ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『きつねのテスト』

2006-10-05 11:06:15 | 息子と読んだ本のこと・絵本
きつねのテスト』 おざわただし作・かたやまけん絵

フラニーさんのブログで見つけた、この絵本。
偶然にも、その日は、図書館に行く予定があり(しかも、ちゃんと置いてありました)、偶然にも、その夜、読む機会に恵まれました!こういうのって、ちょっと嬉しい。
「読む機会に恵まれる」なんて、ちょっと大げさ?なんだけど、息子は、ただ今、推理小説に夢中で、それ以外の本を受け付ける「余裕」がないのです。

ちょうどその晩は、ドイツのベストトイ賞に輝いたという「KAYANAK」を、久しぶりに家族3人でやり(お勧めのゲーム!)、そして、いつものようにヒートアップしすぎ、寝る時間が大幅に遅れてしまったのです。全くもって、勝負事となると、理性を失う家族なのです(いつも、最後に反省します)。
最初は、「名探偵が読みたい!」と、騒ぎ立てていた息子も、しぶしぶ納得。

それにしても、片山健さんの絵は、なんて魅力的なんでしょう!
シブシブだった息子が、最初のページを開いただけで、もう、本に釘付けでした。題名が書いてあって、その下に、主人公の少女が描かれているだけなんですが、目をまんまるにして、覗き込んでいます。そして・・・

「す、すげえ・・・デコ・・・。」
そ、そうきたかあ。そこですか、あなたの注目した場所は。
ちょっと、あきれつつも、そう言われたら、母も、主人公・のぶこちゃんの「おでこ」に、思わず目が。た、たしかに・・・すごい、おでこ。
ぷっと噴出してしまった母ですが、こんな所で盛り上がっている場合じゃない。
気を取り直して、物語にすすみます。

学校の帰り道、きつねのテストを受けることになった、のぶこちゃん。
そのテストというのが、「赤い色の椅子と青い色の椅子、どちらに腰掛けますか?」というもの。なんと、1つは、腰掛けるとネコの姿に。もう1つは、ネズミの姿に変わるというのです。

物語にも、夢中になった様子の息子。早速、読み手の私を遮って話し出します。
「ね、どっちにする!?」

う~ん。赤が好きだから、本当なら赤を選びたい所なんだけど、この片山さんの絵の青ときたら!なんだか、迫ってくるような青なんです。椅子が動き出しそうな青!
「お母さん、青!」
「俺は、赤!」
絵本の読み聞かせって、こうやって、途中で会話するのはルール違反だと思うのですが、一対一だから、良いかな・・・。そんな訳で、第二問目も、しっかり選びあいます。私は、すべてハズレ、息子は、すべて正解!でした。

最後は、想像もしない展開で、思わず絶句。そして、爆笑
こんなのアリですか?
絵も物語も、何とも言えない迫力で迫ってくる、最高に楽しい一冊でした。
これは、いつか絶対に購入しなくては!お気に入りの一冊になりました。