築地塀に囲まれた広大な境内に質素ながら格調高い塔頭が並ぶ。
妙心寺は臨済宗妙心寺派大本山としての風格漂う大寺院。
沙羅双樹の寺として名高い東林院は妙心寺の塔頭のひとつ。
今年も「沙羅の花を愛でる会」が始まりました。
朝に咲き夕刻から夜にかけ花姿そのままに散り落ちる一日花。
散りてこそ美しき夏椿。
「沙羅双樹の花の色盛者必衰の理をあらはす」とは平家物語の一節。
形あるものは必ず壊れてゆく、形美しきもの永遠に保てず。
御住職の法話によれば、皮肉にも京都議定書が採択された年に樹齢300年の沙羅の古木は朽ち果てたそうです。
「佛さへ 身まかりませし花の色 見ていま沙羅に おもえ諸人」
2012年6月 京都市右京区