goo blog サービス終了のお知らせ 

ぼちぼち日記

大切な日々のこと

気が付けば・・・

2014-11-23 23:26:17 | 娘が一人で読んだ本

9月に職場の健康診断に引っ掛かってしまい、それ以降、大学病院での検査漬けの毎日を過ごしていました。

12月頭の検査を受けて、その結果も問題がなければ、とりあえずは、検査一段落。経過観察となるそうで・・・。
あと少し、あと少しで落ち着くぞ・・・と、自分に言い聞かせながらの病院通い。
気が付けば、12月もすぐそこまできていました。

思いや考えが交錯して集中できなくて、秋から、ほとんど読書が出来ず、代わりに、編み物がすすみました。
無心になれて、なおかつ、模様を落とさない微妙な緊張感が必要な編み物。
編み物が、病院のお供には最高だということを知りました。

娘と私のお揃いの「マーガレット」が出来る予定なんだけれど、病院の待ち時間で、あっという間に1つ完成して
(はぐところだけ残してある)、あとは、私の分だけです。
次の検査で、半分は出来ちゃうかな・・・。
目標は、2人でお揃いのマーガレット羽織って新年のご挨拶参り。

そんな数か月。
娘との読書だけは、毎日欠かさず出来たことが幸せでした。秋に読んだ本を一気に並べて記録。

イップとヤネケの方が面白かったと言いながら、夢中になっていた娘さん。1日一話の読み聞かせが待てなくて、一人でどんどん読んでしまった。はじめて読み物の本を一人で読んだという、記念すべき一冊になりました。毎晩、もう知ってるよ(^3^)と言いながら聞いていた娘。可愛かったな。物語が、少しずつスケールが大きくなっていくのも馴染みやすかった。これが最初からだと、ついていけなかったかも知れない。下巻はさらにスケールが大きい事件が待っている様子。楽しみ(*^^*)

 

「横暴なお母さんから友達のアーヒエを救う」という子どもらしい物語から、ちょっと、ふりかかる問題のスケールが大きくなってきてしまって、最初、とまどってしまったけれど、すぐに、母娘共に、物語に引き込まれていきました。
面白かった。もっと読んでいたかったけれど、プルックは、これでおしまい。寂しい。

 

息子が小学生だった頃、大好きだった物語。この本をきっかけに、息子は、リンドグレーンの大ファンになったのでした。
そんな思い出深い本を娘と読める幸せをかみしめながらのスタート。

エーミルは、相変わらず賢くて、優しくて。それが、空回りして、いつも悪戯になってしまうのです。
息子とは、大笑いしすぎて泣いてしまったのですが、娘とは、何故か、「くすっ」の笑いで終わってしまい、少々、がっかり。
訳が変わったからなのか、娘とエーミールの相性がそうさせるのか。読書とは、本当に面白いものです。

 

痛快な物語。
娘の反応は相変わらずだけれど、それでも魅力的な物語にグイグイと引き込まれました。
エーミル。なんて、賢い子なんだろうなあ。
かつて息子と読んだ時も、号泣してしまった最終巻。
これまで、息子と違って、冷静に物語を楽しんでいた娘と一緒では、やはり、違う感じで終わるのだろうかと思っていたけれど、ここは、やっぱり号泣で終わりました。
娘と二人、涙をぬぐいながらの読み聞かせタイム。
母は号泣のあまり、途中、何度も読むことをストップしてしまいましたが、なんとか、最後まで読み終えることが出来ました。
娘と二人、「良かったね。」と手と手をとりあった読書。
エーミル。こうこなくっちゃね!

 

久しぶりのエーミルは、息子との思い出とは、全く違うものとなりました。
最初は、その違和感に戸惑いつつの読書でしたが、娘も、決してつまらなかった訳ではなく、
ただ単に「そこまでのめり込めなかった」というだけで、普通に物語は楽しんでいたのだと思います。

息子は、楽しい物語ではゲラゲラと笑い転げ、怖い物語は、布団にくるまって震えながら聞き、怒りと悲しみの
物語では涙しながら拳をふりおろしと、感情を物語に叩きつけるように読んでいたのだけれど、
娘は、やはり「イップとヤネケ」のような穏やかな物語が好きで、それを自分の空想の仲間に取り入れて
楽しんでいるようです。

そんな訳で、ただ今、ことり文庫さんで勧められて読み始めた「テディ・ロビンソン」に夢中。
とにかく、朗らかに笑い声をたてながら、自分のクマのぬいぐるみを片手に夢見るように聞いています。
今日は、実家の近くの海を2人で散歩したのだけれど、娘さん、ロビンソンばりの「うた」を作詞作曲して
歩きながら披露してくれました。
娘にとっては、エーミルは、物語の域を超えなかったけれど、イップやロビンソンは、見事に自分の中の
一部になってしまったようです。
子どもによって、こんなに読書傾向が違うなんて、思いもしませんでした!面白いなあ。


8月

2014-08-23 10:39:11 | 娘が一人で読んだ本

8月。

横須賀美術館への旅は、県内旅行ながら、はじめて乗る電車にワクワクで、なかなかの小旅行でした。
横須賀・三浦って、車でしか行ったことがなかったのだけれど、電車って、やっぱりいい!
電車旅行の面白さを再認識した旅行にもなりました。

横須賀美術館『キラキラ、ざわざわ、ハラハラ展』は、そのアイディアに驚かされ、楽しませてもらい、
何より、地方美術館ならではのアットホームさとこじんまり感がいい感じで♪良かったな。
中でも、「重田佑介・がそのもり」の展示が面白かった。
白い絵本に描かれる動く絵の楽しいこと。どんな物語が隠れているのかを探すのも、また楽しい。
夢中になりすぎて、ほとんどの時間をそこで過ごしてしまいました~


 

ちなみに、美術館以外は、ホテルのプールに浸かりっきりの魚ちゃんの娘でした。
あまりに水の中が好きなので、春からスイミングを始めた娘さん。覚えたてのバタ足で、泳ぎまくっていました。
2日目は、曇り空で泳ぐには寒かったのに、朝から泳ぐと言って言うことを聞かず、勝手に水着に着替えて
部屋の入口で仁王立ちという・・・。
どこに行っても、娘とのお出かけは、こういうエピソードがついてまわるなあ。。。とほほ。

 天気が悪くて人のいないプールで、ひたすら泳ぐ・・・

そんな楽しい思い出の夏休みも、残すところあと1週間。
この夏休みに出会った本たちの覚書です。



懐かしい表紙を見て、思わず借りてきてしまった一冊。
古くたって、身近なテーマは、子どもをしっかり惹きつけてくれます。

ことり文庫にて教えてもらった本。
最初に娘に見せたときは、「こんな真っ黒に白い目の絵の本嫌だ!」と言って大騒ぎ。
(その理由が笑えた)
嫌々顔で聞くこと3日あまり…。
普通に聞くようになり、そして最後には「もっと読みたい!」の声。嬉しいねえ。

1章が短くて、ほかの本と合わせて読みやすかった。
1章が短い分、読み終わるまで長かったけれど、最初、拒否していた娘にとっては、
イップとヤネケと仲良くなるために必要な時間だったように思う。
すっかり生活の一部になってしまって、明日から、この本なしに1日を終われるか軽く不安。

図書館の夏特集の本棚から借りてきた、ほおずき畑のヨーサクさんと子ども達との夏のお話。
弱いものは、いつだって都合の良いように扱われる。
ヨーサクさんに罪をかぶせることで、大人達は安心を手に入れたのだろうか。
大人達の傲慢さと残酷さ、大人社会の矛盾を娘はどう受け止めただろう。

 

 

ファンタジー好きな私にとっては★5つ。でも、苦手な娘にとってはイマイチだったようでした。がっかり。
小さな王女が蝶になって蝶と結婚するなど、理解不能みたいなのです。
まだ、それを言葉で理解するには育っていないのか、単に苦手なだけなのか。。。

読みたくて仕方がなかった母の想いが空回りする悲しい結果になりました。
この手のお話が、やっぱり苦手らしく、最初から「つまらない。」「もう読みたくない」を連発の娘。 あーあです。
私が、こういうお話を読み始めたのは、何年生頃だったのだろうなあ・・・と、つくづく考えてしまいました。

 

懐かしい表紙を見て思わず借りてしまった。
座席に残された金色の毛から、キツネを想像出来ないと理解できないようなお話ばかりで、母は楽しかったけれど、娘には、難しかった様子。
びっくりするくらい、このてのお話が苦手な娘。想像の世界で暮らしていたような私とは、思考回路が違うのか?
それでも、設定が身近に感じられる場所だったせいか、ファージョンほどの拒否はなく読み終えました。

「どうして?」「どういうこと?」 の質問連発の娘でしたが、拒否感はなく、それなりに楽しんで読んでいました。
子どもの読解力って、面白いなあと思います。

 

楽しく読んだイップとヤネケ再び。シンタクラースって?という前書きから、楽しめた。
オランダの位置の説明では、お兄ちゃんの地球儀を借りてきて探す熱心ぶり。
オランダのシンタクラースの風習には、更なる興味をそそられた様子。
すぐに、お父さんやお兄ちゃんに、その魅力的な習慣について語っていた。

「オランダではねえ、サンタクロースがくるのは1日だけじゃないんだよ!何度もプレゼントがもらえるんだよ!」

もちろん、その事が一番の魅力みたいだった。
2番目は、悪い子は、ピートが袋に入れて連れていってしまうということでした。心当たりありすぎだもんねー。娘さんよう。

いつの間にか、すっかりハマってしまった「イップとヤネケ」。
他にも本が出ていると知って、借りてきたのが、このシンタクロースにまつわるお話を編集した本でした。
娘が、クリスマス大好き♪というのもあるけれど、本当に、楽しんで聞いていた。
今の娘は、こういうお話がやっぱり好きみたいです。



イップとヤネケのお話は、この2冊だけみたいなのだけれど、同じ作者の「ペテフレット荘のプルック」 という
本があると知って、早速、借りてきました。
こちらは、一章も長くて満足感もあるらしく、そりゃあ、気に入って、気に入って・・・。
夜の読み聞かせを待ちきれず、どんどん一人で読んでいってしまいます。

読み物の本を一人で読み始めたという記念すべき一冊になった、プルック。
1人で読み、夜は、母の読み聞かせで聞きと、1日中、プルック生活。
しかし、プルックの親友がゴキブリというのは、どうにかならないかなあ・・・
我が家でゴキブリに出会ったら、どうしたらよいのか途方にくれちゃうよ。


「八月の光」「ひかりのうつし絵」

2013-12-28 11:09:09 | 娘が一人で読んだ本

ようやく、予約の順番がまわってきました。二冊いっぺんに。



あまりに淡々と話が進み、サラッとしすぎる感があった一話目。
少し間をおいて読み始めた2話目から、少しずつ物語に引き込まれ、3話目に、すべてが繋がり、
すべての物語が重なり合って心に迫ってきた。
最後まで読んだ後では、一話目のサラッとしすぎる感じも、すべて納得がいく。
淡々とした語りが、逆に辛く感じられたからだ。

核兵器の兵器としての残虐性だけでなく、生かされた人々の心の痛み、叫びが、多くの人に
届いて欲しいと思わずにはいられなかった。



いい子ちゃんばかりが出てくる児童書は、苦手だ。
そんな毒を吐きつつも、どうしても、読むことをやめられなかった。

そして、フジタの戦争画の場面を読んだとき、我慢していた涙が、一気に溢れてきた。
美術館で観たフジタの戦争画。あの絵を前にして感じた色々なことが、一気に蘇ってきた。
それは、ずっとずっと、心にひっかかっていたことだったから。

時代に流されて描かれた戦争画の一枚だという先入観、想いが、あの絵から迫ってくる生命力、
怒り、そういうものを、湧き上がってくる「素晴らしい」という素直な感想を、私に否定させた。
私は、なんて愚かだったんだろう。

登場するのが、いい子ちゃんばかりだって構わない。
この世界の未来を作っていく子達に、こんな素晴らしい姿を託したっていいじゃないか。
本を読んでいくにつれ、私の吐いた毒は、そんな想いに変わっていた。


戦争とは、ただ、普通に生活している、普通の人々から、すべてを奪いとってしまうもの。
生活も、大切なものも、価値観も。
自分の営んできた普通の生活が、突然絶たれてしまうことを想像してみる。
きっと、世界中の人々が、想像するだけで良いのだ。

傍観者にならない。心に決めたこと。


「おさるはおさる」

2013-09-29 19:12:54 | 娘が一人で読んだ本



数年前、思春期真っ只中!嵐まっただ中!の頃の息子くんにと、私の友達が、送ってくれた本。

「嵐」というのにふさわしく、過ぎてしまえば、拍子抜けするぐらいにカラッと晴れて、そこからは、マイペースに
にこやかに、まさに、おさるのように過ごしている息子くん。
時々、社会に対して噛みつくことはあるけれど、そんな自分も分析してみたりして、いやはや、大人になった
なあと思います。もう、高校生だもんね。
だからこそ・・・・かな。
母は、この黄色い表紙を見るだけで、あの頃を思い出して、ちょっと切なくなってしまうんです。
そんな思い出のつまった本を、娘が、本棚から引っ張り出してきました。


夏休み、ことり文庫さんへ遊びに行った帰りに寄った「鎌倉文学館」で、いとうひろしさんの企画展があった
のですが、娘さん、母が思っている以上に、ちゃんと、覚えていたようです。
(展覧会での様子・・・そんなに興味があるようには、見えなかったから)

「これ、これ、この本!ほら、夏休みに、見に行ったよね!」

そう言って、引っ張り出してきました。
本を見つけたのは偶然だったようですが、引き抜いたのは、きっと、何かがビビッとつながったのだと思います。

で、娘さん、本棚の前に座り込んでページをめくると、なぜか、「読んで!」とは言わないで、自分で読み始めました。
最初は、ぶつぶつぶつ・・・と小さい声で。そのうち、大きな声をあげて、そりゃあ、そりゃあ、楽しそうに。
これが、3日続いた。なんだ?なんだ?どうしたんだ?

おさるマジック。

この本、なんとなーく、あれ以来、開きづらくなっていたのだけれど・・・久しぶりに読むと、いいね。
相変わらず、のんびりで、ゆるくて、だらーっとしてて(笑)おかしな本。
ずっと、子育てと一緒に本があったから、思い出によっては、開きづらくなっている本が、何冊かあって・・・。
今回、娘のおかげで、久しぶりに「おさる」をひらき、これから、あの本も、あの本も、開くことがあるだろうか・・・
なんて思ったら、ちょっと嬉しくなった。
ありがとう。娘さん。おさるくん。