ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『ムーミン谷の彗星』

2006-10-31 20:02:49 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『ムーミン童話全集(1)ムーミン谷の彗星』 トーベ・ヤンソン

名作と呼ばれる本は、やっぱりスゴイ
そんなことを、改めて思わせてくれた一冊でした。本当に素晴らし~!
美しい表現力。ハラハラドキドキの冒険。心から大笑いできるユーモア。そして何より、魅力的な登場人物!
彗星が地球を滅ぼしてしまう?そんな壮大なテーマを軸に、個性的な登場人物たちが、すったもんだしながら、ハラハラドキドキ、大笑いの物語を展開してくれます。これだけの長さの物語を、最後の最後まで、一度も飽きることなく読み終えました。
さあ、次は、どんな冒険が待っているんだろう。2巻を読むのが、今から楽しみ!

ちなみに、あとがきには、トーベ・ヤンソンさんの生い立ちが書かれていたのですが・・・息子は、楽しそうに、「へ~」やら「すげ~」やら、声を上げていました。

ヤンソンさんが、彫刻家と画家の夫婦の間に生まれたこと。作文と美術が得意だったこと(算数は苦手だったこと)。スウェーデンの美術学校に通ったこと(なにしろ、ピッピの国には、なみなみならぬ想いがある親子です)。
ひどく引っ込み思案で、誰とも話をしないような子であったこと。物語を作るのが好きで、通学しながらお話を考え、終わらないと、もう一周してから学校に来るような子であったこと。
どれもが、息子には、興味深かったようです。
もちろん、私も!自分でも不思議なほど、感動してしまいました。
不器用に生きてきた一人の女性。彼女の生い立ちに触れ、人生って、なんて素晴らしいんだろうと、思わずには、いられません。

きっと、最近、「子どもの自殺のニュース」を目にしすぎていたせいだろうな。
自殺のニュースを見る度に、居心地の悪さを感じ・・・テレビの電源を入れないことも増えてきました。
だって、息子は、並々ならぬ感心を抱くようで(そりゃあ、衝撃ですよね。自分で自分を殺すんですから)、何かと質問してくるのです。
息子にとって、一番良い答えを返してあげられているかな・・・、私。

自殺を考えている子どもたち・・・
どうか、本を読んでほしい。この空想の世界の主人公たちに、教えてもらうことが、助けられることが、なんと多いことか!
どうか、これ以上、悲しいニュースが流れませんように。


『ミッケ!』

2006-10-28 19:30:58 | 息子が一人で読んだ本
『ミッケ!~たからじま~』 
ウォルター・ウィック写真/ジーン・マルゾーロ文/糸井 重里訳

「これ、学校にもある!」
そう言って、息子が、図書館の本棚から出してきた。
おお~!訳は、糸井重里氏ですか~趣味、いいんじゃない?息子くん。
「いるか」「画鋲」「縫い針」を探してみよう!そんな文章を頼りに、まさに宝島のようなミニチュアの世界から、そのモノを探します。これが、見つかりにくい!
最初は、私も一緒に楽しんでいたんです。でも、糸井氏が訳してるんですよね。一筋縄で、いくはずがないのです。
ああ、あまりの難問に頭痛が・・・。だって、目を使いすぎたぁ 
それなのに、ちっとも見つからない!全然、見つからない!!
そろそろ帰ろうよ~。最後には、泣きが入ってしまいました。

そんなこんなで、我が家にやってきた『ミッケ!』。
なんとなく・・・・・なんとな~く、想像がついていたのですが、この本に一番ハマッタのは、パパでした。息子が、パパに「わかる?」と持ちかけた時、「あ~あ」と思ったんです。
密かなる負けず嫌いのパパ。おまけに、何でも作ってしまう起用なパパには、本の中のミニチュアの世界は、さぞかし魅力的なのでしょう。
(どうしよう・・・また、プラモデルや粘土細工のキットを買ってきたら)

まずは、息子と二人、楽しそうに読んでいました。そして・・・
夜中、トイレに起きた時に居間を覗いてみたら・・・一人で読んでいる
仕事から帰ってきたら、息子が外で遊んでいる。
パパは何処?・・・ああ、また読んでいる

そして、一週間たった今日。とうとう、息子が、タメイキをつきながら言った。
「すごいよね~。お父さんさあ、ミッケ!全部見つけたんだって。」
ぜ、全部・・・
そして・・・こっそり、息子に自慢したんだね。パパ

優勝カップ!

2006-10-27 05:58:02 | つぶやき

 『優勝カップ』

息子は、一年生の時から剣道をやっている。
テレビの影響で、幼稚園の頃から『弓道』に憧れていた息子。小学校に入学した頃、友だちとやり合っては、泣いて帰ってくることが多かった息子に、何かスポーツでもやろうよ!と持ちかけたのだが、彼が選んだのは、もちろん『弓道』!
でも、弓道は、小学生には無理(弓が大きいですからね~)。そこで、彼が選んだのは、同じ袴をはいてできる『剣道』でした。
なんだか、ちょっと違う気もするけれど、ま、いいか
(我が市は武道が盛んで、市が運営する弓道場や武道館があるのです。おかげで、弓道、剣道、柔道、合気道、空手・・・いろんなクラブがあります)

ところが、やってみると・・・背が低いので、とにかく、不利。防具をつけると、まるで防具が動いているみたい
教場に来て下さる(ボランティアの)先生から、「ぼくも小さくて苦労したんだ・・・」「ぼくの息子も小さくて・・・」と、何度、声をかけられたことか
練習が終わると、息子を見つけては「頑張ろうな」と、肩をたたいて下さるんですよね~。みなさん、色々な意味で「背」では苦労したのですね。きっと。
男の世界って、そういうものなのかもしれません。

でも、息子が弱いのは、背のせいだけじゃない。
一人っ子同然で育っているから、とにかく、のんびり屋。ぼ~っとしているから、あのスピードについていけないの。なにしろ、相手の一瞬のスキを狙う競技ですから・・・。息子くん、スキだらけだっちゅうの。
そんな息子に、最近、変化が・・・。
背が低いから「こそ」出せる技を考えたと言うのです。その技を出すために、まあ、よく動く、動く。相手もやりにくいのか、良い勝負に持ち込むことが多くなってきました
そして、とうとう、先日の市の大会(中学年の部)で、3位に入賞
そして、おととい、通っている教場内の練習試合で、とうとう優勝

優勝といっても、休みの子が多かったという、好条件が重なったんですけどね。
本人も、口では「いつもの半分しか来なかったから」と照れていましたが、それでも、やっぱり嬉しそう!いいんだよ、いつもの半分の人数だって。君が頑張ったことに、変わりはないんだから!

おかしかったのは、息子の言葉。「背が低くて良かった~」だって!
3年前まで、「チビ」と言われたといっては、泣いて帰ってきたのにね。うふふ。

ハンデだと思っていたものを、良いところに変える!その術を見につけたんだね、君は!この先、きっと、色々な壁にぶつかるだろうけれど、君は、それをチャンスに変えることができるハズ!だって、背の低さという、自分ではどうしようもない身体的なハンデを、チャンスに変えたんだもん。
おめでとうおめでとう
たとえ最後になったとしても、この優勝カップは、きっと一生、あなたの心に残るだろう。カップは、来月には、また違う誰かの元にいくだろうけれど・・・このカップからもらった、大きな自信を決して忘れないでね!


『檸檬のころ』

2006-10-26 06:29:22 | わたしの読書

『檸檬のころ』 豊島ミホ

書評ブログで見つけた本。
それにしても、ブログのライターさんは、どの方も、読みたくなるように書いてくれるから困りモノ。だって、次から次へと、読みたい本が溢れてくるんだもの!
そんな、たくさんの読みたい本の中から、いざ選ぶとなると・・・決め手は、装丁だったりする。そう。私は、めっぽう装丁に弱いのです。

この本も装丁が気に入った。
淡い色使い。なんとも、殺風景な風景・・・。なんとなく惹かれた。

これは、高校生を主人公(あるいは、高校の先生)にした短編がつまった、一冊だ。
物語同士には、全く関連性がないのだが、ふと気づくと、主人公同士は、同じクラスだったり、友だちだったりして繋がっている。
あ、この子、さっきの話に名前が出てきた子だ。なんて、思いながら、読み返す。
大事件が起こる訳でも、決定的に傷ついたり、傷つけられたりする訳でもない。友だちのことだったり、彼氏のことだったり、将来の夢だったり、そんなことを、高校生たちが、色々と考えている。そんな物語たちだ。

私にとっての高校時代は、何故か、とても印象が薄い。
クラブの友だちと楽しく過ごした日々は、嫌なことの方が多かった中学時代に比べたら、ずっと心地良い場所だった。今でも付き合っている友だちは、ほとんどが高校時代の友だち。
ついこの間までは、高校時代が、一番の思い出だったはずなのに・・・
年をとったせい?
不思議なことに、傷つきやすかった中学時代の私の方が、懐かしく、愛おしくなってしまう。今にも壊れそうだった自分が、愛おしくてたまらなくなる。
(だから、最近、毎日のように流れてくる、自殺のニュースには、とても胸を痛めているのです)

そんな訳で、この本を読み始めたときの感想は、「ああ。そうだね。そんなこともあったね。」なんていう、ちょっと冷めたものだった。
友だちとの距離関係、異性への興味、将来への漠然とした希望。どれも、どこかで自分の思い出と重なるのだけれど、熱くはなれない。
でも・・・・・いつの間にか、夢中になって読んでいた。

胸がキュンとなったり、そんな激しい感情はないのだけれど、なんだか、懐かしくて、ほろ苦い感じに、夢中になっていた。
まさに「思春期」真っ只中!目の前のことで精一杯!の中学時代に比べて、結構、すべてのことに距離をおいて、冷静に自分を分析できる(今思えば、まだ青臭い分析だけれど)高校時代。そんな頃を思い出していた。

「著者紹介」によると、著者は、まだ大学生。だからかな?
そんな青臭い頃の心模様が、リアルに迫ってくる。淡々とした文章が、さらに、その頃をリアルに表現しているのかもしれない。
自分が、進学のために家を出たときのことも、久しぶりに思い出したりしてね。

本を閉じたとき、無償に、外の空気が吸いたくなって、窓をあけた。びっくりする位、空気が青臭く感じて、何度も、大きく深呼吸した。
あの頃の夢は、かないましたか?なりたかった自分に、なっていますか?
自分に問いかけてみた。


『ムーミン谷の彗星』

2006-10-24 06:25:18 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『ムーミン童話全集(1)ムーミン谷の彗星』 トーベ・ヤンソン

スノーク兄妹の登場で、おとといまでの冒険劇が嘘のような展開。
昨夜は、家へ帰る道中に立ち寄った「売店」での、とんだ爆笑劇となりました!
あまりにおもしろくて、母は、笑って読めなくなるし、息子は、布団を叩いて笑い転げるし・・・いやあ、エーミールやピッピ以来だあ~。こんなに笑ったのは!すごいなあ~北欧文学!

おかげさまで、息子は、布団に入っても、興奮冷めやらぬ状態。それでも、5分までは、一緒に、おしゃべりを楽しんでいたのです。
と言っても、息子の一方的なおしゃべり。私が話しても、ちっとも聞いていないようで、一人しゃべり続けております。毎度、今、読んだ所の復唱大会!
「ねえ、スニフがげろしちゃった所、最高に笑えるよね~!スノークがさあ、ノートに書いちゃったのにお金がなくてさあ~!だいたい、計算間違ってるし!ほんとに、馬鹿!馬鹿!」
話は、ぴょんぴょん飛ぶし、戻るし、何がなんだかわからなくなってきた。
ああ!!22時になっちゃうじゃない

「寝ないんだったら、もう、明日は、ムーミントロールは読みません!」
カミナリ投下となってしまった、昨夜の、とんだムーミンの物語でした。


『ムーミン谷の彗星』

2006-10-23 06:20:04 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『ムーミン童話全集(1)ムーミン谷の彗星』 トーベ・ヤンソン

ムーミンの物語が、こんなにドキドキ・ハラハラの冒険モノだなんて、読み始めるまで、全く想像しなかった。
イカダごと滝を落ちたり、ギリギリの所で、地球の割れ目に落ちなくてすんだり、崖から落ちたムーミンが命綱で助かったり・・・。
これがまた、静かで美しい言葉で描かれると、こうも見事に恐ろしくなるのか?と驚いてしまう程だ。(言葉って、本当に不思議)

息子と二人、何度も息を飲む。
息子は、握り締めていた布団を、キリキリと手に巻きつけていく。
すごい!すごい!

地球を破滅させるかもしれない彗星を調べるために、天文台にむかった、ムーミントロールとスニフ。そして、旅の途中で出会ったスナフキン。
3人が、数々の冒険を経て、ようやくたどり着いた天文台で聞いたのは、彗星が地球にたどり着く日だった。残された時間は、あと少し。早く、パパとママの所に帰らなくては!
ところが、そんな緊張感が漂う展開が、スノークの兄妹の登場で一転してしまう。
ムーミントロールが、あっという間に、スノークのお嬢さんに夢中になるのも愉快なら、それに、いちいちツッコミをいれるスニフくんも愉快。真面目一方のスノークが、そんな面々に、議論をとっちらかされるのも最高に愉快。

女の子に夢中になる男の子の描写に、めっぽう弱い息子くん。
(テレビアニメで、そんなシーンを見た日には、照れすぎて、毎度毎度、座布団をかぶってしまうのです
別の意味でも、ムーミンの虜になったようでした

さあ、地球はどうなるのか?
ムーミンの恋の行方は?

『被爆のマリア』

2006-10-22 11:01:49 | わたしの読書

『被爆のマリア』 田口ランディ

jasuminさんのブログで見つけた一冊とにかく、題名が、心に飛び込んできた。
田口ランディ。以前、知り合いがプレゼントしてくれたエッセイを、一冊だけ読んだことがある。きっと、サバサバした男みたいな人なんだろうな・・・そう思った。
でも、この一冊でイメージが一新した。ひどく、作者に親近感を覚えたのだ。
この人、私と似てるかも?そんなことを、ぼんやりと考えた。

親近感を覚えたのは、彼女の文体が、びっくりする位、自分に馴染んだせいもあるかもしれない。
この本に収録された、3編の小説。読んでいると、どうも、胸がムカムカしてたまらないのに、なぜか、文章が、自分の中に、すっと入ってくる。あまりに、すっと入ってくるから、さらにムカムカしてきたりして・・・
ムカムカの原因は、たぶん、登場人物たちのせい。
弱かったり、無関心を装うとしていたり、自虐的だったり、不器用だったり・・・出てくるのは、そんな、人間ばかり。
「原爆」という最大の悪と、現代を生きる人間の心に潜む悪。それが、不思議なほど上手くリンクし、描かれている。

世界が「平和」であって欲しいと思うけれど、何かしようなんて思わない。自分の目の前の生活が壊されるなんて、まっぴらごめん。そんな主人公。
被爆者たちに同情しつつも、自分の方が、可哀想だと思っている病弱な主人公。
前に進みたいのに、幸せになりたいのに、何故か、からまわりしてしまう主人公。
そんな主人公たちの中に、いつの間にか、自分の姿を見つけていた。
こんなにムカツク彼らと、実は、同じ?そんなことを考えて、また、ムカムカした。

ああ、なんともいえない読了感。なんだろう、このモヤモヤは?
3編の小説の合間には、取材旅行先のエッセイが収録されている。その中に、取材した被爆者の方の言葉があった。
「人間は、神であり、悪魔ですから。」

私の中にも存在している、善と悪。強さと弱さ。
いつ、それが逆転するとも限らない。


『ムーミン谷の彗星』

2006-10-21 06:43:18 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『ムーミン童話全集(1)ムーミン谷の彗星』 トーベ・ヤンソン

さあ、どれを読もうか?
候補を3冊並べてみたけれど、息子は、頭をひねるばかり。そこで、背表紙に書かれてある「あらすじ」を読んでみることに。
『やかまし村』シリーズは、かなり昔の出版なので、「あらすじ」が、なかったのですが、息子曰く「リンドグレーンが面白いのは、わかっているから大丈夫」なんですと。
ヘンリーくんは、やはり主人公に自分を重ねたらしく、「これ、面白そうだね。」とページをめくっている。
おお?「面白いのは、わかっている」と言った『やかまし村』かと思いきや、これは、ヘンリーくんかな?母の想像は、膨らみます。すると・・・

「ムーミンにする。」
・・・・・へ?
あらすじを聞いているときは、ノリが悪かったのに・・・。相変わらず、わかりませんなあ~。あなたの思考回路は。
それでも、(無理矢理)推測するに、息子が惹かれたのは「彗星」?かな?
なにしろ、ただ今、理科の単元は「天体」でして、今月末には、夜の課外授業なるものが開かれるのです。
そして、今夜は、オリオン座流星群を観察予定
NHKの天気予報によりますと、23時からがピークだとか。ネット検索してみると、22時から見え始めるらしい


それにしても、ムーミンの中に出てくる星って、たぶん、理科の天体の授業とは違うと思うんだけれど・・・まあ、いいか。
そんな訳で、読み始めました『ムーミン谷の彗星』。
ずっと読みたかった『ムーミン』ですから、母の気持ちも、静かに高まります。

本当に、静かで、美しい文章・・・。こんなに静かな雰囲気で始まる長編は、きっと、始めてですね、息子くん。読んでいる母は、すっかり、朗読家の気分です。
昨日までのワイワイ雰囲気とは、180度変わって、息子は黙って聞いていました。
20分読んだところで、切りよく、第一章が終わったのだけれど、約束の9時半まで読みたいというので、次の章にも進みました。前の日までと、ここまで違うのに、よくぞ頭を切り替えられるものだと、感心、感心。

それにしても、アニメで大好きだった、懐かしいキャラクターに、母も、ワクワクを隠し切れません。アニメもいいけれど、原作は、もっといいです。美しい北欧の風景が、まるで、そこに蘇るかのような文章スバラシイ。ああ、やっぱり、行ってみたいな~北欧。

さて、ムーミントロールは、スニフと一緒に、地球が滅ぼすかもしれない彗星を探しに、天体観測所へと旅に出ました。行ったこともない場所に、(当たり前のように)子どもたちだけで旅をさせてしまう、ムーミンパパとムーミンママに驚きつつ・・・
さあ、これからどうなるのか?!いやあ、ムーミン好きの妹が言うように、これは、静かなる冒険活劇になるかもしれません。続きが楽しみ!


『そんなわけで名探偵』

2006-10-20 11:19:24 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『そんなわけで名探偵』 杉山亮 中川大輔

推理の勘が冴えてきた息子でしたが、残念ながら、今回は、全滅
ついでに、母も全滅

相変わらず単純で、ちょっと無理やりな展開のミルキー杉山でしたが、息子は、何の疑問も、不満もないらしい。心底、このシリーズが好きなんだねえ。
次からは、カメラちゃんと同じで、隣町の図書館に予約しないといけないようです。そんな訳で、しばらく、推理小説にサヨウナラ。

さあ、それまで、何を読もうか!
用意してあるのは、シリーズものの1巻目を3冊!!

まずは、私の妹が大好きだった『ムーミン』シリーズ。
なぜか、実家の本を手にとることがなかったんですが、ずっと気になっていました。私の抱くイメージでは、ちょっと「おとなしい」感じかな?推理小説を、ワイワイ言いながら読んできたから、ちょっと落差が大きいかしら?

そして、『やかまし村』シリーズ。
息子にとっては、「リンドグレーン」=「面白い」だから、これは、選ばれる確率大。私も読んだことがないので、面白くなかったらどうしよう?という不安は残りますが(なにせ、長いですからね)ここは、リンドグレーンを信じて!

最後の一冊『ヘンリーくん』シリーズ。これも、読んだことがないのですが、ずっと気になっていました。いつか行きたいと思っている絵本やさんに、「ラモーナを読む会」というのがあるらしく、「ラモーナってなんだろう?」というところから、ヘンリーくんにたどり着いたのです。主人公のヘンリーくんは、4年生の男の子らしい・・・!
息子が、どのシリーズを読み始めることを選ぶか、とにかく楽しみです



『ものまね子ザルのなぞ』

2006-10-19 07:49:54 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『ものまね子ザルのなぞ』
ディビッド・A. アドラー(著), 神鳥 統夫(翻訳), 垂石 真子(絵)

またまた、カメラちゃんの登場!
動物園に遊びに行ったカメラちゃんとエリックが、盗まれたサルの謎を解きます。
いつものように、「お見事!カメラちゃん!!」と感心して終わるかと思いきや!
息子くんなんと、犯人が、どうやってサルを連れ出したのかを当てました!カメラちゃんで、謎解きをしたのは、始めてのこと。
最近、冴えてねるねぇ。ミルキー杉山で、鍛えてるもんねぇ。
推理小説も、ここまで読み込むと、さすがに、頭が推理モードに入るのかもしれません。ここのところ、ミルキー杉山とカメラちゃんを交代で読んできたもの。

自分で推理できたからでしょうか?俄然、このシリーズも好きになったようです。
早く、次のを借りてきてよ!だって。全く、単純なんだから。でもね・・・
残念ながら、我が町の図書館では、このシリーズは、ここまでしか揃っていません。
次からは、隣町で予約しないといけないなあ。
パソコンで予約して、一番近い公民館に届けてもらわないといけないので、しばらく時間がかかりそうです。それまでのお楽しみだね!
配本サービスから始まった、このシリーズ。すっかり、ハマリマシタ

そうそう、今夜、
「(名探偵)コナンはさあ、自分で解けないのが、ツマラナイよね。」
と言い出しました。カメラちゃんだって、この間まで、そうだったくせに!
だいたい、コナンの謎解きは、ほとんど「火曜サスペンス劇場」だからなあ。大人じゃないと、ちょっと無理だよね。だいたい、今から、殺人犯の心理がわかってもらっても困るし。
担任の先生が好きじゃなかったら、我が家にコナンが来るのは、もう少し、後だったはず。コナンが解けるようになるのは、大人になるまで我慢しなさいね。


お願い

2006-10-18 23:32:49 | つぶやき
職場で、近所の保育園児との「交流会」がありました。
日ごろから、近所の保育園や小学校と、頻繁に交流のある我が施設ですが、この「交流会」は、年に一度、行われている交換イベントです。
まずは、先月、保育園児さんたちが、お遊戯会で披露したダンスや歌を、施設の利用者さんに披露してくれました。(この日は、子どもたちの晴れ姿を見るために、ビデオを持ったお母さんたちも、たくさん訪れてくれます)

そして今日は、私たちが、子どもたちを招待する番!プログラムは、
1・利用者さんたちによる歌(コーラスクラブ)
2・理事長と職員のピアノとヴァイオリンのコンサート
3・職員によるお芝居「白雪姫」

私は、司会とお芝居を担当しました。
この劇、去年のクリスマス会で、利用者さん達にお見せしたものなのですが、見せる相手が、大人から子どもになるということで、台本が、大幅に書き換えられ・・・思った以上に、大変な仕事となってしまいました。
もちろん、練習は、仕事の後なんですが・・・。
今回は、お腹が重いもので、さすがにバテました。一端、家に帰って夕飯の準備をして、旦那とバトンタッチして、職場に戻る。いやあ、キツカッタ・・・。もう、若くないです。

さあ、バテバテの後の本番。どうなるかと思ったのですが・・・
子どもたちの、あの真剣な眼差しを見たら、疲れなんて、いっぺんに吹き飛んでしまいました。司会をしながら、どんどんテンションがあがります!
テンションが上がりすぎて、最後、舞台から軽くジャンプして下りてしまい、ちょっと、反省・・・(20センチ程度の舞台です。念のため)
本当に、仕事をしていると、我を忘れていけません。ごめんね、赤ちゃん。

白雪姫に毒リンゴを食べさせようと企む女王様が怖くて、おちびちゃんクラスが、涙の大合唱になったというハプニングもありましたが、子ども達は、もちろん!利用者の方も大喜びの、素敵な会となりました。
ある、知的に障がいのある方は、すっかり、白雪姫のファンになりました
そして、中途で障がいを持たれた方々。
障がいを負われてからというもの、ほとんど外の世界と関係を絶ってきた方が、顔を赤らめながらも、日ごろの練習の成果を披露。その満足そうな顔ったら!
子ども達の生き生きとした笑顔に、思わず、笑みがこぼれている方も
精一杯、子どもたちを育て上げたお母さんたちですもの。可愛らしい小さな笑顔に、きっと、大切なものを思い出したでしょうね。

障がいを持って生まれてきた人。たしかに、税金も納めてないし、労働力にもならないかもしれない。でも、この世に生まれてきたんだもの、生活を楽しむ権利くらい、あってはいけませんか?
障がい児が生まれる確率は、必ず、どんなお母さんにもあるのです。彼らは、単に、その何パーセントかに、選ばれてしまっただけなのです。

中途で障がいをおった人。たとえ、障がいを持ってしまったとしても、これからの人生を「おまけの人生」なんて思ってほしくない。
歌を媒介にして、人を楽しませることもできるし、精一杯の愛情を込めて、子ども達に「可愛いね。」って言ってあげることもできるのです。(頭をなでられた子ども達の、恥ずかしそうな、嬉しそうな顔ったら!)

けれど・・・
新しい法律「障害者自立支援法」のおかげで、来年は、こんなイベント(こんな小さなイベントなのに)は、開催できないかもしれません。
もう、イベントを行うだけの職員を確保することが(いえ、最低限度の介助を行える職員数すら)、ままならない現状があります。
どうか、私が、この現場に戻ってくるときまで、この国の福祉の現場から、こんな、ささやかな幸せが、奪われていませんように・・・
この国のエライ方々・・・どうか、どうか、お願いします

『あめあがりの名探偵』

2006-10-15 15:32:59 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『あめあがりの名探偵』 杉山亮・作 中川大輔・絵
記念すべき一冊となりました!息子が、ようやく、事件を解決したのです
おお~!やったね、息子よ!!

「朝から車を使っていないから、ぼくの犯行はありえない」と言う犯人の証言が、嘘だということを(車を使ったことを)どう証明するのか?というのが、問題。
ヒントは、朝、雨が降っていた、というトコロなんだけれど、聞き逃すと解決できません。よほど、集中して聞いていたんでしょうね~息子くん。
それに、挿絵も、穴が開くほど見ておりました。
(実は、私は、当てられませんでした

おかしかったのは、自分の推理が正解だったと判ったときの息子。
まさしく、「目をまるくする」とは、このことだ!という位に、目をまるくして一瞬、言葉を失っておりました。そして、ぼんやりと、
「はじめてだ。はじめて当たった・・・。」
もう、宝くじでも当たったかのような、放心状態!
まだまだ、可愛いのう~!

宿題を前にしたまま、ぼ~っとしていることを注意した母に向かって、
「ウルせえんだよ。だまれ!」
と言ったことを、許してあげますっ

『ねらわれた名犬プーチー』

2006-10-14 19:40:35 | 息子と読んだ本のこと・児童書
『ねらわれた名犬プーチー』
ディビッド・アドラー作 かんどり のぶお訳 たるいし まこ絵

今度は、名探偵カメラちゃんシリーズ。
やっぱり、こちらは、正統派の推理モノ。主人公が、軽快に謎を解いていくのは、読んでいて安心します。(なにしろ、子ども向けの推理小説ですから)
息子は、熱心に聞きながらも、自分で推理できないことは、ツマラナイらしい。
物語の展開についていくのが精一杯で、読みながら、自分なりに推理したりする余裕はないようだ。
ストーリーが面白いから、ついつい、夢中になって読んでしまう!ということなのかもしれないけれど・・・・・。
本当に、推理小説の入門編としては、完璧ともいうべき内容です。
そんな訳で、あっという間に終了です

『フラガール』

2006-10-13 16:30:56 | 映画
今日は、仕事がお休み。
そんな訳で、観てきました!『フラガール』!!
ただ今、帰ってきたばかりで、もう、何を書きとめておいたら良いのか判らない位に、興奮しています。その位、素晴らしかった

最初に、その題名を目にしたのは、『かもめ食堂』をやっていた小さな映画館。題名を見て、今ブームの「フラダンス」を題材に、女の友情とか、生きがいとか、そんなものを描いた映画なのかな?と、勝手に想像していました。
でも、実際は、全然違うらしい・・・・それを知ったのは、つい最近。
「良かったよ!絶対に観てくるべきだよ!」
映画好きの同僚に強く勧められ、2時間も映画館で座ってられるかしら?という不安も多少ありましたが、行くことにしました。

舞台は、福島県いわき市。時代は、昭和40年代。
日本を支えてきた炭鉱が、少しずつ消えていく中、今までの価値観を背負って生きている人々と、どうにかして生き残りたい、自分たちにも、もっと違う世界が開けているのではないか?と夢見る人々が、互いにぶつかり合いながら、それでも、同じように、山を愛し、明日に向かって生きていく。そんな、人間臭い映画。
・・・さびれた炭鉱の町に、常磐ハワイアンセンターができるまでの実話を元にした物語だそうです。そのせいですね。とにかく、リアルに迫ってくる映画でした。

何より、女のたくましさが、生き生きと描かれていて、それは、感動という言葉の他には、何も思い浮かびません。
家族に反対されながらも、新しい時代を夢見てフラを踊る主人公の少女。彼女を家から追い出してしまう、古い価値観から抜け出せない母親。
反目する母娘。でも、どちらも背筋をピンと伸ばし、力強く生きている。
女って、すごい。
どちらが良いとか、そういうのではなく・・・・・とにかく、女ってスゴイよ!

涙腺がイカレテいる私は、最初から泣き通しで、途中から、ハンカチタオルは、もう涙を吸ってくれなくなり・・・溢れる嗚咽を殺しきれなくなり、仕方なく、口を手で覆いながら観ておりました。(一緒に行った友人は、恥ずかしかったかもしれません。ごめんね。でも、お客さんも少なかったから・・・・大丈夫?)

これは、『シザーハンズ』『ニューシネマパラダイス』以来だなぁと思う位に、泣いてきました。泣くという行為は、身体にとって、とても良いことらしいから、きっと、浄化されたに違いないと思います。
それに、あの最高のハッピーエンドを観たおかげで、もう、40歳が見えてきた今の私でも、まだまだ、何か出きるんじゃないか?そんな気持ちになることが出来ました。今の私・・・エベレストに挑戦できるような、そのくらいの勢いです
勇気づけられるって、こういうことなんだな。きっと。

もう一回観たい!そう思わせてくれる映画でした。

追伸:
物語だけでなく、女優さんたちの踊り、ジェイク・シマブクロの音楽も最高でした。

『タンタンの冒険旅行1・黒い島のひみつ』

2006-10-12 15:27:51 | 息子が一人で読んだ本
『タンタンの冒険旅行1・黒い島のひみつ』 エルジュ作・川口恵子訳

kotatsumikanさんのブログで、以前、見つけた本。
2人の息子さんが、大好きなシリーズなんだそうです!
そんな訳で、何度も何度も、「おもしろいんだってよ~」と、息子に推薦してみたのだけれど・・・ちっとも、興味を示さず。ちぇっ。
けれど、この本。息子の大好きな漫画形式とはいえ、愛読書『ドラえもん』に比べたら、コマ数も多いし、字も桁外れに多い。そうかあ、見ただけで頭が一杯になっちゃって、読む気になれないんだね、きっと。

そんなこんなで、すっかり忘れていたのですが・・・、先日、図書館にて、息子が、この本を読み始めた。
冒険、謎。今の息子には、一番の興味がつまっていた様子で・・・
それにしても、自分で読む本が、着実に増えてきたなあ~
そうそう、その日の図書館。まだ読んでいない名探偵シリーズを見つけた息子は、大喜びで座り込み・・・なんと、自分で読み始め、図書館で読み終えてしまいました。

ああ、一緒に読みたかったのに~!!(母、心の叫び)
そのうち、ニヤニヤ笑いながら、何を言い出すかと思ったら。
「お母さん、犯人誰だと思う?」
「判らないよ。お母さん、読んでないもん。」
「あ、そっか。」
ちぇっ。ちぇっ。一緒に読みたかったのにな!(もう一度、心の叫び)

ああ、読み聞かせが終わる日が、また一歩、近づいてきたな~と、ちょっと寂しくなった一日でした。ああ、少しずつ、子離れしなくちゃね。
そんなことを思いながら帰ってきたのだけれど・・・その夜、息子に
「今日は何読む?」
と聞かれ、非常に嬉しくなった母なのでしたまだ、もうちょっと、このままで、ね。