ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『ムーミン谷の彗星』

2006-10-31 20:02:49 | 息子と読んだ本のこと・児童書

『ムーミン童話全集(1)ムーミン谷の彗星』 トーベ・ヤンソン

名作と呼ばれる本は、やっぱりスゴイ
そんなことを、改めて思わせてくれた一冊でした。本当に素晴らし~!
美しい表現力。ハラハラドキドキの冒険。心から大笑いできるユーモア。そして何より、魅力的な登場人物!
彗星が地球を滅ぼしてしまう?そんな壮大なテーマを軸に、個性的な登場人物たちが、すったもんだしながら、ハラハラドキドキ、大笑いの物語を展開してくれます。これだけの長さの物語を、最後の最後まで、一度も飽きることなく読み終えました。
さあ、次は、どんな冒険が待っているんだろう。2巻を読むのが、今から楽しみ!

ちなみに、あとがきには、トーベ・ヤンソンさんの生い立ちが書かれていたのですが・・・息子は、楽しそうに、「へ~」やら「すげ~」やら、声を上げていました。

ヤンソンさんが、彫刻家と画家の夫婦の間に生まれたこと。作文と美術が得意だったこと(算数は苦手だったこと)。スウェーデンの美術学校に通ったこと(なにしろ、ピッピの国には、なみなみならぬ想いがある親子です)。
ひどく引っ込み思案で、誰とも話をしないような子であったこと。物語を作るのが好きで、通学しながらお話を考え、終わらないと、もう一周してから学校に来るような子であったこと。
どれもが、息子には、興味深かったようです。
もちろん、私も!自分でも不思議なほど、感動してしまいました。
不器用に生きてきた一人の女性。彼女の生い立ちに触れ、人生って、なんて素晴らしいんだろうと、思わずには、いられません。

きっと、最近、「子どもの自殺のニュース」を目にしすぎていたせいだろうな。
自殺のニュースを見る度に、居心地の悪さを感じ・・・テレビの電源を入れないことも増えてきました。
だって、息子は、並々ならぬ感心を抱くようで(そりゃあ、衝撃ですよね。自分で自分を殺すんですから)、何かと質問してくるのです。
息子にとって、一番良い答えを返してあげられているかな・・・、私。

自殺を考えている子どもたち・・・
どうか、本を読んでほしい。この空想の世界の主人公たちに、教えてもらうことが、助けられることが、なんと多いことか!
どうか、これ以上、悲しいニュースが流れませんように。