新潟の三幸製菓の火事で、社員と臨時雇用の人が多数亡くなった。ようやく再開となるが、何か不都合があってもめているようだ。今度のコロナで今まで日本的に契約書を交わさず労働していたのが、コロナという忖度ない感染病で隠れた不都合が現れた。
漬物工場も長い業界勤務で火事情報が入る。多くは失火だが業務関連の火事では業務用冷蔵庫からの火災となる。プレハブの冷蔵庫は断熱材がウレタン系で一度発火すると、壁の内部の延焼で気が付くのが遅く、さらに夜間とか休日が失火日となると本格的な火事となる。一度燃えた漬物企業の一時的な冷蔵庫を貸したことがあった。漬物屋の冷蔵庫は電源のあたりが塩分でショ-トし発火するという消防署の見解となる。これは八方美人的な見解で、火災保険用と思える。冷静に考えると火事の原因は判らないことが多い。もしわかれば対策を立てることが出来る。江戸の大火事は3年に一度というくらい頻繁にあって、対策として、いつでも燃えても良いように、安普請の貸家だった。家財も少なく、いつでも持ち出せるようになっていた。この家財の持ち出し、避難所に集合で多くの被災者を出したのが関東大震災の記録に残る。
火事で結果として破綻した漬物会社が記憶に残る。もちろん火災保険に入っていたのだが、再建には新築と同じような費用が掛かって、さらに一時的に営業活動を止めていたので、復活した時は得意先が減ってしまった。それで金融機関から限度を超えていたので高利の金に手を出し、最終的には同業者の支払いを高利の金融機関に回し破綻した。連帯で親族の財産も消えた。火事は怖いが心の余裕がないと破綻のきっかけとなることを学んだ。火災保険は物価の上昇に合わせた価額協定保険に入らないと再建できない。
価額協定保険とは、いわゆる「価額協定特約」のことをいう。
価額協定特約とは、火災保険における特約のひとつであり、契約金額を、時価額ではなく「再調達価額」により補償するものをいう。
価額協定特約は、住宅総合保険・住宅火災保険などに付帯することができる。
一般に、火災保険では時価額を基準として保険金が支払われることになるが、建物や家財は経過年数によって時価額が下がるため、補償を時価額のまま契約すると、支払われる保険金は損害額より低くなってしまう。
しかし、価額協定特約を付帯することにより、再調達価額により補償されることになる。
再調達価額とは、保険契約の対象と同等のものを新たに新築・購入・取得するのに必要な資金のことをいう。
この保険料は少し高いだけで、普通はの保険会社は薦めない。なぜなら再建築の物価の上昇に合わせて更新保険料を計算しなおす必要があるようだ。2000万円ほどで建てた家が45年ほど経って再建築の火災保険料が5000万円になっていた。