
娘の夏休み中のハマリ文句は、「パンツ一丁!」でした。
どこにも出かけない日は、パンツ一枚で過ごしていた娘なので、家族の誰かが、娘に
そう声をかけたのだと思います。
娘が言うと、なんとも可笑しく、つい、みんなが噴出してしまいます。
そんな訳で、娘のお気に入りの言葉になりました。
そのせいでしょうか?ある日、娘が、この本を、本棚から引っ張り出してきました。
もしかしたら、本の神様が、出してきてくれたのかもしれません。
お兄ちゃんも好きだった本。主人公の男の子の名前が、息子の呼び名と似ているのが、
母のお気に入りポイントだった記憶があります。
いばりんぼの娘

主人公・たつくんは、まさに、娘のお気に入りの主人公です。
だって、一人でパンツがはけないんですからねー。
動物達がシッポを自慢するところとか、突然、サギが出てくるところとか、大人的には、
「ちょっと、唐突すぎやしませんかー」と、ツッコミたくなる所満載ですが、子どもには
なーんの問題もありません。特に、気に入っているのが
「しっぽのないおしり。」「つるつるのおしり。あはははは。」
の言葉。これを聞くたびに、目がキラキラと、口がニヤニヤと・・・。
娘の顔が、くしゅっと崩れるのがわかります。
赤ちゃんのとき、「おしりの歌」というのを作詞・作曲し、オムツを替える度に歌っていた母。
「つるつる おしり」は、その歌詞(というような大げさなものではありませんが)にも出てきます。
もしかしたら、そのときの歌詞が、娘の記憶に残っていたりして?
毎度のツッコミ・ポイントは、お母さんの作ってくれたズボンが出てくる場面。
娘は、なぜか、たつくんは、「この赤いズボンを反対にはいている

何度か、「どうして?反対じゃないよ」と、言ってみたけれど、納得せず。理由も答えず。
ただ真っ赤にぬられただけのズボンが、どうして反対にはいていると見えるのか?
それは、娘にしかわからない、大人にとっては、永遠にわからない「謎」です。
もしかしたら、パンツがはけたたつくんに、間違いを一つ見つけたかったのかな?
うーん。やっぱり、「謎」。
たつくんはね、そとにかけだしたよ。
たつくんはね、どんどん にげだしたよ。
たつくんはね、・・・・・・・。
早く読もうと思っても読めない、どうやったって、のんびり読んでしまう、この言葉。
この繰り返しが、今の母の一番のお気に入りポイント。
どんなに忙しい一日でも、この本の言葉は、のんびりとしか読めません。
娘が気に入っているのは、そんなせいもあるのかも。
夏の思い出の一冊。