鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

清め草図鍔 赤坂忠重 Tadashige Tsuba

2016-05-31 | 鍔の歴史
清め草図鍔 赤坂忠重


清め草図鍔 赤坂忠重

 神事に関わる束ねられた植物。このような熨斗状に束ねられた植物では、藻刈りの神事の海藻、あるいは根引きの菖蒲などがある。いずれも清浄なる存在であり、好まれた図柄。一見して水辺の植物にも思えるが、下部に束ねた様子が意匠されている。先に紹介した武蔵野図にも似ており素敵な鍔だ。□
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武蔵野図鍔 正阿弥 Shoami Tsuba

2016-05-30 | 鍔の歴史
武蔵野図鍔 正阿弥


武蔵野図鍔 正阿弥

 赤坂をも想わせるような構成。透かしの線がとても美しい。このような優れた構成を成すことから正阿弥派の技術が高い評価を得ているのだ。
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武蔵野図鍔 友直 Tomonao Tsuba

2016-05-28 | 鍔の歴史
武蔵野図鍔 友直


武蔵野図鍔 友直

 細葉を長く伸ばすスゲ。これも荒れ野の印象を強く漂わせる植物だ。この鍔では巧みに葉を交差させて輪違いのような曲線の美しさを際立たせている。銀の露象嵌を散し、早朝の印象をも漂わせている。
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武蔵の図鍔 赤坂 Akasaka Tsuba

2016-05-27 | 鍔の歴史
武蔵の図鍔 赤坂


武蔵の図鍔 赤坂

 芦の枯れた様子のみが描かれている。これを武蔵野図と呼んでいる。これも『伊勢物語』東下りに取材したもので、在原業平が、東国の芦原を眺めて遠い京を思い浮かべている図。「古歌に詠われた地を巡る旅とは言え、何てところに来てしまったのだろうか」という心象的風景だ。先の杜若の乱れ咲く八橋や富嶽を眺める図と共に、装剣小道具には好まれた題である。どこまでも続く芦原、枯草の森というのが京から見た東国に違いないが、そこに美観を表わした。
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帰雁図鍔 赤坂 Akasaka Tsuba

2016-05-26 | 鍔の歴史
帰雁図鍔 赤坂


帰雁図鍔 赤坂

 水辺に鳥と言えば、ススキや芦を背景に舞い下りる雁が構成されることが多い。この鍔で風に揺れるのは芦原。武蔵野の一面だ。特にすっきりとした赤坂らしい透の構成線である。
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淀水車図鍔 京透 Kyo-Sukashi Tsuba

2016-05-25 | 鍔の歴史
淀水車図鍔 京透


淀水車図鍔 京透

 水辺の風景に取材した鐔では、このような建造物に題を得た作もある。中でも淀の水車は観光名所的な要素があり、江戸時代の風景画にも遺されている。線と面の美しい構成が魅力だ。装剣小道具としては比較的良く見かける図である。水辺の風景であるが故に、ここに飛翔する水鳥が描かれた例もある。
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杜若図鍔 京透 Kyo-Sukashi Tsuba

2016-05-24 | 鍔の歴史
杜若図鍔 京透


杜若図鍔 京透

 これも動きのある杜若図。京透の極めが付いているも、肥後風にひしゃげている、面白い作である。多様に意匠される杜若だ。
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杜若図鍔 京透 Kyo-Sukashi Tsuba

2016-05-23 | 鍔の歴史
杜若図鍔 京透



杜若図鍔 京透

 なんて素敵な構成でしょう。耳に抑揚をつけて水面の動きを表現しているのでしょう。水玉が早朝の景色であることを意味しているようでもあります。
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八橋図鍔 京透 Kyo-Sukashi Tsuba

2016-05-21 | 鍔の歴史
八橋図鍔 京透


八橋図鍔 京透

 同じ構成の八橋だが、ちょっと違う。京透と極められているが、それともちょっと違って肥後のようにも感じられる。図柄構成の基礎は同じだ。橋の上にあるのは雲。左右に杜若があり、橋の下も水鳥が飛翔している。これらの組合せは良くある。花の略体化された様子が面白い。
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八橋図鍔 京透 Kyo-Sukashi Tsuba

2016-05-20 | 鍔の歴史
八橋図鍔 京透


八橋図鍔 京透

八橋は、このように表現されれば、比較的分り易い。とは言っても屋根のようだが。水面辺りに座って和歌を詠んだということであろう、見上げるような構成で、橋の下に群れ咲く杜若を巧みな構成で表現している。
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八橋図鍔 赤坂 Akasaka Tsuba

2016-05-18 | 鍔の歴史
八橋図鍔 赤坂


八橋図鍔 赤坂

 なんて素敵なんだろう、このような作があるから透鍔に想いが広がる。『伊勢物語』東下りの一場面。八橋の図 は、和歌が背景にあることから古くから文様表現されている。鍔に採られた例も多い。傘のように構成されているのが八橋、八枚の掛け板式の簡素な橋だ。その下に杜若がある。赤坂派だけでなく京、正阿弥、その他板鐔、高彫表現になる作も、これまでにたくさん紹介して来た。
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杜若図鍔 正阿弥 Shoami Tsuba

2016-05-17 | 鍔の歴史
杜若図鍔 正阿弥



若図鍔 正阿弥

 正阿弥派の鋭い感性が示された、素敵な構成の鍔。風に立つ波、水辺の杜若もそれに応じて揺れている。空には水鳥。それらが強弱動きのある線模様で、耳によって切られた円の中に巧みに表現されている。花の部分に銀を含んだ金の布目象嵌が施されている。こうして見ると、やはり正阿弥刃の鐔工は凄いなと思う。
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水草に鳥図鍔 正阿弥 Shoami Tsuba

2016-05-16 | 鍔の歴史
水草に鳥図鍔 正阿弥


水草に鳥図鍔 正阿弥

 前回紹介した鐔が水面に浮かぶ水草を想わせる構成とすれば、この鐔は水面からすっきりと枝葉をのばしている水草。その上を飛翔する水鳥をも描き添えて空間的広がりをも演出している。強みのある地鉄に魅力がある。
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水草図鍔 正阿弥 Shoami Tsuba

2016-05-16 | 鍔の歴史
水草図鍔 正阿弥


水草図鍔 正阿弥

 水辺に咲く植物が伸ばす茎と葉を組み合わせて編み目状の構成とし、これが水面の動きのようにも感じさせている。巧みな構図だと思う。葉はハート形、昔風に言うのであれば猪目形で、これを陰陽に組み合せている。
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輪宝図鍔 正阿弥 Shoami Tsuba

2016-05-14 | 鍔の歴史
輪宝図鍔 正阿弥


輪宝図鍔 正阿弥

 流れるような透かしと十字に構成されているところなどは赤坂に似ているが、仔細に観察すると、雰囲気の違いが判る。雲を巧みに用いて動きのある図柄としている。このような図を見ると、正阿弥派の技術と感性の鋭さが再認識させられる。
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