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ぼちぼち日記

大切な日々のこと

考えよう

2012-03-11 10:53:38 | 映画



「ミツバチの羽音と地球の回転」

お隣の市の市民団体さんが、開催してくれた自主上映会。
ずっと気になっていた映画でした。
息子に、一緒に観にいこうよと誘ったら、意外にも「いいよ。」と言ってくれた。
久しぶりに、二人で映画を観ました。

ドキュメンタリーが好きなので、かなり期待して行ったせいもあり、正直に言うと
ちょっと、がっかりした感があったことは、否めない。
内容が、ではなく、あくまでも、画像とか、編集とか、完成度とか、そういう面において。
でも、それは、私が、自主上映作品というのに、慣れていないせいかもしれない。

せめて、あと10分短かったら、もう少しまとまった?とか、思ったりして。
素人考え。でも、本当に長かった。
人の集中できる時間を、遥かに超えている気がする。

でも、このタイミングで観ることができて、本当に良かったと思う。

映画のテーマは、イマイチ見えにくかったけれど、原発について、エネルギーについて、
私たちが目指す社会のあり方について、考えさせてくれた。
あの日から一年たった。
私たちは、ただ、「反対!」と言うのではなく、ちゃんと、その先を考えないといけないのだ。
そういう気持ちにさせてくれる映画だった。

映画の前の監督のトークも、興味深かった。
同じ女性として、とても魅力的で、素敵な方だった。
この日に、色んなことを考えさせてくれて、心から、「ありがとうございました。」

最後に。
できることなら、同じ島に住んでいる賛成派の方の意見や生活も知りたかった・・・かな。
同じ島に住みながら、同じ歴史を共有しながら、仲違いしなければならなかった事実が、
現実が、個人的には、原発建設と同じくらいに、とても悲しかった。
どうして、こんなことになっちゃったんだろうな。


『ミス・ポター』

2011-02-21 23:28:07 | 映画

『MISS POTTER』。NHKのBS放送で放映されたそうで・・・。
録画したものを見せてもらいました!
ピーター・ラビットの作者、ビアトリクス・ポターを描いた映画です。

観に行きたかったけれど、行けなかった映画。嬉しい。
思った通りの映画で、さらに嬉しい。
素敵なロンドンの街並みや、湖水地方の息を呑むほどの美しさに圧倒され、
ストーリーに感動して号泣し、見終わったときには、まさに、夢の中でした。

欲を言えば、後半、悲しみの底から立ち直るまでを、もう少し丁寧に、
時間を割いて描いてもらえたら、もっと嬉しかったかな。
でも、その小さな不満を入れても、最高の映画でした。

何より、「ビアトリクスが、どれだけ、ピーター達を愛していたのかを知ることが
できたこと」これが、一番の嬉しかったことでした。
登場人物として、ではなく、友人として愛していたということが。
こうやって紡ぎだされた物語だからこそ、世代を超え、国を超えて、人々を
惹きつけるのだなあと、深く頷きました。

観終わった後、久しぶりに、ピーター・ラビットの絵本をひらきました。
小学生の息子と、大切に大切に読んだ思い出が、今でも、輝きを失うことなく、
そこに残っていました。
近い将来、今度は、娘と読む日が訪れるはず。待ち遠しい。

そして、もっと遠い将来、必ずや湖水地方を旅行しようと、心に決めたのでした。
もちろん、アマゾン海賊たちも探さなくてはなりませんね。


映画『ガータ~パレスチナの詩』

2007-01-14 04:46:27 | 映画
今日は、自主映画会に参加するために、町田まで、電車にゆられてきました♪
いくら、もうすぐ家に閉じこもりきりになるとはいえ、最近、ちょっと出歩きすぎ?連続の映画鑑賞・・・。少し反省です。
でも、本当は、今日の映画だけが、前々から決まってたのよ・・・ 。黙って駅まで送ってくれる旦那様に、心の中で言い訳の朝なのでした
さてさて、映画です
古井みずえ監督による、このドキュメンタリー映画は、イスラエルとパレスチナの紛争問題を、ガータというパレスチナ人の女性の視点から描いたもの。
その現場にいて、戦争の悲劇や恐怖を目の当たりにしたら、ついつい、そちらに視点が移ってしまいそうですが、監督が描くのは、最後まで反れることなく、そこに生きる女性の日常、考え、想い。
ガータが、「派手な結婚式なんてしたくない!」と言い出したり、「親戚や姑の台所チェックが本当に嫌なのよね!」と愚痴ったりするのが、本当に、おかしくて・・・。おまけに、料理が苦手で旦那様にやらせたり・・・。うふふ。日本で暮らす女性と、なんら変わりがないのですね。

正直、イスラム圏の考え方は、ちょっと理解し難いと思っていました。
女性への特別な慣習もあるし、女性にとっては、まさに地獄のようなところなのかと思っていたのです。ですから、ガータのような自由な考え方を持つ女性もいるのだと知ることは、私にとっては、かなりの驚きでした。
それに、その忌まわしい慣習に縛られている女性たちでさえ、その中で、明るく歌をうたい、踊り、彼女たちなりに旦那さまを愛し、支えているのだという事実。(もちろん、苦しんでいる女性もいるのだろうけれど)
当たり前のことなのですが、彼女たちは、私たちと同じ「人間」なのです。

パレスチナ問題。どうしたら、良い方向に向かうのでしょうね?
しわくちゃのおばあさんが言うのです。ユダヤ人がやってくるまで、私たちは、本当に平和に暮らしていたのですと。その悲しげな顔が、ずっと頭の片隅に残っています。
この平和な国・日本に暮らす私たちに、いったい何ができるのだろう?
自主上映会の会場を出たら、すっかり日が暮れていて・・・
キラキラと光る繁華街のネオンが、なんだか、不思議な光に見えました。今、このときも、瓦礫の中で暮らしている人たちがいるのです。銃声の中で、遊ぶ子どもたちがいるのです。

さて、今回の映画会。チケットを予約したりする関係で、何度か、メールでやり取りしていた「町田でガータに出会う会」の代表の女性に会うのが、楽しみの一つでした。本当に感じの良い対応だったのです。
その彼女は、ハツラツとした若い女性。監督との舞台トークの進行もされていましたが、本当に、生き生きとした女性で・・・その姿が、映画の中のガータと重なってしまいました。
同じ女として、こういうパワフルで、素敵な女性に会えるというのは、とても嬉しいですね。
もしかしたら、世界を変えることができるのは、女性なのかもしれないぞ!

追伸:この素敵な映画を紹介してくれた友人にも、感謝です。

『名犬ラッシー』

2007-01-10 08:50:17 | 映画

名犬ラッシー

とにかく、素晴らしい映画でした!
最初から最後まで、ずっと映画に惹き込まれっぱなしでした。本当に、良かった他に、言葉が見つかりません。
それにしても、ヨーロッパ映画独特の、あの映像の美しさは、何なのだろう?
物悲しいというか、はかなげというか、なんというか・・・あの美しい映像を見ただけで、心が震えてしまいます。主人公の男の子も準主役の女の子も、ちっとも、美少年でも美少女でないところがいい。素朴で可愛らしくて・・・
きっと、ヨーロッパ映画が私の感性と合う、というだけのことなんだろうけれど。

息子の感想は、
「やっぱり、冒険の話はいいなあ~。冒険って、おもしろいなあ~。」でした。
うん。ラッシーの冒険は、それはそれは、魅力的でしたからね。イギリスの風景も、また美しい!

ラッシーの冒険。もちろん、悲しいこともたくさんあったけれど、素晴らしい出会いも、たくさんありました。
人間の愚かさや残酷さに腹が立ったり、絶望感を味わったり・・・観ていると、もう、どうしようもないジレンマを感じます。けれど、逆に人間の優しさや温かさに、心が救われるのです。
そういうニ面性が、押し付けがましくなく、自然に描かれていたことが、私にとって、この映画の最も素晴らしい所でした。そして、最後の最後、愚かな人間代表だったような公爵が、変わっていくという救い・・・。

何が、人々の心を動かすのか?ラッシーが、名犬だからじゃないのです。ラッシーの、大好きな主人に会いたい、そのひたむきな心が、自然に、周りの人々の心を動かすのです。
ラッシーと道中を共にする旅芸人が、別れ際に、ラッシーに言います。
「オマエは、人間の言葉がわかるのに、人間には、犬の言葉がわからない。でも、人間の方が賢いことになってるんだよな。」
本当にね。自分の方が賢いと思ったところから、人間の過ちは、始まっているのかもしれません。シンミリと感じ入りました。

息子は、貧しいという理由だけで、大好きなラッシーを奪われる少年の理不尽な怒りを、きっときっと、身体全体で感じたのではないかと思います。そして、それを貰い受ける、お金持ちの少女ですら、幸せではないということに、どんな葛藤を感じただろう。
帰り道、もう真っ暗な道のりを、二人それぞれ、想いに耽りながら帰ってきました。

ハンカチは、一枚では足りない一本でした。お気に入りの映画館は、相変わらすの観客数で助かりましたが


『シャーロットのおくりもの』

2007-01-03 12:03:04 | 映画

今年の初映画は、『シャーロットのおくりもの』。
今回は、珍しく、原作よりも先に映画を観ることになった訳ですが・・・恥ずかしながら、シャーロットが蜘蛛だということを知りませんでした。映画を観終わってから、よくよく、英語の題名を見てみれば「web」。
日本語の題名と映画の宣伝から、少女と子豚の(どちらかがシャーロットかと思っていた)友情物語だと思っていましたが、いえいえ、素敵なファンタジーでした。

映画に関していえば、大人には、ちょっと物足りない部分もあったかもしれません。
ストーリーの運びとか、もっと、丁寧に描いて欲しいところがあったような・・・そんな物足りなさが、あったように思うから。でも、これはこれで、楽しめたかなとも思います。なんと言っても、動物たち、女の子が、とても可愛かった

もちろん、息子は大興奮
隣で、声をあげて笑うは、泣き出すは(シャーロットの起こす奇跡には、感動の涙がこぼれます)・・・で、大変なことでした。朝一番で、観客が少なくて、本当に良かった 
そして、お約束・・・。映画が終わった後は、お気に入りのキャラクターの台詞を繰り返しては、一人、笑っておりました。まったく、よくもまあ、台詞を暗記してくるものです。翌日になっても、ちゃんと暗記してるんですからねえ。びっくりです。
「勉強にも、この才能を使ってくれたら、スゴイ秀才くんになると思うんだけどなあ~」と、毎度、心の中で、いらんツッコミを入れる母なのでした。

息子のお気に入りは、もちろん、自分勝手な「ねずみくん」。こういう、一風変わったキャラクターが、好きなんですよね。母は、やっぱり蜘蛛のシャーロット。
『いちばん美しいクモの巣 (アーシュラ・K. ル=グウィン著  長田 弘訳)』を読んでから、密かに、蜘蛛の巣ファンになっている母。またもや、蜘蛛の巣の芸術に、魅了されそうです。
映画の中で、お医者さまが「蜘蛛は誰にも教わらずに、あれほどの美しい巣をかけることができる。それこそが奇跡です」というような台詞を言うのですが、本当に、そうだなあと・・・この世は、奇跡であふれているなあ・・・と、一人、感動してしまいました。
『シャーロットのおくりもの』。是非とも、原作を読んでみようと思った映画でした。


『佐賀のがばいばあちゃん』

2006-12-17 14:12:45 | 映画

観たいなあ~と思っていた映画でしたが、残念ながら、近くの映画館にまで来てくれませんでした。そんな話を職場でしたら、利用者さんが「今度、市民センターの映画会でやるよ!」と教えてくれたのです。なんて、ラッキー!
即日、その利用者さんと、そして、やはり行きたいという同僚と一緒に、行くことに決定。もちろん、息子も一緒に

これは、島田洋七の小説『佐賀のがばいばあちゃん』を映画化したもの。
この、がばい(すごい!)ばあちゃんは、洋七さんのおばあちゃまなんですって。
(公式ホームページ→コチラ

昭和三十三年。母と兄と暮らす広島から、佐賀の田舎に預けられた八歳の明広。
そこで待っていたのは、祖母との貧乏生活でした。
しかし、家にはいつも笑いが溢れているのです。だって、ばあちゃん曰く「貧乏には、明るい貧乏と暗い貧乏がある。うちは、明るい貧乏だ。よかったなあ。」ですから!
なんと言っても、祖母の人生哲学が素晴らしい!?楽しい!?
そして、明広を温かく見守る学校の先生や近所の大人たちが、また良いのです。
最初の場面では、お母さんが恋しくて泣いてばかりいた明広が、勉強は出来ないけれど、前向きで、かけっこと野球が得意な少年に成長していく様は、観ているだけで、勇気をもらえるようでした。
そして、訪れる旅立ち・・・。

つくづく、子育てって、親だけでするんじゃない!と思う。
社会全体で、育てていくものなんですよね。
子どもを取り巻くすべての大人たち、そして、豊かな国に生まれた子どもたちに、是非、見てほしい一本でした。泣いて、笑って・・・忙しい映画ですけれど。

息子は、お母さんが、佐賀行きの汽車に、明広を突き飛ばして乗せるシーン(お母さんは、最後まで、祖母に預けるということを言い出せないのです)で、思わず、泣き出してしまいましたが、その後は、奇想天外なばあちゃんに、笑いっぱなしでした
日本にも、こんな時代があったんだね。信じられないよね。
息子には、よほど、カルチャーショックだったんでしょう。
今朝も、ご飯を食べながら、ばあちゃんの台詞「一生懸命は、いかん!腹が減るからな!」を独り言。思い出し笑いしていました。

さてさて、映画とは、関係ないのですが・・・
今回の市民センターでの映画会は、私にとって、始めての体験でした。
正直言って、映画が始まっても大声でおしゃべりを続ける(これが、会場全体だから驚きです!)、まだ、キャストのテロップが流れている途中なのに、「早く電気つけてよ~」と言い出す、などなど・・・おばちゃんたちのマナーの悪さには、呆れるしか出来ませんでした。(そういう、私も、おばちゃんなんだけれど)
送り迎えをしてくれた旦那に、早速、愚痴を言ったら・・・。「田舎だからなあ。」と。
田舎だからって、公共マナーってものがあるでしょう!と思うんだけれど、そういう価値観の人は、やっぱり映画館に行くべきなんだな。きっと

今回、映画館は、映画館なりの利点があるのだなあと実感しました
もう、決して「チケットの割引してほしい」とか言いません。映画館さん。


『カポーティ』

2006-11-28 20:15:58 | 映画

日曜日、映画『カポーティ』を観てきました。
もちろん、派手な演出もないし、盛り上がりもない。不気味な程、静かに物語が進んでいきます。そして、トルーマン・カポーティが、一家4人惨殺事件を小説に書くという作業を通して、次第に崩れていく様が、淡々と・・・本当に淡々と、描かれていきます。
正直に言って、
面白かった?と、きかれたら・・・・・?Yesとは、言えない。
でも、つまらなかった?と、きかれたら・・・ きっぱり、NO!と答えたい。
そんな、映画でした。

とにかく、痛烈に感じたのは、
映画を観に行くという目的のために、読了したといっ て言い『冷血』だけれど、映画は、『冷血』の描きたかった深 い所までは、描けなかったんだな・・・と、いうこと。
ある意味、『冷血』の深さ、凄さに、気づかせてくれた映画 だったかもしれません。
まあ、この映画は、『冷血』を映画化したものではないので、それは、求めてはいけないのかもしれないけれど・・・。

小説『冷血』の中には、カーポティの影は、ほんの少しも見つけられません。
それなのに、彼が、深く、深く、この作品に入り込んでいたことが読み取れる。映画を観て、物足りなさを感じ・・・なおさら、そのことに気がつきました。
事件の取材過程は、もっと丁寧に描くべきだったのではないか?それに、犯人の一人に、必要以上に自分を投影していくカポーティを、もっともっと、丁寧に描いて欲しかった・・・そんな感想を持ちました。でなければ、あんな作品は、書けないはずだもの!
あらおかしい。映画を観て、ただ、読んだはずの『冷血』が愛おしくなった。不思議。

映画は、決して、つまらなくはなかったのです。
特に、カポーティの揺れ動く心理を、その表情や仕草だけで魅せてしまう俳優・ホフマンには、もう、脱帽です(彼は、この作品で、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞を受賞したとか)。どんどん、崩れていく様とか。もう、すごかった。
彼の演技を見ているだけで、カポーティって、ものすごく寂しくて、孤独で、悲しい人だったんだなあ・・・ということが、ヒシヒシと伝わってきました。

愛も名声もお金も手に入れ、取り巻きにチヤホヤされながらも、結局は、子どもの頃に受けた悲しみと孤独の穴を、埋めることはできなかった。そして、それに気づかせてしまった、殺人犯。
カポーティにとっては、会わなければ良かった、運命の人だったのかもしれない。
その彼が、自分の目の前で死んでいく(絞首刑で)。彼が、この作品後、何も書けなくなってしまった理由が、言葉ではない何かで、伝わって来た気がしました。
他のカポーティ作品を読んでみたいと、思わせてくれた映画でした。

★トルーマン・カポーティに興味のある人、『冷血』を読んだことがある人・これから読んでみようと思っている人に、おすすめの映画かな。(読まないで観たら、どう感じただろう?という興味があります。読んじゃったから、その感想を得ることは、もう出来ないけれど)
また、ホフマンのファンの方は、必見!


『フラガール』

2006-10-13 16:30:56 | 映画
今日は、仕事がお休み。
そんな訳で、観てきました!『フラガール』!!
ただ今、帰ってきたばかりで、もう、何を書きとめておいたら良いのか判らない位に、興奮しています。その位、素晴らしかった

最初に、その題名を目にしたのは、『かもめ食堂』をやっていた小さな映画館。題名を見て、今ブームの「フラダンス」を題材に、女の友情とか、生きがいとか、そんなものを描いた映画なのかな?と、勝手に想像していました。
でも、実際は、全然違うらしい・・・・それを知ったのは、つい最近。
「良かったよ!絶対に観てくるべきだよ!」
映画好きの同僚に強く勧められ、2時間も映画館で座ってられるかしら?という不安も多少ありましたが、行くことにしました。

舞台は、福島県いわき市。時代は、昭和40年代。
日本を支えてきた炭鉱が、少しずつ消えていく中、今までの価値観を背負って生きている人々と、どうにかして生き残りたい、自分たちにも、もっと違う世界が開けているのではないか?と夢見る人々が、互いにぶつかり合いながら、それでも、同じように、山を愛し、明日に向かって生きていく。そんな、人間臭い映画。
・・・さびれた炭鉱の町に、常磐ハワイアンセンターができるまでの実話を元にした物語だそうです。そのせいですね。とにかく、リアルに迫ってくる映画でした。

何より、女のたくましさが、生き生きと描かれていて、それは、感動という言葉の他には、何も思い浮かびません。
家族に反対されながらも、新しい時代を夢見てフラを踊る主人公の少女。彼女を家から追い出してしまう、古い価値観から抜け出せない母親。
反目する母娘。でも、どちらも背筋をピンと伸ばし、力強く生きている。
女って、すごい。
どちらが良いとか、そういうのではなく・・・・・とにかく、女ってスゴイよ!

涙腺がイカレテいる私は、最初から泣き通しで、途中から、ハンカチタオルは、もう涙を吸ってくれなくなり・・・溢れる嗚咽を殺しきれなくなり、仕方なく、口を手で覆いながら観ておりました。(一緒に行った友人は、恥ずかしかったかもしれません。ごめんね。でも、お客さんも少なかったから・・・・大丈夫?)

これは、『シザーハンズ』『ニューシネマパラダイス』以来だなぁと思う位に、泣いてきました。泣くという行為は、身体にとって、とても良いことらしいから、きっと、浄化されたに違いないと思います。
それに、あの最高のハッピーエンドを観たおかげで、もう、40歳が見えてきた今の私でも、まだまだ、何か出きるんじゃないか?そんな気持ちになることが出来ました。今の私・・・エベレストに挑戦できるような、そのくらいの勢いです
勇気づけられるって、こういうことなんだな。きっと。

もう一回観たい!そう思わせてくれる映画でした。

追伸:
物語だけでなく、女優さんたちの踊り、ジェイク・シマブクロの音楽も最高でした。

行ってみたいな♪映画会

2006-07-05 05:36:19 | 映画

ノラや』のコメントで頂いた、映画会の情報
頂いたアドレスでは、何故か、すぐにとべなかったので、こちらでご紹介したいと思います。早速、検索してきました。

「音声ガイド付きの映画」というのを知ったのは、ごく最近。「目が見えなくても映画が観たい」という想いを、私は、それまで、想像したこともなかったのです。音で感じる映画。(目が見える私たちにとっては、いつもと同じ映画ですが)
会場は、どんな雰囲気なんだろう?どんな方が、ボランティアを続けておられるんだろう?こんな映画上映が、当たり前となる日が来るのだろうか?そんな想いを込めて・・・観てみたいなあ。
仕事は、偶然にも休み。・・・でも、息子が午前授業だ。しかも、遠い。ううむ~息子と要相談です。
詳細は・・・(以下、転記)

●7月14日●
上映作品:「まあだだよ」1993年 黒澤明監督作品
場所:調布市文化会館たづくり2階 くすのきホール
時間:15時の回/19時の回
開場時間:各回1時間前
鑑賞料:無料

主催:City Lights

内田百先生をモデルにした作品で、あの黒澤監督の遺作のようです。
『ノラや』以来、内田百先生に興味がある私には、まさに、ピッタリ!
しかも、その顛末の一端が、映画の中に描かれているそうです!内田百を語るとき、ノラちゃんは、きっとかかせないのですね~。
作品の詳細は「アマゾン」さんにありました。コメントでは、賛否両論!ますます、惹かれます。
それにしても、内田百は、もと教師(しかも、偏屈おやじなのに生徒に人気があった!?)なんですね。へえ~。ますます、他の小説も読んでみたくなりました。

追伸:
色が緑でわかりずらいのですが、キーワードにリンクを貼ってあります。



『かもめ食堂』

2006-06-02 14:37:47 | 映画

『かもめ食堂』
人間って、強がってても、悪態ついても、結局のところ「誰かと一緒にいたい」。そういう、生き物なんだなぁと思う。
小さな、古ぼけた映画館で、一人、そんなことをボンヤリと考えていた。

「かもめ食堂」の女主人は、たった一人、フィンランドで、流行らない食堂をやっている。お客の来ない店内で、ただ、グラスを磨く毎日。
そこに、一人、また一人と人が集まってくる。それぞれの人が、それぞれの人生、それぞれの事情を抱えてやってくる。何が起こる訳でもない。人々は集い、微笑みあい、おしゃべりをし、そして食べる。ただそれだけ。

シミジミ、幸せって、こういうものなんだなあと思う。そうやって、人は、幸せになるんだなあと思う。フィンランドに行ってみたくなった。森の静けさの中に、身を置きたくなった。どこか遠くに旅してみたくなった。私でも、何か新しいことが出来そうな気がしてきた。友だちとおしゃべりしたくなった。そして、お腹がすいた!
・・・・・そんな映画。

派手な映画も良いけれど、こういう映画は、もっと良い。
残念ながら、こういう映画は、近くの映画館まで来てくれないし、小林聡美は、いつも同じような演技してるし。でも、良いんだなあ~
変な感想(笑)!でも、そんな不思議な映画でした。


映画『ワンピース・カラクリ城のメカ巨兵』

2006-03-12 15:10:49 | 映画
風の強い、あたたかな日曜日。息子に付き合って、映画を観てきました。
(やはり観たいと言っていた)『ドラえもん』は、私の妹が、連れていってくれると立候補してくれたので、こちらに、私が付き合うことになったのです。
いつも、母に付き合ってくれる息子なので、たまには、ね。

正直言って、おもしろかった。ものすごく。
ストーリーもしっかりしていて、何より、懲悪の対象がいなかったので、安心して観ていられたのが良かった。
息子と同じで、私も、完全なる悪の存在には弱いのです。

しかし、なにより驚いたのは、スピードの速さ。
台詞まわしも場面の展開も、目が回るほどの速さなのです。
私が子どもの頃に見たアニメは、もう少し、ゆっくりしていた気がするなあ。
宇宙戦艦ヤマトの時代の話ですが・・・

読書離れが騒がれていますが、このスピードに慣れてしまったら、本なんて、まどろっこしくて読んでられないよなぁ・・・と思ってしまった私です。
こんなアニメばかりを一日中観ていたら、どうなっちゃうんだろう。頭。
そんな余計な心配を、なんの根拠もなく、悶々と考えながら帰ってきた母でした。

それでも、ワンピースはおもしろかった。
たまに観る分には、ジェットコースターに乗るみたいでね。
サンジくん、かっこよかったしね(笑)

『歓びを歌にのせて』

2006-02-03 21:52:37 | 映画

久しぶりに、予定のない休日。
前から観たいと思っていた映画の最終日と重なった。これは、絶対に観なくては!そのような訳で、今日は、映画の日記。
観てきたのは、『歓びを歌にのせて』(公式HP
http://www.elephant-picture.jp/yorokobi/)。

舞台は、スウェーデンの小さな村。
そこに、重大な病(心臓病)を患った、世界でも有名な指揮者がやってくる。
ここは、彼の生まれ故郷。小さい頃イジメにあって、逃げるようにして離れた場所。
死に場所を求めるように帰ってきた彼を待っていたのは、村の小さな聖歌隊だった。指揮者は、聖歌隊を指導することになり・・・
聖歌隊のメンバー、そして指揮者自身が、音楽の本当の素晴らしさに気づき、音楽によって、それぞれの心を解放させていくというお話だ。

イジメなどのトラウマを抱えた指揮者だけでなく、一見、静かで幸せそうな小さな村の聖歌隊のメンバーたちも、実は、それぞれの心に大きな闇を持っていて、それが歌によって解き放たれるというのがテーマ。
DVやイジメ、権力などの暴力、それを見ないフリをして、幸せを保ってきた村人たちが、自分たちを変えていく姿が素晴らしく、その力強さには、もう両手をあげて感動するしかない。けれど、そのおかげで、暴力や権力にあぐらをかいてきた者たちは、崩れていくしかなくて・・・

指揮者自身が幼い自分を救うというラストは、もう、圧巻でした。
本当は、始めて愛した女性と永遠に別れるという悲しい最後だったのに、「よかったね。」と涙せずにはいられない不思議なラスト・・・
アメリカ映画のように、美男美女は一人として現れず(唯一のヒロインさえ、少々太り気味)、ハラハラさせるような起承転結もないのに、何故か、観る者の心を大きく揺さぶるのが、さすが!という感じ。
美しい歌声とキャストのテロップが流れる中、感動の余韻に静かに浸っていた私でしたが、一人の男性が拍手して立ち上がり、びっくり。そんな感動表現の仕方もあるのね・・・

派手で楽しい映画も好きだけれど、繊細で、魂を揺さぶるようなヨーロッパ映画は、やっぱり好きだなあ。
明日は、この映画を紹介してくれた友人に、ありがとうを言わなくては!