鐔鑑賞記 by Zenzai

鍔や小柄など刀装小道具の作風・デザインを鑑賞記録

毘文字図鍔 金山 Kanayama Tsuba

2016-07-26 | 鍔の歴史
毘文字図鍔 金山


毘文字図鍔 金山

 金山としては大ぶりな作。表面に鍛えた槌の痕跡が窺え、その味わいも格別。図柄が面白い。毘沙門天の「毘」の文字を意匠したと推測しているのだが・・・どうだろう。他に読み方は考えられるだろうか。

文繋図鍔 金山 Kanayama Tsuba

2016-07-20 | 鍔の歴史
文繋図鍔 金山


文繋図鍔 金山

 こうなると何を意匠したのかわからない。上下に配されているのは「雁金」と呼ばれる文様だと思うが、雁の飛翔する様子だろうか…違うようにも見えるが。櫃穴は井桁にも見えるが違うようだ。なんだか判らない。でも頗る地鉄がいい。

紋繋図鍔 尾張 Owari Tsuba

2016-07-15 | 鍔の歴史
紋繋図鍔 尾張


紋繋図鍔 尾張

 前回紹介した鐔とよく似た構成。基本は桐紋と三階菱(松皮菱)紋。左右の櫃穴の構成を蕨手に仕立てている。前回の雅な雰囲気を漂わせる作風に比較して、骨太な感のある魅力的作。良く知られた文を組み合わせることによって新たな文様な生みだされるという面白さ。

紋繋図鍔 尾張 Owari Tsuba

2016-07-14 | 鍔の歴史
紋繋図鍔 尾張


紋繋図鍔 尾張

 写真では切羽台を薄く耳際を厚く造り込んだ様子が分からないので、鑑賞は手にとって行うことを基本と考えてほしい。Webでは、どちらかというと図柄を通じての紹介になりがちだ。家紋や雅な文様で切羽台と耳を繋いだ構成を「〇〇繋」文と呼ぶ。透かし鍔の構成としては頗る多い。

瓢箪図鍔 金山 Kanayama Tsuba

2016-07-13 | 鍔の歴史
瓢箪図鍔 金山


瓢箪図鍔 金山

 四方に円を構成しているだけの作。これも簡潔ながら優れた美観を呈している。角形かと見えるが、四方の小円が耳に段差を付けており、角辺が内側にたるんでいる。これによって線に力が生じている。鉄味も優れている。