住吉透図鐔 西垣勘平
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/d0/b5d15f5c3d6a2ea6e3441419ac12f995.jpg)
住吉透図鐔 銘 西垣勘平作六十七歳
西垣勘平(かんぺい)は初代の次男。在銘作が多々遺されており、初二代勘四郎とは異なる個性的な作風を知ることができる。
波打ち際に磯馴の老松、そして鳥居。この組み合わせが住吉大社を意味していることは明白。この鐔の造形は端正な竪丸形で、空間を突き破るような初代の如き強い意志は見られない。むしろ、安定感に満ちた鐔面に個性的な思索を彫り表わすような思考が感じられる。松樹、波、鳥居など、透鐔において個性が強く現われるところは透かしの切り口。屈曲した松の幹は肥後の風合いが強いものの、波を意匠した構成に大きな魅力がある。下の波は浜辺に打ち寄せるそれで、松樹にかかるほどの波は大海の遠望。水平線の湾曲を想わせる意匠である。
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住吉透図鐔 銘 西垣勘平作六十七歳
西垣勘平(かんぺい)は初代の次男。在銘作が多々遺されており、初二代勘四郎とは異なる個性的な作風を知ることができる。
波打ち際に磯馴の老松、そして鳥居。この組み合わせが住吉大社を意味していることは明白。この鐔の造形は端正な竪丸形で、空間を突き破るような初代の如き強い意志は見られない。むしろ、安定感に満ちた鐔面に個性的な思索を彫り表わすような思考が感じられる。松樹、波、鳥居など、透鐔において個性が強く現われるところは透かしの切り口。屈曲した松の幹は肥後の風合いが強いものの、波を意匠した構成に大きな魅力がある。下の波は浜辺に打ち寄せるそれで、松樹にかかるほどの波は大海の遠望。水平線の湾曲を想わせる意匠である。