそう。
根室本線で滝川へ戻る事も、列車が止まっていて出来ないようだ。
唯一の方法は、今乗って来た列車で旭川へ戻る事だけ。
困った!
今日の泊まりは、釧路から乗り換えて厚岸の次「茶内」。
運転再開はいつになるか分からないし、仮に再開され釧路まではたどり着いても、
その先の列車の本数はきわめて少なく、茶内まで行くのは不可能に思われた。
宿泊予定の「樺のん」さんにドタキャンの電話をする。
しかし、じゃぁ今晩と明晩はどこで泊まろう?
旭川or札幌・・・?
あまり気が進まない。
とりあえず、富良野発11:45旭川行きの列車に乗る。
富良野で泊まる・・・という手もあったかもしれないが。
乗る予定だった赤い釧路行きの列車の乗客は全員降りたようでカラッポだった。
行きは、るんるんで眺めた美瑛の丘、もう見ないはずだったのに・・・。
1両のワンマンカーは多くの引き返す乗客で通勤ラッシュ並みの混雑。
旭川到着12:55。
がっちり行程を組んでいたので、他に資料らしきものは持って来なかった。
パソコンがないと、まるで情報音痴。
旭川駅前でパソコンを使える所はなく、駅中にもない。
留守宅に電話して、あれこれ電話番号を教えてもらい、
旭川の駅で時刻表とにらめっこし、今宵の宿を決めた。
「大雪高原山荘」
日本秘湯を守る会の宿で、今回予約していたものの、台風の為キャンセルした宿だった。
旭川発13:43の普通列車で上川へ向かう。
上川からはバスで層雲峡へ。
宿のバスが層雲峡まで迎えに来てくれるのは16:30。
どうにか行けそうだ。
やはり1両のワンマンカー。
冷房はなく扇風機だが、座った席の上では回っていない。
「えぇ~、ここの扇風機つぶれてるんかな?」
それを聞いた乗客に教えてもらう。
この赤・白のボタンがスィッチのようだ。
こんなの初めて。
列車は旭川の郊外を走り、次第に田園地帯へと。
ここでも延々と続く黄金色。
雲に覆われた山は、旭岳か?
当麻駅近くの製材工場。
積んだ丸太に、スプリンクラーのようなものから水がかけられていた。
雨もポツポツ降っているのに、何のためだろう・・・?
北海道らしい一直線の道が続く。
愛別駅
中愛別駅
国道39号線だろうか?
石狩川の水量も増えているようだ。
列車は14:57上川駅に到着。
↑ 乗って来た列車。
冷房がないので窓を開け、北海道のやや湿った風を顔に受けながら
通り過ぎる光景に目をやり、時々シャッターをきる。
列車旅の妙味ここに有り。
予定通り釧路へ行けたならこの列車に乗る事はなかった。
災い転じて福となす・・・と、でも思いましょうか。
駅前から15:00発の層雲峡行きのバスに飛び乗る。