Tsuny'sブログ

老人が感じた日常生活を気ままに綴ったあれこれ

小学生に版画の刷り方を伝授

2009-12-10 21:30:36 | Arts
年賀状の郵送について、12月25日までに投函すれば元日配達が保証されるとか。手回しのいい方は、既に書き終わっていることでしょうね。

木版画の年賀状を、ラジオで「紅白歌合戦」聴きながら晦日に刷り 終わって、元日に書き始めた頃の記憶があります。

冬真っただ中なのに、新春・迎春・賀春などと「春」とはほど遠い文言を描き込む季節感のギャップを、現在でも感じています。
12月初旬は、これから突入の冬本番モードなので、一層違和感があります。
それでも「春」とは書かないまでも、めでたい新年を互いに喜び祝う気持ちを込めた挨拶を、年賀状に託すことにします。

今年の正月に受け取った年賀状から、宛先を確認する作業?をしながら、心を込めた温かい手つくり感の強い木版画の年賀状が少なくなったことを実感します。
職人の技のように刷りのいい版画ではないけれど、絵のいい木版画もあって、特に官製はがきに刷り込む難しさを痛感します。

道外の観光絵はがきの中に職人の技を見ることができ、そのすばらしい木版画刷りには感心させられます。

せっかくいい下絵でも、刷りが悪ければだいなしですから、自分の版がきちんと刷りたいものです。

  × × ×   × × ×   × × ×

12月1日のブログ記載にあるように、近所の小学校に出前で木版画の指導に当たっています。

いよいよ「刷り」の過程に入り、四苦八苦の作業が進む中で、刷りのコツを伝える難しさに直面して戸惑います。

水溶性インクというのを使ってローラーで色を版に乗せて「ばれん」で刷るわけです。

子ども達に伝えたおおよその注意点です。
1.ねり板の上で適量のインクをローラー転がせて平均にする。
2.版全面に、少量のインクを繰り返し何度かにわけて盛る.
3.「ばれん」で紙を滑らせながら、全面を不規則に動かせて「試し刷り」をする。(力を入れて、まんべんなく、)
4.刷ったものを参考に、版木に修正や彫り加えてから「仕上げ刷り」をする。

これらを観点に助言しながら、次々に「試し刷り」が出来上がり、「仕上げ刷り」も数枚仕上がりました。

   ?
     窓際には「試し刷り」がいっぱい

刷った自分の作品に喜ぶ笑顔もいっぱいで、手が黒く汚れるのもなんのそのと「修正彫り」に熱中している内に時間切れ。

時間に余裕があれば、この「試し刷り」「修正彫り」の繰り返しで、より深い追求ができるので、結果重視より過程に教育的配慮がはかられるのです。
次の時間の「仕上げ刷り」が楽しみです。